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はじめての家族旅行
はじめての家族旅行
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「東口駐車場だと鶴ケ城本丸へはほとんど高低差もなく行けるらしい」
「じゃあそこに停めるか」
ハンドルを握るのはコオお兄ちゃん。彼は助手席に座り道案内をしていた。
白い軽自動車がスーパー銭湯からずっと後ろを付いてきていた。
斎藤さんにまさかそっくりの弟さんがいるとは思わなくて。腰を抜かすくらい驚いた。
「友人の結婚式に招待されたんだ。朝まで仕事をしていたから仮眠を取ってから参列するつもりでいたんだ」
コオお兄ちゃんに声を掛けてもらったとき嬉しさを隠し切れないといった様子でニコニコと笑っていた斎藤さんの弟さん。彼や結お姉さんや櫂さんにもお久し振りですと笑顔で挨拶していたけど、僕には……
「ふ~~ん、そうなんだ」
むっつりした表情を浮かべ不快感を露にした。
「結お姉さん、彼がその……コオお兄ちゃんに告白したひとですか?」
「どうして?」
「僕、そういうのは鈍感だけど、さっきの態度を見て何となくだけどそう感じたんです」
「そっか、やっぱ分かった?」
「誰だって分かるよ」
櫂さんがクスクスと笑い出した。
「じゃあそこに停めるか」
ハンドルを握るのはコオお兄ちゃん。彼は助手席に座り道案内をしていた。
白い軽自動車がスーパー銭湯からずっと後ろを付いてきていた。
斎藤さんにまさかそっくりの弟さんがいるとは思わなくて。腰を抜かすくらい驚いた。
「友人の結婚式に招待されたんだ。朝まで仕事をしていたから仮眠を取ってから参列するつもりでいたんだ」
コオお兄ちゃんに声を掛けてもらったとき嬉しさを隠し切れないといった様子でニコニコと笑っていた斎藤さんの弟さん。彼や結お姉さんや櫂さんにもお久し振りですと笑顔で挨拶していたけど、僕には……
「ふ~~ん、そうなんだ」
むっつりした表情を浮かべ不快感を露にした。
「結お姉さん、彼がその……コオお兄ちゃんに告白したひとですか?」
「どうして?」
「僕、そういうのは鈍感だけど、さっきの態度を見て何となくだけどそう感じたんです」
「そっか、やっぱ分かった?」
「誰だって分かるよ」
櫂さんがクスクスと笑い出した。
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