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複雑に絡み合う想い

複雑に絡み合う想い

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「あ、そうだ」
彼が何かを思い出した。
「橋本さん、塩酸を所持しているかも知れない」
「塩酸って?」
「硫酸同様非常に危険な薬品だ。触れると皮膚が溶ける。男性ももしかしたら顔に塩酸をかけられた可能性があるって、副島のお父さんが後輩の新聞記者から聞き出した。それと……あ、やばい」
「和真さんどうしたの?」
「いや何でもない」
何をそんなに慌てているのか声が上擦っていた。
「具合でも悪いの?」
「いやこの通り元気だよ。もっと元気なのは」
下腹部が腰にピタリと密着してきた。硬くておっきくて長いモノがすりすりと触れてきた。
「キスだけでこんなになるとは……困ったものだね。今夜は我慢するって決めたのにね」
困ったように苦笑いを浮かべた。
「もしかしてそろそろ上がる時間かも。ごめんな四季。副島との電話が長引いてしまって。本当はもっとゆっくり湯船に浸かって、他愛もない話しをしようと思っていたんだけど」
「ううん大丈夫」
首を横に振った。
「ま、続きは部屋でも出来るし」
「え?」
和真さんの言葉にどきっとした。
さっき今夜は我慢するって確か。僕の聞き間違いかな?
「ゆでたこになる前に上がろう。肩に掴まって」
「あ、う、うん」
言われた通り腰を捻り両手を肩に回すと、ふわりと腰が浮いた。
「かずましゃん」
指先で女の子の割れ目の縁をなぞられ思わず変な声が出てしまった。
「なにもしていないのにもうヌルヌルしてるね」
情欲を孕んだ掠れた声で囁かれ、身体がピクッと小さく跳ねた。
「和真さん、だめ」
「なんで?」
「だって時間が……っぁ……ン……」
先端の丸い部分が割れ目に触れてきて。思わず鼻にかかったような声を漏らした。
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