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一生消えない罪
一生消えない罪
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右手でハンドルを握り、左手で胸を押さえるたもくん。苦し気に眉を寄せると、額からは汗が噴き出していた。
「たもくん、具合が悪いなら次のインターチェンジで下りよう。病院に行こう」
「たいしたことはない」
「だってさっきも痛いのを我慢してたよね?」
「肋骨にヒビが入ってるだけだ。骨折している訳じゃないから大丈夫だ」
「どこが大丈夫なの?全然大丈夫じゃないよ」
「次に捕まったら、間違いなく殺される。だから、どうせ死ぬなら最後に大好きな人とデートして、海を見ながら好きな子の腕の中で死にたい」
「たもくん駄目だよ。死ぬなんてそんなのダメ。警察を呼ぼう。助けてもらおう」
「警察は嫌いだ。信用できない」
「そんなこと言ってる場合じゃないよ」
白いワンボックスカーが車間距離をじりじりと詰めながら、バッシングしてきた。
「たもくんスマホ貸して」
こうなったら一刻の猶予もない。
腕を伸ばしダッシュボードの上に置いてあったスマホを手に取った。
「暗証番号教えて」
「連中からは逃げられないよ」
「斎藤さんがいる」
「斎藤さん?」
「弁護士さん。弱いものの味方だよ。吉村さんもいる。ふたりともたもくんを絶対に守ってくれる。だから僕を信じて」
「 ……分かったよ」
根気負けしたのかたもくんが暗証番号を教えてくれた。
「たもくん、具合が悪いなら次のインターチェンジで下りよう。病院に行こう」
「たいしたことはない」
「だってさっきも痛いのを我慢してたよね?」
「肋骨にヒビが入ってるだけだ。骨折している訳じゃないから大丈夫だ」
「どこが大丈夫なの?全然大丈夫じゃないよ」
「次に捕まったら、間違いなく殺される。だから、どうせ死ぬなら最後に大好きな人とデートして、海を見ながら好きな子の腕の中で死にたい」
「たもくん駄目だよ。死ぬなんてそんなのダメ。警察を呼ぼう。助けてもらおう」
「警察は嫌いだ。信用できない」
「そんなこと言ってる場合じゃないよ」
白いワンボックスカーが車間距離をじりじりと詰めながら、バッシングしてきた。
「たもくんスマホ貸して」
こうなったら一刻の猶予もない。
腕を伸ばしダッシュボードの上に置いてあったスマホを手に取った。
「暗証番号教えて」
「連中からは逃げられないよ」
「斎藤さんがいる」
「斎藤さん?」
「弁護士さん。弱いものの味方だよ。吉村さんもいる。ふたりともたもくんを絶対に守ってくれる。だから僕を信じて」
「 ……分かったよ」
根気負けしたのかたもくんが暗証番号を教えてくれた。
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