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22 一緒に朝を
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・・・
ーー三時間後。
「ん……にゃ……」
「あーあ……あんなに帰るって意気込んでたのにねぇ」
生姜湯を飲んで、落ち着いたら眠ってしまった颯太をベッドに寝かせ、蒼井はため息を漏らした。
あの後、颯太は渡した生姜湯をごくごく飲んで間も無く、眠気が襲ってきたらしい。
本人は絶対に寝ないと頑張っていたのだけれど、一時間もしたらスヤスヤ寝息を立てて眠ってしまっていた。
それからもう三時間ほど経過した今、颯太はまだ気持ちよさそうに寝息を立てている。
(仕方ない、今日は……)
蒼井はチラリとソファーに目をやった。
今日は自分がソファーに寝て、ベッドは颯太に譲ろう。
そう、それが今の俺にとっても、颯太にとってもベストな選択だ。
(…………)
しかし、リビングに向かう足をピタリと止め、蒼井はベッドへ引き返した。
そして、無防備に可愛らしい寝顔を晒している颯太の頬にそっと触れた。
「……こんなん、我慢できるわけねぇじゃん」
蒼井にとって、颯太は初恋の相手であると同時に、自分がゲイであると自覚させられた人物でもある。
高校生の時、蒼井は颯太に出会って、初めて同性に抱いた恋心に困惑した。
自分は普通に女性を好きになって、いつか結婚でもするものだと思い込んでいたのに、可愛くて愛おしく思う相手は佐久間颯太という男性だった。
当時、蒼井はわざと颯太を揶揄ったりして、自分の気持ちを紛らわせていた。
しかし、そうやって颯太と接していくうちに消えるはずの気持ちはどんどん膨らみ、気付けばいつも目で追ってしまっていた。
そしてある日、颯太の趣味が手芸だとクラスで発覚し、女子生徒が寄ってたかって騒ぎ立てているのを発見し、蒼井は急いで颯太を庇った。
けれど、あまり大袈裟にすると自分の気持ちが露呈してしまうので、自分も揶揄う側の人間であると装った。
(本当は、颯太が辛い気持ちを抱えてるって分かってたのにな……)
だから本当は、卒業後に急いで颯太に会って話をしたかった。
けれど、颯太はすでに連絡先を変えており、それ以降は音信不通になってしまったのだった。
それ以来、蒼井は颯太を忘れて女性を好きになろうと必死になり、来るもの拒まずで何人もの女性と付き合った。
蒼井ぐらいのイケメンだと嫌でも女性は寄ってきたので、そういう面で困ることはなかった。
けれど、誰と付き合っても好きになれず、セックスも大して気持ちよくなく終わることが大半だった。
(だからこの街に引越して、全部やり直そうと思ったんだよな。人付き合いも全部ネット経由に切り替えたし)
そう思いながら、蒼井はデスクの上の自分のスマホを見つめた。
蒼井はオンラインで家庭教師の仕事をする傍ら、趣味のサイトも見つけていた。
そのサイトというのは、オンラインサロン″大人の飲み会″ だ。
大人の飲み会は有名なブライダル会社が運営しているという事もあり、安心して利用出来るエンタメ中心の出会い系サイト。
蒼井は颯太への想いを吹っ切って、新しい出会いを得る為にも、早速会員登録を済ませた。
サイトでの名前は蒼井響(K・A キョウ・アオイ)のイニシャルからとって、Kとしたのだった。
しかし、数日後。
偶然にもカフェで颯太の姿を見つけた時、蒼井の中で時が止まった。
運命としか思えなかった蒼井は、なるべく不自然にならないよう、颯太に声をかけたのだ。
けれどその後が問題で。
今度こそ颯太にちゃんと話して優しくしようと思うのに、なかなかそうはいかず、強引にキスまでしてしまった。
本当はもっと紳士になって、高校時代の事を謝りたかったし、好きだという気持ちも伝えたかったのに……
「ごめん、な……颯太」
そう呟くと、蒼井はゆっくりと顔を近付け、愛おしい桜色の唇に自分のそれを重ねた。
「ん…………」
優しく舌で唇を割ると、颯太が小さく喘ぐ。
「ん、ぁ……」
「……っ」
(くそ、かわい過ぎなんだよ……!)
こんなに愛おしいのに、どうにかして忘れようなんて絶対に無理だ。
好きな気持ちが溢れてきて、蒼井はそのまま暫く、眠る颯太の唇を侵し続けた。
・・・
ーー翌朝。
「ん……」
目を覚ますと、窓の外はもう明るくなっており、朝だと分かる。
朝日が差し込む窓辺はキラキラとしていて、俺はぼんやりとそれを眺めた。
それから視線を下へとずらし……
(……え!?)
目の前に、蒼井の端正な寝顔があり、俺は勢いよく起き上がった。
「なっ、なっ……」
「んんー……そうたぁ……もっと」
「~~~~っ!!」
ぎゅっと抱きつかれ、俺は声にならない声をあげる。
するとその声に反応するように、蒼井が目を覚ました。
「……あ、おはよ」
「おっ……おはよ、じゃねぇえええええ!!」
更に絡んでこようとする蒼井に、俺は盛大な叫び声を上げる。
なんで蒼井が俺の隣で寝ているのか。
(……あ、そうか……!)
寝ぼけていた頭が徐々に冴えてきて、俺はようやく昨日の事を思い出した。
昨日、俺は蒼井の部屋に連れてこられて、シャワーを浴び、コンビニで買ったパフェを食べ、そして……
(確か、20時までには復活して帰るとか言ってたんだよな……)
そう豪語していたところまでは記憶がある。
けれど、その後の事は覚えていないので、おそらくそこから今まで爆睡していたのだろう。
(あ、ああああああああ俺のバカァ!)
後悔したところで、もう俺は蒼井のベッドで、蒼井と一緒に過ごしてしまったのだ。
変えられない過去に、俺は重々しいため息をついた。
「はぁ……もういい」
「ん、どした?」
「別にっ」
……と言うわけで。
こうして、今日もまた一日が始まった。
・・・
そして、バタバタと着替えだなんだを済ませ、朝の9時。
俺は綺麗に洗濯された自分の服に身を包み、なぜかまだ蒼井の部屋に居る。
熱はだいぶ引いたようで、体調は昨日よりだいぶマシになっていた。
とはいえ、朝からサクサクのクロワッサンとブラックコーヒーというのは、まだ胃腸にキツイ気がする。
「さ、食べて?」
「あのなぁ……」
「あ、コーヒーはお代わり自由だから、遠慮なく言って……」
「じゃなくて!! 俺、もう帰るからっ」
いい加減、帰らないとまじでヤバい。
このままでは、ここの住人として認定されそうだ。
俺は朝食には手を付けず、椅子から立ち上がった。
今度こそ、ちゃんと自分の服を着て、準備万端で帰ってやる。
(えーと、服は着てるから、あとはスマホと財布……ぐらいか?)
そもそも、俺はコンビニに行って発送を終わらせるだけだったので、荷物なんてほとんど無いに等しかった。
そんなわけで、準備は即完了し、いそいそと玄関へ向かう。
「颯太」
「んだよっ、今度こそ帰るんだから止めんなよ?」
「……」
強めの口調で言うと、蒼井は俺の姿をじっと見つめたままその場で立ち止まった。
俺は構わず玄関に向かう。
けれど今度は、蒼井が追いかけてくる様子はない。
(なんだよ……なんか、調子狂う)
靴を履きながら、悶々と考える。
ここを出る前に、蒼井に声をかけるかどうか……。
別に無言で出ていったって良い訳なのだが、それもなんとなく気持ちが引っかかる。
迷った末、俺は出る前にもう一度だけ蒼井に声をかけることにした。
「じゃーな! 俺、帰るから!」
「……」
しかし、やはり蒼井は無言のまま佇んでおり、返事はない。
(な、なんだよ……)
俺は少しだけ心配になってしまい、出ていくのを躊躇う。
けれど、今戻ったらまた引き止められてしまうかもしれないし、そもそもこれは蒼井の作戦かもしれない。
カフェで連絡先を交換した時の事を思い出し、蒼井への情が薄れると迷いが消えた。
(……ええい、もう気にすんな! とにかく俺は帰るっ!)
後でまた蒼井の事が気になるようなら、メッセージでも送れば良いのだ。
それに、蒼井は俺が出ていったぐらいで落ち込むような弱い奴じゃない。
なんなら、俺なんかが心配しても無意味に終わるだろう。
そう自分に言い聞かせると、俺は勢いよくドアを開け、今度こそ部屋を出て行った。
ーー三時間後。
「ん……にゃ……」
「あーあ……あんなに帰るって意気込んでたのにねぇ」
生姜湯を飲んで、落ち着いたら眠ってしまった颯太をベッドに寝かせ、蒼井はため息を漏らした。
あの後、颯太は渡した生姜湯をごくごく飲んで間も無く、眠気が襲ってきたらしい。
本人は絶対に寝ないと頑張っていたのだけれど、一時間もしたらスヤスヤ寝息を立てて眠ってしまっていた。
それからもう三時間ほど経過した今、颯太はまだ気持ちよさそうに寝息を立てている。
(仕方ない、今日は……)
蒼井はチラリとソファーに目をやった。
今日は自分がソファーに寝て、ベッドは颯太に譲ろう。
そう、それが今の俺にとっても、颯太にとってもベストな選択だ。
(…………)
しかし、リビングに向かう足をピタリと止め、蒼井はベッドへ引き返した。
そして、無防備に可愛らしい寝顔を晒している颯太の頬にそっと触れた。
「……こんなん、我慢できるわけねぇじゃん」
蒼井にとって、颯太は初恋の相手であると同時に、自分がゲイであると自覚させられた人物でもある。
高校生の時、蒼井は颯太に出会って、初めて同性に抱いた恋心に困惑した。
自分は普通に女性を好きになって、いつか結婚でもするものだと思い込んでいたのに、可愛くて愛おしく思う相手は佐久間颯太という男性だった。
当時、蒼井はわざと颯太を揶揄ったりして、自分の気持ちを紛らわせていた。
しかし、そうやって颯太と接していくうちに消えるはずの気持ちはどんどん膨らみ、気付けばいつも目で追ってしまっていた。
そしてある日、颯太の趣味が手芸だとクラスで発覚し、女子生徒が寄ってたかって騒ぎ立てているのを発見し、蒼井は急いで颯太を庇った。
けれど、あまり大袈裟にすると自分の気持ちが露呈してしまうので、自分も揶揄う側の人間であると装った。
(本当は、颯太が辛い気持ちを抱えてるって分かってたのにな……)
だから本当は、卒業後に急いで颯太に会って話をしたかった。
けれど、颯太はすでに連絡先を変えており、それ以降は音信不通になってしまったのだった。
それ以来、蒼井は颯太を忘れて女性を好きになろうと必死になり、来るもの拒まずで何人もの女性と付き合った。
蒼井ぐらいのイケメンだと嫌でも女性は寄ってきたので、そういう面で困ることはなかった。
けれど、誰と付き合っても好きになれず、セックスも大して気持ちよくなく終わることが大半だった。
(だからこの街に引越して、全部やり直そうと思ったんだよな。人付き合いも全部ネット経由に切り替えたし)
そう思いながら、蒼井はデスクの上の自分のスマホを見つめた。
蒼井はオンラインで家庭教師の仕事をする傍ら、趣味のサイトも見つけていた。
そのサイトというのは、オンラインサロン″大人の飲み会″ だ。
大人の飲み会は有名なブライダル会社が運営しているという事もあり、安心して利用出来るエンタメ中心の出会い系サイト。
蒼井は颯太への想いを吹っ切って、新しい出会いを得る為にも、早速会員登録を済ませた。
サイトでの名前は蒼井響(K・A キョウ・アオイ)のイニシャルからとって、Kとしたのだった。
しかし、数日後。
偶然にもカフェで颯太の姿を見つけた時、蒼井の中で時が止まった。
運命としか思えなかった蒼井は、なるべく不自然にならないよう、颯太に声をかけたのだ。
けれどその後が問題で。
今度こそ颯太にちゃんと話して優しくしようと思うのに、なかなかそうはいかず、強引にキスまでしてしまった。
本当はもっと紳士になって、高校時代の事を謝りたかったし、好きだという気持ちも伝えたかったのに……
「ごめん、な……颯太」
そう呟くと、蒼井はゆっくりと顔を近付け、愛おしい桜色の唇に自分のそれを重ねた。
「ん…………」
優しく舌で唇を割ると、颯太が小さく喘ぐ。
「ん、ぁ……」
「……っ」
(くそ、かわい過ぎなんだよ……!)
こんなに愛おしいのに、どうにかして忘れようなんて絶対に無理だ。
好きな気持ちが溢れてきて、蒼井はそのまま暫く、眠る颯太の唇を侵し続けた。
・・・
ーー翌朝。
「ん……」
目を覚ますと、窓の外はもう明るくなっており、朝だと分かる。
朝日が差し込む窓辺はキラキラとしていて、俺はぼんやりとそれを眺めた。
それから視線を下へとずらし……
(……え!?)
目の前に、蒼井の端正な寝顔があり、俺は勢いよく起き上がった。
「なっ、なっ……」
「んんー……そうたぁ……もっと」
「~~~~っ!!」
ぎゅっと抱きつかれ、俺は声にならない声をあげる。
するとその声に反応するように、蒼井が目を覚ました。
「……あ、おはよ」
「おっ……おはよ、じゃねぇえええええ!!」
更に絡んでこようとする蒼井に、俺は盛大な叫び声を上げる。
なんで蒼井が俺の隣で寝ているのか。
(……あ、そうか……!)
寝ぼけていた頭が徐々に冴えてきて、俺はようやく昨日の事を思い出した。
昨日、俺は蒼井の部屋に連れてこられて、シャワーを浴び、コンビニで買ったパフェを食べ、そして……
(確か、20時までには復活して帰るとか言ってたんだよな……)
そう豪語していたところまでは記憶がある。
けれど、その後の事は覚えていないので、おそらくそこから今まで爆睡していたのだろう。
(あ、ああああああああ俺のバカァ!)
後悔したところで、もう俺は蒼井のベッドで、蒼井と一緒に過ごしてしまったのだ。
変えられない過去に、俺は重々しいため息をついた。
「はぁ……もういい」
「ん、どした?」
「別にっ」
……と言うわけで。
こうして、今日もまた一日が始まった。
・・・
そして、バタバタと着替えだなんだを済ませ、朝の9時。
俺は綺麗に洗濯された自分の服に身を包み、なぜかまだ蒼井の部屋に居る。
熱はだいぶ引いたようで、体調は昨日よりだいぶマシになっていた。
とはいえ、朝からサクサクのクロワッサンとブラックコーヒーというのは、まだ胃腸にキツイ気がする。
「さ、食べて?」
「あのなぁ……」
「あ、コーヒーはお代わり自由だから、遠慮なく言って……」
「じゃなくて!! 俺、もう帰るからっ」
いい加減、帰らないとまじでヤバい。
このままでは、ここの住人として認定されそうだ。
俺は朝食には手を付けず、椅子から立ち上がった。
今度こそ、ちゃんと自分の服を着て、準備万端で帰ってやる。
(えーと、服は着てるから、あとはスマホと財布……ぐらいか?)
そもそも、俺はコンビニに行って発送を終わらせるだけだったので、荷物なんてほとんど無いに等しかった。
そんなわけで、準備は即完了し、いそいそと玄関へ向かう。
「颯太」
「んだよっ、今度こそ帰るんだから止めんなよ?」
「……」
強めの口調で言うと、蒼井は俺の姿をじっと見つめたままその場で立ち止まった。
俺は構わず玄関に向かう。
けれど今度は、蒼井が追いかけてくる様子はない。
(なんだよ……なんか、調子狂う)
靴を履きながら、悶々と考える。
ここを出る前に、蒼井に声をかけるかどうか……。
別に無言で出ていったって良い訳なのだが、それもなんとなく気持ちが引っかかる。
迷った末、俺は出る前にもう一度だけ蒼井に声をかけることにした。
「じゃーな! 俺、帰るから!」
「……」
しかし、やはり蒼井は無言のまま佇んでおり、返事はない。
(な、なんだよ……)
俺は少しだけ心配になってしまい、出ていくのを躊躇う。
けれど、今戻ったらまた引き止められてしまうかもしれないし、そもそもこれは蒼井の作戦かもしれない。
カフェで連絡先を交換した時の事を思い出し、蒼井への情が薄れると迷いが消えた。
(……ええい、もう気にすんな! とにかく俺は帰るっ!)
後でまた蒼井の事が気になるようなら、メッセージでも送れば良いのだ。
それに、蒼井は俺が出ていったぐらいで落ち込むような弱い奴じゃない。
なんなら、俺なんかが心配しても無意味に終わるだろう。
そう自分に言い聞かせると、俺は勢いよくドアを開け、今度こそ部屋を出て行った。
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