143 / 175
13
143
しおりを挟む
「はっ、離せよ……!」
恥ずかしくて身を捩ると、抱きしめる腕に力を込められる。
「……っ優真!」
「静かに」
「……」
大人しく黙ると、ヨシヨシと後ろ頭を撫でられ、気持ちがいい。
(優しい、優真の手……)
抵抗するのも忘れ、ついウットリと目を閉じると、穏やかな声が耳に響いてきた。
「陽斗……今日はこの格好で寝よう?」
「え……!?いや、ダメだろ!脚スカスカするし、落ち着かねぇよ」
……本当は恥ずかしいだけなのだが。
それに、こんなカッコで優真の隣に寝るなんて、心臓が持たない。
それなのに、優真の意思は固そうで……。
「大丈夫、ちゃんと布団かけて、その……電気も消すからさ。……ダメ?」
「だ、だめっていうか……」
……ダメではない。
けれど、この格好で一緒にベッドに入るということは、つまり……
(そういう、事だよな……)
想像してしまい、一気に胸がドキドキしてくる。
「……っ」
顔も熱くなり、見られまいと優真の胸に顔を埋めると、頭上でクスッと笑うのが聞こえた。
「陽斗、耳真っ赤だね?」
「あ……っ!」
スル、と指先で耳の縁をなぞられ、思わず変な声が出てしまった。
その反応が気に入ったのか、優真はしつこく俺の耳を弄ってくる。
「んっ、や……」
「はぁ、陽斗。その反応……」
熱っぽい声がしたかと思うと、唇が耳元に寄せられた。
そして……甘い声が鼓膜を擽る。
「誘惑してる?」
恥ずかしくて身を捩ると、抱きしめる腕に力を込められる。
「……っ優真!」
「静かに」
「……」
大人しく黙ると、ヨシヨシと後ろ頭を撫でられ、気持ちがいい。
(優しい、優真の手……)
抵抗するのも忘れ、ついウットリと目を閉じると、穏やかな声が耳に響いてきた。
「陽斗……今日はこの格好で寝よう?」
「え……!?いや、ダメだろ!脚スカスカするし、落ち着かねぇよ」
……本当は恥ずかしいだけなのだが。
それに、こんなカッコで優真の隣に寝るなんて、心臓が持たない。
それなのに、優真の意思は固そうで……。
「大丈夫、ちゃんと布団かけて、その……電気も消すからさ。……ダメ?」
「だ、だめっていうか……」
……ダメではない。
けれど、この格好で一緒にベッドに入るということは、つまり……
(そういう、事だよな……)
想像してしまい、一気に胸がドキドキしてくる。
「……っ」
顔も熱くなり、見られまいと優真の胸に顔を埋めると、頭上でクスッと笑うのが聞こえた。
「陽斗、耳真っ赤だね?」
「あ……っ!」
スル、と指先で耳の縁をなぞられ、思わず変な声が出てしまった。
その反応が気に入ったのか、優真はしつこく俺の耳を弄ってくる。
「んっ、や……」
「はぁ、陽斗。その反応……」
熱っぽい声がしたかと思うと、唇が耳元に寄せられた。
そして……甘い声が鼓膜を擽る。
「誘惑してる?」
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
人体実験サークル
狼姿の化猫ゆっと
恋愛
人間に対する興味や好奇心が強い人達、ようこそ。ここは『人体実験サークル』です。お互いに実験し合って自由に過ごしましょう。
《注意事項》
・同意無しで相手の心身を傷つけてはならない
・散らかしたり汚したら片付けと掃除をする
[SM要素満載となっております。閲覧にはご注意ください。SとMであり、男と女ではありません。TL・BL・GL関係なしです。
ストーリー編以外はM視点とS視点の両方を載せています。
プロローグ以外はほぼフィクションです。あとがきもお楽しみください。]
王様は知らない
イケのタコ
BL
他のサイトに載せていた、2018年の作品となります
性格悪な男子高生が俺様先輩に振り回される。
裏庭で昼ご飯を食べようとしていた弟切(主人公)は、ベンチで誰かが寝ているのを発見し、気まぐれで近づいてみると学校の有名人、王様に出会ってしまう。
その偶然の出会いが波乱を巻き起こす。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる