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腹黒ヒロイン
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「ソ、ソラ!?───もービックリしたよ!泥棒かお化けだったらどうしようかと思った!」
安心した俺は、ソラが立っているプールサイドまで泳いできた。
「僕だって驚いたよ!プールの方から音がするから、泥棒かなって·····そしたらイアンが楽しそうに泳いでた。プール好きなの?僕も入ろうかな。」
それはいい考えだ。一人で泳ぐより、友達と泳ぐ方が楽しいに決まっている。
「いいね!泳ごう!僕は服全部脱いじゃった。ソラも、僕しかいないから気にせず脱いじゃえよ!」
「え?·····うん。恥ずかしいから、あっち向いてて。」
何を男同士で恥ずかしがっているんだと思いながら、俺は気にせず泳ぎを再開した。
ザブンとソラもプールに入った為、遊びのつもりでソラに思いっきり水をかけた。
「······冷たっ!よくもやったな!」
ソラも笑いながら、俺に水をかけ返してきた。
それからプールの中で年甲斐もなく鬼ごっこをして遊んだ。少し疲れたから休憩しようということになり、プールサイドで2人でゴロンと横になった。
部屋にある大きな窓から、月が見えた。月明かりが差し込んでいる。
「わぁー月がすごくきれいだね。」
俺がそう言うと、ソラは「うん、ほんとにきれい。」と小さな声で言った。じっと見られている気がしたので、ソラの方を向くと、あわてて目を逸らされた。
「え?なんだよその反応?」
からかってやろうと思い、ソラの顔を覗き込んだ。
「いや、ほんとやめて。」
ソラが照れながら手で顔を隠した。
ソラの視線が、俺の下腹部に移った。これは多分、男子特有の『アレの大きさ比べ』だ。風呂に入ったときに、こっそり自分と友達のアレの大きさを比べ、自分の中で勝ったか負けたかを決めるのだ。
「·········どっちの勝ち??」
俺は笑いながらソラに聞いてみた。
「·····ち、違うよ!大きさを見てたんじゃなくて───!」
「じゃあ何を見てたんだよ?」
「いや、イアンはきれいな金髪だから、その····下の方も同じ色なのかなって·····」
そうか、ソラは茶髪だから、金髪の奴の下の毛を見たことがなかったのか。
「珍しい?よく見てみる?」
冗談半分、からかい半分で言ったつもりだったが、ソラが真面目な顔をして、「いいの?」と言ってきた。
「えっ·······あぁ、いいよ。」
まじまじと見られると恥ずかしいのだが、言った手前断れなかった。
ソラが俺の下腹部に顔を近づけた。すると、手で俺の下の毛に振れたので驚いてしまった。
「な、なんで触るんだよ!?」
「イアンは下もキレイなんだなって思って·····それに、ここも。すごく───」
ソラは、恍惚とした表情を浮かべて、俺の大事な部分をおもむろに握ってきた。
「·······っ!!ソラ!何して·········」
「イアン、君が恥ずかしがっているところ見たいんだ。」
そう言うと、ソラはゆっくりと俺を後ろに押し倒し、そっと唇を重ねてきた。
握っていた手を動かし始めたので、俺は呻き声を洩らした。
「ソラ······なんで······?」
プールで冷えた体に、ソラの唇と手の温もりが余計に気持ちいい。快感の波が襲ってきそうで、俺はさすがにマズいと思った。
「········やめろって!!」
俺は思いっきりソラの手首を掴み、押し倒し返した。俺がソラに馬乗りになったその時、プールの扉がギィッと開いた。
レインだった。
「お前ら·····そこで何してる!?」
素っ裸の2人、ソラにまたがっている俺、ソラの手首に残る俺の掴んだ手の痕、すべてが俺に分が悪い。
まさか、この遠出は『ソラが、元悪役侍従、兼当て馬に襲われるイベント』だったのだろうか。すごい形相で大股にこちらに近付いてくるレインを見ながら、俺はどうこのピンチを乗り越えようかと考えていた。
安心した俺は、ソラが立っているプールサイドまで泳いできた。
「僕だって驚いたよ!プールの方から音がするから、泥棒かなって·····そしたらイアンが楽しそうに泳いでた。プール好きなの?僕も入ろうかな。」
それはいい考えだ。一人で泳ぐより、友達と泳ぐ方が楽しいに決まっている。
「いいね!泳ごう!僕は服全部脱いじゃった。ソラも、僕しかいないから気にせず脱いじゃえよ!」
「え?·····うん。恥ずかしいから、あっち向いてて。」
何を男同士で恥ずかしがっているんだと思いながら、俺は気にせず泳ぎを再開した。
ザブンとソラもプールに入った為、遊びのつもりでソラに思いっきり水をかけた。
「······冷たっ!よくもやったな!」
ソラも笑いながら、俺に水をかけ返してきた。
それからプールの中で年甲斐もなく鬼ごっこをして遊んだ。少し疲れたから休憩しようということになり、プールサイドで2人でゴロンと横になった。
部屋にある大きな窓から、月が見えた。月明かりが差し込んでいる。
「わぁー月がすごくきれいだね。」
俺がそう言うと、ソラは「うん、ほんとにきれい。」と小さな声で言った。じっと見られている気がしたので、ソラの方を向くと、あわてて目を逸らされた。
「え?なんだよその反応?」
からかってやろうと思い、ソラの顔を覗き込んだ。
「いや、ほんとやめて。」
ソラが照れながら手で顔を隠した。
ソラの視線が、俺の下腹部に移った。これは多分、男子特有の『アレの大きさ比べ』だ。風呂に入ったときに、こっそり自分と友達のアレの大きさを比べ、自分の中で勝ったか負けたかを決めるのだ。
「·········どっちの勝ち??」
俺は笑いながらソラに聞いてみた。
「·····ち、違うよ!大きさを見てたんじゃなくて───!」
「じゃあ何を見てたんだよ?」
「いや、イアンはきれいな金髪だから、その····下の方も同じ色なのかなって·····」
そうか、ソラは茶髪だから、金髪の奴の下の毛を見たことがなかったのか。
「珍しい?よく見てみる?」
冗談半分、からかい半分で言ったつもりだったが、ソラが真面目な顔をして、「いいの?」と言ってきた。
「えっ·······あぁ、いいよ。」
まじまじと見られると恥ずかしいのだが、言った手前断れなかった。
ソラが俺の下腹部に顔を近づけた。すると、手で俺の下の毛に振れたので驚いてしまった。
「な、なんで触るんだよ!?」
「イアンは下もキレイなんだなって思って·····それに、ここも。すごく───」
ソラは、恍惚とした表情を浮かべて、俺の大事な部分をおもむろに握ってきた。
「·······っ!!ソラ!何して·········」
「イアン、君が恥ずかしがっているところ見たいんだ。」
そう言うと、ソラはゆっくりと俺を後ろに押し倒し、そっと唇を重ねてきた。
握っていた手を動かし始めたので、俺は呻き声を洩らした。
「ソラ······なんで······?」
プールで冷えた体に、ソラの唇と手の温もりが余計に気持ちいい。快感の波が襲ってきそうで、俺はさすがにマズいと思った。
「········やめろって!!」
俺は思いっきりソラの手首を掴み、押し倒し返した。俺がソラに馬乗りになったその時、プールの扉がギィッと開いた。
レインだった。
「お前ら·····そこで何してる!?」
素っ裸の2人、ソラにまたがっている俺、ソラの手首に残る俺の掴んだ手の痕、すべてが俺に分が悪い。
まさか、この遠出は『ソラが、元悪役侍従、兼当て馬に襲われるイベント』だったのだろうか。すごい形相で大股にこちらに近付いてくるレインを見ながら、俺はどうこのピンチを乗り越えようかと考えていた。
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