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みるみるうちに、ペンギンはすがたをけし、あとには、にんぎょうを手にしたボクだけがのこされた。
まさひろに、ちゃんとあやまって【なかなおり】しなきゃいけないことはわかっているのに、足かちっとも、うごかない。
『はやくしないと、あそびのじかんが、おわっちゃう』
『あしたまで、こんなきもちをひきずるのはイヤだ!』
あせるきもちと うらはらに、きょうしつのすみでうずくまるボク。
『けっきょく、アイツ(ペンギン)は なにしにきたんだ?』
【ゆうせんじこう】(まさひろとのなかなおり)をあたまの中からおいだし、どーでもいいことにいし
きをむける
そんなことをしても、【なんもんだいかいけつにもならない】ことは
、わかっているのだが、
いまのみなとには、それが、ひつようだった。
『こんなの、ただの【にげ】だよな!』
ひごらろ、【いちばん】をじしょうしているじぶんが、
いま、それから目をそらしているじじつに、なさけなくて、にがわらいがこぼれる。
ふりかえると、けっきょく【かわりみのじゅつ】は、おしえてもらえなかった。
とりあえず、【ひとのはなしを、よくきけ】てきなことを、しつこくなんども言われてた気がするが、そん
なこと、やってるよな? 』
みなとは、じもんじとうする。
『もしかして、ちゃんとできてないのか!?』
ふいに、そのかのうせいにつきあたり、【大いわが あたまにおちてた】ようなしょうげきをうける。
じぶんでは、きちんとしているつもりでいた。
ざわついているはずの、きょうしつのものおとが、まったく気にならない。
それくらいには、おちこんでいた。
もしかすると?うまれてはじめてのけいけんかもしれない。
あの、ケンカまでして手に入れたにんぎょうは、いま、きょうみをうしなわれ、
ポツリ…
さみしく、ゆかにおかれていた。
とうぜんながら、【あそびのじかん】は、おわりをつげていた。
あとには…
「ほんとうに…アイツのいうとおりにしてたら…かわれるのかな?」
みなとの きえ入りそうなほど小さなつぶやきごえが のこされる。
そのご、おもいからだを 引きずるようにして、ややごういんに はこんだ。
ただひたすらに、かえりのときがくるのを まちわびながら。
ただ心にはれない もや、ひとつ。
『やっぱり、まさひろと、はなれたくない!』
つよく、ねがうものの、なかなおりのほうほうが、わからない!!
なんどか、こえをかけようとして…
でも、なんて言ったらいいのかわからず、おしだまる。をくりかえしていた。
ふだんは、たいしたことないわだいも、ふたりで、もりあがれていたのに、
こういうかんじんなときに、なにもおもいつかない、なんて、なさけない。
こくこくとじかんばかりがすぎさり…
いよいよ、まさひろがそうげいバスにのりこもうとしていた。
「みなと、またね!」
ふいに こえをかけられ、はじかれるように、かおをあげる。
そこには、まさひろのすがたがあった。
ふあんをにじませたひょうじょうでこちらを見ている。
これからボクが、どんな【へんじ】をするのか?【きんちょうしながらまっている】というふんいきが、ひしひしとつたわってくる。
じゃっかん、いまにも、なきだそうにも見える。
『もしかして…?』
『まさひろも、ボクとはなれたくないって おもってる?』
かんじたとたん、うれしさがこみあげて
「まさひろ!あした、あそぼうね!!」
げんきに手をふり、えがおをかえしていた。
それに こたえるように、まさひろのほうでも
「うん!また、あした!!」
みるみるうちに えかおにかわり、バスにのりこむ。
ほどなく、バスははっしゃしたが、
そのうしろすがたを、みなとはいつまでも見おくっていた。
おしまい
まさひろに、ちゃんとあやまって【なかなおり】しなきゃいけないことはわかっているのに、足かちっとも、うごかない。
『はやくしないと、あそびのじかんが、おわっちゃう』
『あしたまで、こんなきもちをひきずるのはイヤだ!』
あせるきもちと うらはらに、きょうしつのすみでうずくまるボク。
『けっきょく、アイツ(ペンギン)は なにしにきたんだ?』
【ゆうせんじこう】(まさひろとのなかなおり)をあたまの中からおいだし、どーでもいいことにいし
きをむける
そんなことをしても、【なんもんだいかいけつにもならない】ことは
、わかっているのだが、
いまのみなとには、それが、ひつようだった。
『こんなの、ただの【にげ】だよな!』
ひごらろ、【いちばん】をじしょうしているじぶんが、
いま、それから目をそらしているじじつに、なさけなくて、にがわらいがこぼれる。
ふりかえると、けっきょく【かわりみのじゅつ】は、おしえてもらえなかった。
とりあえず、【ひとのはなしを、よくきけ】てきなことを、しつこくなんども言われてた気がするが、そん
なこと、やってるよな? 』
みなとは、じもんじとうする。
『もしかして、ちゃんとできてないのか!?』
ふいに、そのかのうせいにつきあたり、【大いわが あたまにおちてた】ようなしょうげきをうける。
じぶんでは、きちんとしているつもりでいた。
ざわついているはずの、きょうしつのものおとが、まったく気にならない。
それくらいには、おちこんでいた。
もしかすると?うまれてはじめてのけいけんかもしれない。
あの、ケンカまでして手に入れたにんぎょうは、いま、きょうみをうしなわれ、
ポツリ…
さみしく、ゆかにおかれていた。
とうぜんながら、【あそびのじかん】は、おわりをつげていた。
あとには…
「ほんとうに…アイツのいうとおりにしてたら…かわれるのかな?」
みなとの きえ入りそうなほど小さなつぶやきごえが のこされる。
そのご、おもいからだを 引きずるようにして、ややごういんに はこんだ。
ただひたすらに、かえりのときがくるのを まちわびながら。
ただ心にはれない もや、ひとつ。
『やっぱり、まさひろと、はなれたくない!』
つよく、ねがうものの、なかなおりのほうほうが、わからない!!
なんどか、こえをかけようとして…
でも、なんて言ったらいいのかわからず、おしだまる。をくりかえしていた。
ふだんは、たいしたことないわだいも、ふたりで、もりあがれていたのに、
こういうかんじんなときに、なにもおもいつかない、なんて、なさけない。
こくこくとじかんばかりがすぎさり…
いよいよ、まさひろがそうげいバスにのりこもうとしていた。
「みなと、またね!」
ふいに こえをかけられ、はじかれるように、かおをあげる。
そこには、まさひろのすがたがあった。
ふあんをにじませたひょうじょうでこちらを見ている。
これからボクが、どんな【へんじ】をするのか?【きんちょうしながらまっている】というふんいきが、ひしひしとつたわってくる。
じゃっかん、いまにも、なきだそうにも見える。
『もしかして…?』
『まさひろも、ボクとはなれたくないって おもってる?』
かんじたとたん、うれしさがこみあげて
「まさひろ!あした、あそぼうね!!」
げんきに手をふり、えがおをかえしていた。
それに こたえるように、まさひろのほうでも
「うん!また、あした!!」
みるみるうちに えかおにかわり、バスにのりこむ。
ほどなく、バスははっしゃしたが、
そのうしろすがたを、みなとはいつまでも見おくっていた。
おしまい
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