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ボクは決意した。【家出する】

..*+☆.**+☆+*..

パパもママも【嫌い】だ。
いつもいつも、喧嘩ばっかり。(ボクが見てると止めるけど…)
なんか、いつもボクは除け者で…
【いなくなればいいのに】って思ってるんだ。きっと…そうだよね…。
だからボクは、出ていく。
この家には【二度と戻らない】

固く心に誓い、ボクは、家を出た。
ランドセルに必需品を詰めこんで。

..*+☆.**+☆+*..

大きな木々が、空からの陽光を遮るように枝葉をのばしていた。
足元には、夏にはもっと生い茂るであろう雑草が、あちらこちらで顔をのぞかせている。
『そういえば、なぜ雑草というのだろう?』そんな他愛のないことを考えながら、森を歩いていた。 

時は1月後半。
木々の間を抜け、時折差しこむ木もれ日も、体温を暖めるには、ほど遠く…。
いつからのものなのか?判明しない
霜柱が、さっきからボクの足下でシャクシャクと、音を立てていた。
「さむっ…」
意図せず、すべり落ちた台詞に『何か、暖まる方法ないかな?』思案してると
『そうだ!火をおこそう』
ふと、ひらめいたボクは、はじかれたように動き出す。
『まず、湿り気のない枝を見つけなきゃ』と、探し回っていると、
「ぼうず、なにしてんだ?」
声を欠けられ、飛び上がる。

だって、誰も居ないと思っていたから。ボクはひじょうに驚き、2、3度たたらを踏んだ。
「迷子か?」
続けて聞いてくると、無遠慮に近づき、ボクの上から下までなめ回すよ
うに見てくる。
『おかえし』と、ばかりに、ボクも相手を見返した。 

その人は、厚手のコートを羽織っていた。寒いのが?首にはマフラーを
巻き、毛糸の帽子までかぶっている。
その上、顔には大きなマスクまでして。まるで…
『顔出しを避けてる!?』みたいだった。
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