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精霊

安心できる場所

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モモはひとしきり泣いたあと、探し疲れたのか泣きつかれたのか、眠ってしまった。

 私はその体をしばらく撫でて上げていたが、そっと抱き上げポポが寝ていたベットに寝かせた。

『どうちて、僕たちの言葉がわかるんだ?』

 私のモモへの対応に安心したのか、ポポが先程まで向けてきた敵意は無いようだった。

「どうしてって言われても、私もわからないわ。今まで君たちみたいな生き物にあったことがないもの。」

『生き物ではない。精霊だ。精霊と契約を結んだのか?』

「結んだこともないわ。」

『じゃあ、なんで言葉がわかるんだ?』

 ポポは悩んでいるようで、小さな頭をかしげていた。その仕草すらも愛らしいのは言うまでもない。

「それより、どうして中庭で倒れていたの?」

『・・・・・・・・・・・・・。人間に追われていたんだ。』

 しばらくの沈黙のあと、苦い薬でも飲まされたかのような顔でポポはいった。

「人間に?」

『なんでも、僕たち精霊は売るとお金になるんだって。人間たちが、僕たちの仲間をみんな捕まえて行ってしまんたんだ。僕と、モモはその手から逃げて森でひっそり暮らしてた。でも、先日見つかって追いかけられて・・・・逃げたんだけど、もうちゅかれて・・・』

 思い出したくないのか、ポポは目に涙を溜めていた。

「ごめんなさい。辛かったね。怖かったね。」

 こんなに小さな子達が、追われてどんなに心細かったか。

 想像するだけでも、つらい。

 私はポポの小さな体をギュッと優しく抱きしめてあげた。

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