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番外編

或るカメラマンの憂鬱・前編

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 撮影予定だったのを忘れていたモデルでも来たのかと思ったら、アルバイトだった。
 そりゃそうだ、撮影なら一人で来るはずがない。
 一瞬ひやりとしたが、そうではなくて一安心だ。
 なにもかも一人で管理していておまけに几帳面なたちでもないから、たまにアポを勘違いしたりダブルブッキングしてしまう。自分で言うのもなんだけど、キャラが幸いしているのと、それなりに穴埋めもするのでいまのところ事無きを得てはいるけれど、フリーランスとしてはかなり危ないやらかしを何度かやっている自覚はある。
 そんなわけで、仕事関係者の人づてに内々で始めた家事雑用含めたアシスタントのアルバイト募集。
 一ヶ月もしないうちに、文芸旬秋の中谷氏といった大本命な仕事関係者からの紹介が入った。
 あの人の人選なら大丈夫だろう、本当に撮影のアシスタントではなくて、手が回らない雑用しか任せるつもりがないバイトだしと、こちらの条件を先方がいいというなら雇うと返事をし、今日の17時に初顔合わせで初出勤の約束だった。
 それにしても……。
「ええと、君が、中谷さんが言ってた宇津木光輝うつきみつきさん?」
「はい、弓月誠ゆづきまことさんのアシスタントとして、文芸旬秋の中谷さんからのご紹介で参りました」
 うつきみつき。なんとなく昭和の漫才コンビのような、どこか和むリズム感な名前だ。
 いや、それはいいけど。
 黒髪おかっぱセミロング。奥二重の目と化粧気のない顔。白シャツにライム色のストライプ生地のフレアスカートといった、どこか古風な奥床しさを感じさせる二十歳位のお嬢さんだった。
 今時の子には珍しく背筋がすっと伸びていて姿勢がいい。
 モデルと勘違いしたのも、そこそこ背が高く姿勢がよかったからだ。
「正直、女の子が来るって思ってなかったんだよね」
 名前の字面と中谷さんからの紹介だからてっきりクリエイター志望の学生かフリーターの男かと思っていた。
「はあ……それは、そのなんと申し上げてよいのやら、ご期待に添えず申し訳ありません」
 勧めたソファに座って深々と頭を下げたお嬢さんに、思わず軽く吹き出してしまった。
「なにそれっ、君、大学はどのへん?」
「え?」
 きょとんと不思議そうな表情で顔を上げてこちらを見たお嬢さんに、こちらも「え?」と尋ね返した。
 そこまでの年齢には見えないけれど、とっくに卒業していてフリーターとか?
「あの、中谷さんから私のことどう聞いてます?」
「名前と、お手伝い兼事務的なアシスタントなら知り合いに丁度よさそうな子がいるって」
「それ、私がどこの何者かなにも聞いていないのと同じですね」
「言われてみたらそうだね」
「雇い主ならもう少し慎重に書類選考などした方がよろしいのでは?」
 さすが中谷さんの紹介、ずいぶんとしっかりした子だ。
 なんだかあべこべに面接されているようで苦笑した。
「ごもっとも……もしかして大学生じゃなかった?」
「年が上に見られがちなんですけど、これでも、その、都立高校の二年生……です」
「は?」
 いまなんて言った?
「都立高校の二年生……十七歳!? seventeen!?」
 思わず、きっちり英語の発音で言い直してしまった。
「学校は永田町で、家は恵比寿です。部活も友達の手伝い程度しかやっていないから、条件通りに平日週三回以上20時まで。三、四時間働けますっ、お願いしますっ!」
「はあああ?!」
 女子高生って――。


「どーいう事でしょーか、中谷さん」
 ちょっと座っててと言って、作業室に改造しているウォークインクローゼットに入って電話をかけた。
 相手は当然、紹介元である文旬の中谷氏だ。
『あれ、言わなかったけ?』
「聞いてない」
『しっかりした子だろ? 弓月さんの守備範囲年齢外だけど、弓月さんのところに出入りしてても不自然じゃない程度に大人びているし』
 うわー確信犯だ。本当、いい性格してるよこの人と思う。
 たまの副業程度にちょこちょこ請負仕事はしていたものの写真は趣味の範疇で、本業は中堅広告代理店のコピーライターだった僕を脱サラさせた時もそうだった。
「女子高生って、そりゃ僕もそこまで見境いなくないけどさ」
『でもって、弓月さん好みかなと』
 たしかに。
 レンズを通すまでもない。
 妙に凛とした佇まいと表情がいい。
「なに? モデル志望かなんかなら断るよ」
『いや、ただの知り合いの娘さん』
 たしかに、自分が綺麗だとは夢にも思っていなさそうな感じはある。
 仕事を通じた知人で、友人関係に移行しつつある作家の甘糟塔子あまかすとうこと少し雰囲気が似ているけれど、彼女と決定的に違う点は自己認識におかしな歪みは持っていなさそうなところ。
 ごくごく普通の平凡な女の子。健全そのものなお嬢さんといった感じだ。
 まあもっとも甘糟塔子ことトーコちゃんも、いまは仕事を通じて出来た恋人のおかげで歪みもずいぶんなくなったように思えるけれど。恋する女の子は変わるなあと感心する程に。
『弓月誠が新進気鋭のカメラマンってことすらよくわかっていないくらい、こっちの世界の事は知らないから。弓月さんには丁度いいでしょ? どうせクリエイター志望みたいな奴となんて上手くいかないだろうし』
 よくご理解くださっててうれしいですよ、担当氏。
『弓月さん、女性関係あれだけチャラいのに、被写体として魅力を感じるのは芯のある正統派美人て、端的にいって変態でしょ』
「編集者ならもうちょっとクリエイターに敬意を払えませんかねー」
『そういうの、こっちの仕事もカドワカくらい気を入れてから言ってもらいたいですね』
 撮影で関わった、先日カドワカから刊行された本。
 トーコちゃんとその恋人の対談本が、そこそこセールス上げてるらしいことを含んだ若干棘のある言葉だった。
 これはあれだ、二ヶ月前に『あの人の本棚』の撮影ブッキングしかけたの根に持ってるな。
 そうに決まってる。フリーランスになった直後から文旬で連載していて毎回のゲストの調整は中谷さんがやってくれている。いい加減バイトでもいいからアシスタント入れたら、と言ってきたのもこの人だし。
 しかし、カドワカってねぇ。
 もしかしてあの話、本当にホントかな。
 あの対談企画を裏で操っていたカドワカの敏腕女性編集者は、中谷氏の大学時代の後輩で……昔の女かもっていう。
『彼女、頭もいいし気働きも利くからバイトとして優秀だと思うよ』
 永田町の都立高校、ね。
 親の都合で海外から帰国し三年生から編入とはいえ一応母校だ。学校の評判位は知っている。
 明治の旧制中学の時代から、都内某最高学府へは安定の合格者数を維持する公立進学校。
 僕は無理なく行ける程度の中堅私大へ進学したけれど、サラリーマン時代は「高校そこでなんでその大学?」などと、そんな話が大好きなおっさん連中にたまに言われたものだ。
 大学進学も就職も、僕にとってはステイタスも含めて、そこそこしたい事ができる環境と条件であれば十分。
 特別、労力をかけるものじゃない。
「中谷さんに雇うって言っちゃったし、別に高校生でも構わないけど。ちょっとでも面倒な事になったらすぐ切るから」
『それは弓月さんと彼女の問題だから、どうぞご随意に』
「――ったく、毎度の事ながら食えない人だな」
 電話を切ってぼやきながら戻れば、どことなく意気消沈した面持ちで彼女はお行儀よく座っていた。
 高校生では断られると思っているのだろう。
「別にこっちは高校生でも構わないけど」
 再び彼女の向かいに腰をおろして、ふと目に留まった座面に転がるコンパクトのデジタルカメラをなんとなく手に取って弄びながら言えば、「えっ」と彼女は目を見開いた。
「コンビニとか居酒屋とかじゃなく、こんなおっさんの事務所で働こうって動機くらいは聞かせてくれる?」
 尋ねれば、「お給金がよいからです!」と力強く即答されたのには面食らった。
 なんでも来年受験だから受験費用くらいは自分で稼いで用立てたいそうな。
「まだ高校生なのであまり遅くまで働けませんし。うちは父と二人なので、家事とかお勤めの男の人のお世話なら慣れてます!」
「あー最後のそれ、僕と中谷さん以外には言わないほうがいいよ。世の中、曲解する悪い大人が多いから」
「?」
「わかんないならいいよ」
 父子家庭なのは離婚という訳ではなく死別だそうな。
 もう三年になるから平気だと彼女は言った。
「しかしえらいねえ……お父さん、銀行勤めならそれほど経済的に困窮してる訳でもないでしょ?」
「ちょっとでも早く自立したいなあと思いまして。でないと父も安心して第二の人生歩めないでしょうし」
「ちょっとしっかりし過ぎじゃない? 十七歳ならもっとなんにも考えずにいていいと思うけど」
 なんとなく手に持ったカメラ越しに見て、僕の言葉に何故か驚いている彼女にシャッターボタンを押した。
 フラッシュは切って操作音は無音設定にしてあるから、ジィッっと控え目な音が手元で聞こえただけだった。
「なんだか弓月さんて遠慮がないですね。そんなあっさり言われたのはじめてです」
 こちらこそ。遠慮がないとはよく言われるけれど、にこやかにそう言われたのははじめてだ。
「先生や友達やご近所の人も。過剰に評価してくれたり、気の毒がるというか大抵腫れ物に触るような感じだったりで」
「ふうん」
 先生や友達やご近所の人か……まだそういった身の回り半径数メートル圏内の世界で生きてる年頃なんだよなあ。
「あの」
「なに?」
「いつもそうやっていきなり人を撮ったりするんですか?」
「人ってわけじゃなく、なんとなく気が向いたものを。癖みたいなもの? 写メとか、最近は皆、SNSに投稿するのに日常的に撮るでしょ。あんな程度のもの。抵抗あるならしないしさっきのも消すけど?」
 いま撮ったのをカメラのモニタで眺めながら、彼女が気にしないと答えたので消去仕掛けたのを中断した。
 見た目は大人びているけれど、撮ればやはり十代のまだ子供だ。
「さっきの話、君みたいな一人でなんでもやっちゃう子、何人か知ってるからねー。早くからこうしようって決めて実際自分の力でそうしちゃうような」
 僕が撮ると仕事が取れるとかいって、たまに打算と性欲込みで言い寄ってくるモデルの子とかに爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいよホント。まあそれもある意味自分という武器を使った自由意志に基づく行動ではあるし、乗っかっちゃう自分も自分なんだけど。
「学校や友達付き合いもあるだろうから、週の内、都合のいい日に来てよ。そうだな……来て、いた時間はそこのカレンダーに書いといて」
 彼女が座るソファのすぐ後ろに掛けたカレンダーを指差せば、はあと彼女はカレンダーを振り返って頷いた。そんないい加減なことでいいのかとでも言いたげな表情をしている。
「僕は人を見る目はこれでもあるし、中谷さんの知り合いの娘さんじゃ君だって下手なことはできないでしょ。それとも実は大人が見てないところでは悪いお嬢さん?」
 そういえば、ぶんぶんと生真面目に首を横に振った。
「お給金をいただく以上、仕事は真面目にするつもりです」
「心がけが良すぎて眩しいねぇ……任せたいのは掃除や雑用といった仕事以外の身の回りの事、あとスケジュールなんかも整理してくれるとちょっと助かるかな。ここは仕事場兼住居だけど、僕は結構外に出てるから鍵も預ける。ひとまず試用期間は一か月、時給は中谷さんに言った通りで」
 時給は1,300 円。そこらの飲食店や制作会社のバイトよりはいい時給で、家事代行としてはちょっとした手伝い程度の時給設定だった。
 週三回で四時間働けば、月額六万ちょっとにはなる。高校生にはいいバイトだろう。 
「はい! よろしくお願いいたします!」
「早速だけど僕これから二時間くらい現場だから軽く掃除しといてくれる? 機材や書類は触らないで」
「はい」
 アシスタントか。まあ確かに家事やスケジュール任せられるなら助かるけど。
 なとど考えながら近所の現場で仕事して、彼女に言った通りに二時間後戻ってみれば、玄関もフローリングの床もろくに使っていないキッチンもバスルームもぴかぴかになっていて、おまけに食事まで用意されていた。
「これ……一人で全部?」
「あ、はい。家具とか全然ないからお掃除楽でした」
 本当に楽だったような無理のない様子で朗らかに言われれば、そう、としか言えない。
「この食事は?」
「冷蔵庫にお酒しか入っていなかったので、勝手ながら材料はすぐそこのカクエツスーパーで。あ、レシートはキッチンカウンターに置いてあります。たぶん自炊なさらないですよね? とりあえず買った物は全部調理して材料と一緒に買ったタッパーに二日分にわけて入れました」
 言葉通りにカウンターに小さな紙があるのを手に取る。
「1,893円……安っ」
「タイムセールで!」
 ガッツポーズで得意気な顔してみせたのに、吹き出して笑ってしまった。
「あははっ、なにこれプロの主婦じゃん」
「主婦歴三年ですから」
「僕の歴代奥さんよりちゃんとしてんだけどっ。あ、中谷さん言ってるかどうかだけど僕バツ2の独身。君、夕飯は? あっでもお父さんとか」
「いえ、父は仕事の帰りが遅いので夜は一人で食べてます」
「ならここで食べていけば? 誕生日に家で一人、夕飯ってのも味気ないし付き合ってよ」
「えっ、誕生日!? どうしよう知らなくてケーキとか……」
 誕生日はケーキ、か。
 僕が接する女の子は、裕福な家の出から複雑な家庭事情で地方から単身東京へ飛び出してきたまで様々。こういった大切に育てられたっぽい言葉を聞くと妙な安心感を覚える。
「あのねぇ、四十男になった誕生日とかめでたくもなんともないから」
「そうなんですか?」
「まあ、無事に生きてやってこられましたねってくらい」
「なら……やっぱりお祝いしないと。そういったことならご相伴におあずかりします」
 流しの前で、カウンター向こうにいる僕に向かって会釈するように頭を下げて、すぐ背中を向け、冷蔵庫からタッパーを取り出している様子を眺めながら苦笑した。
「なんかさあ。女子高生と思えない堅苦しさというか、言葉遣いがババ臭いよねえ。無理して敬語とか話さなくていいけど、普段からそんな感じっぽいよね」
「ええまあ、おばあちゃんこなので。ババ臭い……」
 あ、ちょっと言い過ぎたかなと思ってキッチンを覗き込めば、僕の分は食器に盛りつけて自分の分はタッパーそのままらしいのに、ああそうか必要最低限の食器しかないもんなと思い出した。
「明日も来る?」
「あ、はい。そのつもりです」
「じゃ買物付き合ってよ。飯旨そうだし、もうちょっとましな皿選んで。君のもないし」
 自分の口から出た言葉に、自分でも驚いた。
 生活なんて必要最低限でいい、持ち物も然りといった考えなのに。
「え、でも私は」
「20時まで働けるっていってたから。賄いないと夕飯遅くなるでしょ」
「はあ」 
「それこっち、テーブル運ぶから」
 妙なことになったなと思ったけれど、まあいいかと思った。
 男女関係ではなく、そうなりそうもない女の子がいるといった状況がなんとなく面白いとその時はそう思った。
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