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ままならない関係(2)

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「そういや……お誂え向きかもな」
 ぼそりと呟いた上津原かみつはらに、「なにがですか」と塔子は聞き返した。
「ん、こっちの話。こないだ押し付けられた雑務にいい場所かもなと思っただけだよ」
 場所は集合場所のラウンジに戻っていた。
 おそらく、バックヤードで弓月ゆづきと早坂が話し込んでいたのはこのためだろう、奥まった一画のテーブル席はreserveの札が立てられ、また観葉植物の鉢と飾り棚のパーティションを適度な間隔で配置して、撮影機材を置くのに十分なスペースを取りながらも、他の席から悪目立ちすることがないようにさりげなく区切られていた。
 先程と違って弓月は微妙に仕切りの位置をホテルスタッフの手を借りて動かしたり、ライティングのチェックをしたりと忙しく、早坂もそれを手伝っていた。松苗女史は塔子とは別の担当作家から入った連絡でエントランスロビーに残っている。
 話し込んでいるようで戻ってくる気配がない。
 エントランスロビーの撮影が簡単に済んだのは、弓月は午前中から来ていてテスト撮影を繰り返しポイントを計算するなど準備をしていたためであったらしい。
 この予約席の準備が事前に出来なかったのはランチタイムのためだそうで、塔子と上津原だけが手持ち無沙汰に一人掛けソファの席に待ち合わせ時同様斜向かいに座っていた。
「大学の雑務に、いい場所?」
 煙草が吸えない苛立ちを抑えているのだろう。黙って窓の外を眺めている上津原の無愛想な横顔を見詰めながら塔子はぽつりと呟いた。
 ここは皇居を臨む歴史ある五つ星ホテルだ、それと大学の雑務がどう繋がるのだろうかといった塔子の疑問がそのまま表情に出ていたのだろう。
 塔子の呟きの声に反応した上津原が眇めた目でちらりと塔子を一瞥し、煙草の煙を吐き出すような溜息を吐いた。
「見合いだよ、俺が場所選べって学部長から……くそくだらない。あんたも会ったことあるだろほらあの付き合ってんだか付き合ってないんだかで終わった奴のとこで」
「え、ああ……えっと、そういえば」
「覚えてないんかよ、あんたがうちの大学舞台にでもして書いてくれるんじゃないかって勝手なこと言ってたぞ」
「えっ、そんな」
 そんな勝手な事になっていては困る、と塔子が口にするのを先読みしたように上津原が塔子に向き直って肩を軽く竦めた。
「それはないって適当に言っといたよ」
「あ、どうも。ありがとうございます。あの、上……」
「お待たせして申し訳ありません!」
 お見合いって、と塔子が上津原に尋ねようとしたのを遮るように早坂が声を掛け、上津原が「さっさと終わらせようぜ、早坂さん」と背筋を伸ばして応じたのに、尋ねるタイミングを完全に逸して塔子は黙った。

 *****

 場所と互いの見かけと、弓月の熱の入りよう、出されたコーヒーがやはりそこは上津原の研究室に属している助教の万城目まきめが入れてくれるものとは比べようもなく薫り高かったこと以外、なにが違うということもなかった。
 いつも通りだ。
 いつも通りに上津原は失礼かつ塔子の問いかけに対して簡潔にして明瞭な答えを返してくる。
 塔子が彼の発言に手を加えられるのは他でもない、彼の受け答えは常に明確であるといったことに他ならない。その前後の雑談のようなやり取りや失言と読む側に捉えかねない言葉の部分だけを直す。その匙加減だけ多少の誤差はあるものの、数ヶ月も経てばそれすらほとんどなくなりつつあった。
 けれどなんとなく今日は互いの言葉が、なににも引っかからずに滑っていくように感じる。
「どうした?」
 不意に上津原がこちらを覗き込むように見ていることに気がついて、塔子は知らず俯き加減になっていた顔を上げた。
「あ……いえ、なんでも。少し、疲れたのかも」
「あーそういや、今日は時間かかってるからな。場所も違うし。早坂さん、ちょっと休憩いいか俺も流石に限界だ」
 限界とは煙草のことだろう。あ、はいと早坂が答えるよりも早く立ち上がって喫煙所の方へと向かっていく。
 私も少しそのあたりを一回りしてこようかな。慣れない雰囲気の中で座っていて手足を伸ばし動かしたかった。
「そういえば松苗さんは?」
「ああ、なんかトラブルみたいで後を僕に任せて出ました。服は控え室に置いておいて貰えればあとで回収するそうですから」
「はい」
 やっぱり戻ってこなかった。なんとなくそんな気がしていた。
「私も少し外します、なんだか凝ってしまって……」
 そう言って、塔子は席を外した。弓月は機材の中で、撮った写真をチェックしていた。
 ホテルの内装は塔子には見応えがあった。
 なかなかこういった場所に来る用事もないから、つい隅々まで細かく、または遠目に全体を見渡すようにして見てしまう。現代アートらしき作品が飾られている箇所もいくつかあった。
 東京駅から目と鼻の先にあると思えないほど、ホテル内は静かで落ち着いている。
 外出から戻ってきた宿泊者やチェックインを済ませたばかり観光客、商用利用らしき客がラウンジやロビーの席にいる。平日の夕方に差し掛かった時間帯であるためだろうか、見たところの外国人の割合が高いように思われた。
 概ね楽しそうに寛いだ様子に見えたが、彼らの中にも様々な人生の背景があるはずだった。ホテルといった場所の性質上、ここに寛ぐ利用客の大半にとっていまこの時間は非日常だ。商用利用のビジネスマンも毎回こういった場所で商談するような人はきっと稀だろう。
「人間観察か?」
「……なんとなく、物珍しさで」
 背後、頭上から降ってきた声と、微かな煙草の匂いに振り返るまでもなく塔子は答えた。
「怖いねぇ」
「怖い?」
 振り仰げば、人の悪そうの笑みがあった。
 たしかに、魅力的な男の人なのかもしれない。
 ふとそんなことが脳裏を横切って、いや、一般論として、あるいは人物像として……彼に相通じるような人物を自分も書いてしまっているようだしと慌てて考え、あれ、と思う。
 どうしてそんな言い訳めいたことを考えなきゃならないの。
 振り仰いだ頭を戻して、うーんと口元に握った手を当てるように塔子が俯いていたら背後で不可解そうに横から覗き込む気配がした。
「なに突っ立って百面相してんだ? めかし込んでも挙動不審な女だな」
「ど、どうせ」
「俺は戻るが、あんたは?」
「あ、じゃあ、戻ります」
 特に理由もなく待たせておくわけにもいかない。
「ならさっさと歩け」
 若干、威圧感を持った言葉と特に追い越すでもなく後をついてくるように歩く上津原になんなのっと塔子は思ったが、他の人間や席を避けてバランスを崩しかけるたびに彼が後ろから軽く肩を掴んで支えてくれるのに、ああなるほどと納得した。

『どうしようもないのにそういった学生に気がつくと一度は構って、上津原は』

 いつだったか万城目が言っていた言葉を塔子は思い出す。
 一度目に付いてしまうと気にかけてしまうのか。
 そうか、上津原さんはそういった……だからなんだかんだと言いながらも面倒見がいいのか、おそらくこの仕事が続く間は――。
 戻って、いつも通りに対談仕事を終える。
 いつも通り。
 数日もすれば、起こした原稿が早坂から届き、それに手を入れて必要な確認を上津原とやりとりして上がってきたゲラをチェックして脱稿する。
 作業自体は、毎月繰り返しているものだ。それももう今回を含めてあと二回で終わる。
 最終回は、年明けだ。
 塔子も、上津原も二月以降はもうスケジュールが合わない。
 いつも通りに仕事を終えて、話すこともなく上津原達と別れて塔子は控え室に戻って靴を脱ぎ落とす。
 たぶん、この連載は本になる。本にするにはあともう一回くらいは総集編的な場を設けるかもしれない。場合によっては短編の依頼もありえる。それくらいで丁度いいくらいの頁数になるはずだ。
「それで、終わり――」
 あんな人との対談、六ヶ月も無理だ保たないと思っていたのに結局約一年に延長して、いまはなんだかとてもあっけないように感じる。
「そしてまた、引き合わされる前に戻るだけ」
 借りていた服を脱いでハンガーにかけながら、ぽつりと塔子は呟いた。
 上津原との仕事上の接点は他にはない。
 生活圏がなんとなく被ってはいるものの、上津原はろくに家にも帰っていないような生活であるし、塔子も一日の大半を仕事に費やし、外出は仕事以外にほとんどしない。
 上津原がコンディション管理を請け負っているというあの猫カフェも、たまに気分転換に行くことはあっても彼と出くわしたのは最初の時しかない。
 あの時はたまたまだったのだろう。
 よく考えたら、猫を診るなら閉店している時の方が都合がいい。
「って……え、あれ……?」
 着てきたシャツ襟のワンピースのボタンを留める手を止めて塔子は、そのまま自分の胸元に指先で触れる。
「私……」
 私、この仕事の終わりが見えてることに動揺してる……。

 *****

「ああ……そうか、悪ぃなマキ、助かった。思ったより時間かかってよ。あーそうだな、気になるけどまあ戻ったところでだし、戻ったら四連チャン確実だろうしまた教務課の苦情きてもだからこのまま帰るわ……後頼む」
 大学の、万城目との通話を切って、上津原はスマートフォンの画面に表示された時間を確認し、やれやれとため息を吐いた。
 控え室で着替えた後、早坂と自分の持っている連載と続刊の打ち合わせをして、時間は早くも二十時前だった。
「ったく、夕飯時も過ぎかけてるじゃねぇか」
 家帰って、飯作るの面倒くせえな……そもそも食材ろくにないし。
 ここ出て、適当なとこって時間でもないし。
 例の雑務のために、控え室でホテル案内をもらって見た時、たしか上の階に食事もでるラウンジバーがあったはずだ。
「食って帰るか」
 あの女でもいたら、ラウンジ隣のカジュアルダイニングでもうちょっとまともな飯が食えたのによ、まあ早坂さんでもいいけど年末進行でそれどころじゃなさそうだったし。
「ああ、年末進行はあの女も同じか」
 対談を終えてからもう四時間以上経っている。もうとっくに帰宅しているはずだ。
 今頃は、自分や対談のことも忘れて別の仕事に没頭して……いや、別に忘れて構わんだろそれがあの女の仕事なわけだし。
 エレベータの中でひとりごち、黙って顎先を掴みなんとなく上津原は動いていく階数表示を見つめる。 

『たぶん愛せる』

 あれは蛇足だ。
 言葉は言葉通りだが、そうなる気もないのに相手を混乱させるだけで言うべきじゃなかった。
 それにあの女はそういったのじゃ……案外平然としたものだったが。
「あれで結構わかってるしな」
 こと仕事に関しては。
 エレベーターが停まり、上津原はバーカウンターの奥の隅に腰掛ける。
 まだディナータイムなためか人は少なく、夜景が楽しめるからだろうテーブル席の客ばかりでカウンターは上津原一人だった。
 クラブハウスサンドと鴨ロースを並べるサラダを頼み、それらを平らげていたら、コツ……と低いヒールの音がカウンターのもう一方の端から聞こえ、次いで、「あら、まだいたの」と明らかに自分に向けられた低く愛想のない女の声に上津原は顔を上げた。
「誰だ」
 どっかでなにかした女かと、片足をやや床に擦ってもう一方の端の席に腰掛けた、ベージュに赤の混じるツイードスーツを着てサイドの髪を後ろで束ねる形におろした女の顔を見て上津原は思わず目を見開いた。
「元妻よ、夏に顔合わせたばかりなのにもう忘れたの。なによ鳩が豆鉄砲くらったような顔しちゃって」 
 女の言葉に一瞬だけ、顔をしかめながら視線を避けるように顔を皿に戻し、鴨ロースを一切れ、口に入れて飲み下してから上津原は再び口を開いた。
「おーなんだよ旅行か?」
「仕事よ、こっちの旅行会社との打ち合わせ」
「羽振りのいい話だな――まだいたのって?」
「声も図体もでかいから目立つのよ。夕方ラウンジにいたでしょ“彼女”と、仕事?」
「カドワカ」
 サンドイッチの最後の一切れを頬張りながらの上津原が返答すれば、ふうん、とさして興味もなさそうに女は言って、バーテンダーにカクテルを頼んだ。
「そういえば久美の、面倒みてくれてるんですって?」
 猫カフェを始めて間もなく一年が経とうとする元義姪に話が及んで、上津原は軽く首を横に傾けるように頷いた。 
「たまたま近所だったからな。いまは小動物の診療やってるし」
「久美と同じマンションなんですってね、彼女」
 ありがとう、とバーテンダーに言って、細く泡の立つキールのグラスを手に取った女に、ふんっと上津原は鼻白む。
「筒抜けか?」
「付き合ってるの?」
「ねえよ。仕事相手に……分別ってもんがあるだろがよ」
 残ったロメインレタスに鴨ロースのソースを絡めるようにして、すべてのものを食べ終え、皿が下げられるついでにウォッカトニックとオーダーして、上津原は彼の元妻の方向へ頬杖をついた。
「なんだ、まだ俺に気があんのかよ?」
「飲む前から酔ったようなこと人妻相手に言わないで――仕事っていつから?」
「あ? カドワカの対談からだよ」
「もっと前からなのかと思ってた」
 あの人、どっかの誰かと似たような男の話書いてるから、といった言葉を聞き流すように、上津原は頬杖を外して出てきたグラスを口のあたりを掴むように持ち上げ傾ける。
「――あの女は、そういうのじゃねえ」
「どうでもいいけど、あの宿うちのような、一度顔出そうかどうかなんて迷っていたような場所にそんなほいほいそういうのじゃない女連れ歩くような男だっけ?」
「年月で人ってのは変わんだよ」
 グラスの中の氷を指で弾き、スツールの下で組んだ足をぶらぶらさせながら返した上津原に、そうと言って、飲み終えたグラスをカウンターに置いて、かつて暮らしたこともある女はスツールを降りた。
「なら、本気の女の一人や二人抱え込むくらいわけないわよね。ふざけた御託ばっか並べた挙句に行けもしないどこか遠くへ行こうした昔と違って」
 コツ……コツ……コツ……と、片方だけが目立って響く靴音が遠ざかっていくにつれて、音量を上げていくように、くっくっくっ……と上津原は苦みのある笑みに俯いて喉を鳴らし、しばらくして息を吐く。
「っ……ざけんな、勝手女が……」
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