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恋愛未満(2)

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 ゆらんゆらんと揺らぐ青い水面と子供が描いた絵のような褐色の山のパノラマ。
 黒く塗りつぶされた山の裾野が近づくにつれ、鬱蒼うっそうと繁る森の緑色へと変化していく。
 そんな目に映る景色をしばらくの間眺めて、塗られたペンキの表面がやや粉っぽいような白い欄干を両手で握って塔子は項垂れた。
 予定なら今頃は、ビジネスホテルの殺風景な部屋に閉じ籠もって仕事に勤しんでいるはずなのに。
「どうして、海の上……」
「おー、やっぱ天気いいといい眺めだな。まっ、十五分程度で着いちまうけど」
 バタバタと風に煽られるダークグレーの上着が項垂れている塔子の耳元で音を立てている。
 すぐ隣で、珍しくスーツにネクタイを締めた姿の上津原かみつはらが額に横に手を当て遠見しながらがはははと笑うのを、ぎっと塔子は斜め下から睨み上げた。
 毎回この男には会う度なにかと翻弄されているけれど、さすがに今日は酷過ぎる。
 出張先でばったり出くわしただけで、どうしてこんな目に合わされなければいけないのか。
「なんっなんですかっ、一体っ。こ、こんなところまで、ひ、人を連れ回して……どういうつもりなんですかぁっ!」
「あ? いい温泉知ってから連れてってやるって言っただろうが。物忘れの激しい女だな。歳か? ボケんのにはまだ早ぇんじゃねーの」
「そういうことを言ってるんじゃなくってぇえ――っっ!」
「あーうっせぇなあ。鹿児島きて温泉いかねぇとか有り得んだろうがよ」
「うぅ……も、いいです……」
 これまでの怒りを込めて身を折り曲げて叫んだ塔子の訴えをあっさり聞き流した上津原に、なにを言っても無駄だと早々に諦めた塔子は、掴んだ欄干を再び見下ろし溜息を吐いた。
 路面電車に揺られ、降りてまた街中を引っ張られ、気がつけば港。
 乗船する人の流れに流されながら上津原に抵抗しているうちに足はフェリーの上に乗り、上津原を振り切って引き返そうと振り返れば、流れる出航アナウンスに離れていく港。
 え、なんでこんなあっさり出航?! と驚く塔子に、まー観光客向けってだけじゃなくふつーに地元の足だからな。今時分なら十分おきに出航してっし、といった背後からの上津原の淡々とした説明に、降ろしてえええと叫んだ塔子の悲鳴は日本語に続いて流れる中国語と韓国語の出航アナウンスに掻き消されたのだった。
「こ、この船……どこへ行くんですか?」
「は? アナウンス聞いてなかったのかよ。ていうか目の前の山見りゃわかるだろうが」
「え? あ……」

『ご案内いたします。間もなく本船は桜島港に入港いたします。船内にお忘れもののございませんように……』

 上津原に促され、塔子が顔を上げたと同時にタイミングよく入港を告げるアナウンスが船内に流れ、その緩慢な揺れのわりに思いの外進む速度の早い船はコンクリートの簡素な港へと近づいていく。

 *****

「だから、い、一体……ど、どこ、まで行くんですかっ」
「あー?」
 引き返す船の案内板に気を取られているうちに、仕事道具のノートパソコンが入っている荷物をいち早くトランクに詰め込まれ、仕方なしに乗ったタクシーはもう十五分近く走り続けている。
「み、港から……さらに車でこんな遠くなんて、き、聞いてないですっ」
「言ってねぇからな」
 しれっとそう言いながら襟元をネクタイごと緩め、シートにふんぞり返って足を組んでいる上津原に思わず塔子は膝の上で拳を握り締めた。
 道は一本道のようだが、とても歩いては引き返せない距離を車はすでに走っている。
 途中バス停らしきものが窓から見えたものの、道を歩く人をまったく見かけない場所で、はたして夕方を過ぎても運行しているのかどうか疑問だ。
「さ、さっき学校みたいな建物を通り過ぎてから、ずっと山の中なんですけど……」
「まー、桜島山だからな」
「あはは~、あと五分程でですよ。お客さんら東京から?」
「……ええ、まあ……はい」
 突然、笑いながら話かけてきたタクシーの運転手に、上津原が答えようとする気がなさそうな様子を見て仕方なしに塔子が答えれば、一体なんの納得なのかそうかそうかと繰り返し頷いた運転手は話しかけてきた時と同様の暢気そうな笑い声を再び立てた。
「ほら、あれです」
 窓の外は山の中から家々がぽつぽつと建ち並ぶ風景へと移り、遠目に比較的大きな建物が道に沿って建っているらしき影が見える。
「まーちょいちょい客は来ますけど、若いのに古村なんてまた辺鄙なとこ霧島や指宿のがよか思うがね~」
「……はあ」
 私も来るつもりは毛頭なかったのですけれど……運転手さん。
 この隣にいる人がっ。 
 胸の内で叫ぶ塔子をよそに、上津原は反対側の窓へと顔を向け黙っている。
 どうやらうたた寝しているらしい。
 相変わらず研究室から家にろくに帰らないような日々を過ごしているのかもしれない。
 出張ついでの息抜きなのかもしれないが、それなら一人でのんびりすればいいだろうになんでまた自分なんかを道連れにするのかと塔子は肩を落とした。
 会話に応えない客に構わずタクシーの運転手は陽気に喋り続け、古村温泉という名の上津原の目的地が旅館とホテルが四軒しかないひなびた温泉街であり、自身の放浪生活を綴った小説が有名な昔の女流作家の出身地で歌碑や銅像がたっていて、噴火の降灰の影響でたまに露天風呂が入浴できなくなるといったことを塔子が知った頃、鄙びた温泉街にしてはこざっぱりとした外観の旅館の玄関口にタクシーは止まった。
「着いたか?」
 タクシーが止まってすぐ、耳を打った低い声に塔子が振り向けば、後頭部に片手を入れて掻き回しながら上津原がもう一方の手に一万円札を運転手に差し出していた。
「こんな距離あったか……?」
「……知ってる場所なんじゃ」
 不審そうに呟いた上津原に塔子が呆れ気味にそう言えば、久しぶりなんでなと言って上津原は運転手から釣銭を受け取ってタクシーを降りた。
 そうなのか、とタクシーの中から塔子は旅館を見る。立派なコンクリート建ての和風旅館だ。
 ごろごろとなにか転がしているような音が車の外から小さく聞こえ、はっと塔子は我に返る。
「あああっ……ま、また私の荷物を……っ」
 ノートパソコンの入った赤い小型のキャリーバッッグを引きずりながら旅館の入口をくぐろうとしている上津原を見て、急いで塔子はタクシーを降りてその後を追い、落ち着いた玄関口の印象からは少し意外に思えたモダンな内装のロビーを上津原の肩を並べて歩きながら、今日何度目かの上津原から荷物を取り返すやり取りを繰り返す。
 傍からみれば完全にお二人様ご一行だが、塔子はそこまで気が回っていなかった。だからフロントで当然のように二人部屋の予約を尋ねる上津原に、慌てて抗議の声を上げた。
「なっ……な、な、なに言ってるんですかっ! べ、別々っ、別々の部屋にしてくださいっ!」
「おい」
 上津原の、大きな手がべちんと塔子の額に押し当てられる。
「え? あっ、ちょっ……」
「あの、お客様?」
「あ~……気にせんとってください。きしなに喧嘩して機嫌悪かしただけです」
「あらまあ、そでしたか」
「な、違っ……ますっ、あの……っ」
 塔子の額を押してフロントから自分の背後へと引き離し、怪訝そうに眉を寄せるフロント係の女性にこれまで見たことがない愛想の良い表情と物言いをした上津原に、塔子が酸欠の金魚のように口をぱくぱくしながら言葉にならない声でフロント係の中年女性に訴えかければ、一瞬離れた額の上津原の手が黙れと言わんばかりに今度は顔全体覆われた。
 日頃から大型犬など動物を相手に鍛えられている上津原の力は相当で、塔子が藻掻もがいたところでびくともしない。
 フロント係の中年女性とまるで地元の人間のように会話しながら、片手でさらさらと宿帳を書き、ようやく振り向いた上津原に、「ひっ」と塔子は息を詰まらせた。
 余計な事を言えば殺すぞコラ、とその目と表情が言っている。
「えーと、上津原さとし様、塔子様。んじゃ係の者がお部屋までご案内しますんで」 
「はい、どーも」
「な、な、な……――っ!?」 
 一体、いつ、あなたの奥さんになったんですかああああっ!!
「ど、どういうことっ」
「あ?」  
 お荷物お持ちしますとやって来た若い男性従業員にキャリーバックを運んでもらいながら部屋へと案内される廊下で、小声で上津原に問いかけた塔子に、両手をジャケットのポケットに入れ彼女の一歩先を歩いていた上津原は振り返った。
「いっ、いつから私、上津原さんと……結婚したんですかっ」
「なに言ってんだあんた。暑さで頭やられたか?」
 再び後頭部を塔子に向けた上津原に、もちろんそんなわけないけれどそう尋ねる他なく、けれどなんだかすごく恥ずかしいことを言ってしまったような気がして塔子は顔が熱くなるのを自覚しながらだってと食い下がった。
「やっ、宿帳っ」
「面倒くさいだろうが。それとも不倫カップルに見られたいのかよ」
「ふっ、不倫?!」
「四十過ぎの男が、二十代半ばにしか見えない童顔女連れてたら普通はそう思うだろうが」
「へ、部屋別々にしたらいいじゃないですかっ」
「はぁ? ホテルならともかく、温泉旅館に男女で来て部屋別々とか逆に不審だろう」
 あまりに当然のように言い切った上津原にうっ、と塔子は言葉に詰まった。
 そういうものなのだろうか……たしかに家族で温泉旅行に出掛けた時は同じ部屋に泊まったけれど。
 そもそも赤の他人と旅館に泊まったりしたことがないのでわからない。
「えっ、と……そ、そういうもの、なの……?」
「仮にあんたの小説で男女が旅館にやってきたとして、別々の部屋泊まらせるか?」
「え、うーん……いえ」
「だろ? 処女の作家先生ですらそう書くくらい当たり前ってことだ」
 たしかに一度そういった内容で当たり前のようにそう書いたことはあるけれど。
 なにか違うような気がする。
「そ、それはそうと。い、いつの間に予約なんてしたんですか?」
「路面電車。ネットで当日割引きプラン」 
 そういえば路面電車に乗っている間、上津原はスマートフォンをいじっていた。
 メールかなにかチェックしているのだと塔子は思っていたが、あの時に予約をしていたらしい。
「~~……っ」
「なに唸ってんだよ」
「な、なにかが納得いかないような、気が、して。それに、さっきのなに?」
「なにがだよ」
「や、やたら愛想よく、じっ地元の人みたいに喋って」
「地元なんだから当たり前だろうが」
「は?」
 上津原の後頭部を見上げた塔子を、煩そうに上津原が振り返り、互いの目が合った。
「じ、地元?」
「……ったく、さっきからごちゃごちゃうるせぇ女だな」
 首の後ろに手を当てて、再び前を向いた上津原の背を呆気に取られた思いで塔子は見詰める。
 地元、ってことは、鹿児島出身ってこと?
「き、九州男児」
 直情的で、亭主関白で、短気で、酒豪……なんとなくそんな豪傑タイプなイメージされる、自分で呟いた言葉に何故かこれまでの理不尽な言動が一気に腑に落ちた思いがして、塔子はうんと納得の面持ちで一人頷いた。

 こちらのお部屋です、と従業員に案内されるまま二人して部屋に入り、なんとなく座布団の上に座卓を挟みお互い向かい合うように座って、従業員がマニュアル通りに話すのを聞いてしまったのは。
 なんというか、物事の流れというものだろう。
「さて、飯の前にさくっと」
 部屋の襖が閉じられてすぐ、おもむろに立ち上がった上津原がばさっと目の前でスーツのジャケットを畳に脱ぎ落したのに、塔子は叫びながら部屋の壁際まで後ずさると、自らの身を庇うように縮こまった。
「なっ、なんですか……急に! なっ……なんで、ふっ…ふ、ふ、服脱ぐんですかあああっ!?」 
「ぁたりめぇだろうが。温泉旅館来てまずすることっていったら」
「す、するってなにをっ?!」
 い、いまさらだけど……同じ部屋に泊まるということは、この目の前の女好きのけだもの男と同じ部屋で寝るってことで、それって、それってえぇぇええ――っ!
「て、貞操の危機」
「なにぶつぶつ言ってんだよ。なにって……あぁ~なるほど。あんたにそういう気があんなら別にそれでもいいけどよ」
 鬱陶しそうに眉間に皺を寄せていたのから、急ににやにやと県庁でばったり出くわした時に見せた悪魔のような笑みの表情になってゆっくりと近づいてくる上津原に、壁の柱に身を隠すように必死にしがみついて塔子は首を横に振った。
「ない、ないですっ。あるわけないでしょうううっっ。やっ……っ」
 目尻に涙を滲ませた目を固く閉じ、塔子は頭を横に激しく振り続ける。
 ち、近づかないでっ! 怖い。 
「おい、本気で怖がんな。そーゆーのは早坂さんあたりにはめちゃくちゃ効きそうだけどよ」
 俺の趣味じゃねぇ、と嘆息するような声が塔子のすぐ間近に聞こえた。
 膝に触れそうなほど近い位置に上津原の気配を感じる。
 クーラがまだ効いていない部屋は蒸し暑いが、それとは異なる熱さ。
 体温を持った体から伝わってくる気配。
 垂れ下がって畳に届いている塔子の髪を揺らし、微かに頬を掠めた熱の気配に塔子は身構えたが、それは予想に反して触れることなく遠ざかり、代わりに地の底から響くようなドスの効いた低い声が彼女の耳を打った。
「おいっ」
 びくっと、これ以上縮こまれないほど縮こまりつつ、有無を言わせない力を持つ声に塔子が薄目を開ければ、感じていた気配通りに間近にあった上津原の顔に、頭が真っ白になった塔子が反射的に悲鳴を上げかければ、すかさず上津原の手が塔子の口を塞さぎ、んーっと塔子は呻いた。
「いつまで人を強姦色魔扱いしてんだ、コラ」
「んんっ……んーっ……」
「自意識過剰女相手にがっつくほど困ってねえ。そういうプレイがしたい訳じゃねぇんだろ?」
 耳元で早口にまくしたてる上津原の問いかけに、塔子は当たり前だと縦に首を振れば、だったら叫ぶなと釘を刺され、ひとまず身の危険はないらしいと理解した塔子が再びうんうんと頷けばようやく口元を塞ぐ手から解放された。
「ったく、喚くかおどおどするかしかない女だな」
「そっ、そっちが急に、ぬ、脱いだりなんかするからじゃ……ない、ですか……」
「三十路女が男の着替え見てなに真っ赤になって混乱してんだよ。やらしー考えしてんじゃねぇ」
「うっ……別にそんな……」
「あんたそんなだから、周りが色々と」
「ん?」
「別に。とにかくマキや早坂さんみたいな若いのや、あの弓月ってちゃらっとしながら腹黒い感じのカメラマンと一緒にすんなってことだよ」
「た、たしかに。あの人達は、上津原さんみたく女好きじゃ」
「はあ? なに言ってんだ、奴等と違ってこの上なく俺は安全だって話してんだよ。バーカ、喪女」
「しょ、小学生ですか……」 
「あんたと喋ってると、中学生と喋ってる気分になるからな」
「……ひどい」
 そろそろと上津原から離れ、座卓の向こう側に回り込み、部屋の入口に置かれたキャリーバッグへ塔子は近寄ると沓脱ぎの板の間で荷物を開けた。
「わっ、私っ、仕事、仕事しますっ」
「はあ? なに言ってんだあんた」
 ノートパソコンを取り出そうとする塔子の側頭部にぱさりとビニール袋に入った平たいものがぶつけられ、塔子は荷物を出していた手を止める。
「なんですかぁっ、もうっ」
「バカかあんたは。温泉旅館きて即仕事するとかどうかしてんぞ。まず風呂だろうが」
 塔子が荷物に顔を向けている間に着替えたらしい。
 旅館名の入った浴衣をいい加減に着付けて腕を組み、柄の悪い目付きで立って塔子を見下ろす上津原が吐き捨てた言葉に神経を逆撫でされながらも、緩い襟合わせから上津原の固く引き締まった厚みのある剥き出しの胸元が目に入って、塔子は再び熱を帯びる顔を慌てて荷物に伏せた。
「いっ、行きたかったら、一人で勝手にいけばいいじゃないですかっ」
「すぐ飯だ、一人さっぱりしてて一人仕事してるとかおかしいだろうが」
 すたすたとこちらに向かってくる足音に、わかりましたっ、と塔子は声を上げた。
 さっきのいまで上津原への動揺がまだ残っている上に、浴衣に着替えた上津原は男性に対してこういった表現は適当なのかどうか、妙に色気のようなものを漂わせていて、冷静さを欠いたいまの塔子にはとても直視できたものじゃない。
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 投げつけられた浴衣を投げ返し、ぜえはあと肩で息をして上目使いに上津原を睨みつけた塔子に、「あーはいはい、ったく冗談つうじねぇ女はこれだから……」と平坦な調子でぼやきながら部屋を出ていった上津原を見送って、塔子はへたんと板の間に崩れた。
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