46 / 79
別荘編
46-劣情※
しおりを挟む
ーノールsideー
夜の中の見回り。俺はこの時間が好きだ。
特に今回アーノルドに連れてこられたこの別荘は周りに自然が多く、王都にいる時には見られない景色が月明かりに照らされて見えるからだ。
それにしたってあいつはどうしようもないな。
朝と昼間のことを思い出す。
あいつは昔から自分が気に入ったものはとことん自分の手元に置きたがり、俺に自慢するかのように見せてくることがあった。
と言ってもだ…だからってあんなの…。
今回俺をここに連れてきたものわざとか?
俺をダシにするためわざと連れてきたのか?
友人であり自分の主人である人物に頭を抱える。
今のあいつは異常だ。あそこまで何かに入れ込んでいるあいつは見たことがない。
ルーク・フォンルージュ。アーノルドの婚約者のあの快感に震えた顔を思い出す。
それだけで少し俺の息子が反応する。
俺は男になど興味はなかったのに…!あのルークのせいだ!クソッ…。
アーノルドも、あの妖艶な艶やかでとても男とは思えない美貌にあいつも魅力されたのだろうか。
気がつくとアーノルドたちの寝室が近いところに来ていた。
「~~…!~~~~ッッ!!」
…?何か聞こえる。
…いや、寝室だ。ナニをやっているかなんて決まっているが…。
防音魔法がかかっているはずの扉を貫通するほど声を出してどんなプレイをしていると言うんだ。
魔が差した。それしか言えない。
昼間のルークを思い出す。アーノルドに攻め立てられ、グズグズになりながら俺に助けを求めるかのような目で見てくるあの青い目。
俺は音をなるべく立てないようにドアノブを捻り、扉を少し押す。
「ぁあ゛あ゛あ゛あ゛~~~~ッッッ♡♡♡!!」
「っ!?」
少し開けた瞬間聞こえたのはあの駒鳥みたいな声ではなく、小さい獣の嬌声だった。
驚いてその声の主を見る。
月明かりに照らされて見えるその声の主は四つん這いになり、快感に耐えることが出来ず、肘をベッタリとついてバックで自分を犯している人物に屈服しているかのような体制で喘いでいた。
そんなルークを犯しているアーノルドは後ろからルークの頭を片手でベッドに押さえつけ、少し上からガツガツと激しく攻め立ててルークの首の項に深く噛み付いていた。
…まるで獣の交尾だ。
ガタっ
っ…しまった…!
交尾に見とれていた俺はつい、扉に当たり物音を立ててしまう。
「っ…だれだ!!」
獣みたいなアーノルドの怒号が聞こえる。
…最悪だ。今のアーノルドに見つかってしまった…。
ギラギラとした若干焦点があっていない獣と目が合う。その瞳の中はピンク色のハートが発光している。
…!!まさかこいつ…あの薬を…?
「…ノール…?…なんだ、おまえか…」
そう言ってアーノルドはルークの頭を掴んでいる方の手に力を入れ、ルークに上を向かせる。
上を向かされたルークの顔は沢山泣いたのだろう、赤く腫れていて、涙やら鼻水やら涎やらでぐちゃぐちゃだ。そしてアーノルドと同様、その目にはハートの光が浮かぶ。絶対に正気ではない。目がアーノルドよりもだいぶ虚ろだ。
「るーく……ノールにほうししろ…」
ルークの虚ろな瞳が俺を見る。
ずずず…
「ぅう゛ぁぁぁ……ん゛ッ」
ルークが四つん這いのまま這いつくばり、俺の方に向かってくる。そのままアーノルドの中に入っていたものが抜けたのだろう。小さく唸り声みたいな喘ぎ声を漏らす。
ベッドから降りようとしてルークがズルッと床に落ちる。手に力が入らないのだろう。
「ルーク様…っ!」
俺は咄嗟にルークの元へと駆け寄る。
近くで見たルークの身体は多量の鬱血痕と噛み跡だらけで痛々しい。
特にさっきアーノルドが噛み付いていた首には締められた跡と血が出ている噛み跡があり、思わず顔をゆがめてしまう。
ルークがおれのベルトを外し、ズボンのボタンを外そうともぞもぞと動く。
俺はそんなルークを諌めるように肩を掴み、止める。
「ッ…やめてください!ルーク様、貴方は今正気じゃない!
アーノルド、お前、どうしてこんなことを…それにこの首の跡はなんだ…?
お前がやったのか…?」
アーノルドが無言でふらふらと立ち上がり、ルークの元まで近づいてくる。
「…るーくがわるいんだ。ぼくにかくしごとするから……だから、脅した」
「脅したっておまえ…」
脅しで首を締めたのか…?
この友人は元から執念深い方だが、いざこの狂行を目の前にすると思わず絶句してしまう。
アーノルドがゆったりとルークの腰を掴む。薬で限界まで勃っているものをルークの中にまた収める。
ぶちゅんッ!
「ア゛ッ!ぉ゛ぁッ♡!」
ボタンを外そうとしていたルークがアーノルドに突かれた衝撃から耐えるためにそのまま俺にしがみつく。
「っはー……のーる…おまえもルークを可哀想とかおもいながら勃ってるよね。
偽善者ぶるなよ……おまえも、ぼくと同じ。あさも昼もかわいそうなルークで抜いたくせに。
…おまえだから特別ね……おなじ穴のムジナとして1かいだけ、ルークのくちつかうの許してあげる」
おれは…ちがう、おれはこんな獣と同じではない。ちがう、ちがう…!
俺にしがみついて快楽のまま俺のものをズボンの上から舐めようとしているルークが目に入る。
朝と昼、このいやらしい雌で俺は抜いた。
女性が好きなはずの俺が、この男の癖に卑猥な卑しいこの雌に心を掴まれている。
1度だけだ…1度だけでも…
俺は劣情のままズボンのボタンを外した。
夜の中の見回り。俺はこの時間が好きだ。
特に今回アーノルドに連れてこられたこの別荘は周りに自然が多く、王都にいる時には見られない景色が月明かりに照らされて見えるからだ。
それにしたってあいつはどうしようもないな。
朝と昼間のことを思い出す。
あいつは昔から自分が気に入ったものはとことん自分の手元に置きたがり、俺に自慢するかのように見せてくることがあった。
と言ってもだ…だからってあんなの…。
今回俺をここに連れてきたものわざとか?
俺をダシにするためわざと連れてきたのか?
友人であり自分の主人である人物に頭を抱える。
今のあいつは異常だ。あそこまで何かに入れ込んでいるあいつは見たことがない。
ルーク・フォンルージュ。アーノルドの婚約者のあの快感に震えた顔を思い出す。
それだけで少し俺の息子が反応する。
俺は男になど興味はなかったのに…!あのルークのせいだ!クソッ…。
アーノルドも、あの妖艶な艶やかでとても男とは思えない美貌にあいつも魅力されたのだろうか。
気がつくとアーノルドたちの寝室が近いところに来ていた。
「~~…!~~~~ッッ!!」
…?何か聞こえる。
…いや、寝室だ。ナニをやっているかなんて決まっているが…。
防音魔法がかかっているはずの扉を貫通するほど声を出してどんなプレイをしていると言うんだ。
魔が差した。それしか言えない。
昼間のルークを思い出す。アーノルドに攻め立てられ、グズグズになりながら俺に助けを求めるかのような目で見てくるあの青い目。
俺は音をなるべく立てないようにドアノブを捻り、扉を少し押す。
「ぁあ゛あ゛あ゛あ゛~~~~ッッッ♡♡♡!!」
「っ!?」
少し開けた瞬間聞こえたのはあの駒鳥みたいな声ではなく、小さい獣の嬌声だった。
驚いてその声の主を見る。
月明かりに照らされて見えるその声の主は四つん這いになり、快感に耐えることが出来ず、肘をベッタリとついてバックで自分を犯している人物に屈服しているかのような体制で喘いでいた。
そんなルークを犯しているアーノルドは後ろからルークの頭を片手でベッドに押さえつけ、少し上からガツガツと激しく攻め立ててルークの首の項に深く噛み付いていた。
…まるで獣の交尾だ。
ガタっ
っ…しまった…!
交尾に見とれていた俺はつい、扉に当たり物音を立ててしまう。
「っ…だれだ!!」
獣みたいなアーノルドの怒号が聞こえる。
…最悪だ。今のアーノルドに見つかってしまった…。
ギラギラとした若干焦点があっていない獣と目が合う。その瞳の中はピンク色のハートが発光している。
…!!まさかこいつ…あの薬を…?
「…ノール…?…なんだ、おまえか…」
そう言ってアーノルドはルークの頭を掴んでいる方の手に力を入れ、ルークに上を向かせる。
上を向かされたルークの顔は沢山泣いたのだろう、赤く腫れていて、涙やら鼻水やら涎やらでぐちゃぐちゃだ。そしてアーノルドと同様、その目にはハートの光が浮かぶ。絶対に正気ではない。目がアーノルドよりもだいぶ虚ろだ。
「るーく……ノールにほうししろ…」
ルークの虚ろな瞳が俺を見る。
ずずず…
「ぅう゛ぁぁぁ……ん゛ッ」
ルークが四つん這いのまま這いつくばり、俺の方に向かってくる。そのままアーノルドの中に入っていたものが抜けたのだろう。小さく唸り声みたいな喘ぎ声を漏らす。
ベッドから降りようとしてルークがズルッと床に落ちる。手に力が入らないのだろう。
「ルーク様…っ!」
俺は咄嗟にルークの元へと駆け寄る。
近くで見たルークの身体は多量の鬱血痕と噛み跡だらけで痛々しい。
特にさっきアーノルドが噛み付いていた首には締められた跡と血が出ている噛み跡があり、思わず顔をゆがめてしまう。
ルークがおれのベルトを外し、ズボンのボタンを外そうともぞもぞと動く。
俺はそんなルークを諌めるように肩を掴み、止める。
「ッ…やめてください!ルーク様、貴方は今正気じゃない!
アーノルド、お前、どうしてこんなことを…それにこの首の跡はなんだ…?
お前がやったのか…?」
アーノルドが無言でふらふらと立ち上がり、ルークの元まで近づいてくる。
「…るーくがわるいんだ。ぼくにかくしごとするから……だから、脅した」
「脅したっておまえ…」
脅しで首を締めたのか…?
この友人は元から執念深い方だが、いざこの狂行を目の前にすると思わず絶句してしまう。
アーノルドがゆったりとルークの腰を掴む。薬で限界まで勃っているものをルークの中にまた収める。
ぶちゅんッ!
「ア゛ッ!ぉ゛ぁッ♡!」
ボタンを外そうとしていたルークがアーノルドに突かれた衝撃から耐えるためにそのまま俺にしがみつく。
「っはー……のーる…おまえもルークを可哀想とかおもいながら勃ってるよね。
偽善者ぶるなよ……おまえも、ぼくと同じ。あさも昼もかわいそうなルークで抜いたくせに。
…おまえだから特別ね……おなじ穴のムジナとして1かいだけ、ルークのくちつかうの許してあげる」
おれは…ちがう、おれはこんな獣と同じではない。ちがう、ちがう…!
俺にしがみついて快楽のまま俺のものをズボンの上から舐めようとしているルークが目に入る。
朝と昼、このいやらしい雌で俺は抜いた。
女性が好きなはずの俺が、この男の癖に卑猥な卑しいこの雌に心を掴まれている。
1度だけだ…1度だけでも…
俺は劣情のままズボンのボタンを外した。
85
お気に入りに追加
257
あなたにおすすめの小説
【完結・R18】夢で美女を好き勝手できる呪いにかかった王子は、婚約者に土下座する
花伊美咲
恋愛
「殿下! 大変です! 殿下は呪いにかかっています!」
「はあ? 呪い?」
ある日お抱えの魔術師にそう言われてしまった王子、アルバート。どんな呪いかと聞いてみれば、毎晩見ているエロい夢に取り込まれてしまうというもの。
毎晩、美女を相手に好き勝手していた王子は、婚約者がいるにも関わらずその夢の女に情が湧いていて、拒むことができない。
それどころか、夢はどんどんリアルになってきて……。
5話で終わります。設定ゆるゆるで、ほとんどの話にR18要素がありますので、★マークはついていません。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
出産予定日なのに生まれる気配全くなし!仕方ないのでお迎え棒をお願いします。
加藤ラスク
大衆娯楽
門脇美咲は初めての出産を控えていた。
しかし出産予定日近くになっても、一向に生まれる気配はない。
運動したりあらゆることを試してみるが効果はなく。
そんな時、先輩ママである友人から「お迎え棒(=中だしXXX)」を教えてもらい……
------------
作中では妊婦と致しているシーンがございます。
お迎え棒の効果は保証できかねます。
実際の出産に関しては医師の指示に従うようにお願いいたします。
頭からっぽにしてお読みください。
今さら、私に構わないでください
ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。
彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。
愛し合う二人の前では私は悪役。
幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。
しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……?
タイトル変更しました。
海賊団に攫われた貧民〖イラストあり〗
亜依流.@.@
BL
襲撃事件で故郷を亡くしたシオンは、行方不明の親友・ジルと交わした約束を胸に、新しい地で忙しなく働く毎日を送っていた。
ある日の深夜。一日の重労働で倒れ込むように眠りについた彼は、騒がしい外の様子に目を覚ます。
窓を開けると、目の前には瞳をランランと光らせ、返り血を浴びた男が·····───シオンが次に目を覚ましたのは海賊船の中だった。船のメンバーはシオンをエルと呼び、幻の財宝を見つける為の鍵だと言う。生死を迫られ、シオンは男たちと行動を共にすることとなるが·····。
──注意──
本編には暴力的な性描写が多く含まれます。
【R18】溺愛される公爵令嬢は鈍すぎて王子の腹黒に気づかない
かぐや
恋愛
公爵令嬢シャルロットは、まだデビューしていないにも関わらず社交界で噂になる程美しいと評判の娘であった。それは子供の頃からで、本人にはその自覚は全く無いうえ、純真過ぎて幾度も簡単に拐われかけていた。幼少期からの婚約者である幼なじみのマリウス王子を始め、周りの者が
シャルロットを護る為いろいろと奮闘する。そんなお話になる予定です。溺愛系えろラブコメです。
女性が少なく子を増やす為、性に寛容で一妻多夫など婚姻の形は多様。女性大事の世界で、体も中身もかなり早熟の為13歳でも16.7歳くらいの感じで、主人公以外の女子がイケイケです。全くもってえっちでけしからん世界です。
設定ゆるいです。
出来るだけ深く考えず気軽〜に読んで頂けたら助かります。コメディなんです。
ちょいR18には※を付けます。
本番R18には☆つけます。
※直接的な表現や、ちょこっとお下品な時もあります。あとガッツリ近親相姦や、複数プレイがあります。この世界では家族でも親以外は結婚も何でもありなのです。ツッコミ禁止でお願いします。
苦手な方はお戻りください。
基本、溺愛えろコメディなので主人公が辛い事はしません。
茶番には付き合っていられません
わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。
婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。
これではまるで私の方が邪魔者だ。
苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。
どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
もうこんな茶番に付き合っていられない。
そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる