1 / 5
愛の労働
しおりを挟む
就活中、愛情を説いた事ありませんか?
僕は昨年がちょうど就活の年で、何回か自分の思う愛情についてお話ししました。お話をした何社かの企業の中には、実際に就職はしませんでしたが非常に褒めてくださるところもありました。そもそも何故、愛情について語ったのか。それは最近、企業側の広報が「効率至上主義」などブラックを匂わす言葉は言わず時代の流れに乗って「仕事とプライベートの両立」のような宣伝ばかりに感じたからです。要するに実際のところどうなのかを確かめたかったわけです。
ちなみに僕の愛情についてのお話というのは仕事をするモチベーションの話です。
突然だれかに何のために仕事をしていますか?と尋ねたら、答えが基本的には「やりがい」や「収入」に落ち着くと思います。しかし、僕はここに「愛情」という選択肢があると考えてます。あくまで個人的な考えですが、誰でも誰かを好きです。誰かのために何かしようという気持ちが生活のどこかにあります。仕事でそれを実現する人もいれば、仕事で得た収入によってそれを実現する人もいるでしょう。そういう意味で僕は、どんな人も誰かのため、突き詰めては愛情のために仕事をしていると考えています。
ですから、僕の就活の軸として企業に入る条件に社員が自分の愛情を守れるのかというのがありました。だから仕事場で親切心や絆が無いのはもちろんNGですが、仕事場の深い絆を頼りに社員に家庭などのプライベートなコンテンツでしわ寄せをさせるのもNGです。仕事場に集団としての規律があり、お互いに仕事やお客さんや同僚を好きになれる姿勢があること、プライベートの小さな行事のために予定を調整する事が可能な福利厚生が定まっていることなどが実現されていれば、それは僕の思う理想の会社でした。
ところが就活をする中でだんだんと気づいたのは、そんな会社が日本ではほとんど無いという事でした。それは数値や先輩の話など一般的な就活の情報収集の時点でも明白でしたが面接ではより深く感じました。
あくまで僕の感覚ですが、面接で愛情についてのお話をすると反応は大体2つに分かれます。
1つ目は、「あー、うん。そうだね。」って反応です。人事や役員の方もそういうことが今の理想であること、ある程度発展した国で大多数が目指す幸せの姿であることを認識されているんです。にも関わらずこういう反応になるのは、愛情を守れるような環境を実現することが非常に難しいからでした。一定の利益がなければ社員を働かせるしかありません。社員もスーパーマンというわけではありませんし、利益というのは減ることすら多かれど増えることは少ないものです。ただそういうことを目指す、と話すところまでしか実情は進展しないのが現状なのでしょう。
2つ目は、「君は何を言っているの?」というニュアンスの反応です。だいたいこの反応をする方には、仕事をしてなんぼだろう結果を出してこそかっこいいじゃないかという高度経済成長時代の男気が垣間見えます。夢=出世、物量的な豊かさといった概念です。この類の企業に勤めれる若者は、減少気味でしょう。なんでも現代の若者の中で、夢と仕事が一致していない人はもう少なくありません。趣味などに夢を見ることが認められる世の中になったからです。僕も仕事と夢が完全一致というタイプでは無いので、多分この手の会社は敬遠するはずです。
僕の理想とする企業像がもっと日本で実現されるには、どうするべきなのでしょうか。僕の中には究極的な解決法が1つだけあります。みんな同じように思うことです、考えることです。だって思いませんか?自分だけでなく全員そう思っていれば実現できない理由はきっと無いはずです。もし、街の美容院が福利厚生の向上をしますと叫んで月曜休みから月木休みになっても激怒する人はきっといないと思うんです。結局は収入と人手の問題なんです。
僕もあなたも誰もが、仕事の日に誰かのために10分くらいを尽くして、休みの日に少しだけ多くお金を払う覚悟を持てれば良いだけだと思うんです。全員がそうであれば、きっと仕事もプライベートも周りの人を今までより大切にできます、好きになれます。自分の生活に愛情を感じられるでしょう。
みなさんは、何のために働いていきますか?
僕は昨年がちょうど就活の年で、何回か自分の思う愛情についてお話ししました。お話をした何社かの企業の中には、実際に就職はしませんでしたが非常に褒めてくださるところもありました。そもそも何故、愛情について語ったのか。それは最近、企業側の広報が「効率至上主義」などブラックを匂わす言葉は言わず時代の流れに乗って「仕事とプライベートの両立」のような宣伝ばかりに感じたからです。要するに実際のところどうなのかを確かめたかったわけです。
ちなみに僕の愛情についてのお話というのは仕事をするモチベーションの話です。
突然だれかに何のために仕事をしていますか?と尋ねたら、答えが基本的には「やりがい」や「収入」に落ち着くと思います。しかし、僕はここに「愛情」という選択肢があると考えてます。あくまで個人的な考えですが、誰でも誰かを好きです。誰かのために何かしようという気持ちが生活のどこかにあります。仕事でそれを実現する人もいれば、仕事で得た収入によってそれを実現する人もいるでしょう。そういう意味で僕は、どんな人も誰かのため、突き詰めては愛情のために仕事をしていると考えています。
ですから、僕の就活の軸として企業に入る条件に社員が自分の愛情を守れるのかというのがありました。だから仕事場で親切心や絆が無いのはもちろんNGですが、仕事場の深い絆を頼りに社員に家庭などのプライベートなコンテンツでしわ寄せをさせるのもNGです。仕事場に集団としての規律があり、お互いに仕事やお客さんや同僚を好きになれる姿勢があること、プライベートの小さな行事のために予定を調整する事が可能な福利厚生が定まっていることなどが実現されていれば、それは僕の思う理想の会社でした。
ところが就活をする中でだんだんと気づいたのは、そんな会社が日本ではほとんど無いという事でした。それは数値や先輩の話など一般的な就活の情報収集の時点でも明白でしたが面接ではより深く感じました。
あくまで僕の感覚ですが、面接で愛情についてのお話をすると反応は大体2つに分かれます。
1つ目は、「あー、うん。そうだね。」って反応です。人事や役員の方もそういうことが今の理想であること、ある程度発展した国で大多数が目指す幸せの姿であることを認識されているんです。にも関わらずこういう反応になるのは、愛情を守れるような環境を実現することが非常に難しいからでした。一定の利益がなければ社員を働かせるしかありません。社員もスーパーマンというわけではありませんし、利益というのは減ることすら多かれど増えることは少ないものです。ただそういうことを目指す、と話すところまでしか実情は進展しないのが現状なのでしょう。
2つ目は、「君は何を言っているの?」というニュアンスの反応です。だいたいこの反応をする方には、仕事をしてなんぼだろう結果を出してこそかっこいいじゃないかという高度経済成長時代の男気が垣間見えます。夢=出世、物量的な豊かさといった概念です。この類の企業に勤めれる若者は、減少気味でしょう。なんでも現代の若者の中で、夢と仕事が一致していない人はもう少なくありません。趣味などに夢を見ることが認められる世の中になったからです。僕も仕事と夢が完全一致というタイプでは無いので、多分この手の会社は敬遠するはずです。
僕の理想とする企業像がもっと日本で実現されるには、どうするべきなのでしょうか。僕の中には究極的な解決法が1つだけあります。みんな同じように思うことです、考えることです。だって思いませんか?自分だけでなく全員そう思っていれば実現できない理由はきっと無いはずです。もし、街の美容院が福利厚生の向上をしますと叫んで月曜休みから月木休みになっても激怒する人はきっといないと思うんです。結局は収入と人手の問題なんです。
僕もあなたも誰もが、仕事の日に誰かのために10分くらいを尽くして、休みの日に少しだけ多くお金を払う覚悟を持てれば良いだけだと思うんです。全員がそうであれば、きっと仕事もプライベートも周りの人を今までより大切にできます、好きになれます。自分の生活に愛情を感じられるでしょう。
みなさんは、何のために働いていきますか?
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
teenager 〜overage〜
今日から閻魔
恋愛
高校3年生で別れた1組の恋人。
4年の月日が経って、もう彼のことは忘れ去れたと思っていた。大学4年の春、就活の場で綾乃(綾乃)は高校の時の彼を偶然見かけてしまう。
もう恋愛感情は無くてもお互いの4年を知ってみたい。
でも本当に好きだったから、深入りするのは怖い。きっと良くないことになってしまう。また苦しい思いをするかもしれない。本当にもう好きじゃないのかなんて分からなくなって、気づけば本当はまだ好きなんじゃないかなんて風に少しだけ思ってしまうはず。
高校生の時、身勝手な事情で大好きな彼女を諦めた守人(もりと)。彼女には非がなく、一切がこっちの都合だった。そんな引け目は、4年間の沈黙を作った。もし会っても許してもらえるわけではない。許されても戻れるわけではない。終わった縁はもう戻らない。言い聞かせて言い聞かせて、やっと自分の頭から追い出した。
就活の二次面接、その元彼女が同じ会場にいるのを見つけてしまう。心臓が跳ねている。もう好かれなくても構わない。そんな風に願える立場ではない。それでも今の彼女はどんな風か、知りたい気持ちが止まるわけない。
綾乃目線→守人目線→綾乃目線・・・
を繰り返して進みます。
【完結】捨ててください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。
でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。
分かっている。
貴方は私の事を愛していない。
私は貴方の側にいるだけで良かったのに。
貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。
もういいの。
ありがとう貴方。
もう私の事は、、、
捨ててください。
続編投稿しました。
初回完結6月25日
第2回目完結7月18日
BL書籍の印税で娘の振り袖買うつもりが無理だった話【取らぬ狸の皮算用】
月歌(ツキウタ)
エッセイ・ノンフィクション
【取らぬ狸の皮算用】
書籍化したら印税で娘の成人式の準備をしようと考えていましたが‥‥無理でした。
取らぬ狸の皮算用とはこのこと。
☆書籍化作家の金銭的には夢のないお話です。でも、暗い話じゃないよ☺子育ての楽しさと創作の楽しさを満喫している貧弱書籍化作家のつぶやきです。あー、重版したいw
☆月歌ってどんな人?こんな人↓↓☆
『嫌われ悪役令息は王子のベッドで前世を思い出す』が、アルファポリスの第9回BL小説大賞にて奨励賞を受賞(#^.^#)
その後、幸運な事に書籍化の話が進み、2023年3月13日に無事に刊行される運びとなりました。49歳で商業BL作家としてデビューさせていただく機会を得ました。
☆表紙絵、挿絵は全てAIイラスです
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる