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〚アフターストーリー〛〜不幸な少女のその後〜
〚46〛「”廃村”〜パート2〜」
しおりを挟むいま、自分”たち”は部屋の中に居た。
そう、初期リスポーン地点、最初の部屋である。
「すまん」
としか言いようがない。
まさかベッドの下に隠れている判定がないなんて思わなかった。というかあの気味の悪いうめき声のやつ、地面這ってる系だったな。
視点が低いからばれたのかも知れないな、ベッドの下。
「ドンマイだね、それよりどうだった?見た?」
興味津々に聞いてくる日向に、うーん…とうなりながら答える。
「雰囲気も怖いと思うけど、それよりもけっこう顔面がグロかった」
「ふむふむ、そういう系か~」
「さて行くか」なんて言いながら部屋を出た。
「次は一階の探索だね」
後ろからついて来ながら言う日向は、ワクワクと言った感じだ。
廊下を進み、階段を降りると立ち止まる。
「……いない、か」
どうやらあの化け物は居ないようだ。
「ここに居たの?」
「ああ、なんかそこの奥から這ってきたんだけど」
「来ないね」
後ろを振り返り、玄関の扉を見ると、最初気が付かなかったが、ドアにガムテープが大量に貼られていて、気持ちの悪い事に、長い髪の毛が所々挟まっている。
手で剥がせるのかと思い触ってみると、接着面がまるで剥がせない。
横を見ると、日向も試していて「なにか道具を使わないといけないのかもね」と言った。
「あの化け物の出現条件が分からないから出ないうちにさっさと探索しよう」
「うん」
廊下を進むと、途中に扉があり、中はぱっと見お風呂場のようだった。
そこは日向に任せ、自分は奥へ向かう。
暗くてよく見えないが、広い部屋のようだ。多分キッチンであろうと思い探索を開始する。
部屋の真ん中には椅子とテーブルがあり、壁際にはテレビがある。二階の部屋感じを見たときにも思ったが、このゲームのタイトルの”廃村”、そのタイトルのイメージ的に、もっと古い室内を思っていたが、想像より最近のイメージなのかもしれない。
テレビも薄いし、家具も古臭くない。
……まあいいや。
適当に近づいて、テーブルの上や台の上になにかないか見ていく。
とりあえず近いところから引き出しを開けてゆく。
アルバムと思われるファイルやDVD、書類や色々入っているが、拾い上げることができないので、重要なアイテムではないようだ。
すべて調べ終えて、入手できたのは、懐中電灯一つだけ。とりあえず懐中電灯をつけて、周りを見ていると、日向が部屋に入ってきた。
「多分、出口見つかったよ」
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