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〚アフターストーリー〛〜不幸な少女のその後〜

〚44〛「”廃村”」

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 「日向っ」
 
 夕食後、食器を洗い終えると日向に声をかけた。
 
 「ん、なにお姉ちゃん」
 
 スマホを見ていた日向は、顔をこちらに向けて返事を返す。
 
 「ナーヴソフトウェアのホラーゲームでなにか簡単なやつをやろうと思うんだけど、一緒に遊ばない?」
 
 「いいね、何やるか決まってるの?」
 
 「んー、二つほど候補はあるが正直イマイチなんだよな……謎解きメインっていうのが苦手で」
 
 「ほうほう、謎解きメインっていうのが嫌なんだね?」
 
 「うん」
 
 「いい感じの知ってるから、それにする?」
 
 「うむ、任せた」
 
 「決まりだね。”廃村”っていう無料のゲームだよ、ダウンロードしたらマルチ開いてね、”日向”って名前で部屋作っておくから」
 
 「オッケー」
 
 部屋に戻ると、ナーヴソフトウェアを起動した。
 
 
 ””
 
 
 ”廃村”のダウンロードを終えると早速起動し、マルチを開いた。
 
 部屋名”日向”を見つけ、参加した。
 
 「あ、お姉ちゃん」
 
 「おう、日向」
 
 なにか薄暗い部屋で、チュートリアルと思わしき半透明の画面が目の前に浮かんでいる。
 
 そこに書いてある文字を読むと、どうやら村を徘徊する幽霊たちに見つからないように、この廃村から脱出する内容のゲームらしい。
 ちなみにどちらか一人が見つかると、初期地点、つまりここに強制的に戻されるそうだ。
 
 「読み終えたか、日向」
 
 「うん、なんかすこし緊張するね」
 
 「だな…、……始めるぞ」
 
 「うんっ」
 
 日向の返事を聞くと同時に、部屋の扉に手を掛けた。
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