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〚アフターストーリー〛〜不幸な少女のその後〜

〚15〛「オールの決心」

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 「少し…考えさせてくれ」

 正直戻って来て欲しい理由は建前で、他にちゃんとある。
 
 【複製付与】、確かにお金持ちになれるだけのスキルではある。
 しかし働いてもいない学生二人がなぜそんなお金をポンポン出せるのか、そこを隠す為に父親が必要になってくるのだ。

 っていうか、

 「ケーキ冷蔵庫に入れてきていい?」

 「ん、ああ」

 と言うわけで冷蔵庫に入れてきた。

 「そういえば日向の学費って?」

 「俺が払ってるよ」

 金がかかるな…日本人が異世界の自由が恋しくなるのも無理ないな。まあ、そんな話は置いといて。

 「日向…学校行かないってさ」

 この前(ナーヴソフトウェアを買う何日か前)聞いた。今ではゲームに夢中だ。

 「そうか…」

 「父親にニート二人を養う覚悟はあるか?」

 「……」
 
 「冗談だ」

 学校行っても行かなくても金を消費する。行かなければ学費が無い分いくらか安いが。

 「それはともかく、今日はどうすんの?ご飯だけ食べてく?泊まる?」

 「…そうだな……、ご飯だけ食べて行くかな」

 「はいよ」

 さて今日は、何が作れるかな。冷蔵庫の中を漁ると、唯一楽にできそうなカレー粉があった、そして運の良い事にジャガイモと肉はあった。

 残念なことに人参と玉ねぎは無かったが…。それはともかくぱぱっと作ろうとご飯を炊き出す。

 「なにか手伝うか?」

 「大丈夫、日向起こ……せないからテレビでも見てて」

 「起こせない?」

 「強制的に中断すると危ないって説明書に書いてあった」

 「なるほど…」

 ジャガイモと肉を切り鍋に水を入れる。そしてお湯を沸かし、沸騰したら肉を入れる。そして少ししたらジャガイモを入れて放置。

 今のうちに日向を呼ぶか。

 「ちょっと火見てて」

 「ああ…分かった」

 部屋に戻ると、ナーヴソフトウェアを付ける、そして横になり電源を入れた。これってアップデートでゲーム内とスマホで連絡取り合えるようにならないかな?

 ゲームにログインすると、ログアウトする前まで居た、鍛冶屋に出た。ここらへんは便利だな。

 「あ、お姉ちゃん。鍛冶屋の使い方分かったよ」

 「後で教えてくれ、取り敢えずご飯だからログアウトして」

 「うん、分かった」

 そう言って僕達はログアウトした。鍛冶屋には、最初いたときより人が大勢居た。

 これは早めに進めないと。今夜はオールだな。
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