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〚アフターストーリー〛〜不幸な少女のその後〜
〚10〛「ゴブリン?」
しおりを挟む今日のお昼ご飯は、ハンバーグ。
こねるのはダルかったが、なかなか上手くできたと思う。僕はハンバーグを箸で小さく分けながら日向に話しかけた。
「なあ、日向は男キャラ、女キャラ、どっちで作ったんだ?」
「えーと僕はね、男キャラでかっこ良く出来たよ!お姉ちゃんは?」
「女キャラで背がちっちゃい、僕的に美人だと思う、それで日向はどこまで進んだんだ?」
僕は日向の話を聞きながらハンバーグを口に入れる。
「僕はキャラメイクに時間が掛かっちゃって…、まだ近くにあった街に入ったところまで、お姉ちゃんは、どこまで進んだの?」
「残念ながら日向よりキャラメイクに時間がかかったよ、そのせいで平原に出たところまでだ」
「そっか~、あ、お姉ちゃんの名前は?」
「リアルと同じ月那そっちは?」
「僕も日向のまま」
話し過ぎて、少し冷めてしまったハンバーグを食べ終わると、皿を洗い(日向も手伝ってくれた)、ゲームにログインした。
ゲームを始めてすぐに、半透明なメニュー画面を開く、そしてフレンドという項目へ行き、フレンド検索をタップする。
そしてキーボードが出て来て日向と入力した。二人してリアルネームが通るって事はまだその名前が使われてないほど初めのほうに始められたようだ。
レベル1の日向という検索結果が出たのでそれをタップし、フレンド申請をした。少しし、フレンド申請が承諾された後、周りを見渡した。
ここらへん一帯は平原で、後ろの方(かなり向こう)には、森が広がっており、正面には街があった。
正面と言っても一キロ程向こうだが。空は青空で雲が流れている。地面の草は風に揺れ、気持ちのいい微風が身体を撫でる。
そんな事を体験していると、僕の横からいきなり青い光が出来ると、そこから人が現れた。
きっと僕もこんなふうに出てきたのだろう。あまりじろじろ見るのもアレなので、街の方へ目をやる。
街からくる人がちょくちょく居る。きっと僕達みたいにフレンドと会う為だろう。
そんな事を考えていると、僕の後ろからまた、キャラメイクが終わったであろう人が出て来…………た。うん。
何だコイツ。
背が小学生3年生並みに低くて、顔が一言で表すならゴブリンだ、一言で表さなくても変わらなかった。
肌の色も何色にも出来る事をいい事に緑色にしてある。ヤベー奴だ。
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