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〚第四章〛〜絶望の底編〜
〚137話〛「最終決戦」
しおりを挟む「------------ッッ!!」
何か悲鳴をあげた気がした。
だが観音が声を上げたことはなく、今回も聖観音はその両手で目を抑えるだけであった。
そして光が僕の後に現れる。
それを避けようと転移を使う。俊敏神数値化から展開•発動速度が少しだけ上がった転移だ。
横に僅かにズレる程度なら、転移する速度が上がり最速で移動することが出来る。それを使い転移を…。
そうだ、スキルは無効化されているんだ…。
そしてその考えのうちに光は僅かにずれていたようで、僕の左腕を奪っていき。
その光は聖観音へと向かうのが見え、ダメージが入るだろうとラッキー的な考えを思っていた。
だがその光は聖観音に当たる手前で、浮かび上がった魔法陣によって吸い込まれてゆき、僕の真上に魔方陣が浮かび上がる。
そこから光はまた僕の元へ放たれる。
そして放たれた光は一瞬で僕に肉薄する、そして…
僕はレイピアでそれを弾き、また聖観音に剣を振るった。だがそれは、観音の腕によって簡単に阻まれた。
その大きな腕によって僕は吹き飛ばされ、壁へと激突し、血を吐くこととなり。更に無数の光の追撃によって、更なるダメージを負った。
負ったダメージは大きく、僕はもう動けそうになかった。身体中が痛くて意識が飛びかける。
が、こんなんところで負けていられないと思い、歯を食いしばり全力で、地面を蹴ってゆきそのまま一気に聖観音まで跳ぶ。
そしてそのまま腹を切り裂いた。途中腕が迫ってきていたが切り裂いたことでひるんでくれたようだ。
そして、完全に切り裂く事を意識していたからか、聖観音の腹はパックリと裂け、何色とも言えない濁った色の内臓が蠢いていた。
そしてそこからは、ドブのような臭いがし、吐き気が襲う。
しかし、すぐに光や腕による追撃が狭まり、僕は急いで魔導ミスリルで、盾を創り出し、直ぐに防いだ。
さすがに空中では踏ん張れず真下に吹き飛ばされる。そしてなんとか着地をすると、更なる光の追撃が迫った。
その光りは僕の目の前で薄れ、消えていった。
「……ぇ」
なぜ消えた…?
まさか、と思い聖観音の腹を見た。
なるほど…攻撃が効いているらしい。
その腹からは、濁色の内臓がはみ出し今にも落ちてくるようだった。なのでそのチャンスを逃すかと、全力で駆け上がり、その内臓目掛けて剣を振るう。
そしてその内臓からは、まるで爆発でもしたかのように肉片や血が飛び出した。
そしてそのまま一気に駆け上がり、首に刃を入れ、裂き、眼球から脳へレイピアを突き刺し、レイピアの剣先を伸ばし枝分かれさせた。
そして枝分かれさせた剣先をミキサーの様に動かし、一瞬で体力を削りきった。
何度も…何度も何度も。
そうして気がついた時には巨大な肉となっていた。
ただの肉塊。次の階層への階段は無い。これで…終わり。
最後の肉片を切り取り口に入れた。
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