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〚第四章〛〜絶望の底編〜
〚112話〛「漆黒の巨像」
しおりを挟む長い落下が続き、少し本当に底があるのか心配になってきた頃、ようやく地面が見えてきたが何故か広間のような所で、真ん中には輪郭しか見えないほど、まるで黒で塗り潰されたかのようなほど漆黒の、巨大な何かが居た。
僕はそのまま落下に任せてそれの頭辺りの高さまで落ちるとその不揃いな紫色の瞳が僕を、覗いた。
そして僕の視界がブレると、いつの間にか僕の左半身は骨が飛び出し血だらけの状態だった。
左側にいつの間にか目の前にあった壁が血だらけなのを見て、壁に直撃したことがわかり、すぐに右向こうにいる黒い何かを見ようと壁から落ちてゆく身体を感じながら、目をやると、鑑定が発動していたようで、相手のステータスが目の前に広がっていた。
==========================
名前:如意輪観音
年齢:10000
性別:---
種族:-戯■■(異形化)
職種:天界道
《ステータス》
レベル:---
体力:1000000/1000000
魔力:1000000/1000000
筋力:1000000
俊敏:1000000
物理耐性:1000000(+199999999998)
魔法耐性:1000000(+199999999998)
《固有スキル》
■真言(マントラ):「オン・ハンドマ・シンダマニ・ジンバラ・ウン」
《スキル》
□感覚強化
•気配感知
•魔力感知
•真言(マントラ):未来視
□ステータス数値移動
□自身と召喚対象物理耐性•魔法耐性(+99999999999)
□魔物召喚
•魔獣召喚
•魔龍召喚
□+1再蘇生
《称号》
六道.六観音
===========================
「如意輪観音……、どっかで…」
見たような名前だと思っていると、いつの間にか僕の落下先に黒い魔法陣が何重にも広がり、何かが魔法陣から這い出て来る。
僕は治癒魔法を掛けながらその何かに備えてレイピアを生成し構えた。
そしてその姿が露わになる。
その姿を見た瞬間、僕の持っていたレイピアが形を変えた。
【スキル•凝黒化】の効果を得てレイピアが漆黒になり、【スキル•爆縮】でほぼ一瞬で”フォレストウルフ”の目の前まで迫り、あとから来る爆風と共に、薄く伸びたレイピアを顔面目掛けて振り下ろし、【スキル•無風纏】で凄まじい量の斬撃がフォレストウルフの首から上を肉塊にしていった。
自分でも驚くほど苛立っているのがわかる。
だってフォレストウルフを出して来た上に”こんな事”をされたら。
僕から観音までを埋め尽くすウルフとまるであの時の様な魔物の数の暴力だった。
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