呂布の軌跡

灰戸礼二

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後漢の地方制度について

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三国志の舞台となる時期の前半は、基本的に後漢の諸制度が踏襲されています。
特に地方制度についてはある程度の知識がないと様々なメディアの三国志の関連作品を楽しめないと思われますので解説します。

後漢の地方制度『郡国制』
行政単位 大きい順に州、国・郡、県

『州』に関わる職
『刺史』
州の統治権を持つ長官。当初その権限は州内の役人を取り締まる監察官であり、限定的な行政権も持つ。官吏の考査も行っていたことから一定の人事権があると解することもある。一応長官というポジションながら、権限が限定されているため格は郡国の太守・相と同格かそれ以下。
時代が下ると将軍位と刺史が兼任され、刺史が軍権も持つことが多くなった。

『牧』
治安が悪化した後漢の末期、分離されていた行政権と軍事権を併せ持って異変に早期対応をする役職を必要としたため設立された役職。実質的に徴兵権(=絶対的な統治権)も徴税権(=財政権)もある。平たく言えば州の長官。

『郡・国』の違い
『郡』 州の下にある行政単位。官吏がその長となる。
『国』 郡と同じ行政単位。皇族がその長となる。
基本的には同じもの。後漢は大半を郡として官僚をその長とし、一部主要地域を皇族を長とする国に指定して州の下の行政単位を管理した。
郡・国の単位になると地方の豪族がその地に大きな影響力を持つこともあり、実質的な権力が著しく制限されたり、官吏と豪族が結託して汚職を行ったりすることも多かった。

『郡』に関わる職
『太守』
多少の語弊がある言い方になるが『州牧』の郡バージョン。強い権限を持っていた。

『国』に関わる職
『王』
封国としてその地を治める皇族。実権がどの程度あったかは微妙。
『相』
王の持つ領土を預かって統治する役職。権限は郡の太守と同じ。

『県』に関わる役職
『県令』『県長』
大きい県の長は県令で小さい県の長は県長。一応県の長官だが、郡以上に県レベルになるとその地域を実質的に統治しているのが豪族であったりすることも多く、実質的権限はまちまち。
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