ひとりぼっち令嬢は正しく生きたい~婚約者様、その罪悪感は不要です~
十七歳の伯爵令嬢アイシアと、公爵令息で王女の護衛官でもある十九歳のランダルが婚約したのは三年前。月に一度のお茶会は婚約時に交わされた約束事だが、ランダルはエイドリアナ王女の護衛という仕事が忙しいらしく、ドタキャンや遅刻や途中退席は数知れず。先代国王の娘であるエイドリアナ王女は、現国王夫妻から虐げられているらしい。
二人が久しぶりにまともに顔を合わせたお茶会で、ランダルの口から出た言葉は「誰よりも大切なエイドリアナ王女の、十七歳のデビュタントのために君の宝石を貸してほしい」で──。
アイシアはじっとランダル様を見つめる。
「忘れていらっしゃるようなので申し上げますけれど」
「何だ?」
「私も、エイドリアナ王女殿下と同じ十七歳なんです」
「は?」
「ですから、私もデビュタントなんです。フォレット伯爵家のジュエリーセットをお貸しすることは構わないにしても、大舞踏会でランダル様がエスコートしてくださらないと私、ひとりぼっちなんですけど」
婚約者にデビュタントのエスコートをしてもらえないという辛すぎる現実。
傷ついたアイシアは『ランダルと婚約した理由』を思い出した。三年前に両親と弟がいっぺんに亡くなり唯一の相続人となった自分が、国中の『ろくでなし』からロックオンされたことを。領民のことを思えばランダルが一番マシだったことを。
「婚約者として正しく扱ってほしいなんて、欲張りになっていた自分が恥ずかしい!」
初心に返ったアイシアは、立派にひとりぼっちのデビュタントを乗り切ろうと心に誓う。それどころか、エイドリアナ王女のデビュタントを成功させるため、全力でランダルを支援し始めて──。
(あれ? ランダル様が罪悪感に駆られているように見えるのは、私の気のせいよね?)
★小説家になろう様にも投稿しました★
二人が久しぶりにまともに顔を合わせたお茶会で、ランダルの口から出た言葉は「誰よりも大切なエイドリアナ王女の、十七歳のデビュタントのために君の宝石を貸してほしい」で──。
アイシアはじっとランダル様を見つめる。
「忘れていらっしゃるようなので申し上げますけれど」
「何だ?」
「私も、エイドリアナ王女殿下と同じ十七歳なんです」
「は?」
「ですから、私もデビュタントなんです。フォレット伯爵家のジュエリーセットをお貸しすることは構わないにしても、大舞踏会でランダル様がエスコートしてくださらないと私、ひとりぼっちなんですけど」
婚約者にデビュタントのエスコートをしてもらえないという辛すぎる現実。
傷ついたアイシアは『ランダルと婚約した理由』を思い出した。三年前に両親と弟がいっぺんに亡くなり唯一の相続人となった自分が、国中の『ろくでなし』からロックオンされたことを。領民のことを思えばランダルが一番マシだったことを。
「婚約者として正しく扱ってほしいなんて、欲張りになっていた自分が恥ずかしい!」
初心に返ったアイシアは、立派にひとりぼっちのデビュタントを乗り切ろうと心に誓う。それどころか、エイドリアナ王女のデビュタントを成功させるため、全力でランダルを支援し始めて──。
(あれ? ランダル様が罪悪感に駆られているように見えるのは、私の気のせいよね?)
★小説家になろう様にも投稿しました★
あなたにおすすめの小説
愛してほしかった
こな
恋愛
「側室でもいいか」最愛の人にそう問われ、頷くしかなかった。
心はすり減り、期待を持つことを止めた。
──なのに、今更どういうおつもりですか?
※設定ふんわり
※何でも大丈夫な方向け
※合わない方は即ブラウザバックしてください
※指示、暴言を含むコメント、読後の苦情などはお控えください
いっそあなたに憎まれたい
石河 翠
恋愛
主人公が愛した男には、すでに身分違いの平民の恋人がいた。
貴族の娘であり、正妻であるはずの彼女は、誰も来ない離れの窓から幸せそうな彼らを覗き見ることしかできない。
愛されることもなく、夫婦の営みすらない白い結婚。
三年が過ぎ、義両親からは石女(うまずめ)の烙印を押され、とうとう離縁されることになる。
そして彼女は結婚生活最後の日に、ひとりの神父と過ごすことを選ぶ。
誰にも言えなかった胸の内を、ひっそりと「彼」に明かすために。
これは婚約破棄もできず、悪役令嬢にもドアマットヒロインにもなれなかった、ひとりの愚かな女のお話。
この作品は小説家になろうにも投稿しております。
扉絵は、汐の音様に描いていただきました。ありがとうございます。
あなたへの恋心を消し去りました
鍋
恋愛
私には両親に決められた素敵な婚約者がいる。
私は彼のことが大好き。少し顔を見るだけで幸せな気持ちになる。
だけど、彼には私の気持ちが重いみたい。
今、彼には憧れの人がいる。その人は大人びた雰囲気をもつ二つ上の先輩。
彼は心は自由でいたい言っていた。
その女性と話す時、私には見せない楽しそうな笑顔を向ける貴方を見て、胸が張り裂けそうになる。
友人たちは言う。お互いに干渉しない割り切った夫婦のほうが気が楽だって……。
だから私は彼が自由になれるように、魔女にこの激しい気持ちを封印してもらったの。
※このお話はハッピーエンドではありません。
※短いお話でサクサクと進めたいと思います。
私のことを愛していなかった貴方へ
矢野りと
恋愛
婚約者の心には愛する女性がいた。
でも貴族の婚姻とは家と家を繋ぐのが目的だからそれも仕方がないことだと承知して婚姻を結んだ。私だって彼を愛して婚姻を結んだ訳ではないのだから。
でも穏やかな結婚生活が私と彼の間に愛を芽生えさせ、いつしか永遠の愛を誓うようになる。
だがそんな幸せな生活は突然終わりを告げてしまう。
夫のかつての想い人が現れてから私は彼の本心を知ってしまい…。
*設定はゆるいです。
魅了魔法にかかって婚約者を死なせた俺の後悔と聖夜の夢
鍋
恋愛
『スカーレット、貴様のような悪女を王太子妃にするわけにはいかん!今日をもって、婚約を破棄するっ!!』
王太子スティーヴンは宮中舞踏会で婚約者であるスカーレット・ランドルーフに婚約の破棄を宣言した。
この、お話は魅了魔法に掛かって大好きな婚約者との婚約を破棄した王太子のその後のお話。
※このお話はハッピーエンドではありません。
※魔法のある異世界ですが、クリスマスはあります。
※ご都合主義でゆるい設定です。
愚か者は幸せを捨てた
矢野りと
恋愛
相思相愛で結ばれた二人がある日、分かれることになった。夫を愛しているサラは別れを拒んだが、夫であるマキタは非情な手段でサラとの婚姻関係そのものをなかったことにしてしまった。
だがそれは男の本意ではなかった…。
魅了の呪縛から解き放たれた男が我に返った時、そこに幸せはなかった。
最愛の人を失った男が必死に幸せを取り戻そうとするが…。
婚約破棄 ~家名を名乗らなかっただけ
青の雀
恋愛
シルヴィアは、隣国での留学を終え5年ぶりに生まれ故郷の祖国へ帰ってきた。
今夜、王宮で開かれる自身の婚約披露パーティに出席するためである。
婚約者とは、一度も会っていない親同士が決めた婚約である。
その婚約者と会うなり「家名を名乗らない平民女とは、婚約破棄だ。」と言い渡されてしまう。
実は、シルヴィアは王女殿下であったのだ。
隣国へ留学中だった婚約者が真実の愛の君を連れて帰ってきました
れもん・檸檬・レモン?
恋愛
隣国へ留学中だった王太子殿下が帰ってきた
留学中に出会った『真実の愛』で結ばれた恋人を連れて
なんでも隣国の王太子に婚約破棄された可哀想な公爵令嬢なんだそうだ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
八つ当たりしてきたアイシア嬢と会って、王女はどう思うのかな?
王女の方が、両親殺され(疑惑)冷遇されて衣食住滞ってはいたのは辛かったと思うけど、アイシア嬢の青春時代をボロクソにしたのは王女なんですよね
どう落とし前つけるのかな?
王女の方が辛い環境だったからって、やって良いことじゃないんだけど
アイシア嬢も、支援してもらって頼りになる将来のお義理父様が、ゲス野郎だと知るんだろうか!?
あの口下手が説明出来るのかな?
支援だって世間的にはアイシア嬢の為に見えるけど
実際は可愛い愛人の息子の為なら、そりゃお金も技術も惜しまないですよね
よくある三角関係と思いきや、なかなかドロドロの裏設定が面白く拝見しています
ただ、敵が狡猾なのに、騎士と王女が立場ひっくり返せるのか甚だ心配ではあります
期待して続きをまっています
あれ?ここへ来てランダル…アイシアを手放すつもりだったの?
でも父公爵を倒して(笑)再び気持ちを通わせるってパターンもあるし。
とりあえずランダルの父が物語の鍵になりそうですね。
アイシアも殺される…
いくらワケアリだとしても、この王女は何様なんでしょうか😡
ヒーローがポンコツなのではなくて、この王女がポンコツなんだと思います😡
ここまで全面不幸のオンパレード物語…爽快な要素はいいただけるのでしょうか?
まさかのドアマットヒーローだとは😅
このヒーローは課題が多すぎる😵💫
王女にとってランダルはもはや仇の子なのでしょうか?良くも悪くもランダルの献身によってそれは変わっているように思います。
てかそんな家にアイシアは嫁いで大丈夫?
公爵に良いように使われそうで心配だよー。
それにしてもクロード様どこまでも良い奴すぎて涙。
ランダルの過去は確かに過酷で、うっかり絆されそうになりましたが、だからといって婚約者を放っておいたり、君の宝石貸してくれ!王女のドレスは自分が用意する!はやっぱり違うと思うのです。
とまあ色々感想を綴らせて頂きましたが作者様の頭の中にある物語をそのまま書いて頂ければ。続き楽しみにしていますね。
基本的に、陰謀で搦手する奴らって、武力や実力は無いことが多いんだよね。
だって、実力あったら、正面突破するんだもん。
軍部がクーデターしょっちゅうする国は、軍に武力があるから。
公爵息子、洗脳されてるけど、親父と対峙する時、他に誰も居ないんだろ?サクッと殺ったら良いのに。もう武力有るだろ?
サクッと殺ったら、義母、兄弟もサクッとやって、コイツラの所業喧伝すりゃあ良いんだよ。
信用が無い?大丈夫!信用無くても、武力有ればゴリ押しで行けるから!世の中そんなもんなのよ。
第3章-3読了。
現国王が確実に王位につくため、前王妃は妊娠したからこそ、消されたのか……!
(||゚Д゚)ヒィィィ!
ランダルにしてみれば、実父が関わるすべてが疑わしくて警戒対象で。
いとこ姫との誤解を解くのに懸命になってたら、父が斡旋した婚約者なんて胡散臭い対象だったんだろうなぁ……。それで意図的に理由付けて会わないようにしていたのでは?
幼少期から軍人としての教育しか受けてないから、貴族としての常識知らず。
身に付ける宝石の色と衣装を合わせる…なんてことも知らなかったよね。さらに自分の婚約者が何歳なのかも把握してなかったようだし、これ、【公爵家の嫡男】って、まずくない?
ってゆーか、あの鬼父はランダルに公爵位継がせる気ないだろ。
アイシアの生む最初の子が公爵家の次々代になる……とアイシアは解釈してるけど、アイシアは鬼父の天使君とやらの子を生むハメになるんじゃ……?!😱
夫に冷たくされるアイシアに、夫の異母弟がそっと寄り添って懇ろになって托卵、みたいな…
(||゚Д゚)ヒィィィ!
ランダルは速やかにアイシアと和解して共同戦線張るべき。アイシアの貞操危機と寝取られ男になる未来が迫っている…かも?
前王妃が男児を産んだら王弟派の計画が頓挫するから前国王もろとも暗殺したのか……?
孤立したエイドリアナにランダルが見張りとして付く。
内実は仲睦まじいとは真逆の関係みたいだけど、周囲にはそうは見てもらえない。
で、不遇な王女の体裁を調える為に、お金も時間も貢いで貢いで貢ぎまくる。
自分の婚約者が決まった後も。
王女のデビュタントに、同じくデビュタントの婚約者の家からジュエリーセットを貸せって言うけど、むしろ何もしないほうが、前国王の忘れ形見の悲劇の王女に何の仕度もさせない現国王って図式が公になって良いんじゃないかと思うけどな。
デビューだけ取り繕って縁談纏めようとしたって、結局は持参金や嫁入り道具の調達も出来ないなら、すぐにボロが出る。
まさか、それもアイシアの家から出させるつもり?
王女も王女で、婚約者のいるランダルにドレスやら買わせて、なぜ断らない。
「私が悪いんです」って言うけど、結局はおんぶに抱っこで世話を焼かせてる。
そして、悪の親玉にロックオンされたらしいアイシア。
ランダルと結婚して後継産ませてから、アイシアとランダルを殺せば、遺児の祖父として後見人になって伯爵家の乗っ取り成功。
あれ?ってことはアイシアの両親の事故も宰相の仕込み?
それにしても、シルチェスターって良い子ね。
せめて5歳差くらいだったらまだ可能性あったかもだけど、さすがに9歳は大きいよなぁ。
アイシアにもその気はないし。
悪事を暴くヒーローは誰か。
ポンコツランダルの名誉挽回はあるのか。
楽しみです。
色々事情があるみたいだけど
自分のデビュタントに婚約者が
蜜月の噂の別の女をエスコート
ドレスをプレゼントして
(本来はドレスも婚約者に贈る物)
自分がつけるはずのアクセサリーを
その女に貸せ
(貸したらその後は自分は着けれない
みたいで)
は無いなあと思うし
覆水盆に返らず位の事はしていると思う
ポンコツ有責の婚約破棄で慰謝料払わせるぐらいしたい胸糞悪さ
王女のデビュタントのドレス買う予定の金も補填に使えと思う。
事情説明しないでここまでされて
ポンコツと王女の事情を慮る必要なんて無いと思う。
王女も婚約者がいるの分かっている男にこんな事させている時点で王族としてダメダメだと思います。この女も最低
過去がどうあれ…と言いたいところですがなかなか過酷ですね。でも傷付いた分だけ相手を思いやれる、優しくできるのが普通ではないのでしょうか?それは王女様限定で今のところ出来てる気がします。王女の事情とは何なのか?例の件とは何なのか?続き楽しみにしてます。
そしてクロード様、私の中でひたすら株が上がっております笑
が、貧乏伯爵家なのですね😂嫡男だしな〜。
婚約者もデビュタントなのわかっても王女様優先するんですよね?事情がある様な空気になってますが今までされた事とこの流れで元サヤ?になるんでしょうか…?
こう言う展開嫌ですね〜
もう何も言えなくなってしまいます。
ランダルは可哀想な子だから、何をされても許してあげないと行けないですよね...
アイシアが全てを呑み込んで許してあげないといけない展開(つд⊂)エーン そうしないと、アイシアが性格悪い!ってなってしまいます(つд⊂)エーン
コレだけは言えるポンコツと言う人の方が真のポンコツだと😛
いきなり酷い虐待を見せられて困惑してますが、
ランダルが両親に復讐する展開はありますか?
ていうか復讐してくださいお願いします。
なるほど、伯爵家の後ろ盾となって支援してる公爵も下心がありそうですね、そうなってくると、前伯爵一家の事故は‥。なんか怖いです。
鬼畜公爵の天使が托卵である事を願います(-人-)
シルチェスターのセリフに涙出るわ〜
なんで子供にここまで言わせてんの、ポンコツ婚約者…
シルチェスターが大きくなったらめっちゃ中身も外見もかっこいい男性になるんだろうな〜
酷い。鬼公爵には天罰をお願いいたします。
3章-1読了
ポンコツと罵られながら育ったのか……。
親の愛情を与えられず否定され続けて育つと、自己肯定感が低く視野の狭い大人になる。
ランダルのポンコツ具合も致し方ないのかも。
とはいえ成人済なら、冷静に自身と周囲を見ろと言いたくなるけど。
親からの愛情を普通に与えられ健全に育ったアイシアは、急激に大人にならざるを得ない状況になって達観してしまった。領民のためにと自分の幸せを二の次にするように。まだ17歳なのに。
どちらも不憫だ(T_T)
二人とも幸せになってもらいたい。
年下で子供で、できることが少ない
大切な人が自分の幸せを求めることを諦めて…もう悔しくて仕方ない
シルチェスターの気持ちに涙が出てきました
王女側にももちろん事情があるんでしょう
だからといって傷ついた心はどうしようもない
続きが楽しみです!
小さな紳士のシルくん(*ˊᗜˋ*)♡カワチィ
私もクロード推しですね♡(ㅅ´ ᵕ`)
ボンクラ婚約者なんか(ノ・ω・)ノ⌒°ポイッしちゃいましょ(笑)
シルチェスターくんがイケメンすぎる件
騎士とはこう言うものさ。可愛いー。
シルチェスター可愛すぎる、一番のイケメンだよ、よくぞ言ってやった。クロードも優しくてすごく素敵だしミニ悪役令嬢ちゃんも凄く可愛いです。
前国王も、前伯爵一家も事故で非業の死を遂げていることは偶然なのでしょうか…。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。