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明かりは灯らず
キモチとジカン
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あの火事で亡くなったのは、私の母と、火憐お姉ちゃんと、明の母親の三人。結局出火原因は分からずじまいだった。私はあの日以来、火が怖い。もしかしたら自分も明みたいに心が消えてしまうかもしれないと思ったから。
今、私たちは高校二年になって半年が経っていた。
近所の優れているとも劣っているとも言えない普通の高校に入った私と明は、相変わらず同じクラスで、隣の席だった。
ちらと横の明の顔を見る。
目が隠れるほど長い前髪。
色素が欠けているような白い肌。
あの日から、彼は随分と変わってしまった。あの後明の父は、明を捨てた。数日の間、泣き止まず部屋に引きこもっていた明が気がついた時、父の荷物は家から忽然と消えていた。近所に住む明の祖父母が心配して様子を見に行くと、一人でカップ麺をすする明がいたという。
明は祖父母と暮らすことになった。
彼はこのことを、私に淡々と報告した。
中学高校を共にしたとはいえ、もうそこに昔のきらきらした明はいなかった。
今の明は、暗くて無愛想だ。
「じゃー、問1。白沢、答えられるか?」
先生が明を当てた。
「わかりません。」
低くて小さな声で即答する。
「おいおい。これ基礎問題だぞー?しっかり復習しとけよー?」
「すみません」
教室は静かだ。
大半が安らかな昼寝に堕ちている。
そんな中、人形のように微動だにしない彼の横顔は、何を考えているのかわからなくて、なんだか恐ろしいものに思えた。
「一ノ瀬、今日の部活来れるか?」
背の高い男の子が爽やかな笑顔を輝かせて話しかけてきた。明が元のままだったら、こんな感じだったかもしれない。
しかし話しかけてきたのは同じ部活の高島くんだった。
私は前の明だったらきっとサッカー部に入るだろうと思ってサッカー部のマネージャーをしている。当の本人はバリバリの帰宅部だ。
「行くよー!どうしたの?」
「いや、今日矢沢の誕生日でさ!みんなでお祝いしようぜって考えてるんだ。」
「え、矢沢くん今日誕生日なの?知らなかった…。」
「やっぱ?あいつ昨日になるまで教えてくれなくてさー。」
高島くんは優しくてかっこいい。
それに話すのが上手くて面白い。
「でさ、昨日の今日だけどお祝いしてやろーぜってことになって。みんなであいつの好物のプリンを1つずつ買って部室にプリンタワー作ることになった!」
「え、じゃあ矢沢くんはプリン20個もらうってこと?」
「そう!」
「あははっ何それ面白い!やるやる!」
学校での私は、努めて明るくしている。
いつまでも過去を見て泣いていてはいけない。そう思っている。けれど。
「よかった。一ノ瀬笑った。」
へへっと高島くんが笑う。
「え…?」
「昼の後ぐらいからなんか元気なかったからさ。」
「え、そうだった?おかしいなあ、元気なんだけどなあ。」
「一ノ瀬ってよくあるよな。なんかこう…フッて感じで笑顔がなくなる時。」
「えー、高島くんの気のせいだよー。」
高島くんの言うことが本当なら、明のことを考えている時かもしれない。
えへへ、と笑いながら思った。しかし高島くんは真剣な顔で
「俺、割と心配してるから…なんかあったら言えよ?」
と言ってくれた。本当にいい人だ。
私はもう一度笑ってうなずいた。
高校に上がると、火事の話を知らない人の方が多くなった。
わざわざ自分の身の上を語る機会なんてないし、憐れんだ目で見られることが嫌いな私にとって嬉しい状況だ。
横で座っている明に声をかける。
「明、私今日部活行くから一緒に帰れない、ごめんね。」
明は小さく
「ん。」
と言うと教室を出て行った。
その後ろ姿を、まだ近くにいた高島くんが目で追う。
「なあ、ずっと気になってたんだけど、一ノ瀬と白沢ってどういう関係?」
「んー、幼馴染だよ。家が隣だったの。」
明るく。明るくしなくちゃ。
「ふーん。あいつ暗くね?」
「あれでも昔は明るかったんだよー。」
「へえ、なんかあったの?」
「まあ、ちょっとねー。」
あはは、と笑うが高島くんは怪訝そうな顔をしていた。
ごめんね、高島くん。別に隠してるわけではないんだ。
予鈴がなる。
少しして明が戻ってくる。
ちょっとぎこちないこの感じが、なんだか嫌だった。
放課後、部活動が終わったところで矢沢くんの誕生日サプライズは盛大に行われた。当の本人は呆れていたけれど。
一段落ついたところで、部長の赤坂くんが思い出したように口を開いた。
「あ、ねえ、シルバーウィークの合宿なんだけどさあ。」
それぞれの方を向いていた部員がぱっと赤坂くんを見る。
来週のシルバーウィークの合宿。
一泊二日で大きなグランドがある公園の近くのキャンプ場でテントを張って泊まりこみで練習する合宿だ。
みんな結構楽しみにしているようだ。
「夜、バーベキューするからそれぞれ焼きたいものもってこいよー。あとちょっといい感じの器具が借りれそうだからキャンプファイヤーみたいなのできるかも。」
みんながおおっとざわめく。
バーベキューかあ。
キャンプファイヤーかあ。
火が怖い私にとってあまり喜ばしいものではなかった。
浮かない顔をしていたかもしれない。近くにいた高島くんが話しかけてきた。
「一ノ瀬も合宿行くよな?」
「うん、もちろん!」
「よっしゃ。バーベキュー、何持ってく?」
「うーん、無難にマシュマロとか...かなあ。」
後ろでグミやらスニッ○ーズやらを持っていくという会話が聴こえる。
「あいつらの思考すげえな...。」
高島くんが呆れた声を出す。
「ね...。それで、高島くんは何持ってくのー?」
「あー。俺もマシュマロ持って行こっかなあ。うまそうだし。あ、二人で一緒に買いに行かね?」
「いいね!次の休みとかどう?」
「空いてる!よし、決まりだな!」
高島くんと笑い合う。いつの間にか心配事なんて薄れてしまった。みんなといればきっと怖くない。
高島くんといると、私はよく笑っている気がする。
彼には感謝しなくちゃいけない。
何か用事があるらしく急いで帰っていく高島くんに、じゃあね、と手を振って私は用具を持って部室を出た。
「あーかーりっ!」
「いったい!もー、花ったら力強いんだから突然叩かないでよ。」
後ろから同じく用具を片手に担いだ女の子に背中を強く叩かれた。痛い。
同じ学年で一緒にマネージャーをしている花香だ。
「灯は丈夫だからきっと大丈夫だよ。そんなことよりさあ。」
私はいったいいつ丈夫だと言った。
「灯、最近高島といい感じじゃん?何、付き合ってるの?」
突拍子もない質問に思わず吹き出した。
「違う違う。最近私が病み期入ってるから、心配してくれてるだけだよ。」
「え、灯病み期なの?全然見えないけど。」
見せてないんですー。言わないけど。
高島くんには何故かバレたけど。
「失礼な。私にだって悩む時くらいありますー。それに。第一、高島くんみたいなかっこ良くて優しい人が私と付き合ってる訳無いでしょー。」
「ふーん、灯的に、高島はかっこ良くて優しい人なんだー。」
花がニヤニヤしながら言ってくる。
「何よ。別に間違ってないでしょー?私あんなにいい人見たことないもん。」
「それはー、高島を気になってるってことで、OK?」
また吹き出してしまう。
頭にちらっと明の顔がよぎる。
「違う違う!いい人はいい人!言ってるでしょ?好きな人はいませんって。」
ちなみに、花は赤坂くんと付き合っている。
なんとも幸せそうである。
私は二人のそんな姿をみながら、あの火事がなければ明とこんな風になれていたのかな、とよく考えていた。
「嘘つけ。」
唇を尖らす花。
「ついてない。」
「ついてる。」
「ついてないよ。」
「白沢明。好きなんでしょ?」
「っ!」
突然出てきた言葉に、驚きを隠せなかった。
なんでその名前が出てきたんだろう...。
花は狼狽えた私を見て悲しそうに笑った。
「ごめんね。色々あって田島から聞いちゃった。あいつは責めないでやって?知ってるのは、私と赤坂だけだから。」
花が笑う。部活後のこの時間には、もう日は落ちて空気は藍色に飲まれていく。
そうだった。田島くんも同じ学校にいるんだった。
花から気を遣われたりしたらどうしよう。気まずくなったりしたらどうしよう。
「...どう、思った?」
恐る恐る尋ねる。
「まあ、灯が大変な思いをしてきたってことはわかったよ。白沢も、まあ、うん。なんというか、私には想像できないけど。だけどまあ、過去のことだし、今の灯が私は大好きだから、特に気を遣うことでもないかなー、なんて思ったりした。」
失礼だったかな、と花は笑う。
藍色の空気と、金色の風が彼女を包む。
予想していた答えより、遥かに素敵な答えが、私を安心させた。
「花。」
「うん?」
「大好き!」
用具を持ったまま、花に抱きつく。
「おう、私も!」
えへへ、と笑い合う。
いい友人に出会った。
「あ、でも。高島については、合宿でたっぷり質問させていただきますのでその辺よろしく!」
「えー!なんにもないってばー!」
「こっちはあるんですー。いい加減過去から進んだ方がいいよ?灯も白沢も。」
花はにっこりと微笑んだ。
今、私たちは高校二年になって半年が経っていた。
近所の優れているとも劣っているとも言えない普通の高校に入った私と明は、相変わらず同じクラスで、隣の席だった。
ちらと横の明の顔を見る。
目が隠れるほど長い前髪。
色素が欠けているような白い肌。
あの日から、彼は随分と変わってしまった。あの後明の父は、明を捨てた。数日の間、泣き止まず部屋に引きこもっていた明が気がついた時、父の荷物は家から忽然と消えていた。近所に住む明の祖父母が心配して様子を見に行くと、一人でカップ麺をすする明がいたという。
明は祖父母と暮らすことになった。
彼はこのことを、私に淡々と報告した。
中学高校を共にしたとはいえ、もうそこに昔のきらきらした明はいなかった。
今の明は、暗くて無愛想だ。
「じゃー、問1。白沢、答えられるか?」
先生が明を当てた。
「わかりません。」
低くて小さな声で即答する。
「おいおい。これ基礎問題だぞー?しっかり復習しとけよー?」
「すみません」
教室は静かだ。
大半が安らかな昼寝に堕ちている。
そんな中、人形のように微動だにしない彼の横顔は、何を考えているのかわからなくて、なんだか恐ろしいものに思えた。
「一ノ瀬、今日の部活来れるか?」
背の高い男の子が爽やかな笑顔を輝かせて話しかけてきた。明が元のままだったら、こんな感じだったかもしれない。
しかし話しかけてきたのは同じ部活の高島くんだった。
私は前の明だったらきっとサッカー部に入るだろうと思ってサッカー部のマネージャーをしている。当の本人はバリバリの帰宅部だ。
「行くよー!どうしたの?」
「いや、今日矢沢の誕生日でさ!みんなでお祝いしようぜって考えてるんだ。」
「え、矢沢くん今日誕生日なの?知らなかった…。」
「やっぱ?あいつ昨日になるまで教えてくれなくてさー。」
高島くんは優しくてかっこいい。
それに話すのが上手くて面白い。
「でさ、昨日の今日だけどお祝いしてやろーぜってことになって。みんなであいつの好物のプリンを1つずつ買って部室にプリンタワー作ることになった!」
「え、じゃあ矢沢くんはプリン20個もらうってこと?」
「そう!」
「あははっ何それ面白い!やるやる!」
学校での私は、努めて明るくしている。
いつまでも過去を見て泣いていてはいけない。そう思っている。けれど。
「よかった。一ノ瀬笑った。」
へへっと高島くんが笑う。
「え…?」
「昼の後ぐらいからなんか元気なかったからさ。」
「え、そうだった?おかしいなあ、元気なんだけどなあ。」
「一ノ瀬ってよくあるよな。なんかこう…フッて感じで笑顔がなくなる時。」
「えー、高島くんの気のせいだよー。」
高島くんの言うことが本当なら、明のことを考えている時かもしれない。
えへへ、と笑いながら思った。しかし高島くんは真剣な顔で
「俺、割と心配してるから…なんかあったら言えよ?」
と言ってくれた。本当にいい人だ。
私はもう一度笑ってうなずいた。
高校に上がると、火事の話を知らない人の方が多くなった。
わざわざ自分の身の上を語る機会なんてないし、憐れんだ目で見られることが嫌いな私にとって嬉しい状況だ。
横で座っている明に声をかける。
「明、私今日部活行くから一緒に帰れない、ごめんね。」
明は小さく
「ん。」
と言うと教室を出て行った。
その後ろ姿を、まだ近くにいた高島くんが目で追う。
「なあ、ずっと気になってたんだけど、一ノ瀬と白沢ってどういう関係?」
「んー、幼馴染だよ。家が隣だったの。」
明るく。明るくしなくちゃ。
「ふーん。あいつ暗くね?」
「あれでも昔は明るかったんだよー。」
「へえ、なんかあったの?」
「まあ、ちょっとねー。」
あはは、と笑うが高島くんは怪訝そうな顔をしていた。
ごめんね、高島くん。別に隠してるわけではないんだ。
予鈴がなる。
少しして明が戻ってくる。
ちょっとぎこちないこの感じが、なんだか嫌だった。
放課後、部活動が終わったところで矢沢くんの誕生日サプライズは盛大に行われた。当の本人は呆れていたけれど。
一段落ついたところで、部長の赤坂くんが思い出したように口を開いた。
「あ、ねえ、シルバーウィークの合宿なんだけどさあ。」
それぞれの方を向いていた部員がぱっと赤坂くんを見る。
来週のシルバーウィークの合宿。
一泊二日で大きなグランドがある公園の近くのキャンプ場でテントを張って泊まりこみで練習する合宿だ。
みんな結構楽しみにしているようだ。
「夜、バーベキューするからそれぞれ焼きたいものもってこいよー。あとちょっといい感じの器具が借りれそうだからキャンプファイヤーみたいなのできるかも。」
みんながおおっとざわめく。
バーベキューかあ。
キャンプファイヤーかあ。
火が怖い私にとってあまり喜ばしいものではなかった。
浮かない顔をしていたかもしれない。近くにいた高島くんが話しかけてきた。
「一ノ瀬も合宿行くよな?」
「うん、もちろん!」
「よっしゃ。バーベキュー、何持ってく?」
「うーん、無難にマシュマロとか...かなあ。」
後ろでグミやらスニッ○ーズやらを持っていくという会話が聴こえる。
「あいつらの思考すげえな...。」
高島くんが呆れた声を出す。
「ね...。それで、高島くんは何持ってくのー?」
「あー。俺もマシュマロ持って行こっかなあ。うまそうだし。あ、二人で一緒に買いに行かね?」
「いいね!次の休みとかどう?」
「空いてる!よし、決まりだな!」
高島くんと笑い合う。いつの間にか心配事なんて薄れてしまった。みんなといればきっと怖くない。
高島くんといると、私はよく笑っている気がする。
彼には感謝しなくちゃいけない。
何か用事があるらしく急いで帰っていく高島くんに、じゃあね、と手を振って私は用具を持って部室を出た。
「あーかーりっ!」
「いったい!もー、花ったら力強いんだから突然叩かないでよ。」
後ろから同じく用具を片手に担いだ女の子に背中を強く叩かれた。痛い。
同じ学年で一緒にマネージャーをしている花香だ。
「灯は丈夫だからきっと大丈夫だよ。そんなことよりさあ。」
私はいったいいつ丈夫だと言った。
「灯、最近高島といい感じじゃん?何、付き合ってるの?」
突拍子もない質問に思わず吹き出した。
「違う違う。最近私が病み期入ってるから、心配してくれてるだけだよ。」
「え、灯病み期なの?全然見えないけど。」
見せてないんですー。言わないけど。
高島くんには何故かバレたけど。
「失礼な。私にだって悩む時くらいありますー。それに。第一、高島くんみたいなかっこ良くて優しい人が私と付き合ってる訳無いでしょー。」
「ふーん、灯的に、高島はかっこ良くて優しい人なんだー。」
花がニヤニヤしながら言ってくる。
「何よ。別に間違ってないでしょー?私あんなにいい人見たことないもん。」
「それはー、高島を気になってるってことで、OK?」
また吹き出してしまう。
頭にちらっと明の顔がよぎる。
「違う違う!いい人はいい人!言ってるでしょ?好きな人はいませんって。」
ちなみに、花は赤坂くんと付き合っている。
なんとも幸せそうである。
私は二人のそんな姿をみながら、あの火事がなければ明とこんな風になれていたのかな、とよく考えていた。
「嘘つけ。」
唇を尖らす花。
「ついてない。」
「ついてる。」
「ついてないよ。」
「白沢明。好きなんでしょ?」
「っ!」
突然出てきた言葉に、驚きを隠せなかった。
なんでその名前が出てきたんだろう...。
花は狼狽えた私を見て悲しそうに笑った。
「ごめんね。色々あって田島から聞いちゃった。あいつは責めないでやって?知ってるのは、私と赤坂だけだから。」
花が笑う。部活後のこの時間には、もう日は落ちて空気は藍色に飲まれていく。
そうだった。田島くんも同じ学校にいるんだった。
花から気を遣われたりしたらどうしよう。気まずくなったりしたらどうしよう。
「...どう、思った?」
恐る恐る尋ねる。
「まあ、灯が大変な思いをしてきたってことはわかったよ。白沢も、まあ、うん。なんというか、私には想像できないけど。だけどまあ、過去のことだし、今の灯が私は大好きだから、特に気を遣うことでもないかなー、なんて思ったりした。」
失礼だったかな、と花は笑う。
藍色の空気と、金色の風が彼女を包む。
予想していた答えより、遥かに素敵な答えが、私を安心させた。
「花。」
「うん?」
「大好き!」
用具を持ったまま、花に抱きつく。
「おう、私も!」
えへへ、と笑い合う。
いい友人に出会った。
「あ、でも。高島については、合宿でたっぷり質問させていただきますのでその辺よろしく!」
「えー!なんにもないってばー!」
「こっちはあるんですー。いい加減過去から進んだ方がいいよ?灯も白沢も。」
花はにっこりと微笑んだ。
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