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第77話:魔王討伐 その1

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 魔王討伐がついに始まった。
 事前の調査でラバイル山脈に魔王の居城があることが判明していたためコーラル王国騎士団と冒険者ギルドの冒険者たちが揃って魔王討伐に乗り出す。
 ラバイル山脈の奥地に進むとギガンテスの大群が討伐軍を出迎えた。
 これに遠距離攻撃ができる冒険者たちが遠距離から攻撃を繰り出す。
 シュートは竜落としの弓を放ち、ジェクトはマジックブーメランを投げつける、ブースト・リングによって魔力を強化されたナナリーは魔法を放ち、ルドガーはギガンテスに特効のあるジャイアント・キラーの矢を撃つ。
 シルベリアは魔銃の引き金を引き、カナンはファン・ボウガンで五本のエネルギー状の矢を一気に放つ。
 エゼルは炸裂爆槍を投げ付け、ギガンテスたちの間に爆発を巻き起こし、クルーベルはファイアー・ボウで炎の矢を撃ち放つ。ギルダーはボンバー・ボウを放ち、ギガンテスに命中した矢は爆発を巻き起こす。
 遠距離攻撃できる冒険者たちはそうして揃って攻撃を仕掛け、魔王城を守るギガンテスの群れを倒していく。
 これらの遠距離武器は全てあの噂の赤髪の店主の店で買ったものであった。
 最高の武器を手に、遠距離攻撃を放ってギガンテスの群れを倒していく冒険者たち。
 思わずコーラル王国騎士団長のクルセイドも感心の声を漏らした。

「ほう。凄い物だな」

 遠距離攻撃でギガンテスは次々に倒れていく。
 その隙を突き騎士団は魔王の城に突入。
 近接戦闘ができる冒険者たちも突っ込んでいく。
 ヒート・ブレードを持つカークス、伸縮槍を振るうリアッカ、大地の大槌を持つグラトン、疾風のダガーで高速で魔物に攻撃を仕掛けるオルガ、貫きの槍で魔物たちを串刺しにするイグルド、アストラルソードとアストラルナイフの二刀流で戦うアルス、守りの衣を盾に前衛を張るレーン、サンダー・アックスで雷撃の一撃を叩き付けるメルシア、螺旋槍を振るうライド、ドラゴンキラーを持ちパーティーを率いるケイ、ビキニアーマーを着てフラッシュソードを振るうイザベル、デーモンクラッシャーで魔性の敵を粉砕するラッシュ、そしてラッシュのパーティーメンバーでバーニング・モーニングスターを振るうゴルドー、パワー・ガントレットで拳を武器に戦うアスカ、魔法を跳ね返すマジック・カウンター・シールドを持つビル、風を操るゲイルソードを使うリバード、身躱しの服で魔物たちの攻撃を避けながら反撃を繰り出すイルウッド、魔眼返しの盾を持つエドガー、魔払いの剣で魔性のものたちを断ち切っていくアルゴス、状態異常無効のペンダントを持ち毒などを恐れずに斬り込むイズキ、サンダー・ウィップで雷の一撃を放つジャスミント、刺すと炸裂するバースト・スピアで刺突を繰り出すリミリア、フランベルジュを振るうクイナ。

 冒険者たちは接近戦でも活躍する。
 無論、オリハルコン・ソードを持つ騎士団長クルセイドもポイズン・スピアを持つ騎士ディブリも接近戦で魔物を倒していく。
 魔王討伐軍は怒涛の勢いで進撃し、魔王城の奥に進む。
 そこにドラゴンが一匹立ち塞がる。ドラゴンは炎を吐き、討伐軍を牽制する。

「ここは俺に任せろ!」

 前に出たのは竜殺しを成し遂げたこともあるパーティーのリーダー、ケイだった。
 彼の持つドラゴンキラーはドラゴンに特効を持つ。ドラゴンの硬い鱗とて斬り裂いてしまえるものだ。
 ケイは駆け出し、他の遠距離攻撃ができる冒険者たちが援護をドラゴンに放つ。
 それらを受けてドラゴンがひるんだ隙にケイはドラゴンキラーで斬り付ける。
 ドラゴンの絶叫が上がる。流石に一撃では倒せないか。

 ケイはそう思いいったん下がる。
 その際も遠距離攻撃ができる冒険者たちは援護の矢や魔法を放つ。
 再度、ケイはドラゴンに接近し、ドラゴンキラーで斬り付けた。
 これは致命傷だった。ドラゴンは倒れ、歓声が上がる。

「ふむ。見事なものだな」

 騎士団長クルセイドもその手腕は認めざるを得なかった。ドラゴンを倒した冒険者。竜殺しの異名をこの後、ケイは欲しいがままにすることになるだろう。
 スライムの群れが続いて行方を阻んだが、カークスのヒート・ブレードとスライムの全身を一瞬で蒸発させる魔法使いたちの魔法でスライムを蹴散らす。
 そのまま魔王の所に向かって魔王討伐軍は攻め立てる。
 ギガンテスの群れが再び行く手を阻むが遠距離攻撃できる者たちがまとめて攻撃を仕掛け、それを突破する。
 小型の魔物も湧いてきたのでそれらは近接戦闘に長けた者たちが相手をして蹴散らす。
 魔王の所まで後一歩、という所まで来ていた。
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