1,117 / 1,121
後日談
罰
しおりを挟む
駆けつけたナジェスタ女師の診察では、サヤ様の子宮口はまだ二糎とのことだったのですが……。
「でも実はこれ、もう数日前からなの。
子宮口の開き始めって、進み具合がかなり人それぞれで、数日から数週間ってひともいれば、一瞬で進む人もいるから、ハインさんが違和感を感じてるなら集中的に見たほうが良いと思う」
初産でございますし、サヤ様は妊娠しずらい体質だとナジェスタ女師にも伝えておりましたから、念には念を入れてそのような処置となりました。
まさか種が違うと言うわけにはまいりませんし、そのような言い方しかできなかったわけですが……。
結論から申しますと、私の感じた違和感は近からずとも遠からずという結果でした。
その日の夕刻から、明らかな陣痛が始まったのです。
サヤ様の陣痛の合間に、ナジェスタ女師に呼ばれた私とレイシール様は、サヤ様には聞かせにくい話があると言われて、ブンカケンの応接室へと移動したのですが……。
「……サヤさんって、もしかしたら人の血が濃いのかも」
不意打ちされたそんな言葉に、私とレイシール様はつい過剰に反応してしまいました。
我々の表情に、ナジェスタ女師は慌てて手を振り、他意はないよ⁉︎ と、弁明。
「あ、ほら。わたしたちの一門って古い医術を代々伝えてきてるじゃん?
獣人って、肉体的にも頑強だし出産に強いというか、案外楽に子を産むんだけどね、人はその辺、結構大変だったみたいな記述があるんだよね」
我々が獣人と人の混血種であることが公になってから、彼女らの一門でも一部の者にしか伝えられていなかった情報も開示されました。
これは禁として封印されていた真実。ユストには当時、まだ知らされていなかったとのこと。
彼ら医師の知識が狙われ抹消されてきた理由は、ここにあったのです。
「人体の構造的に大きな差はないように思うけど、もしかしたらって話。
もしそうだったら、難産になるかも……。場合によっては数日陣痛に苦しんだり、体力が続かなくて亡くなる場合もあるらしい……」
硬い表情でそう言われ、レイシール様の表情も強張りました。
「まだ分かんないよ⁉︎ あくまで例えばの話、全然、まったく関係ない場合もあるよ⁉︎
ただなんとなく、なんとな~く、勘というか、違和感というか……お産の進み具合が遅いなーって思うだけでね?」
必死でそう説明するナジェスタ女師の様子からして、ユストにサヤ様が異界の民であることを、聞いたわけではなさそうです……。
「ほらっ、サヤさん身籠りにくい血筋って話してたのも、人の血が濃い血筋だからかなーって。
あっ、でもねっ、急に子宮口が開き出す場合もあるから、ほんと、ちょっと頭の端に入れておいてほしいなってだけだからっ」
しかし、そんなあやふやな話を我々にいちいち話すのは、それを言わなければならない理由があるということ。
そして我々の反応に、それを言い辛くなっているのは明白でした。
彼女は、サヤ様が獣人の血を一滴も持たぬ身であることは、知らない……。しかし我々は……。
「……それを頭の端に入れておくべき理由をさっさと話してください」
固まってしまったレイシール様の代わりにそう口にしますと、ナジェスタ医師は困ったように視線を泳がせました。
そうして上目遣いにちらりとレイシール様を見て……。
「…………万が一の、場合……どちらを生かすかを、選択しなきゃいけない……かも…………」
…………っ。
「ホントまだ分かんないよ⁉︎ でも、この速度で出産が続く場合、陣痛で何日も苦しむようなことも想定できる。
彼女は体力もしっかりあるし、まだ若いし、大丈夫だとは思うけど……子宮口が開き切る前に体力が尽きたり、万が一、開ききった時、産む力が残ってなかったりした場合は…………っ⁉︎ いやっ、ほんと万が一ってことで、今はまだ全然、そんな兆候も何もないからね⁉︎ ホントだよ⁉︎」
余計なことを言いすぎたと思ったのでしょう。慌てて話を打ち切ったナジェスタ女師。
しかし我々は、サヤ様が純粋な人であるということを、知ってしまっているのです。
ナジェスタ女師にとっては可能性の話でも、我々にとってそれは、決定事項。
この時私が感じた恐怖を、きっとレイシール様は何十倍も感じていたことでしょう。
サヤ様は、孤独なのだということ。それの本当の意味。本当の現実を、突きつけられて。
我々男は忘れがちですが、子を孕むということは、命を賭けるということです。
異物同士を掛け合わせ、腹の中で捏ねて、一つの命を創り上げる。そのような奇跡を起こすのですから。
何年も、サヤ様は子を身籠らぬことを気にされておいででした。
口にはせずとも、申し訳なく感じていたであろうことを、私は存じ上げております。
そしてレイシール様も、サヤ様が身籠ることを願ってこられました。
ただ後継としての子が欲しいという話ではなく、サヤ様を孤独にしない方法として、子を望まれてきたのです。
例え夫婦となっても、結局は他人。サヤ様の孤独を本当の意味では癒せません。
しかし子を授かることができれば、サヤ様は確実にこの世界の一部。この世界に繋がった存在なのだと、そう言える……。
「…………分かった」
そう言ったレイシール様の表情は、見事に抜け落ちておられました。
この顔を、私は知っています。
失う時の顔。大切に握っていたものが、その手からこぼれ落ちてしまう時の顔です。
あぁ。また来たんだなと、その表情は語っていました。
何度も何度も抗ってきた、今までも苦しみ抜いてきたこの方の謂れのない罰が、また腕を伸ばしてきたのだと。
このようなこと、サヤ様に言えるわけがございませんでした。
ただでさえ初産。現状でも既に大きな不安を抱えているに違いないあの方に、これ以上の重荷を背負わせたくはございません。
「レイシール様……」
しかし、サヤ様を取るか、お子を取るかという選択は、この方には酷すぎる。
神というものは、どこまでこの方を追い詰めれば気が済むのでしょう。
いつもいつも、何故こうも、この方を標的にするのでしょう。
「……サヤには言うな。絶対に」
「………………畏まりました」
指示はそれだけでした。
そしてレイシール様は両手で顔を覆い、暫く俯いておられましたが……。
「戻る。俺たちがあまり離れると、サヤを不安にさせてしまう」
そう言い顔を上げたレイシール様は、完璧な表情を作り上げておられました。
きっと他の者には分からないでしょう。いつも通りのレイシール様にしか見えません。
ですが私には分かりました。
この方が仮面を被り切ることを選んだことが。
サヤ様を不安にさせず、いざと言う時は、その責任を全て己で担う気でいるということが。
どちらを選ぶか。
その選択を、サヤ様には与えないつもりなのでしょう。
彼の方に、命を選ばせるなど絶対にさせないと、暗い瞳が語っています。
離れに戻り、寝台に横たわるサヤ様に歩み寄ったレイシール様は、愛おしげにサヤ様の頬を撫で、額に口づけを落としました。
どうやら陣痛の合間である様子。サヤ様の表情は和やかなものでした。
「すまない。ナジェスタに今後の想定を聞いてきた。
カーリンの時は、本当に早かったんだな」
「そやで。それにまだ陣痛も弱いと思う。
お母さんは、お父さんに当たり散らすくらい痛かったって言うてはった。
私のはまだ腹痛がある程度や」
「そうなの? でも痛いのは痛いんだよな……?」
ごく当たり前のように言葉を交わすレイシール様が痛々しく、しかしこの方の決意を踏み躙るわけにはまいりません。
「何か欲しいものはある?」
「んー……鞠が欲しい」
「……鞠? あっ、ぐりぐりするやつか」
俺の手じゃもうできないもんなぁ……と、がっくり頭を垂れるレイシール様に、くすくすと笑うサヤ様。
私は神を信じません。貴方には何ひとつ与えられたとは思っていない。
しかし、もしレイシール様を本当の意味で幸せにしてくださるなら、信じます。
一生、感謝を捧げて生きます。
吠狼の全てが、貴方を崇め奉ると誓います。
ですからどうか。
どうか……。
「でも実はこれ、もう数日前からなの。
子宮口の開き始めって、進み具合がかなり人それぞれで、数日から数週間ってひともいれば、一瞬で進む人もいるから、ハインさんが違和感を感じてるなら集中的に見たほうが良いと思う」
初産でございますし、サヤ様は妊娠しずらい体質だとナジェスタ女師にも伝えておりましたから、念には念を入れてそのような処置となりました。
まさか種が違うと言うわけにはまいりませんし、そのような言い方しかできなかったわけですが……。
結論から申しますと、私の感じた違和感は近からずとも遠からずという結果でした。
その日の夕刻から、明らかな陣痛が始まったのです。
サヤ様の陣痛の合間に、ナジェスタ女師に呼ばれた私とレイシール様は、サヤ様には聞かせにくい話があると言われて、ブンカケンの応接室へと移動したのですが……。
「……サヤさんって、もしかしたら人の血が濃いのかも」
不意打ちされたそんな言葉に、私とレイシール様はつい過剰に反応してしまいました。
我々の表情に、ナジェスタ女師は慌てて手を振り、他意はないよ⁉︎ と、弁明。
「あ、ほら。わたしたちの一門って古い医術を代々伝えてきてるじゃん?
獣人って、肉体的にも頑強だし出産に強いというか、案外楽に子を産むんだけどね、人はその辺、結構大変だったみたいな記述があるんだよね」
我々が獣人と人の混血種であることが公になってから、彼女らの一門でも一部の者にしか伝えられていなかった情報も開示されました。
これは禁として封印されていた真実。ユストには当時、まだ知らされていなかったとのこと。
彼ら医師の知識が狙われ抹消されてきた理由は、ここにあったのです。
「人体の構造的に大きな差はないように思うけど、もしかしたらって話。
もしそうだったら、難産になるかも……。場合によっては数日陣痛に苦しんだり、体力が続かなくて亡くなる場合もあるらしい……」
硬い表情でそう言われ、レイシール様の表情も強張りました。
「まだ分かんないよ⁉︎ あくまで例えばの話、全然、まったく関係ない場合もあるよ⁉︎
ただなんとなく、なんとな~く、勘というか、違和感というか……お産の進み具合が遅いなーって思うだけでね?」
必死でそう説明するナジェスタ女師の様子からして、ユストにサヤ様が異界の民であることを、聞いたわけではなさそうです……。
「ほらっ、サヤさん身籠りにくい血筋って話してたのも、人の血が濃い血筋だからかなーって。
あっ、でもねっ、急に子宮口が開き出す場合もあるから、ほんと、ちょっと頭の端に入れておいてほしいなってだけだからっ」
しかし、そんなあやふやな話を我々にいちいち話すのは、それを言わなければならない理由があるということ。
そして我々の反応に、それを言い辛くなっているのは明白でした。
彼女は、サヤ様が獣人の血を一滴も持たぬ身であることは、知らない……。しかし我々は……。
「……それを頭の端に入れておくべき理由をさっさと話してください」
固まってしまったレイシール様の代わりにそう口にしますと、ナジェスタ医師は困ったように視線を泳がせました。
そうして上目遣いにちらりとレイシール様を見て……。
「…………万が一の、場合……どちらを生かすかを、選択しなきゃいけない……かも…………」
…………っ。
「ホントまだ分かんないよ⁉︎ でも、この速度で出産が続く場合、陣痛で何日も苦しむようなことも想定できる。
彼女は体力もしっかりあるし、まだ若いし、大丈夫だとは思うけど……子宮口が開き切る前に体力が尽きたり、万が一、開ききった時、産む力が残ってなかったりした場合は…………っ⁉︎ いやっ、ほんと万が一ってことで、今はまだ全然、そんな兆候も何もないからね⁉︎ ホントだよ⁉︎」
余計なことを言いすぎたと思ったのでしょう。慌てて話を打ち切ったナジェスタ女師。
しかし我々は、サヤ様が純粋な人であるということを、知ってしまっているのです。
ナジェスタ女師にとっては可能性の話でも、我々にとってそれは、決定事項。
この時私が感じた恐怖を、きっとレイシール様は何十倍も感じていたことでしょう。
サヤ様は、孤独なのだということ。それの本当の意味。本当の現実を、突きつけられて。
我々男は忘れがちですが、子を孕むということは、命を賭けるということです。
異物同士を掛け合わせ、腹の中で捏ねて、一つの命を創り上げる。そのような奇跡を起こすのですから。
何年も、サヤ様は子を身籠らぬことを気にされておいででした。
口にはせずとも、申し訳なく感じていたであろうことを、私は存じ上げております。
そしてレイシール様も、サヤ様が身籠ることを願ってこられました。
ただ後継としての子が欲しいという話ではなく、サヤ様を孤独にしない方法として、子を望まれてきたのです。
例え夫婦となっても、結局は他人。サヤ様の孤独を本当の意味では癒せません。
しかし子を授かることができれば、サヤ様は確実にこの世界の一部。この世界に繋がった存在なのだと、そう言える……。
「…………分かった」
そう言ったレイシール様の表情は、見事に抜け落ちておられました。
この顔を、私は知っています。
失う時の顔。大切に握っていたものが、その手からこぼれ落ちてしまう時の顔です。
あぁ。また来たんだなと、その表情は語っていました。
何度も何度も抗ってきた、今までも苦しみ抜いてきたこの方の謂れのない罰が、また腕を伸ばしてきたのだと。
このようなこと、サヤ様に言えるわけがございませんでした。
ただでさえ初産。現状でも既に大きな不安を抱えているに違いないあの方に、これ以上の重荷を背負わせたくはございません。
「レイシール様……」
しかし、サヤ様を取るか、お子を取るかという選択は、この方には酷すぎる。
神というものは、どこまでこの方を追い詰めれば気が済むのでしょう。
いつもいつも、何故こうも、この方を標的にするのでしょう。
「……サヤには言うな。絶対に」
「………………畏まりました」
指示はそれだけでした。
そしてレイシール様は両手で顔を覆い、暫く俯いておられましたが……。
「戻る。俺たちがあまり離れると、サヤを不安にさせてしまう」
そう言い顔を上げたレイシール様は、完璧な表情を作り上げておられました。
きっと他の者には分からないでしょう。いつも通りのレイシール様にしか見えません。
ですが私には分かりました。
この方が仮面を被り切ることを選んだことが。
サヤ様を不安にさせず、いざと言う時は、その責任を全て己で担う気でいるということが。
どちらを選ぶか。
その選択を、サヤ様には与えないつもりなのでしょう。
彼の方に、命を選ばせるなど絶対にさせないと、暗い瞳が語っています。
離れに戻り、寝台に横たわるサヤ様に歩み寄ったレイシール様は、愛おしげにサヤ様の頬を撫で、額に口づけを落としました。
どうやら陣痛の合間である様子。サヤ様の表情は和やかなものでした。
「すまない。ナジェスタに今後の想定を聞いてきた。
カーリンの時は、本当に早かったんだな」
「そやで。それにまだ陣痛も弱いと思う。
お母さんは、お父さんに当たり散らすくらい痛かったって言うてはった。
私のはまだ腹痛がある程度や」
「そうなの? でも痛いのは痛いんだよな……?」
ごく当たり前のように言葉を交わすレイシール様が痛々しく、しかしこの方の決意を踏み躙るわけにはまいりません。
「何か欲しいものはある?」
「んー……鞠が欲しい」
「……鞠? あっ、ぐりぐりするやつか」
俺の手じゃもうできないもんなぁ……と、がっくり頭を垂れるレイシール様に、くすくすと笑うサヤ様。
私は神を信じません。貴方には何ひとつ与えられたとは思っていない。
しかし、もしレイシール様を本当の意味で幸せにしてくださるなら、信じます。
一生、感謝を捧げて生きます。
吠狼の全てが、貴方を崇め奉ると誓います。
ですからどうか。
どうか……。
0
お気に入りに追加
837
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
私があなたを好きだったころ
豆狸
恋愛
「……エヴァンジェリン。僕には好きな女性がいる。初恋の人なんだ。学園の三年間だけでいいから、聖花祭は彼女と過ごさせてくれ」
※1/10タグの『婚約解消』を『婚約→白紙撤回』に訂正しました。
別れてくれない夫は、私を愛していない
abang
恋愛
「私と別れて下さい」
「嫌だ、君と別れる気はない」
誕生パーティー、結婚記念日、大切な約束の日まで……
彼の大切な幼馴染の「セレン」はいつも彼を連れ去ってしまう。
「ごめん、セレンが怪我をしたらしい」
「セレンが熱が出たと……」
そんなに大切ならば、彼女を妻にすれば良かったのでは?
ふと過ぎったその考えに私の妻としての限界に気付いた。
その日から始まる、私を愛さない夫と愛してるからこそ限界な妻の離婚攻防戦。
「あなた、お願いだから別れて頂戴」
「絶対に、別れない」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる