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食うか食われるか 3
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また、雪が降り始めたのだと思っていた。
パラパラと落ちてくる細かい粒。けれどそれに、大きな塊が混じるようになり、慌てて上空を見上げた執事長らが見ただろうものに、俺は笑みを浮かべた。
やっとだ。やっとこの時が来た。シザーたちを失ってまでここに辿り着いた意味が、ようやっと実りを結んだ。
前列は、クロスボウを構えた者たち。後列に、槍。更には、木々の上にひょいひょいと攀じ登る姿。崖上にこれでもかと、逃げ場など作ってやるものかとばかりに、鋭い先端を谷底に向けた者たちが、白い布を投げ捨て、立ち上がる。
今か今かと、待っていたのだ、歯を食いしばって耐えていた。仲間の死を、ここに導くための犠牲を。
「だから言ったろう? 俺が、ただ逃げ惑っていたと、本気で思っているのかと。
良かったよ。気付かないでいてくれて。人数差の有利を、疑わないでいてくれて。
ここならば、後ろを塞いでしまえば、お前たちの逃げ場は無い」
そう言うと、後方で何か叫ぶ声と、音。
「塞がれたようだな。土嚢は便利だ……素晴らしい発明品だよ、本当に」
橇に積めるだけの土嚢を積み、崖から落とすよう指示していた。急な傾斜を滑り落ちた幾数もの橇は、土嚢を撒き散らし、橇同士ぶつかり、逃げ道を塞いだことだろう。
徒歩なら越えられるかもしれないが、多少は逃しても構わない。目撃者は残しておく方が良いだろうからと、そう指示していた。
後方を振り返り、唖然としていた執事長。
状況を理解し、拳を握り……怒りに染まった表情をこちらに向けた。
「貴様……心中覚悟だとでも? どこまで気色悪い忠義心をしてるんです」
肩をすくめてみせる。
「その気色悪い忠義心を育てる教育をしておいてよく言うよ。
兄上も、俺も……そう育てられていたんだろう? お前たちの駒となるように。ジェスルなんてとっくの昔にそうなっている。
だから、俺も命を賭けなければいけないと思った。そうしなければ、お前たちを欺き釣り上げることはできないだろうと。
もっとも……お前たちの価値観は、俺とは相容れない。
俺は、命が惜しい。本当は、誰一人として失いたくなんてなかったのに……」
駒になんて、したくなかった。死なせるような手段なんて、取りたくなかった……。
だけど、少しでも犠牲を減らすために、涙を飲んで、来世に旅立ってもらうしかなかった。
悔しい。苦しい……。こんな風にするしかなかったなんて。俺にもっと力があれば、頭脳があれば、もっと違う、別の道があったかもしれない。
「少しでも動けば、そいつから矢の的になってもらう。それをふまえてもう少しだけ話そうか……。
お前たち神殿は、今までずっと、渡人を得てきたんだな……。
五百年ほど前のサトル氏が、最もお前たちに貢献した渡人であったろうけれど、それ以外にも、沢山いた……」
先程の言葉にそう結論を出すと、執事長はチッと、舌打ち。
その内心を読み、より一層の疑惑が膨らんだ。それだけの人数を得て、どうしてそれが世間に知られていないのか。
「お前たちは、彼らをどうしてきたんだ。……いや、言わなくても良いよ。だいたいは読めるから」
表情で……とは、教えてやらない。俺に水を向けられたことで、思考がそこに誘導されているのだけど、それも自覚していないだろう。
じっと見据えると、口角を引き攣らせる執事長。うん、まさかと思うだろう?
「昔からずっと、これが得意だったんだ。
お前たちが望む表情、行動を取った方が、結果的に被害が一番少なくなると分かってからは、特にね、磨いてきたよ」
それでも蝕まれた……。あまりそれをしていると、どんどん気持ちまで引き摺られてしまう……。被害を最小限にしているつもりでも、本当にそうなっているか分からなくなってくるんだ。そもそも俺がいなければ良いんじゃないか。その方が、きっと誰にも迷惑を掛けないのにと……。
だから、お前たちが望んでいた通り、俺は本当に、弱くてどうしようもない人間に育ったよ。今だってそうだ。別に何ひとつ、強くなんかなれてない。
それでも……守りたい人たちがいるから、なんとか立っている。そこが唯一、お前たちの望む形でなかっただけだ。
「……だいたい読めた。お前たちにとって渡人は、獣人らと同じものでしかなかったんだな……。
この世界の理を知らない彼らを、都合良く利用し、使ってきた。囲い込み、飼い慣らして、知識を搾り取ってきた。
渡人の逸話や、前時代の文献を抹消し、上塗りすることで、特別な知識を独占しようとしてきた。
狙っていたはずのサヤを、悪魔の使徒として狩ることにしたのも……神殿以外の場所に利益をもたらす渡人は必要無いから。
そうか……今まで悪魔の使徒だとして殺されてきた者らは、お前たちの不利益になった者たちなんだな。その中に渡人も、含まれていたんだ……」
お前はことのほか、深い部分に関わっていたんだな。幼く、事情を知らない頃には分からなかったことが、今はとてもよく理解できる。
俺が本当に読むのだと理解した執事長は、剣を持たない左手で、顔を覆った。指の間から、恐ろしいものを見る目が俺を見ている……。
「だけど……サヤを深く知ったからこそ言えることだけどね……」
その素晴らしい知識以上に、彼らこそを、見れば良かったのに。
彼女と接してきたからこそ、そう思う。そうすれば、お前たちの欲していたものは、もっと簡単に手に入った。
「お前たちが渡人から得てきたと思っているものは……残念ながら、意味のあるものではないよ。
飼っているつもりでいた渡人たちは、何ひとつ、お前たちの好きになど、させていなかった……」
色々な知識が中途半端に与えられ、消えていっていたのはきっとそのせいだ。
この世界を歪めるような知識を、渡人らは渡してこなかった。渡したくても渡せなかったのかもしれないけれど、全ての人が、そうではなかったろう。
敢えて、渡してこなかったんだ……。彼らは聡かった。その判断ができる知識を、当然持ち合わせていた。だから飼われているうちに、お前たちに与えてはいけないのだと、理解していったんだ。
彼らはきっと、皆が戦っていた。自分の境遇の中で、精一杯足掻いたんだろう。だから未だに、神殿は得ていない。
お前たちはそれを続ける限り、何も得られず、失っていくんだ。
「助け合いながら生き、知識を請うたならば、彼らは快く教えてくれたろうに。
たったそれだけのことなのに、お前たちはなんでそれを、しなかった」
人が武器を帯びずに生きられる。軍隊すら人殺し以外の技術を洗練させる。そんな国の平和な思考を当然としてきた民だ。
溢れるほどの知識を、まるで水を浴びるように得てきた民だ。
彼らは請えば、きっと教えてくれた。親身になって、与えてくれたろう。
己の知識にだってまだまだ先がある。万能の宝ではないのだと知っていた彼らは、知識を育てるために必要なものも分かっていた。だからきっと、出し惜しみなんてしなかった。
騙し、囲い込み、利用して、飼い殺すようなまねさえ、しなければ。
「根本をお前たちは、間違っている」
生き残る術を探し、必死で頭を引っ掻き回していたろう執事長だったけれど、そこで不意に、だらりと両手を下ろした。
「……ふっ、ははははは……」
混乱し、恐怖しつつも動けば蜂の巣になる。そう思い動けないでいる兵らが、動かないでくれという必死の視線を執事長に向けるが、彼はそれを無視して言葉を続けることを選んだ。
「その渡人を守るために、己は死を選ぶか。
良いさ……なら道連れに、共に来世へ向かってやろう!」
右腕の剣が、俺を指す。降り注ぐ矢に貫かれようと、必ずお前だけは道連れだと。
絶対にお前だけは、仕留めてやる。
爛々と輝いていたその瞳が、驚愕に見開かれたのはその時だ。
「残念。これもさっき言ったけれどね……。
俺は、命が惜しいたちなんだよ。愛する妻にも、ちゃんと戻ると約束してるから」
俺が背にしていた壁を突き抜け、腕が伸びていた。その腕が、俺の首に回され、ガシリと左腕を掴む。
足元をするりとすり抜けたウォルテールが、背後の絶壁に突進した。けれど、彼はなんの苦もなく、壁の中に身を滑り込ませる。
「来世に旅立つのは、お前たちだけだ」
パラパラと落ちてくる細かい粒。けれどそれに、大きな塊が混じるようになり、慌てて上空を見上げた執事長らが見ただろうものに、俺は笑みを浮かべた。
やっとだ。やっとこの時が来た。シザーたちを失ってまでここに辿り着いた意味が、ようやっと実りを結んだ。
前列は、クロスボウを構えた者たち。後列に、槍。更には、木々の上にひょいひょいと攀じ登る姿。崖上にこれでもかと、逃げ場など作ってやるものかとばかりに、鋭い先端を谷底に向けた者たちが、白い布を投げ捨て、立ち上がる。
今か今かと、待っていたのだ、歯を食いしばって耐えていた。仲間の死を、ここに導くための犠牲を。
「だから言ったろう? 俺が、ただ逃げ惑っていたと、本気で思っているのかと。
良かったよ。気付かないでいてくれて。人数差の有利を、疑わないでいてくれて。
ここならば、後ろを塞いでしまえば、お前たちの逃げ場は無い」
そう言うと、後方で何か叫ぶ声と、音。
「塞がれたようだな。土嚢は便利だ……素晴らしい発明品だよ、本当に」
橇に積めるだけの土嚢を積み、崖から落とすよう指示していた。急な傾斜を滑り落ちた幾数もの橇は、土嚢を撒き散らし、橇同士ぶつかり、逃げ道を塞いだことだろう。
徒歩なら越えられるかもしれないが、多少は逃しても構わない。目撃者は残しておく方が良いだろうからと、そう指示していた。
後方を振り返り、唖然としていた執事長。
状況を理解し、拳を握り……怒りに染まった表情をこちらに向けた。
「貴様……心中覚悟だとでも? どこまで気色悪い忠義心をしてるんです」
肩をすくめてみせる。
「その気色悪い忠義心を育てる教育をしておいてよく言うよ。
兄上も、俺も……そう育てられていたんだろう? お前たちの駒となるように。ジェスルなんてとっくの昔にそうなっている。
だから、俺も命を賭けなければいけないと思った。そうしなければ、お前たちを欺き釣り上げることはできないだろうと。
もっとも……お前たちの価値観は、俺とは相容れない。
俺は、命が惜しい。本当は、誰一人として失いたくなんてなかったのに……」
駒になんて、したくなかった。死なせるような手段なんて、取りたくなかった……。
だけど、少しでも犠牲を減らすために、涙を飲んで、来世に旅立ってもらうしかなかった。
悔しい。苦しい……。こんな風にするしかなかったなんて。俺にもっと力があれば、頭脳があれば、もっと違う、別の道があったかもしれない。
「少しでも動けば、そいつから矢の的になってもらう。それをふまえてもう少しだけ話そうか……。
お前たち神殿は、今までずっと、渡人を得てきたんだな……。
五百年ほど前のサトル氏が、最もお前たちに貢献した渡人であったろうけれど、それ以外にも、沢山いた……」
先程の言葉にそう結論を出すと、執事長はチッと、舌打ち。
その内心を読み、より一層の疑惑が膨らんだ。それだけの人数を得て、どうしてそれが世間に知られていないのか。
「お前たちは、彼らをどうしてきたんだ。……いや、言わなくても良いよ。だいたいは読めるから」
表情で……とは、教えてやらない。俺に水を向けられたことで、思考がそこに誘導されているのだけど、それも自覚していないだろう。
じっと見据えると、口角を引き攣らせる執事長。うん、まさかと思うだろう?
「昔からずっと、これが得意だったんだ。
お前たちが望む表情、行動を取った方が、結果的に被害が一番少なくなると分かってからは、特にね、磨いてきたよ」
それでも蝕まれた……。あまりそれをしていると、どんどん気持ちまで引き摺られてしまう……。被害を最小限にしているつもりでも、本当にそうなっているか分からなくなってくるんだ。そもそも俺がいなければ良いんじゃないか。その方が、きっと誰にも迷惑を掛けないのにと……。
だから、お前たちが望んでいた通り、俺は本当に、弱くてどうしようもない人間に育ったよ。今だってそうだ。別に何ひとつ、強くなんかなれてない。
それでも……守りたい人たちがいるから、なんとか立っている。そこが唯一、お前たちの望む形でなかっただけだ。
「……だいたい読めた。お前たちにとって渡人は、獣人らと同じものでしかなかったんだな……。
この世界の理を知らない彼らを、都合良く利用し、使ってきた。囲い込み、飼い慣らして、知識を搾り取ってきた。
渡人の逸話や、前時代の文献を抹消し、上塗りすることで、特別な知識を独占しようとしてきた。
狙っていたはずのサヤを、悪魔の使徒として狩ることにしたのも……神殿以外の場所に利益をもたらす渡人は必要無いから。
そうか……今まで悪魔の使徒だとして殺されてきた者らは、お前たちの不利益になった者たちなんだな。その中に渡人も、含まれていたんだ……」
お前はことのほか、深い部分に関わっていたんだな。幼く、事情を知らない頃には分からなかったことが、今はとてもよく理解できる。
俺が本当に読むのだと理解した執事長は、剣を持たない左手で、顔を覆った。指の間から、恐ろしいものを見る目が俺を見ている……。
「だけど……サヤを深く知ったからこそ言えることだけどね……」
その素晴らしい知識以上に、彼らこそを、見れば良かったのに。
彼女と接してきたからこそ、そう思う。そうすれば、お前たちの欲していたものは、もっと簡単に手に入った。
「お前たちが渡人から得てきたと思っているものは……残念ながら、意味のあるものではないよ。
飼っているつもりでいた渡人たちは、何ひとつ、お前たちの好きになど、させていなかった……」
色々な知識が中途半端に与えられ、消えていっていたのはきっとそのせいだ。
この世界を歪めるような知識を、渡人らは渡してこなかった。渡したくても渡せなかったのかもしれないけれど、全ての人が、そうではなかったろう。
敢えて、渡してこなかったんだ……。彼らは聡かった。その判断ができる知識を、当然持ち合わせていた。だから飼われているうちに、お前たちに与えてはいけないのだと、理解していったんだ。
彼らはきっと、皆が戦っていた。自分の境遇の中で、精一杯足掻いたんだろう。だから未だに、神殿は得ていない。
お前たちはそれを続ける限り、何も得られず、失っていくんだ。
「助け合いながら生き、知識を請うたならば、彼らは快く教えてくれたろうに。
たったそれだけのことなのに、お前たちはなんでそれを、しなかった」
人が武器を帯びずに生きられる。軍隊すら人殺し以外の技術を洗練させる。そんな国の平和な思考を当然としてきた民だ。
溢れるほどの知識を、まるで水を浴びるように得てきた民だ。
彼らは請えば、きっと教えてくれた。親身になって、与えてくれたろう。
己の知識にだってまだまだ先がある。万能の宝ではないのだと知っていた彼らは、知識を育てるために必要なものも分かっていた。だからきっと、出し惜しみなんてしなかった。
騙し、囲い込み、利用して、飼い殺すようなまねさえ、しなければ。
「根本をお前たちは、間違っている」
生き残る術を探し、必死で頭を引っ掻き回していたろう執事長だったけれど、そこで不意に、だらりと両手を下ろした。
「……ふっ、ははははは……」
混乱し、恐怖しつつも動けば蜂の巣になる。そう思い動けないでいる兵らが、動かないでくれという必死の視線を執事長に向けるが、彼はそれを無視して言葉を続けることを選んだ。
「その渡人を守るために、己は死を選ぶか。
良いさ……なら道連れに、共に来世へ向かってやろう!」
右腕の剣が、俺を指す。降り注ぐ矢に貫かれようと、必ずお前だけは道連れだと。
絶対にお前だけは、仕留めてやる。
爛々と輝いていたその瞳が、驚愕に見開かれたのはその時だ。
「残念。これもさっき言ったけれどね……。
俺は、命が惜しいたちなんだよ。愛する妻にも、ちゃんと戻ると約束してるから」
俺が背にしていた壁を突き抜け、腕が伸びていた。その腕が、俺の首に回され、ガシリと左腕を掴む。
足元をするりとすり抜けたウォルテールが、背後の絶壁に突進した。けれど、彼はなんの苦もなく、壁の中に身を滑り込ませる。
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