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少し前の話 3
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一番危険だったのは、とある山間部。峠を越える際に気付かれ、神殿騎士らに追われた時……。
運悪くそこは、オゼロ領との境の位置となっており、俺たちの手配に回されたであろう騎士団を避けようと、敢えて険しい山路を選んだことを怪しまれたという。
衣服を買い付けた小さな商店の店主が、かなり俺たちを訝しんでいたというから、密告されたのかもしれない……。
結局見つかり、山道を追われ、距離はどんどん縮まった。
神殿騎士団は俺たちを諦めず、いつまでも追ってくる……。潜伏先まで引き連れて行くなんてことは当然できないし、決死の覚悟で対処するしかない。
そんな状況の中訪れた、山間の分岐点で。
「私はこちらへ向かい、追っ手を引きつけます。
私がレイシール様の従者であることは周知の事実。私がいて、レイシール様がいないことなど、彼らは考えつきませんよ」
獣化できる吠狼三人を選び、一人に銀髪のかつらを被せて俺に見立て、もう一人には、遠目にならば黒に見えそうな、暗色のカツラを被せて騎狼させ、別れた。
それにより、追手を二手に分かれさせ、なんとか対処できる人数に分散させることに、成功したという。
ハインの選択は正しかった……。俺に扮した人物が、騎狼した獣人に乗っていたことで、神殿騎士らは余計にそれを、俺たちだと思い込んだ。
ある程度逃げ、半数以上を惹きつけることに成功したハインは、途中で獣人らにかつらを捨てさせ、獣化して逃げるよう指示。
狼ならば、谷も降りられる……。
そしてハイン本人は…………道幅の狭い場所に陣取り、追っ手を一人で抑えることを選んだ。
「従者ですから、そうするのが当然です。
私がそう行動することで、この道をレイシール様が進んだという信憑性も増しますし、時間も距離も稼げます」
押し問答してる時間は無く、俺たちを逃すために、ハインは…………。
無事であれば合流すると笑って別れたそうだけれど、それがどれほど絶望的な約束であったかなんて、分かりきっていた…………。
だけど俺は、そんなことが起こっていたなど知りもせず、夢と現の間をゆらゆらと、熱に浮かされた頭で彷徨い、寝て過ごしていたのだ……。
更に、アヴァロンの騒動で命を落とした者が、少なからずいた……。
兇手らに返り討ちにあった者……住人らに誤解され、めった打ちの末に命を落とした者……逃亡途中に神殿騎士らに討たれた者…………。
俺たちにサヤの情報を伝えてくれた少年も、来世に旅立っていた。
名も知らない……忍になりたての若者だった。 早く役に立てるようになりたいのだと、十五の若さで志願したと…………。
「あ…………あああぁぁぁ……」
なんてことをしたのだろう……。
俺がもっとちゃんと……ちゃんとしていたら…………選んでいたら…………だけどそうしたらウォルテールが……っ、この後に及んでまだ言い訳をするのか、俺は!
何をすれば良かったのか、どうすれば良かったのか……。
沈痛な表情の皆が見守る中、頭を抱えてうずくまる……。ごめん、ごめん……だけど俺は、ごめんなんて言える立場じゃない…………。
そんな様子の俺を見つめて、ボソボソと独白のように、マルも言葉を紡ぐ。
「…………前にも言いましたが、貴方のせいではないです……。貴方にその選択をさせる状況を作ったのは、僕ですから。
僕は……僕も結局、決断できなかった。
北の荒野を離れる決断が、できなかった。僕が戻っていれば……吠狼の守りが普段通りなら、そこまでの隙は作らなかった……まだ、他を選べたんですよ……」
情報の漏洩があるのは理解していた。だけど出所を絞り込めていなかった。
ウォルテールの可能性は考えていた。けれど可能性で切り捨てることができなかった。
俺やサヤが、彼を信じていたから……。
そして今回……。
自分たちの動きを読まれる危険を避けるため、疑いを捨てきれないウォルテールを連れて行くことをしなかった。当然、もっと早く戻るつもりだった。
けれど何を言ったところで、結果はもう出てしまっている……。
「…………ロジェ村の、ことですが……」
ロジェ村にも、急使は走らせたそうだ。
だけどそちらからの連絡はまだ無く、村の獣人たちがどうなったか、定かではない。せめてそれが分かってから俺に話そうと、そう思っていたのだと……マルは言った。
だけど、ふた月近くもの時が過ぎて到着しないのは…………あの村がもう、絶望的であると、そういう意味…………。
ノエミ……レイル……まだ会ってすらいない、生まれて間もないカロン………………っ。
村の獣人達が皆、皆………………っ!
言えないはずだ。と、思った。
俺がそれだけのことを招いたのだと、それだけの数を死なせたのだと、口にできなくて当然だ。
蹲ってただ泣くことしかできない。なんて無能。なんて暗愚!
だけどそこまで黙っていたウォルテールが、急に吠えた。
「あ、あんたじゃない! 全部俺だろ。俺が言ったんだよ!
あそこに獣人の隠れ里があることも、あんたらが獣人を使ってることも、全部俺が言ったんだ!
ずっと黙ってた、騙してた! 分かっていたのに、駄目なことだって分かってたのに、俺がそれをしてたからだろ⁉︎」
でもそれは、あまり耳に馴染まない新たな声が遮った。
「そのお前さんだって、柵に縛られてたんだろ……」
ことの成り行きを見守っていた、頭蓋の仮面を被った男、リアルガーだった。
困った風に腕を組み、うーんと唸る。
「人にゃ分かりづらい感覚だろうが、俺らにとっちゃなぁ……そうやすやすと振り切れるもんじゃねぇ…………。
だいたいタチが悪りぃ。責められるべきのはその相手さんだ……放り捨てといて、柵は切らせてねぇってのは……飼い殺しするのが前提ってこったろぉ?
そも、普通にやってそんな風にはならねぇ……。
放逐される時は、長がそれを決める。縁を切ってやるのがせめてもの温情だし、普通は切れるもんなのに……どうやったらそんなことになるんだよぉ……」
通常放逐されるということは、群れを追放されるということだ。
その場合、当然主がそれを決定するため、柵は切れるらしい。
けれど、ウォルテールの柵は切られていなかった……。なにより不可思議なのは、姉は彼を、心底嫌悪していたというのに主であった。という事実…………。
それに対しマルは、苦い笑みを浮かべた……やり方に心当たりがあるのだろう。
「あちらさんも本気だったということですよ。
これは、それだけの犠牲を強いて、用意周到に張られた罠。レイ様とサヤくんを、念入りに殺すために用意された罠だったんです。
貴方の人となりを理解していた。甘さも優しさも……強かさも理解していた。
だから徹底的に、どう足掻いても必ず作用するように、仕掛けた……。
例えば、貴方がウォルテールを見捨て、切り捨てていたとしても、同じことになったはずです……そうですね?」
最後の言葉はウォルテールに向けて。
彼は、小さく震えながら拳を握り「うん…………」と、そして視線を逸らした。上部を斬られ、欠けてしまった耳を倒して……。
「レイ様はおれを配下だとは…………認めないだろうって、思ってたろうけど……」
「獣化することも、指示だったんですね?」
「……指示、だったけど…………あれは、俺がそうしようと思って、したよ……」
その言葉に、オブシズの鋭い視線がウォルテールを向き、マルが、淡々とした口調で。
「つまり、獣化してしまえば、レイ様は貴方を討てと、そう命じるだろうと思ったと」
「………………うん」
「レイ様の配下かどうか、その追及を有耶無耶にしようと、貴方なりに考えたんでしょうね」
そう言われ、ウォルテールは更に表情を歪めた。
「あんな風にだけは、しないつもりだった。しないつもりだったんだよっ。それは本当!
だから、俺だけで済ませれば、良かったんだ。良かったのに…………」
ぼろぼろと涙を溢し、ウォルテールは俯いた。
一人で背負って終わらせる。それが彼の覚悟だったのだ。
ウォルテールを睨め付けていたオブシズも、それで言葉を失って視線を彷徨わせ……。
戸惑ったようにオロオロ手を動かしていたシザーが、結局ウォルテールの頭をポンポンと撫でて、慰めようと必死になっている。
その様子にマルは、また一つ息を吐いた。
「…………その辺も全て、あの人の策略のうちだったんだと思いますけどね。
貴方がレイ様になびいていたのだって、当然承知していたんでしょうよ。
僕をここに齧り付かせたのも……全部。
彼の方が、上手だったんです。
取れる手段も……覚悟も、違った」
あの人。彼…………。
マルはもう、相手を定めている……。
だけど。
「どこに行くんです…………」
ふらりと立ち上がった俺に、マルはそう聞いた。
「…………すこし、ひとりにしてくれるか。頭を整理したいから……」
どんな理由で。何が目的で。
だけど今は、そんなことはどうだって良いんだ!
それがどれだけ周到に貼られた罠であろうが、俺がそれにより、多くを死なせたことは変わらない。それが現実。
俺が、皆を死なせた。それが現実なんだ……。
「貴方が出ていかなくて良いんですよ……僕らが出ますから。自分がまださして動けやしないってことを、忘れないでください。身体を、ちゃんと労って……。
そうですね……気持ちの整理には、時間が必要でしょう。
だけどどうか、軽率な行動は謹んでください。貴方に何かあっては困ります。
……皆、困るんですからね」
運悪くそこは、オゼロ領との境の位置となっており、俺たちの手配に回されたであろう騎士団を避けようと、敢えて険しい山路を選んだことを怪しまれたという。
衣服を買い付けた小さな商店の店主が、かなり俺たちを訝しんでいたというから、密告されたのかもしれない……。
結局見つかり、山道を追われ、距離はどんどん縮まった。
神殿騎士団は俺たちを諦めず、いつまでも追ってくる……。潜伏先まで引き連れて行くなんてことは当然できないし、決死の覚悟で対処するしかない。
そんな状況の中訪れた、山間の分岐点で。
「私はこちらへ向かい、追っ手を引きつけます。
私がレイシール様の従者であることは周知の事実。私がいて、レイシール様がいないことなど、彼らは考えつきませんよ」
獣化できる吠狼三人を選び、一人に銀髪のかつらを被せて俺に見立て、もう一人には、遠目にならば黒に見えそうな、暗色のカツラを被せて騎狼させ、別れた。
それにより、追手を二手に分かれさせ、なんとか対処できる人数に分散させることに、成功したという。
ハインの選択は正しかった……。俺に扮した人物が、騎狼した獣人に乗っていたことで、神殿騎士らは余計にそれを、俺たちだと思い込んだ。
ある程度逃げ、半数以上を惹きつけることに成功したハインは、途中で獣人らにかつらを捨てさせ、獣化して逃げるよう指示。
狼ならば、谷も降りられる……。
そしてハイン本人は…………道幅の狭い場所に陣取り、追っ手を一人で抑えることを選んだ。
「従者ですから、そうするのが当然です。
私がそう行動することで、この道をレイシール様が進んだという信憑性も増しますし、時間も距離も稼げます」
押し問答してる時間は無く、俺たちを逃すために、ハインは…………。
無事であれば合流すると笑って別れたそうだけれど、それがどれほど絶望的な約束であったかなんて、分かりきっていた…………。
だけど俺は、そんなことが起こっていたなど知りもせず、夢と現の間をゆらゆらと、熱に浮かされた頭で彷徨い、寝て過ごしていたのだ……。
更に、アヴァロンの騒動で命を落とした者が、少なからずいた……。
兇手らに返り討ちにあった者……住人らに誤解され、めった打ちの末に命を落とした者……逃亡途中に神殿騎士らに討たれた者…………。
俺たちにサヤの情報を伝えてくれた少年も、来世に旅立っていた。
名も知らない……忍になりたての若者だった。 早く役に立てるようになりたいのだと、十五の若さで志願したと…………。
「あ…………あああぁぁぁ……」
なんてことをしたのだろう……。
俺がもっとちゃんと……ちゃんとしていたら…………選んでいたら…………だけどそうしたらウォルテールが……っ、この後に及んでまだ言い訳をするのか、俺は!
何をすれば良かったのか、どうすれば良かったのか……。
沈痛な表情の皆が見守る中、頭を抱えてうずくまる……。ごめん、ごめん……だけど俺は、ごめんなんて言える立場じゃない…………。
そんな様子の俺を見つめて、ボソボソと独白のように、マルも言葉を紡ぐ。
「…………前にも言いましたが、貴方のせいではないです……。貴方にその選択をさせる状況を作ったのは、僕ですから。
僕は……僕も結局、決断できなかった。
北の荒野を離れる決断が、できなかった。僕が戻っていれば……吠狼の守りが普段通りなら、そこまでの隙は作らなかった……まだ、他を選べたんですよ……」
情報の漏洩があるのは理解していた。だけど出所を絞り込めていなかった。
ウォルテールの可能性は考えていた。けれど可能性で切り捨てることができなかった。
俺やサヤが、彼を信じていたから……。
そして今回……。
自分たちの動きを読まれる危険を避けるため、疑いを捨てきれないウォルテールを連れて行くことをしなかった。当然、もっと早く戻るつもりだった。
けれど何を言ったところで、結果はもう出てしまっている……。
「…………ロジェ村の、ことですが……」
ロジェ村にも、急使は走らせたそうだ。
だけどそちらからの連絡はまだ無く、村の獣人たちがどうなったか、定かではない。せめてそれが分かってから俺に話そうと、そう思っていたのだと……マルは言った。
だけど、ふた月近くもの時が過ぎて到着しないのは…………あの村がもう、絶望的であると、そういう意味…………。
ノエミ……レイル……まだ会ってすらいない、生まれて間もないカロン………………っ。
村の獣人達が皆、皆………………っ!
言えないはずだ。と、思った。
俺がそれだけのことを招いたのだと、それだけの数を死なせたのだと、口にできなくて当然だ。
蹲ってただ泣くことしかできない。なんて無能。なんて暗愚!
だけどそこまで黙っていたウォルテールが、急に吠えた。
「あ、あんたじゃない! 全部俺だろ。俺が言ったんだよ!
あそこに獣人の隠れ里があることも、あんたらが獣人を使ってることも、全部俺が言ったんだ!
ずっと黙ってた、騙してた! 分かっていたのに、駄目なことだって分かってたのに、俺がそれをしてたからだろ⁉︎」
でもそれは、あまり耳に馴染まない新たな声が遮った。
「そのお前さんだって、柵に縛られてたんだろ……」
ことの成り行きを見守っていた、頭蓋の仮面を被った男、リアルガーだった。
困った風に腕を組み、うーんと唸る。
「人にゃ分かりづらい感覚だろうが、俺らにとっちゃなぁ……そうやすやすと振り切れるもんじゃねぇ…………。
だいたいタチが悪りぃ。責められるべきのはその相手さんだ……放り捨てといて、柵は切らせてねぇってのは……飼い殺しするのが前提ってこったろぉ?
そも、普通にやってそんな風にはならねぇ……。
放逐される時は、長がそれを決める。縁を切ってやるのがせめてもの温情だし、普通は切れるもんなのに……どうやったらそんなことになるんだよぉ……」
通常放逐されるということは、群れを追放されるということだ。
その場合、当然主がそれを決定するため、柵は切れるらしい。
けれど、ウォルテールの柵は切られていなかった……。なにより不可思議なのは、姉は彼を、心底嫌悪していたというのに主であった。という事実…………。
それに対しマルは、苦い笑みを浮かべた……やり方に心当たりがあるのだろう。
「あちらさんも本気だったということですよ。
これは、それだけの犠牲を強いて、用意周到に張られた罠。レイ様とサヤくんを、念入りに殺すために用意された罠だったんです。
貴方の人となりを理解していた。甘さも優しさも……強かさも理解していた。
だから徹底的に、どう足掻いても必ず作用するように、仕掛けた……。
例えば、貴方がウォルテールを見捨て、切り捨てていたとしても、同じことになったはずです……そうですね?」
最後の言葉はウォルテールに向けて。
彼は、小さく震えながら拳を握り「うん…………」と、そして視線を逸らした。上部を斬られ、欠けてしまった耳を倒して……。
「レイ様はおれを配下だとは…………認めないだろうって、思ってたろうけど……」
「獣化することも、指示だったんですね?」
「……指示、だったけど…………あれは、俺がそうしようと思って、したよ……」
その言葉に、オブシズの鋭い視線がウォルテールを向き、マルが、淡々とした口調で。
「つまり、獣化してしまえば、レイ様は貴方を討てと、そう命じるだろうと思ったと」
「………………うん」
「レイ様の配下かどうか、その追及を有耶無耶にしようと、貴方なりに考えたんでしょうね」
そう言われ、ウォルテールは更に表情を歪めた。
「あんな風にだけは、しないつもりだった。しないつもりだったんだよっ。それは本当!
だから、俺だけで済ませれば、良かったんだ。良かったのに…………」
ぼろぼろと涙を溢し、ウォルテールは俯いた。
一人で背負って終わらせる。それが彼の覚悟だったのだ。
ウォルテールを睨め付けていたオブシズも、それで言葉を失って視線を彷徨わせ……。
戸惑ったようにオロオロ手を動かしていたシザーが、結局ウォルテールの頭をポンポンと撫でて、慰めようと必死になっている。
その様子にマルは、また一つ息を吐いた。
「…………その辺も全て、あの人の策略のうちだったんだと思いますけどね。
貴方がレイ様になびいていたのだって、当然承知していたんでしょうよ。
僕をここに齧り付かせたのも……全部。
彼の方が、上手だったんです。
取れる手段も……覚悟も、違った」
あの人。彼…………。
マルはもう、相手を定めている……。
だけど。
「どこに行くんです…………」
ふらりと立ち上がった俺に、マルはそう聞いた。
「…………すこし、ひとりにしてくれるか。頭を整理したいから……」
どんな理由で。何が目的で。
だけど今は、そんなことはどうだって良いんだ!
それがどれだけ周到に貼られた罠であろうが、俺がそれにより、多くを死なせたことは変わらない。それが現実。
俺が、皆を死なせた。それが現実なんだ……。
「貴方が出ていかなくて良いんですよ……僕らが出ますから。自分がまださして動けやしないってことを、忘れないでください。身体を、ちゃんと労って……。
そうですね……気持ちの整理には、時間が必要でしょう。
だけどどうか、軽率な行動は謹んでください。貴方に何かあっては困ります。
……皆、困るんですからね」
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