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終幕 13
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「……馬車以外の協力は必要無いとのことでしたが……応急処置くらいは許してもらえませんか。
我々を必要以上に巻き込まないよう、そう仰ってくださってるのは重々承知しているのですが、今はそれを気にしている場合ではございませんでしょう。
それに、これでも私は優秀な商人であると自負しておりまして、口は回る方ですよ?」
二人目の協力者が名乗りを上げてくれた。
にっこりと笑ってそう言い、傭兵団に応急処置を施せる人員がいるとエルランドが言う。
万が一色々聞かれても、適当に言いくるめるから大丈夫と押し切られ、結局手当を受けることとなった……。
「まぁ、泊まってる宿が吠狼経営だし、尋問は免れないしな……」
「一棟貸しという特殊な宿は、我々行商人には痒い所に手が届く商売でしたからねぇ。
逆を言えば、行商団を率いる程の大手が多くここを利用していたわけですから、彼らを根こそぎ捕らえるわけにもまいりません。
現在だって、もう一棟に宿泊なのはかなりの大店ですしね。自ずと調べは軽くなりますよ。
それに、商人のこういった時の横の繋がりは、侮れないものなのです」
それは知っている。
根回し、交渉、賄賂や商売をも絡め、あの手この手で有利を手繰り寄せる。それが商人というもの。
自分の身を守るための伝手くらいは有していると、心強い返答に感謝するしかない。
こんなことになったのに……まだ協力しようとしてくれることが、有難かった。
「アイル……言伝を頼みたい。
ウーヴェやギルたちに連絡を付けられる者はいるだろうか……」
エルランドに呼ばれてやって来た傭兵の、少々荒っぽい手当てを受けながらそう言うと、観念したように、アイルが答えてくれる。
「いるが……目立てない。内容は手短に頼む」
「うん。知らなかった。関わり無い。で、押し通せ。……迷惑を掛ける。と」
「……承知した」
そして犬笛を咥え、音の無い伝達が始まり……。それはあっさりと終わった。
「それで……次は何をすれば良い」
観念したアイルが言うと、今度はオブシズが。
「あー俺も良いかな?……妻に、申し訳ないと言伝てを頼めるか。蓄えは離縁金代わりとして好きにしてもらって構わないからと」
「オブシズ……」
「彼女も貴族ですからね。
一人だけ残すなら考えましたが、ここにはヘイスベルトがおりますし、心配はいらないでしょう」
アミの民であることが幼き時から決まっている貴族は、獣人への嫌悪感も刷り込まれている場合が多い。
だから理解を得られる可能性は低いだろう……説得している時間も、きっと無い。
それを踏まえたうえで、得たばかりの妻との離縁を、オブシズは選んだ……。
「ここに残っても良いんだぞ」
「あのねぇ……その覚悟無くしてこちらに合流するわけないでしょう。
そもそも俺も相当深く獣人と関わりましたし、兇手も屠りましたし、既にこちらの一味に確定してますよ。
それにもし、獣人との関わりは無いと証明できたとしても……貴方がお尋ね者ならどうせ離縁は確定でしょうからね。
だからまぁ……気にするな。気楽な独り身の傭兵生活に戻るのも、悪くない」
シザーも慌てて駆け寄ってきて、俺の無事な左手を取り甲に口づけ。
魂を捧げてるのに置いていかないで! 今度こそ連れて行って!と、涙目で訴えてくる。
これが死出の旅路になるかもしれないって、理解しているのだろうか……。
「命懸けなんだぞ?」
「そこに自分から片足突っ込む人が何言ってるんですか……。
というか……もう獣人と関わらないという選択肢が、何故無いんです……」
呆れと共にハインにそう言われたけれど、それこそ無意味な発言だと理解していただきたい。
お前が獣人だからだよ。と伝えるのは、恥ずかしいし言ってやらないけど……。
「何言ってるんだ。どうせ二つの種は交わり切ってもう切り離せないんだぞ。
同じものなのに、躍起になって違いにこだわる意味こそ無いじゃないか。
気付いてしまった。関わった以上俺は、これを無視できない。
貴族っていうのは本来、民の生活を支えるのが役割なんだから、これを正すのも俺の役目だろ」
「もう貴族も廃業ですのに」
「良いんだよ、気持ちの問題なんだから!」
ほんっと、お前はああ言えばこう言うよな⁉︎ いちいち揚げ足取って喧嘩ふっかけてくるなよ、こんな時まで!
「それに……世界はこの形でできているっていうのは、その通りなんだと思うよ。
この第三者の言い分と俺のものは、全く違う意味だと思うけど……」
獣人がいることが当然なのだ。神は世界をそのように創られた。
「必要だから、在るんだよ。今だって切り離せず、言い訳を重ねて、無理矢理利用している……それが間違ってるんだ。
利用するんじゃなく、片方に皺寄せが行くような方法じゃなく、皆が抱えられる程度の役割を分担して担っていくべきだろ。
それに……自分の本来の形を認めない以上、自分自身を愛せない以上、明るい未来なんて無いと思うんだ……」
自分が見えていない者は、きっと何者にもなれやしない。
今は逃れても……だけど近い将来必ずまた、同じ所で躓くだろう。そんなことを繰り返す意味こそ無いのだ。
獣人はいなくならない……。血に溶けているのだから、また何処かで芽吹いて開花する。
どうしたって必ず生まれ落ちてくる。
だってそれこそが、世界の形だ。
「世界はこの形でできているんだよ……。
それなら、皆が幸せになれないことが、正しくないんだ。
そして俺の望むものがその先にしか無いのなら……動くしかない。
俺は、皆で幸せになりたいんだから」
俺がそれを望むのだから。
ロジェ村のホセやノエミのような関係が、当たり前にある世界に、生きたいから。
「アイル、サヤに連絡を。ウォルテールを拾ってから逃げる。必ず行くから、先に安全な場所へと伝えて。
あ。そのまま伝えると、言うことを聞いてくれない可能性が高いから、非戦闘員の獣人らの避難を頼むと付け足して」
住人として潜んでいた吠狼らも、危険だから、もうここには居させなれないだろう。だから、彼らにもとにかく己の命を優先して、なんとか逃げて、生き延びてくれと伝えてもらう。見た目は人だから、相当なヘマをしなければ、問題無いと思うけど……今はちょっとの疑惑が命取りになりかねない。
そう指示して、さて作戦会議だという段になって、ピクリと反応したハインとアイル。
アイルはまた、普段は涼しげにしている顔を歪め、深く息を吐いた…………。
「どうやら配慮は無駄だったようだ……」
「何が?」
「奥方より伝言。そちらが先に逃げて安全な場所へ。非戦闘員の避難を頼む。
ウォルテールを確保してのち合流する。…………必ず行くからと……」
…………は?
「自分の方が適任だと」
「はぁ⁉︎」
何言ってる⁉︎ サヤは無手だし、何より神殿に悪魔認定されてしまったのだ。俺なら出自の関係もあり、万が一の場合も捕縛、尋問となってから処刑だろうし、言葉を尽くす絶好の機会! と、考えるくらいの覚悟はしている。
だけどサヤは、異国の民だ。捕まれば最後……出自による配慮なんて望めない。俺の妻になったとはいえ、所詮は異国人と、粗雑に扱われるだろう。その場で切り捨てられる可能性だってあるのに!
「似た者夫婦というか……」
「最悪ぅ…………」
呆れ返るハインに、頭を抱えるオブシズ、オロオロするばかりのシザー。
「急ぐ方が良いのでは? サヤ様の場合、神殿が放っておかないでしょうから」
冷静な声音でハインに付け足されたが、そんなこと言われなくっても重々承知だ!
「ウォルテールの居場所は把握しているのか⁉︎」
「アヴァロンからは引き出され、交易路へ向かう途中の、資材仮置き場へ移動したと入っている……処刑の可能性が高い」
それでか。きっと何かしら耳に拾ってしまったんだな。
急いで向かおうとしたら、アイルに左腕を掴まれた。
「もう行くしかないなら、せめてもう少し、武器を帯びていってくれ……。
食事処の二階にある程度の予備はある」
我々を必要以上に巻き込まないよう、そう仰ってくださってるのは重々承知しているのですが、今はそれを気にしている場合ではございませんでしょう。
それに、これでも私は優秀な商人であると自負しておりまして、口は回る方ですよ?」
二人目の協力者が名乗りを上げてくれた。
にっこりと笑ってそう言い、傭兵団に応急処置を施せる人員がいるとエルランドが言う。
万が一色々聞かれても、適当に言いくるめるから大丈夫と押し切られ、結局手当を受けることとなった……。
「まぁ、泊まってる宿が吠狼経営だし、尋問は免れないしな……」
「一棟貸しという特殊な宿は、我々行商人には痒い所に手が届く商売でしたからねぇ。
逆を言えば、行商団を率いる程の大手が多くここを利用していたわけですから、彼らを根こそぎ捕らえるわけにもまいりません。
現在だって、もう一棟に宿泊なのはかなりの大店ですしね。自ずと調べは軽くなりますよ。
それに、商人のこういった時の横の繋がりは、侮れないものなのです」
それは知っている。
根回し、交渉、賄賂や商売をも絡め、あの手この手で有利を手繰り寄せる。それが商人というもの。
自分の身を守るための伝手くらいは有していると、心強い返答に感謝するしかない。
こんなことになったのに……まだ協力しようとしてくれることが、有難かった。
「アイル……言伝を頼みたい。
ウーヴェやギルたちに連絡を付けられる者はいるだろうか……」
エルランドに呼ばれてやって来た傭兵の、少々荒っぽい手当てを受けながらそう言うと、観念したように、アイルが答えてくれる。
「いるが……目立てない。内容は手短に頼む」
「うん。知らなかった。関わり無い。で、押し通せ。……迷惑を掛ける。と」
「……承知した」
そして犬笛を咥え、音の無い伝達が始まり……。それはあっさりと終わった。
「それで……次は何をすれば良い」
観念したアイルが言うと、今度はオブシズが。
「あー俺も良いかな?……妻に、申し訳ないと言伝てを頼めるか。蓄えは離縁金代わりとして好きにしてもらって構わないからと」
「オブシズ……」
「彼女も貴族ですからね。
一人だけ残すなら考えましたが、ここにはヘイスベルトがおりますし、心配はいらないでしょう」
アミの民であることが幼き時から決まっている貴族は、獣人への嫌悪感も刷り込まれている場合が多い。
だから理解を得られる可能性は低いだろう……説得している時間も、きっと無い。
それを踏まえたうえで、得たばかりの妻との離縁を、オブシズは選んだ……。
「ここに残っても良いんだぞ」
「あのねぇ……その覚悟無くしてこちらに合流するわけないでしょう。
そもそも俺も相当深く獣人と関わりましたし、兇手も屠りましたし、既にこちらの一味に確定してますよ。
それにもし、獣人との関わりは無いと証明できたとしても……貴方がお尋ね者ならどうせ離縁は確定でしょうからね。
だからまぁ……気にするな。気楽な独り身の傭兵生活に戻るのも、悪くない」
シザーも慌てて駆け寄ってきて、俺の無事な左手を取り甲に口づけ。
魂を捧げてるのに置いていかないで! 今度こそ連れて行って!と、涙目で訴えてくる。
これが死出の旅路になるかもしれないって、理解しているのだろうか……。
「命懸けなんだぞ?」
「そこに自分から片足突っ込む人が何言ってるんですか……。
というか……もう獣人と関わらないという選択肢が、何故無いんです……」
呆れと共にハインにそう言われたけれど、それこそ無意味な発言だと理解していただきたい。
お前が獣人だからだよ。と伝えるのは、恥ずかしいし言ってやらないけど……。
「何言ってるんだ。どうせ二つの種は交わり切ってもう切り離せないんだぞ。
同じものなのに、躍起になって違いにこだわる意味こそ無いじゃないか。
気付いてしまった。関わった以上俺は、これを無視できない。
貴族っていうのは本来、民の生活を支えるのが役割なんだから、これを正すのも俺の役目だろ」
「もう貴族も廃業ですのに」
「良いんだよ、気持ちの問題なんだから!」
ほんっと、お前はああ言えばこう言うよな⁉︎ いちいち揚げ足取って喧嘩ふっかけてくるなよ、こんな時まで!
「それに……世界はこの形でできているっていうのは、その通りなんだと思うよ。
この第三者の言い分と俺のものは、全く違う意味だと思うけど……」
獣人がいることが当然なのだ。神は世界をそのように創られた。
「必要だから、在るんだよ。今だって切り離せず、言い訳を重ねて、無理矢理利用している……それが間違ってるんだ。
利用するんじゃなく、片方に皺寄せが行くような方法じゃなく、皆が抱えられる程度の役割を分担して担っていくべきだろ。
それに……自分の本来の形を認めない以上、自分自身を愛せない以上、明るい未来なんて無いと思うんだ……」
自分が見えていない者は、きっと何者にもなれやしない。
今は逃れても……だけど近い将来必ずまた、同じ所で躓くだろう。そんなことを繰り返す意味こそ無いのだ。
獣人はいなくならない……。血に溶けているのだから、また何処かで芽吹いて開花する。
どうしたって必ず生まれ落ちてくる。
だってそれこそが、世界の形だ。
「世界はこの形でできているんだよ……。
それなら、皆が幸せになれないことが、正しくないんだ。
そして俺の望むものがその先にしか無いのなら……動くしかない。
俺は、皆で幸せになりたいんだから」
俺がそれを望むのだから。
ロジェ村のホセやノエミのような関係が、当たり前にある世界に、生きたいから。
「アイル、サヤに連絡を。ウォルテールを拾ってから逃げる。必ず行くから、先に安全な場所へと伝えて。
あ。そのまま伝えると、言うことを聞いてくれない可能性が高いから、非戦闘員の獣人らの避難を頼むと付け足して」
住人として潜んでいた吠狼らも、危険だから、もうここには居させなれないだろう。だから、彼らにもとにかく己の命を優先して、なんとか逃げて、生き延びてくれと伝えてもらう。見た目は人だから、相当なヘマをしなければ、問題無いと思うけど……今はちょっとの疑惑が命取りになりかねない。
そう指示して、さて作戦会議だという段になって、ピクリと反応したハインとアイル。
アイルはまた、普段は涼しげにしている顔を歪め、深く息を吐いた…………。
「どうやら配慮は無駄だったようだ……」
「何が?」
「奥方より伝言。そちらが先に逃げて安全な場所へ。非戦闘員の避難を頼む。
ウォルテールを確保してのち合流する。…………必ず行くからと……」
…………は?
「自分の方が適任だと」
「はぁ⁉︎」
何言ってる⁉︎ サヤは無手だし、何より神殿に悪魔認定されてしまったのだ。俺なら出自の関係もあり、万が一の場合も捕縛、尋問となってから処刑だろうし、言葉を尽くす絶好の機会! と、考えるくらいの覚悟はしている。
だけどサヤは、異国の民だ。捕まれば最後……出自による配慮なんて望めない。俺の妻になったとはいえ、所詮は異国人と、粗雑に扱われるだろう。その場で切り捨てられる可能性だってあるのに!
「似た者夫婦というか……」
「最悪ぅ…………」
呆れ返るハインに、頭を抱えるオブシズ、オロオロするばかりのシザー。
「急ぐ方が良いのでは? サヤ様の場合、神殿が放っておかないでしょうから」
冷静な声音でハインに付け足されたが、そんなこと言われなくっても重々承知だ!
「ウォルテールの居場所は把握しているのか⁉︎」
「アヴァロンからは引き出され、交易路へ向かう途中の、資材仮置き場へ移動したと入っている……処刑の可能性が高い」
それでか。きっと何かしら耳に拾ってしまったんだな。
急いで向かおうとしたら、アイルに左腕を掴まれた。
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