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晴天の霹靂 6
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結局クレフィリア殿とオブシズの縁を繋げるという目的は晒してしまったため、いちいち画策しなくとも、二人の時間を作らせることは可能となった。
お互い恥ずかしがってなかなか進まないので、俺たちは部屋を辞すから、ゆっくり話しておいでと退室することにする。
ヘイスベルトとサヤは隣室に残るよう。……まぁ、二人の様子が気になるのだろう。
「グラヴィスハイド様……少し宜しいですか?」
そのままグラヴィスハイド様を俺の部屋へとお連れした。
配下の皆にも下がるように伝えて、茶だけを用意してくれたハインが最後に部屋を辞したら、暫くの沈黙……。
「お前は、いちいち苦労する方を取るね」
先に口を開いたのは、グラヴィスハイド様だった。
「私とは、あまり関わりたくなかったのでは、ないのかな?」
「俺が貴方を苦手だと思っていたのは、貴方の期待に応えられないことを不甲斐なく思っているうちに、それが苦手意識にすり変わってしまったからです。
貴方もそれを分かっていたではないですか」
勿論分かっていたという微笑……。だけど当時は、敢えて指摘しなかった。
俺との縁を緩やかに切り離していくのに、都合が良かったから……。
敢えて周りに興味など無いように振る舞っていたのも、全て、いつでも何かを切り離せるようにという下準備で、己の心を守るための手段。
「嫌だなぁ……こんな風には望んでいなかったのに。
お前はもう少し、私を上等に扱ってくれると思っていたよ……」
「俺は良かったと思っていますよ。
……かつての俺にとって貴方は、空の彼方にいる人で……手を伸ばしても届かない人でした。
だけど貴方も人なのだって、分かりましたから」
そう言うと、クスクスと笑う。
こんな妙な目をした、異様な人間を、そんなご大層に思っていたなんて、と。
けれど、笑っているのは仮面だけ。
「残念だよ。お前はもう少し、私の意を汲んでくれると思っていたのに……。
お前は私とは相容れない……それが本当に、よく分かった。
お前ともう関わらないで済むことが、唯一の救いか」
瞳に怒りをチラつかせ、敢えて俺を傷つける言葉を、口にしている。
この後に及んでまだ俺を切る気でいるグラヴィスハイド様。
幼い頃の俺には見えていなかった。
この方の心の奥にある焦燥が、今はもう見えた。笑って誤魔化しているけれど、心では泣き叫んでいる。何故理解してくれないのか。もう傷つきたくないのに、限界なのにと、苦しむ心だ。
無論分かっていたけれど、例えグラヴィスハイド様の望む通りにしたとしても、この方はどうせ傷付くし、苦しむ……。
救われる道はもう無いと思っている。それが分かる。かつての俺も、そうだったから。
ハインに言われた言葉が、今更身に染みた。
貴方が私たちを傷付けたくないと、そう考えて下さっているのは、重々承知しております。
ですが、私たちの気持ちを、貴方は理解して下さいませんね。
私たちが、同じように思っていると、何故気付いて下さらないのです?
こんな気持ちで、その言葉を口にしていたんだな……。
「貴方の異能は、共感覚というものだそうです」
グラヴィスハイド様の身を守るための殻。それを叩き割って、連れ出す。
それはきっと俺がすべきことだ。
「……え?」
「脳というものは、まるで王宮のような場所なのだそうですよ。
色々な職務をこなす部署があり、そこを繋ぐ廊下があり、役人が行き来し働いている。
貴方の異能は、その役人が本来ならば立ち寄らない場所に情報を繋げることで起こる……と、言われているそうです」
急にそんなことを話し出した俺に、グラヴィスハイド様ははじめ、うっすらと微笑んでいた。
俺の口にしたことが理解できず、いつも通り笑って誤魔化した……といった顔。
「色々な形があるのだそうです。
例えば、匂いに色を感じる……数字に色を感じる……味覚に形を感じる……空間に数字の羅列が漂っているように感じる……。
脳がどの部署に情報を繋げているかによるのか、種類は多岐に渡るのだそうです。
驚いたのですが、私の友人……バート商会のギルバート。彼もある種の、共感覚者なのかもしれない。
彼は、衣服を着ていようが、人の身体の輪郭が見えるかのように理解できるんです。
例えば怪我をして包帯を巻いている……男装して性別を隠している……そういうのが彼には、衣服の上からでも、見て取れる。
もしかしたら、マルクスもね。
あれは、頭の図書館に篭ることがよくあるんですよ。
そこは無限に広がる図書館で、人生で得た全ての知識が納められており、必要なものが棚から机の上に呼び出されていくのだそうです」
俺の言葉を聞くうちに、グラヴィスハイド様の瞳は動揺に揺れて、表情は強張り、真顔になっていった。
瞳が俺を見て、俺の奥を覗き込み、冗談や揶揄いの類ではなく、本気で真剣に話しているのだと……それを確認して、混乱。
己が何を聞いているのか、それをどう解釈するべきか、その言葉を信じて良いのか、それは真実なのか……。
「貴方と同じく、人の感情が色で見える人もいるのでしょうが、貴方と同じ色では無いだろうということです。
貴方がまるで思考を読むかのように色を判別するのは、あくまで貴方が用例を集め、検証し、それだけの時間を分析に費やしてきたから。
どの色が何であるか、どういったものか、割合がどうなっているかなど、ただ見ただけで分かるわけはない……なかったんだ。
貴方は貴方の感覚を養った。俺が人の顔色を伺っていたのとそれは、同じことです。
まぶたの震えや、指先の細やかな動き、視線の向き、口元の強張り具合……そんなものに貴方の場合、色が含まれていたというだけで。
……まぁ、だから私は、やっぱり貴方を尊敬するし、縁を繋げていたいと思う。期待に応えたいと思うんです……。
それを、伝えたかった」
この世界は、サヤの世界とは違う。情報を繋げるものが少なすぎる。
知っていれば、恐れることなどなかった。
だけど知ったことが理解できない時に人は、その不安を大きく育ててしまう生き物で、それを悪意で操作されることもある。
ただ知らないことを恐怖に直結してしまう人がいて、知らないことを知ることを楽しむ人がいて、知らないことに興味を抱かない人もいる……。
いちいちが違うから、ひとつひとつ試していくのは怖くて、だけどそこにある可能性を、切り捨てて無いものとするのも怖くて……。
確かめなければ少なくとも、可能性は残る。もしかしたらと夢見ていられる。
そんな風に誤魔化して、誤魔化して、誤魔化し疲れて、希望を持つことすら重くなって。
諦めて、考えないようにすることしか、選べなくなる……。
「貴方が貴方の眼を吹聴して回らないように、ギルが己の特技を異能と思っていないように、世の中には、色々な人がいるのです。
全ての人が、必ずと言って良いほど、人と違う何かを持っている。それが個性というものではないですか?
だから貴方は孤独で、俺も孤独です。世界中の人が孤独で、それを埋めるために、触れ合い、ぶつかって、お互いを理解しようとするんだ。
それが普通です。
ねぇ……だから、何を切り捨てても、切り捨てなくっても、同じですよ。
同じなら、触れ合って、ぶつかって、理解し合おうとする方が、貴方に相応しいと思う。だって貴方は、人が好きな人だ」
人との関係を大切にしている人だ。
だから、繋がり、離れることを怖がる。傷付くこと、傷付けてしまうことを、恐れるんでしょう?
「私のこれには、名があるのか……?」
「はい。二十人に一人は持っている能力だという研究結果もあるそうですよ」
「………………そんなことが、あると……?」
「思っていたより世界は広くて大きいのですね。グラヴィスハイド様、貴方の世界もそうなのだと思います。
貴方の見えていたものが、全てではなかった。あなたの特別な眼をもってしてもね。
感情の色が見える……けれどそれは、それだけのことで、貴方の見てきた人たちの中にもきっと、貴方とは違う、貴方と同じ人たちが、沢山いたんですよ」
そう言うとグラヴィスハイド様は呆然と、虚空を見つめた。
そうしてそのまま、ただじっと……。
今得た情報を、思考の中で転がし、吟味しているのかもしれない。
サヤの知識を得て、俺も思ったことがある。
ロゼの鼻も、共感覚の一種なのだろうかと……。ならば獣人とはなんだろう? 人とは何を指した言葉なのだろう?
それで結局行き着いた思考の到達点は、人は多様性に満ちている。ということだった。
だから誰かと何かが違うなど、当たり前のことなのだ。
その当たり前を、怖がる必要なんて無いのだと思う。
お互い恥ずかしがってなかなか進まないので、俺たちは部屋を辞すから、ゆっくり話しておいでと退室することにする。
ヘイスベルトとサヤは隣室に残るよう。……まぁ、二人の様子が気になるのだろう。
「グラヴィスハイド様……少し宜しいですか?」
そのままグラヴィスハイド様を俺の部屋へとお連れした。
配下の皆にも下がるように伝えて、茶だけを用意してくれたハインが最後に部屋を辞したら、暫くの沈黙……。
「お前は、いちいち苦労する方を取るね」
先に口を開いたのは、グラヴィスハイド様だった。
「私とは、あまり関わりたくなかったのでは、ないのかな?」
「俺が貴方を苦手だと思っていたのは、貴方の期待に応えられないことを不甲斐なく思っているうちに、それが苦手意識にすり変わってしまったからです。
貴方もそれを分かっていたではないですか」
勿論分かっていたという微笑……。だけど当時は、敢えて指摘しなかった。
俺との縁を緩やかに切り離していくのに、都合が良かったから……。
敢えて周りに興味など無いように振る舞っていたのも、全て、いつでも何かを切り離せるようにという下準備で、己の心を守るための手段。
「嫌だなぁ……こんな風には望んでいなかったのに。
お前はもう少し、私を上等に扱ってくれると思っていたよ……」
「俺は良かったと思っていますよ。
……かつての俺にとって貴方は、空の彼方にいる人で……手を伸ばしても届かない人でした。
だけど貴方も人なのだって、分かりましたから」
そう言うと、クスクスと笑う。
こんな妙な目をした、異様な人間を、そんなご大層に思っていたなんて、と。
けれど、笑っているのは仮面だけ。
「残念だよ。お前はもう少し、私の意を汲んでくれると思っていたのに……。
お前は私とは相容れない……それが本当に、よく分かった。
お前ともう関わらないで済むことが、唯一の救いか」
瞳に怒りをチラつかせ、敢えて俺を傷つける言葉を、口にしている。
この後に及んでまだ俺を切る気でいるグラヴィスハイド様。
幼い頃の俺には見えていなかった。
この方の心の奥にある焦燥が、今はもう見えた。笑って誤魔化しているけれど、心では泣き叫んでいる。何故理解してくれないのか。もう傷つきたくないのに、限界なのにと、苦しむ心だ。
無論分かっていたけれど、例えグラヴィスハイド様の望む通りにしたとしても、この方はどうせ傷付くし、苦しむ……。
救われる道はもう無いと思っている。それが分かる。かつての俺も、そうだったから。
ハインに言われた言葉が、今更身に染みた。
貴方が私たちを傷付けたくないと、そう考えて下さっているのは、重々承知しております。
ですが、私たちの気持ちを、貴方は理解して下さいませんね。
私たちが、同じように思っていると、何故気付いて下さらないのです?
こんな気持ちで、その言葉を口にしていたんだな……。
「貴方の異能は、共感覚というものだそうです」
グラヴィスハイド様の身を守るための殻。それを叩き割って、連れ出す。
それはきっと俺がすべきことだ。
「……え?」
「脳というものは、まるで王宮のような場所なのだそうですよ。
色々な職務をこなす部署があり、そこを繋ぐ廊下があり、役人が行き来し働いている。
貴方の異能は、その役人が本来ならば立ち寄らない場所に情報を繋げることで起こる……と、言われているそうです」
急にそんなことを話し出した俺に、グラヴィスハイド様ははじめ、うっすらと微笑んでいた。
俺の口にしたことが理解できず、いつも通り笑って誤魔化した……といった顔。
「色々な形があるのだそうです。
例えば、匂いに色を感じる……数字に色を感じる……味覚に形を感じる……空間に数字の羅列が漂っているように感じる……。
脳がどの部署に情報を繋げているかによるのか、種類は多岐に渡るのだそうです。
驚いたのですが、私の友人……バート商会のギルバート。彼もある種の、共感覚者なのかもしれない。
彼は、衣服を着ていようが、人の身体の輪郭が見えるかのように理解できるんです。
例えば怪我をして包帯を巻いている……男装して性別を隠している……そういうのが彼には、衣服の上からでも、見て取れる。
もしかしたら、マルクスもね。
あれは、頭の図書館に篭ることがよくあるんですよ。
そこは無限に広がる図書館で、人生で得た全ての知識が納められており、必要なものが棚から机の上に呼び出されていくのだそうです」
俺の言葉を聞くうちに、グラヴィスハイド様の瞳は動揺に揺れて、表情は強張り、真顔になっていった。
瞳が俺を見て、俺の奥を覗き込み、冗談や揶揄いの類ではなく、本気で真剣に話しているのだと……それを確認して、混乱。
己が何を聞いているのか、それをどう解釈するべきか、その言葉を信じて良いのか、それは真実なのか……。
「貴方と同じく、人の感情が色で見える人もいるのでしょうが、貴方と同じ色では無いだろうということです。
貴方がまるで思考を読むかのように色を判別するのは、あくまで貴方が用例を集め、検証し、それだけの時間を分析に費やしてきたから。
どの色が何であるか、どういったものか、割合がどうなっているかなど、ただ見ただけで分かるわけはない……なかったんだ。
貴方は貴方の感覚を養った。俺が人の顔色を伺っていたのとそれは、同じことです。
まぶたの震えや、指先の細やかな動き、視線の向き、口元の強張り具合……そんなものに貴方の場合、色が含まれていたというだけで。
……まぁ、だから私は、やっぱり貴方を尊敬するし、縁を繋げていたいと思う。期待に応えたいと思うんです……。
それを、伝えたかった」
この世界は、サヤの世界とは違う。情報を繋げるものが少なすぎる。
知っていれば、恐れることなどなかった。
だけど知ったことが理解できない時に人は、その不安を大きく育ててしまう生き物で、それを悪意で操作されることもある。
ただ知らないことを恐怖に直結してしまう人がいて、知らないことを知ることを楽しむ人がいて、知らないことに興味を抱かない人もいる……。
いちいちが違うから、ひとつひとつ試していくのは怖くて、だけどそこにある可能性を、切り捨てて無いものとするのも怖くて……。
確かめなければ少なくとも、可能性は残る。もしかしたらと夢見ていられる。
そんな風に誤魔化して、誤魔化して、誤魔化し疲れて、希望を持つことすら重くなって。
諦めて、考えないようにすることしか、選べなくなる……。
「貴方が貴方の眼を吹聴して回らないように、ギルが己の特技を異能と思っていないように、世の中には、色々な人がいるのです。
全ての人が、必ずと言って良いほど、人と違う何かを持っている。それが個性というものではないですか?
だから貴方は孤独で、俺も孤独です。世界中の人が孤独で、それを埋めるために、触れ合い、ぶつかって、お互いを理解しようとするんだ。
それが普通です。
ねぇ……だから、何を切り捨てても、切り捨てなくっても、同じですよ。
同じなら、触れ合って、ぶつかって、理解し合おうとする方が、貴方に相応しいと思う。だって貴方は、人が好きな人だ」
人との関係を大切にしている人だ。
だから、繋がり、離れることを怖がる。傷付くこと、傷付けてしまうことを、恐れるんでしょう?
「私のこれには、名があるのか……?」
「はい。二十人に一人は持っている能力だという研究結果もあるそうですよ」
「………………そんなことが、あると……?」
「思っていたより世界は広くて大きいのですね。グラヴィスハイド様、貴方の世界もそうなのだと思います。
貴方の見えていたものが、全てではなかった。あなたの特別な眼をもってしてもね。
感情の色が見える……けれどそれは、それだけのことで、貴方の見てきた人たちの中にもきっと、貴方とは違う、貴方と同じ人たちが、沢山いたんですよ」
そう言うとグラヴィスハイド様は呆然と、虚空を見つめた。
そうしてそのまま、ただじっと……。
今得た情報を、思考の中で転がし、吟味しているのかもしれない。
サヤの知識を得て、俺も思ったことがある。
ロゼの鼻も、共感覚の一種なのだろうかと……。ならば獣人とはなんだろう? 人とは何を指した言葉なのだろう?
それで結局行き着いた思考の到達点は、人は多様性に満ちている。ということだった。
だから誰かと何かが違うなど、当たり前のことなのだ。
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