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翌年の春 4

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「あれも頑固者ゆえなぁ。
 無理は性分みたいなものだ。其方は己を責めることなどないぞ」
「……そうでしょうか……」
「四十年近くああしておるからな!」

 かいつまんで父の状況を伝えると、腕を組んでヴァイデンフェラー殿は、父が快復したという知らせに胸を撫で下ろしてくださった。

「寧ろ其方の嫁が良くやった」

 まだ嫁ではないのですけどね……。

「ですわね。あのアルドナン様を諫めたのですから」
「……父上って相当な頑固者ですか?」

 ついそう聞くと、ガハハと大きな笑い声!

「決まっておろう! あれの頑固は筋金入りぞ!」
「随分丸くなったように見えていたのね。でも男はそうそう変わりませんよ」

 そう言った奥方が、キロリと睨むと、禿頭の猛者はさっと視線を逸らす。
 ここも女性に頭が上がらないのかと思うと、なんだかとても可笑しくて……ホッとした。

「ところで、当の嫁御が見当たらんな」
「職務中です。会場の警備を任されたそうで」
「なんと」

 見渡してみるも、サヤの姿は見当たらない様子。
 多分彼女の配置は壇上……陛下の周辺だろうから、陛下がお見えになるまでは姿を表さないと思う。
 サヤの事情と、強さを考えれば自然とそうなるからな。

「お、あそこにおるのはユーロディアだな」
「ちゃんとお勤めできているようね。……さて、愚息はどこかしら」

 鋭い視線を会場に走らせる奥方に苦笑。
 どうやらディート殿を探すようなので、どうぞと見送ろうとしたのだが。

「何を言う。共に巡れば良いではないか」
「え……」
「其方がいようがいまいが知人巡りだ。やることは一緒なのだから、挨拶ついでに案内してやろう。なに、遠慮は要らんぞ。丁度良い話の種だ」
「この人ほっといたらお酒と血腥い話ばかりだから、付き合っていただけると嬉しいわ」

 奥方様にもそう言われ……。
 俺は有難く、その申し出に従わせてもらった。


 ◆


 無事に本日の職務を終えて、バート商会に戻ったのは夜半。
 この挨拶の夜会で、初めてジェスル伯爵様にもお会いすることとなった。

 結論から言わせてもらうと、期待外れ……。
 去年、戴冠式の時すら欠席していたジェスル伯爵様と、一年越しの初顔合わせだったのだが……。

「この春よりセイバーンの後を継ぎました、レイシール・ハツェン・セイバーンと申します」

 俺のその名乗りに、ジェスル伯爵様は言葉を返さなかった。
 いや。
 返せなかった。

 俺と一瞬、視線が合った途端、縮こまって、配下の影に隠れてしまって後はもう、ガタガタと震えるだけ……。

「ジェスルとセイバーン、もう縁は失われたはずであるが」

 その伯爵様を背後に庇った、代弁者というには些か不遜すぎる様子の武官がそう、代わりに言葉を返してくれた。
 蔑むような視線が、俺を頭から爪の先まで見渡し、口角を吊り上げる。

「はい。ですが、挨拶くらいは最低限の礼儀かと思いまして。
 しかし、必要無いご様子ですね。今後は控えさせていただきます。それでは……」

 ペコリとお辞儀をして、戸惑うヘイスベルトを促し、すぐにその場を離れた。
 この人にはなにもできはしない……。父上や、異母様のことにも関わっていないだろう。
 ジェスル伯爵様は、羽虫の一匹にすら怯えて縮こまるような、覇気も何もない方だった。
 そしてどこか…………兄上を思い起こさせる、方だった……。

「それだけですか?」
「うん、それだけ。
 こちらに興味ひとつ示さなかったし、その後の追及も何もなかった。
 まぁとにかくジェスルはもう、面と向かって俺たちに何をする気も無いのだと思うよ」

 そういうとサヤは、ホッと安堵の息を吐いた。

「今日はジェスルの伯爵様がいらっしゃっていると聞いて……心配していたんです」

 そう言ったサヤが、鏡越しに俺の髪を梳いている姿を眺めた。
 もうこ礼服や近衛の正装を脱ぎ、夜着に羽織を纏った姿だけど……流石に見慣れてきたので、いちいち欲情したりはしません。
 だけど、これにはいつまで経ってもなれることができない……サヤの上目遣い。
 伺うように、俺の顔を見上げて……。

「他にもいっぱい、話し掛けられてましたよね?」

 ゔっ……。

「……基本的にはいつものやつだよ。大丈夫、全部断ってるから。
 あ、でも二割くらいは商談の話だったんだ。で、一割が交易路計画関係」

 そう言うと、俺の短くなってしまった髪を、櫛で梳いていたサヤの手が止まった。

「……じゃぁ、残りの七割が、縁談……」
「違うから! 残りのうちの二割はなんと、オブシズのことだった!」
「……オブシズさん?」
「あの草紙の件。かの登場人物と同じ瞳の持ち主が配下と伺いましたが本当ですか⁉︎ っていうやつ!」

 鏡越しのサヤの瞳が見開かれ……そして、ふっと吹き出した。

「オブシズさん、また落ち込んでしまいますね」
「でも悪い話じゃないと思うんだよなー。ここからオブシズの縁談とかに繋がってくれたら嬉しいし」
「……確かにそうですね」
「だろ?」

 真っ先に言わなかったのは、サヤの意識をこの話へ逸らしたかったからだ。
 確かに俺の縁談話も多かったけれど、そこはサヤが気に病むところじゃない。俺も父上も、セイバーンに迎え入れるのはサヤだけだと、それで納得していることなのだから。

「ただひとつ不思議だったのはさ……大切な部下なのかって聞かれまくったんだよなぁ……。
 あと、幼い頃から縁を繋いでいるのかって。
 俺とオブシズの出会いなんて口外してないと思うんだけど……どこでその情報仕入れて来てるんだろう、あの人たち……」

 あと、俺の髪が短くなっていたこと。それをとても惜しまれたのが不思議でならなかった……。
 なんなんだろうね。成人してないことを執拗にに攻撃してくるくせに、したらしたで髪を惜しまれるって……。

「あ、それとエルピディオ様が、セイバーンに戻る前に時間を取れないかって。
 耐火煉瓦の件がどうも頓挫気味みたいで、もう一度サヤとマルに相談したいって言ってた」
「オゼロ様がですか?
 お力になれるかどうか……どんな件だとおっしゃってました?」

 それはうん……案の定というかだな……。

「耐火煉瓦、何度焼いてみてもこれというものに到達できないみたいで……。
 もう一度、土の質や、製造工程等を見極めてほしいって話なんだけど……」
「そうですか……。でも土の質は、見た目で分かるものではないんですよね……」
「そうだよなぁ……」

 遺跡に敷き詰められていた耐火煉瓦の量は、相当数に及んでいた。
 サヤ曰く、この遺跡に詰め込まれていた煉瓦は消耗品であるそうで、一定期間使えば破損等が当然起こる。
 そうなった時、その都度破損した煉瓦を入れ替え、補強し直して使い続けていく……という形で運用されていたのだろうという。
 当然現在残っている耐火煉瓦も、劣化により摩耗も破損も多い、かなりの中古品となってしまっているのだが、木炭製作という、そこまでの高温を求められないものを製造していたがために、ギリギリ品質を保てているのだろうという話だった。

「あれだけの量があったのですから、必ず再現できるはずなんですよね……。
 作れる見込みがないと、外枠もすべてがガラクタになってしまう……そんなことはしてなかったはずです」
「うーん……じゃあやっぱり、まだ見つけていない地層とかから発掘された粘土なのかな……」

 なにせ二千年も前の文明が作っていたものだもの。
 時代が古すぎて、記録とかには残っていないのかもしれない。

「……なんにしても、明日一度、官邸に寄ってみよう。
 一応試作の煉瓦と、目標の古代煉瓦。どちらも持ってきてるって話だったから、一度見せてもらおう」
「そうですね……。とにかく一度。
 もしかしたら、水簸すいひの方法に何か食い違いがあって、上手く細かい粘土が取れていないだけかもしれませんし……」

 実はこの件、後日とんでもない方面で解決をみるのだけど……この時の俺たちにはまだ、その予兆すら訪れていなかった。
 だから頭の中であれこれ反芻し、どう対応するかと思い悩んでいた。

 明後日、今年の新たな秘匿権の無償開示品四点と、オゼロの金の卵、木炭の有償開示が発表される。

 本当は、木炭有償開示までに耐火煉瓦を形にしておきたかったのだけど……やはり言うほど簡単なことではなかった。
 サヤにはまだ言わなかったのだが……耐火煉瓦とコークス開発の研究費用やら、規格に達しなかった煉瓦の買取等……オゼロから色々要求があった。
 思いの外研究期間が伸びてきており、費用も大きくなってきている。そちらの依頼で研究しているのだから、費用の負担をしてほしいとのことだ。

 規格に到達しない煉瓦の買取は、コークスを作る温度には耐えられないとしても、木炭を作るぶんには充分な性能だ。買い取っても損は無い。
 そして木炭の有償開示……これはできるだけ早いほうが良い。
 だから、費用面の負担を受け入れる代わりに、木炭の有償開示を、今年の発表になるよう交渉させてもらった。

 耐火煉瓦が完成しないでは、木炭の有償開示も発表できないとごねられるかと思っていたけれど、新たな木炭生産地は順調に品質を伸ばしてきているようで、オゼロ以外からの木炭供給が、この春から開始されることは受け入れられた。
 オゼロは、耐火煉瓦の研究と、その先にあるコークス製造に、本腰を入れてきたということだ……。
 木炭の売り上げを一部手放してでも、これを確実に掴みたいと考えているのだろう。つまり、なにかしらの手応えは感じている……。

 我々も、昨年冬に急遽作った炭団……あれを本格的に製造していこうと思っており、炭はいくらだって欲しかった。
 炭団はかなり有用だったのだ。この冬、プローホルの下町で大火災は起こらず、凍死者も三割以上減ったという結果が報告されていた。
 分量としては圧倒的に足りていなかった。けれど……意味はあったとみている。

 フェルドナレンは、未来へ進んでいる。
 俺たちももっと、前へ。もっと、高みへ。

 とまぁ、だけどそれは明日から。
 本日の、残り少ない時間は…………。

「ところでサヤ、もう良いのじゃない?」
「はい?」
「言葉……」

 肩にあった手を握ると、鏡越しのサヤが頬を染めた。
 就寝前の時間。ハインや他の皆も、もうこの部屋にはいない。

「サヤの方の話を聞きたい。ほら、座って」
「そっ、そこはレイの膝の間っ」
「うん。抱きしめたい」
「…………もうっ」

 遠慮がのうなった! と、文句を言いつつサヤはそれでも、俺の膝の間に大人しく座って、後ろから抱きしめた俺に、身を預けてくれた。

「明日も忙しくなるんやし、はよ寝なあかん」
「分かってるから、早く話して」
「……別に、特別な事はなかったし」
「嘘。なんか同僚の人と凄く話し込んでたあれは何⁉︎」
「あ、あの人は……素手の武術を習いたいって。なんや、武器が好きな人で、一通り扱えるけど、素手はまだ経験無いって……。
 私は王都におられへんし、無理やってお断りしただけ……」
「…………本当に?」
「分かってるやんかっ。私は、レイしか無理やって!」

 怒ってみせるサヤの頬に口づけをしたら、あかんと怒られた。
 そんな感じで、地方行政官長二年目となる春は、思いの外、平和です。
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