694 / 1,121
閑話 夫婦 14
しおりを挟む
急にそう、口調を変えたローシェンナ。
それまでのしんみりとしたものじゃなく、笑いを堪えるような、震える声音……。
嫌な予感がして、膝に視線を落とした。
そうすると、眠っていると思っていた膝の上のサヤが、眉間に深いシワを刻んで耐え難いと表情を歪めていた⁉︎
「いっ……、いつから起きて……っ⁉︎」
どこから聞かれてた⁉︎
「貴方、まともな人だと思ってたのに……。あのマルクスを無欲だって言う人初めて見たわぁ……。
あれが無欲に見えるってどれたけ我欲が強いのかしらぁ?」
ローシェンナまで眉間にシワを刻み、こいつ変人だわって顔で俺を見るしっ!
「類は友を呼ぶのねぇ……」
「ちょっとそれ酷くないかな⁉︎」
俺、すごく真剣に、真面目に、話してたんだけど⁉︎
羞恥のあまり顔を両手で隠して後ろに倒れた。だって膝の上にはサヤがいるから、それ以外に逃げ場が無かったのだ。
なにこれ。なに仕掛けられてたの俺。これは一体なんの拷問……っ。ていうか今までの真面目な話が全部……全部馬鹿みたいになった……! 主に俺が馬鹿みたいじゃないか!
「ねぇサヤ、この人貴女がいてくれないと腑抜けの変人になってしまうみたいなんだけど、どうにかしてくれないかしらぁ。
あたしたちの命運全部この人にかかってしまってるから、正直心許ないわぁ」
ローシェンナの当てこすりに、サヤが絶望したような表情になってモゴモゴと返事。
「どうにかと、言われましても……」
呆れられてる⁉︎ 俺これ、色々瀬戸際になってない⁉︎
「大丈夫よぅ。婚姻結んで見張ってるだけで良いのよ、そうすればこの人勝手に凄く頑張れるんだもの。そうしたらこの人の周りのみんなが幸せになれて、喜ぶ人が格段に増えるわよぅ。
それに、貴女が大切なんだって気持ちは本当に心底真面目みたいだし……ねぇ」
くすくすと笑ってローシェンナ。それによりサヤはより渋面になった……。
「それから、とりあえず婚約解消は保留にして、一旦領主様に相談してみるべきだと思うわぁ。
貴女たちの婚約、既に領主様が認めてしまっているのだし、もう貴女たちの一存だけで解消するのはまずいと思うもの」
ごく当然の提案をされ、あ、それ忘れてた。と、思った。
そうだよね……もう社交界で周知だってしてしまったし、アギーのクオン様やリヴィ様たちまで巻き込んでいる。草紙の内容にも影響するのだろうし、女近衛の襟飾も賜っている身だ……。
ちらりと膝上に視線をやったら、バッチリサヤと目が合ってしまった。行灯の灯りひとつで見てとれる、なんともいえない居心地悪そうな顔……。首まで真っ赤に染まり、瞳の中でぐるぐると感情が目まぐるしく入れ替わっていて、ローシェンナが一体何を聞き、知っているのかということに、頭がいっぱいなのだと分かった。
これなら俺の妄言全部を聞かれたわけじゃなさそうだ……。
「あともう一つだけ指摘させてもらうけど……。
貴方はサヤとの別ればかりに意識がいってたみたいだけどねぇ……サヤのあの提案は、もし授かればの先を、少しでも期待していた。とも取れると思わない?」
「ローシェンナさん⁉︎」
一気に慌てたサヤが、瞬間で身を起こし、ローシェンナの口を塞ぐため俺を飛び越えていく。
アワアワと慌て、そんなとこから聞いたんですか⁉︎ 他にレイと何を話してたんですか⁉︎ と、まくし立てるけれど、ローシェンナはその慌てっぷりにもニヤニヤするばかり。
……もし授かればの先を、少しでも、期待していた……?
「確約が欲しかったのは、サヤだって一緒ってことねぇ」
「ローシェンナさん!」
「三年先って長いわよねぇ。いくら大事にしたいからって、三年も子ができるかどうか保留って、そりゃ不安が積もるわよねぇ」
「ローシェンナさん‼︎」
混乱したサヤがどれだけ口を塞ごうとしても、ローシェンナはひょいひょいと避けてしまう。
普段のサヤならものともしない速度だろうに、彼女は今、冷静ではないらしい……。
そんなサヤを軽くあしらいつつローシェンナは、困った娘を説き伏せるみたいに、言葉を重ねた。
「あのねぇサヤ、世界が違うって言うけど……設計図が違うって言うけど貴女……貴女の世界にあるもの、結構こっちにもあるんでしょう?
名前は違っても、同じものだったりしてるんじゃないの? だったら人が全然違う根拠ってなによ……ほら、無いんじゃないの。
まだ確かめてもいないうちから、無理だって決めつけるのは良くないわよぅ。
貴女が確信持ってる風に言うものだから、坊やだって不安に駆られて二の足踏んじゃったのよ。坊やがああしたのは、貴女にも原因があるの。
どうせ同じことが不安なんだから、二人でちゃんと、話し合いなさいな。
貴女たちには、その時間がちゃんと、あるんだし……」
その言葉に、言い返せなくて口をパクパクさせるだけのサヤ。
だけど言い返せないってことは…………ローシェンナの言うことが、もっともだって、ことだよな?
「サヤ」
名前を呼んだら、びくりと飛び上がってしまった。
俺との先を、少しでも手繰り寄せようと、思ったの?
俺から離れようとしたんじゃなくて、逃げて先送りにする、不甲斐ない俺の代わりに、立ち向かおうと、してくれていたってこと?
袖を引いたら、居心地悪そうにちらりとこちらを見て、すぐに視線を逸らしてしまう。
俺がした酷いことを……涙を流して、震えながらでも、耐えようとしてくれたのは…………。
「ちょっ、あかんっ!」
後ろから抱き竦めたら、慌てて悲鳴をあげたサヤ。
だけど、俺は手を離さなかった。今は無理。今は…………っ。
「離したくない……」
嬉しくて、申し訳なくて、この気持ちをどう処理して良いのか分からない……。
ローシェンナたちの目だって気にしてられなかった。
腕の中のサヤは最初抵抗したけれど、そのうち諦めたのか、されるがままになって……ふぅ……と、聞こえた溜息。
隙をついて、その耳裏に口づけしたら、またもやピャッ! と、飛び上がって猛抗議を再開した。
「なっ、なんで人前でそういうっ、あかんってっ、何回も、言うてるのにっ!」
「何があっても、どんな結果でも、サヤじゃないと駄目なんだ…………」
「……聞いてへんってどういうこと⁉︎」
「父上には本当のことをちゃんと言う。もう、サヤひとりを苦しめるようなことは、絶対にしない。
だからお願い、どんな結果でも、俺から離れないで……他の人を娶れなんて言わないでくれ。
俺は、全部サヤからしか、受け取りたくない……俺が欲しいのはサヤとの未来なんだ」
「も、黙って……恥ずかしいっ!」
「サヤとだから意味があるんだ。俺が、共にいて幸せを感じれる人は、貴女だけなんだ」
「もう分かったから、黙って!」
「嫌だ。約束してくれなきゃ黙らない」
「……約束…………っ……」
「約束して。子に恵まれなくても、一生を共に過ごしてほしい。俺の妻でいてほしい。俺はサヤを愛してるんだ……」
「っっ⁉︎ そういうことを平気で……」
「愛してるんだから仕方ないだろ⁉︎ 他の言葉なんて、出てこない!」
絶対に腕を緩めてやるもんかと力を込めて、サヤの耳にもう一度愛してると囁いた。
ニヤニヤ笑うローシェンナが何かの合図に左手をあげたら、思った以上に近くの木からストンとアイルが。そしてジェイドが若干居心地悪げに出てきて、サヤがまた飛び上がる。
「ローシェンナさん⁉︎」
「証人は多い方が良いわよねぇ。さっさと認めた方が良いと思うけど……もっと呼ばなきゃいけなくなるじゃない?」
すました笑顔で小首を傾げ、懐から犬笛が取り出され、サヤはだらだらと汗をかく。
俺に後ろから抱きしめられ、ローシェンナら三人を前にしたサヤは、俺がもう一声と息を吸い込んだのに慌てて「分かったからっ、約束するからもう言わんといてっ」と、強引に身体を振り解く。
俺の口を塞ごうとしたのだろう。
伸ばされた手を掴んで引き寄せて、俺は自分から、己の唇を塞いだ。
「ーーーーーーーーッ!」
サッとジェイドが視線を逸らしてくれたのが視界の端に見えたけれど、アイルはきょとんとしている。
サヤの悲鳴を舌を絡めて奪い取って、腰を抱き寄せ、とりあえず言葉以外で気持ちを伝えるに努めた。
無論、後で大いに怒られたけど……。
それまでのしんみりとしたものじゃなく、笑いを堪えるような、震える声音……。
嫌な予感がして、膝に視線を落とした。
そうすると、眠っていると思っていた膝の上のサヤが、眉間に深いシワを刻んで耐え難いと表情を歪めていた⁉︎
「いっ……、いつから起きて……っ⁉︎」
どこから聞かれてた⁉︎
「貴方、まともな人だと思ってたのに……。あのマルクスを無欲だって言う人初めて見たわぁ……。
あれが無欲に見えるってどれたけ我欲が強いのかしらぁ?」
ローシェンナまで眉間にシワを刻み、こいつ変人だわって顔で俺を見るしっ!
「類は友を呼ぶのねぇ……」
「ちょっとそれ酷くないかな⁉︎」
俺、すごく真剣に、真面目に、話してたんだけど⁉︎
羞恥のあまり顔を両手で隠して後ろに倒れた。だって膝の上にはサヤがいるから、それ以外に逃げ場が無かったのだ。
なにこれ。なに仕掛けられてたの俺。これは一体なんの拷問……っ。ていうか今までの真面目な話が全部……全部馬鹿みたいになった……! 主に俺が馬鹿みたいじゃないか!
「ねぇサヤ、この人貴女がいてくれないと腑抜けの変人になってしまうみたいなんだけど、どうにかしてくれないかしらぁ。
あたしたちの命運全部この人にかかってしまってるから、正直心許ないわぁ」
ローシェンナの当てこすりに、サヤが絶望したような表情になってモゴモゴと返事。
「どうにかと、言われましても……」
呆れられてる⁉︎ 俺これ、色々瀬戸際になってない⁉︎
「大丈夫よぅ。婚姻結んで見張ってるだけで良いのよ、そうすればこの人勝手に凄く頑張れるんだもの。そうしたらこの人の周りのみんなが幸せになれて、喜ぶ人が格段に増えるわよぅ。
それに、貴女が大切なんだって気持ちは本当に心底真面目みたいだし……ねぇ」
くすくすと笑ってローシェンナ。それによりサヤはより渋面になった……。
「それから、とりあえず婚約解消は保留にして、一旦領主様に相談してみるべきだと思うわぁ。
貴女たちの婚約、既に領主様が認めてしまっているのだし、もう貴女たちの一存だけで解消するのはまずいと思うもの」
ごく当然の提案をされ、あ、それ忘れてた。と、思った。
そうだよね……もう社交界で周知だってしてしまったし、アギーのクオン様やリヴィ様たちまで巻き込んでいる。草紙の内容にも影響するのだろうし、女近衛の襟飾も賜っている身だ……。
ちらりと膝上に視線をやったら、バッチリサヤと目が合ってしまった。行灯の灯りひとつで見てとれる、なんともいえない居心地悪そうな顔……。首まで真っ赤に染まり、瞳の中でぐるぐると感情が目まぐるしく入れ替わっていて、ローシェンナが一体何を聞き、知っているのかということに、頭がいっぱいなのだと分かった。
これなら俺の妄言全部を聞かれたわけじゃなさそうだ……。
「あともう一つだけ指摘させてもらうけど……。
貴方はサヤとの別ればかりに意識がいってたみたいだけどねぇ……サヤのあの提案は、もし授かればの先を、少しでも期待していた。とも取れると思わない?」
「ローシェンナさん⁉︎」
一気に慌てたサヤが、瞬間で身を起こし、ローシェンナの口を塞ぐため俺を飛び越えていく。
アワアワと慌て、そんなとこから聞いたんですか⁉︎ 他にレイと何を話してたんですか⁉︎ と、まくし立てるけれど、ローシェンナはその慌てっぷりにもニヤニヤするばかり。
……もし授かればの先を、少しでも、期待していた……?
「確約が欲しかったのは、サヤだって一緒ってことねぇ」
「ローシェンナさん!」
「三年先って長いわよねぇ。いくら大事にしたいからって、三年も子ができるかどうか保留って、そりゃ不安が積もるわよねぇ」
「ローシェンナさん‼︎」
混乱したサヤがどれだけ口を塞ごうとしても、ローシェンナはひょいひょいと避けてしまう。
普段のサヤならものともしない速度だろうに、彼女は今、冷静ではないらしい……。
そんなサヤを軽くあしらいつつローシェンナは、困った娘を説き伏せるみたいに、言葉を重ねた。
「あのねぇサヤ、世界が違うって言うけど……設計図が違うって言うけど貴女……貴女の世界にあるもの、結構こっちにもあるんでしょう?
名前は違っても、同じものだったりしてるんじゃないの? だったら人が全然違う根拠ってなによ……ほら、無いんじゃないの。
まだ確かめてもいないうちから、無理だって決めつけるのは良くないわよぅ。
貴女が確信持ってる風に言うものだから、坊やだって不安に駆られて二の足踏んじゃったのよ。坊やがああしたのは、貴女にも原因があるの。
どうせ同じことが不安なんだから、二人でちゃんと、話し合いなさいな。
貴女たちには、その時間がちゃんと、あるんだし……」
その言葉に、言い返せなくて口をパクパクさせるだけのサヤ。
だけど言い返せないってことは…………ローシェンナの言うことが、もっともだって、ことだよな?
「サヤ」
名前を呼んだら、びくりと飛び上がってしまった。
俺との先を、少しでも手繰り寄せようと、思ったの?
俺から離れようとしたんじゃなくて、逃げて先送りにする、不甲斐ない俺の代わりに、立ち向かおうと、してくれていたってこと?
袖を引いたら、居心地悪そうにちらりとこちらを見て、すぐに視線を逸らしてしまう。
俺がした酷いことを……涙を流して、震えながらでも、耐えようとしてくれたのは…………。
「ちょっ、あかんっ!」
後ろから抱き竦めたら、慌てて悲鳴をあげたサヤ。
だけど、俺は手を離さなかった。今は無理。今は…………っ。
「離したくない……」
嬉しくて、申し訳なくて、この気持ちをどう処理して良いのか分からない……。
ローシェンナたちの目だって気にしてられなかった。
腕の中のサヤは最初抵抗したけれど、そのうち諦めたのか、されるがままになって……ふぅ……と、聞こえた溜息。
隙をついて、その耳裏に口づけしたら、またもやピャッ! と、飛び上がって猛抗議を再開した。
「なっ、なんで人前でそういうっ、あかんってっ、何回も、言うてるのにっ!」
「何があっても、どんな結果でも、サヤじゃないと駄目なんだ…………」
「……聞いてへんってどういうこと⁉︎」
「父上には本当のことをちゃんと言う。もう、サヤひとりを苦しめるようなことは、絶対にしない。
だからお願い、どんな結果でも、俺から離れないで……他の人を娶れなんて言わないでくれ。
俺は、全部サヤからしか、受け取りたくない……俺が欲しいのはサヤとの未来なんだ」
「も、黙って……恥ずかしいっ!」
「サヤとだから意味があるんだ。俺が、共にいて幸せを感じれる人は、貴女だけなんだ」
「もう分かったから、黙って!」
「嫌だ。約束してくれなきゃ黙らない」
「……約束…………っ……」
「約束して。子に恵まれなくても、一生を共に過ごしてほしい。俺の妻でいてほしい。俺はサヤを愛してるんだ……」
「っっ⁉︎ そういうことを平気で……」
「愛してるんだから仕方ないだろ⁉︎ 他の言葉なんて、出てこない!」
絶対に腕を緩めてやるもんかと力を込めて、サヤの耳にもう一度愛してると囁いた。
ニヤニヤ笑うローシェンナが何かの合図に左手をあげたら、思った以上に近くの木からストンとアイルが。そしてジェイドが若干居心地悪げに出てきて、サヤがまた飛び上がる。
「ローシェンナさん⁉︎」
「証人は多い方が良いわよねぇ。さっさと認めた方が良いと思うけど……もっと呼ばなきゃいけなくなるじゃない?」
すました笑顔で小首を傾げ、懐から犬笛が取り出され、サヤはだらだらと汗をかく。
俺に後ろから抱きしめられ、ローシェンナら三人を前にしたサヤは、俺がもう一声と息を吸い込んだのに慌てて「分かったからっ、約束するからもう言わんといてっ」と、強引に身体を振り解く。
俺の口を塞ごうとしたのだろう。
伸ばされた手を掴んで引き寄せて、俺は自分から、己の唇を塞いだ。
「ーーーーーーーーッ!」
サッとジェイドが視線を逸らしてくれたのが視界の端に見えたけれど、アイルはきょとんとしている。
サヤの悲鳴を舌を絡めて奪い取って、腰を抱き寄せ、とりあえず言葉以外で気持ちを伝えるに努めた。
無論、後で大いに怒られたけど……。
0
お気に入りに追加
836
あなたにおすすめの小説
義娘が転生型ヒロインのようですが、立派な淑女に育ててみせます!~鍵を握るのが私の恋愛って本当ですか!?~
咲宮
恋愛
没落貴族のクロエ・オルコットは、馬車の事故で両親を失ったルルメリアを義娘として引き取ることに。しかし、ルルメリアが突然「あたしひろいんなの‼」と言い出した。
ぎゃくはーれむだの、男をはべらせるだの、とんでもない言葉を並べるルルメリアに頭を抱えるクロエ。このままではまずいと思ったクロエは、ルルメリアを「立派な淑女」にすべく奔走し始める。
育児に励むクロエだが、ある日馬車の前に飛び込もうとした男性を助ける。実はその相手は若き伯爵のようで――?
これは若くして母となったクロエが、義娘と恋愛に翻弄されながらも奮闘する物語。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
※毎日更新を予定しております。
「自重知らずの異世界転生者-膨大な魔力を引っさげて異世界デビューしたら、規格外過ぎて自重を求められています-」
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
ネットでみつけた『異世界に行ったかもしれないスレ』に書いてあった『異世界に転生する方法』をやってみたら本当に異世界に転生された。
チート能力で豊富な魔力を持っていた俺だったが、目立つのが嫌だったので周囲となんら変わらないよう生活していたが「目立ち過ぎだ!」とか「加減という言葉の意味をもっと勉強して!」と周囲からはなぜか自重を求められた。
なんだよ? それじゃあまるで、俺が自重をどっかに捨ててきたみたいじゃないか!
こうして俺の理不尽で前途多難?な異世界生活が始まりました。
※注:すべてわかった上で自重してません。
余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~
藤森フクロウ
ファンタジー
相良真一(サガラシンイチ)は社畜ブラックの企業戦士だった。
悪夢のような連勤を乗り越え、漸く帰れるとバスに乗り込んだらまさかの異世界転移。
そこには土下座する幼女女神がいた。
『ごめんなさあああい!!!』
最初っからギャン泣きクライマックス。
社畜が呼び出した国からサクッと逃げ出し、自由を求めて旅立ちます。
真一からシンに名前を改め、別の国に移り住みスローライフ……と思ったら馬鹿王子の世話をする羽目になったり、狩りや採取に精を出したり、馬鹿王子に暴言を吐いたり、冒険者ランクを上げたり、女神の愚痴を聞いたり、馬鹿王子を躾けたり、社会貢献したり……
そんなまったり異世界生活がはじまる――かも?
ブックマーク30000件突破ありがとうございます!!
第13回ファンタジー小説大賞にて、特別賞を頂き書籍化しております。
♦お知らせ♦
余りモノ異世界人の自由生活、コミックス3巻が発売しました!
漫画は村松麻由先生が担当してくださっています。
よかったらお手に取っていただければ幸いです。
書籍のイラストは万冬しま先生が担当してくださっています。
7巻は6月17日に発送です。地域によって異なりますが、早ければ当日夕方、遅くても2~3日後に書店にお届けになるかと思います。
今回は夏休み帰郷編、ちょっとバトル入りです。
コミカライズの連載は毎月第二水曜に更新となります。
漫画は村松麻由先生が担当してくださいます。
※基本予約投稿が多いです。
たまに失敗してトチ狂ったことになっています。
原稿作業中は、不規則になったり更新が遅れる可能性があります。
現在原稿作業と、私生活のいろいろで感想にはお返事しておりません。
【完結】愛する人にはいつだって捨てられる運命だから
SKYTRICK
BL
凶悪自由人豪商攻め×苦労人猫化貧乏受け
※一言でも感想嬉しいです!
孤児のミカはヒルトマン男爵家のローレンツ子息に拾われ彼の使用人として十年を過ごしていた。ローレンツの愛を受け止め、秘密の恋人関係を結んだミカだが、十八歳の誕生日に彼に告げられる。
——「ルイーザと腹の子をお前は殺そうとしたのか?」
ローレンツの新しい恋人であるルイーザは妊娠していた上に、彼女を毒殺しようとした罪まで着せられてしまうミカ。愛した男に裏切られ、屋敷からも追い出されてしまうミカだが、行く当てはない。
ただの人間ではなく、弱ったら黒猫に変化する体質のミカは雪の吹き荒れる冬を駆けていく。狩猟区に迷い込んだ黒猫のミカに、突然矢が放たれる。
——あぁ、ここで死ぬんだ……。
——『黒猫、死ぬのか?』
安堵にも似た諦念に包まれながら意識を失いかけるミカを抱いたのは、凶悪と名高い豪商のライハルトだった。
☆3/10J庭で同人誌にしました。通販しています。
もしかしてこの世界美醜逆転?………はっ、勝った!妹よ、そのブサメン第2王子は喜んで差し上げますわ!
結ノ葉
ファンタジー
目が冷めたらめ~っちゃくちゃ美少女!って言うわけではないけど色々ケアしまくってそこそこの美少女になった昨日と同じ顔の私が!(それどころか若返ってる分ほっぺ何て、ぷにっぷにだよぷにっぷに…)
でもちょっと小さい?ってことは…私の唯一自慢のわがままぼでぃーがない!
何てこと‼まぁ…成長を願いましょう…きっときっと大丈夫よ…………
……で何コレ……もしや転生?よっしゃこれテンプレで何回も見た、人生勝ち組!って思ってたら…何で周りの人たち布被ってんの!?宗教?宗教なの?え…親もお兄ちゃまも?この家で布被ってないのが私と妹だけ?
え?イケメンは?新聞見ても外に出てもブサメンばっか……イヤ無理無理無理外出たく無い…
え?何で俺イケメンだろみたいな顔して外歩いてんの?絶対にケア何もしてない…まじで無理清潔感皆無じゃん…清潔感…com…back…
ってん?あれは………うちのバカ(妹)と第2王子?
無理…清潔感皆無×清潔感皆無…うぇ…せめて布してよ、布!
って、こっち来ないでよ!マジで来ないで!恥ずかしいとかじゃないから!やだ!匂い移るじゃない!
イヤー!!!!!助けてお兄ー様!
【R18・完結】おっとり側女と堅物騎士の後宮性活
野地マルテ
恋愛
皇帝の側女、ジネットは現在二十八歳。二十四歳で側女となった彼女は一度も皇帝の渡りがないまま、後宮解体の日を迎え、外に出ることになった。
この四年間、ジネットをずっと支え続けたのは護衛兼従者の騎士、フィンセントだ。皇帝は、女に性的に攻められないと興奮しないという性癖者だった。主君の性癖を知っていたフィンセントは、いつか訪れるかもしれない渡りに備え、女主人であるジネットに男の悦ばせ方を叩きこんだのだった。結局、一度も皇帝はジネットの元に来なかったものの、彼女はフィンセントに感謝の念を抱いていた。
ほんのり鬼畜な堅物騎士フィンセントと、おっとりお姉さん系側女によるどすけべラブストーリーです。
◆R18回には※がありますが、設定の都合上、ほぼ全話性描写を含みます。
◆ヒロインがヒーローを性的に攻めるシーンが多々あります。手や口、胸を使った行為あり。リバあります。
婚約も結婚も計画的に。
cyaru
恋愛
長年の婚約者だったルカシュとの関係が学園に入学してからおかしくなった。
忙しい、時間がないと学園に入って5年間はゆっくりと時間を取ることも出来なくなっていた。
原因はスピカという一人の女学生。
少し早めに貰った誕生日のプレゼントの髪留めのお礼を言おうと思ったのだが…。
「あ、もういい。無理だわ」
ベルルカ伯爵家のエステル17歳は空から落ちてきた鳩の糞に気持ちが切り替わった。
ついでに運命も切り替わった‥‥はずなのだが…。
ルカシュは婚約破棄になると知るや「アレは言葉のあやだ」「心を入れ替える」「愛しているのはエステルだけだ」と言い出し、「会ってくれるまで通い続ける」と屋敷にやって来る。
「こんなに足繁く来られるのにこの5年はなんだったの?!」エステルはルカシュの行動に更にキレる。
もうルカシュには気持ちもなく、どちらかと居言えば気持ち悪いとすら思うようになったエステルは父親に新しい婚約者を選んでくれと急かすがなかなか話が進まない。
そんな中「うちの息子、どうでしょう?」と声がかかった。
ルカシュと早く離れたいエステルはその話に飛びついた。
しかし…学園を退学してまで婚約した男性は隣国でも問題視されている自己肯定感が地を這う引き籠り侯爵子息だった。
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★8月22日投稿開始、完結は8月25日です。初日2話、2日目以降2時間おき公開(10:10~)
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる