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新風 12
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戸惑う様子のクロードであったけれど、オブシズは諦めたように息を吐き、腰の剣を鞘ごと抜いた。
それにビクリと反応したのは昼間の方々。オブシズの覇気を一度浴びているから、反射で身が竦んだのだろう。
「まぁ、昼間は近衛総長様の顔を立てましたが、ここならば人目も気になりませんしね。
では、如何致しましょう」
落ち着いた声音でそう問うてくれ、その様子を見てクロードも、意思を固めた様子。オブシズに倣い、腰の剣に手を伸ばした。
「オブシズは昼間の方々を気分的に制圧してくれると有難い。多分それで、彼らの動きは鈍るだろ?
クロードは、三番をお願いできるかな。俺のことはとりあえず、気にしないで良い。戦力にはならないけど、守りは固めておくから」
「畏まりました」
「承知。では、早々に片をつけて、俺が極力、五、九番、受け持ちます。時間だけ稼いでおいてください」
「頼む」
「こらっ! 何ごちゃごちゃ言ってる! こっちを無視するな!」
注文の多い人だ……。
隠しから拾った石をいくつか取り出して、手に馴染むよう転がしつつ、俺は呆れ顔を作ってみせた。
「今一度忠告しますが、俺をどうこうしたところで、汲み上げ機を融通することはありませんよ」
「はんっ、そんな軽口、叩いてられるのは今のうちだけだ。
知ってるんだぞ俺は、お前、手が不自由で剣も握れないんだってな! それでこの人数に勝てると思っているのか⁉︎」
「……当初の目的を忘れてますよね。俺を痛めつければ気分がスッキリするといったところですか。
でもそれ、本末転倒ですよ。何一つ実りが無い」
「うっ、うるさいっ、黙れお前!」
「レイシール・ハツェン・セイバーンですよ。覚えておいてください。
貴方の名も、調べておきますね。名乗る気無いでしょうから」
「なっ……っ」
「髪色、瞳、伯爵家、長を賜っているとなれば、簡単に調べられます」
それで挑発は充分であった様子。
もう色々を考えるのが面倒になったのか、行け! と、横の武官を殴るようにけしかけたいちゃもんの方に向けて、俺は手の中の石を放った。
それと同時に、オブシズの殺気が一瞬で高まり、威圧された方々が竦み上がる。
一番小ぶりなやつだけど痛いと思う。ごめん。
心の中だけで謝ったのだけど、殺気で身を竦ませ、動けない武官をどやしつけるのに必死だったその人は、よそ見していたため、見事額にそれをくらって昏倒。
例の三人も、覇気でなく殺気であったことで、気迫負けしてしまった様子。初動が遅れた。
丁度良い。
「もうそこの方、見てませんから、用のない人はどうぞ、お帰りください」
そう声を掛けると、想定通りの五人がお互い目配せしあって、あっという間に踵を返す。
と、そこで例の三人から九番が俺に斬りかかってきたのが視界の端に見えたため、左手で腰の短剣を握った。
閃く刃に、陽光が鈍く反射していて、抜き身であることを悟った。だけど、それくらいの速さなら、問題無い。
「っ⁉︎」
「右手は不自由ですが、左手が使える……という情報は、入ってなかったですか?」
「…………ちっ」
「そうでしょうね。学舎では、使えなかったので……」
「…………っ」
「戻られたら、こういうのはあまり感心しないと、主人殿にお伝えください」
「⁉︎」
短剣で斬撃を受け流しつつ、避けれるものは避け、挑発と、腹を探るための言葉を吐く。
だけどそれに返る返答は無かった。
口を開き、ボロを出す程、思慮は浅くないか。
だけど、俺の言動に対して動揺したのはちゃんと見て取れた。読みはだいたい当たりであるらしい。
まだ半分、バレてないと思ってる。きっと挑発だと、そんな風に考えている……。
俺は、右手の中にもう一つ残してあった小石を、クロードの捌く二人に向けて放った。当てるのが目的ではなく、牽制だから、視界の端から見えるだけで充分。
耳を掠めた石にびっくりしたらしい武官は、その隙を見逃さなかったクロードに、こめかみを柄で殴られ、蹲る。
仕事だと、見られてなくても挑まなきゃ駄目とか、難儀だな……。
目の前の九番は、俺が視界の外を認識していた様子に、驚いていた。いや、視界内ですよ。とか、教えてやる義理は無いので言わないが、このことで精神的に、不利を悟ってしまったのだと思う。
剣先が揺れた。一瞬緩んだ右手。慌てて柄を握りしめたけれど、気持ちの動揺が、行動判断を鈍らせているのが、手に取るように分かる。
視線が周りを確認し、一瞬だけ胸元に落ちた。けれど、誰一人傷を入れられず、引き下がれば叱責でもあるのか……迷いを見せる。
「今引くなら、追いません。だけど金輪際、こういったことはお止めいただきたい。そうお伝えください。
それとも、ここで意識を手放して、懐を探られたいですか?」
最後の一押しにと、そう口にする。
全部知っているんだよ? と、薄く笑って。
「っ、引くぞ!」
九番の号令で、オブシズに追い詰められていた五番と、クロードに腕の骨を折られたらしい三番が即座に動いた。
まだ意識のあった、残る一人の武官は、その瞬間に武器を捨て、両手を上げる。もう抵抗しないという意思表示。
暫くは、本当にもう潜んでいないか警戒したけれど、戻ってくる様子は無さそうだ。
「二人とも怪我は?」
「特にございません」
「問題無いです」
「ありがとう。背中を気にしなくて良いから、凄く楽だった」
「それはどういたしまして」
「……レイシール様は、剣を扱えないと、兄に伺っていたのですが……驚きました」
剣帯に、鞘ごとの剣を戻す二人。
抜き身の相手にそれができるのだから、クロードが武官もできるって言っていたのは本当だな。人手不足のうちには有難い人物だ。
「剣は扱えない。その通りなんだけどね」
「……ご謙遜を……」
「実際重たすぎてすっぽ抜けるよ」
「……………………」
残った武官が俺を見ている。
俺はその人の前に足を進めた。
ビクリと竦んで、即座に膝をつく武官。無抵抗だという意思表示としての行動。
「大丈夫。貴方をこれ以上どうこうしようとは思ってません。
とりあえず、そちらの二人は軽症だと思うのですが、万が一があるので、医者には見てもらってください。
それから、名を突き止めると言っていたのは脅しではありません。把握だけはさせてもらいます。
次に何かしようものなら、陛下に報告を通すとお伝えください。俺の直属の上司、陛下ですから」
そう言うと、瞳を限界まで見開き、震えだした武官。
大方……防衛大臣傘下の新参とか、どうとでも対処できる相手とか、適当に言われていたのだろうな。
会議に身が入っていれば、俺の直属の上司、普通に会話に出てたんだけど。
ていうか、むしろこんな若造直属にするとはって周り中がご立腹だったんだけど。
この様子では聞いてなかったんだろう。
「今回のことは、ヴァーリンのクロード様に剣を向け、陛下の顔に泥を塗ったことになる。この意味、分かりますよね?
そう、貴方が相手をしていたこの方がクロード様です。以後、行動する前にきちんと相手の身元は確認した方が良いですよ。提示された情報の鵜呑みは禁物です。まぁ、身に染みたと思いますけど。
それから、汲み上げ機をご所望なら、手続きを踏み、きちんと対価を払ってください。
次はもう、有耶無耶にはしませんから、そのつもりで」
王宮内で抜剣して乱闘騒ぎとか、本来なら牢屋に叩き込まれている。まぁ、人目がないのを良いことに喧嘩を買った俺たちも同罪扱いされるので、さっさと退散することにして、お前たちが悪いんだからね。と、釘だけ刺しておいた。
「じゃ、行こうか二人とも」
「はい」
「ったく、甘いんだから……」
目的は果たせたため、帰りの道は、普通に最短距離を通ることにしたのは、言うまでもない。
それにビクリと反応したのは昼間の方々。オブシズの覇気を一度浴びているから、反射で身が竦んだのだろう。
「まぁ、昼間は近衛総長様の顔を立てましたが、ここならば人目も気になりませんしね。
では、如何致しましょう」
落ち着いた声音でそう問うてくれ、その様子を見てクロードも、意思を固めた様子。オブシズに倣い、腰の剣に手を伸ばした。
「オブシズは昼間の方々を気分的に制圧してくれると有難い。多分それで、彼らの動きは鈍るだろ?
クロードは、三番をお願いできるかな。俺のことはとりあえず、気にしないで良い。戦力にはならないけど、守りは固めておくから」
「畏まりました」
「承知。では、早々に片をつけて、俺が極力、五、九番、受け持ちます。時間だけ稼いでおいてください」
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「こらっ! 何ごちゃごちゃ言ってる! こっちを無視するな!」
注文の多い人だ……。
隠しから拾った石をいくつか取り出して、手に馴染むよう転がしつつ、俺は呆れ顔を作ってみせた。
「今一度忠告しますが、俺をどうこうしたところで、汲み上げ機を融通することはありませんよ」
「はんっ、そんな軽口、叩いてられるのは今のうちだけだ。
知ってるんだぞ俺は、お前、手が不自由で剣も握れないんだってな! それでこの人数に勝てると思っているのか⁉︎」
「……当初の目的を忘れてますよね。俺を痛めつければ気分がスッキリするといったところですか。
でもそれ、本末転倒ですよ。何一つ実りが無い」
「うっ、うるさいっ、黙れお前!」
「レイシール・ハツェン・セイバーンですよ。覚えておいてください。
貴方の名も、調べておきますね。名乗る気無いでしょうから」
「なっ……っ」
「髪色、瞳、伯爵家、長を賜っているとなれば、簡単に調べられます」
それで挑発は充分であった様子。
もう色々を考えるのが面倒になったのか、行け! と、横の武官を殴るようにけしかけたいちゃもんの方に向けて、俺は手の中の石を放った。
それと同時に、オブシズの殺気が一瞬で高まり、威圧された方々が竦み上がる。
一番小ぶりなやつだけど痛いと思う。ごめん。
心の中だけで謝ったのだけど、殺気で身を竦ませ、動けない武官をどやしつけるのに必死だったその人は、よそ見していたため、見事額にそれをくらって昏倒。
例の三人も、覇気でなく殺気であったことで、気迫負けしてしまった様子。初動が遅れた。
丁度良い。
「もうそこの方、見てませんから、用のない人はどうぞ、お帰りください」
そう声を掛けると、想定通りの五人がお互い目配せしあって、あっという間に踵を返す。
と、そこで例の三人から九番が俺に斬りかかってきたのが視界の端に見えたため、左手で腰の短剣を握った。
閃く刃に、陽光が鈍く反射していて、抜き身であることを悟った。だけど、それくらいの速さなら、問題無い。
「っ⁉︎」
「右手は不自由ですが、左手が使える……という情報は、入ってなかったですか?」
「…………ちっ」
「そうでしょうね。学舎では、使えなかったので……」
「…………っ」
「戻られたら、こういうのはあまり感心しないと、主人殿にお伝えください」
「⁉︎」
短剣で斬撃を受け流しつつ、避けれるものは避け、挑発と、腹を探るための言葉を吐く。
だけどそれに返る返答は無かった。
口を開き、ボロを出す程、思慮は浅くないか。
だけど、俺の言動に対して動揺したのはちゃんと見て取れた。読みはだいたい当たりであるらしい。
まだ半分、バレてないと思ってる。きっと挑発だと、そんな風に考えている……。
俺は、右手の中にもう一つ残してあった小石を、クロードの捌く二人に向けて放った。当てるのが目的ではなく、牽制だから、視界の端から見えるだけで充分。
耳を掠めた石にびっくりしたらしい武官は、その隙を見逃さなかったクロードに、こめかみを柄で殴られ、蹲る。
仕事だと、見られてなくても挑まなきゃ駄目とか、難儀だな……。
目の前の九番は、俺が視界の外を認識していた様子に、驚いていた。いや、視界内ですよ。とか、教えてやる義理は無いので言わないが、このことで精神的に、不利を悟ってしまったのだと思う。
剣先が揺れた。一瞬緩んだ右手。慌てて柄を握りしめたけれど、気持ちの動揺が、行動判断を鈍らせているのが、手に取るように分かる。
視線が周りを確認し、一瞬だけ胸元に落ちた。けれど、誰一人傷を入れられず、引き下がれば叱責でもあるのか……迷いを見せる。
「今引くなら、追いません。だけど金輪際、こういったことはお止めいただきたい。そうお伝えください。
それとも、ここで意識を手放して、懐を探られたいですか?」
最後の一押しにと、そう口にする。
全部知っているんだよ? と、薄く笑って。
「っ、引くぞ!」
九番の号令で、オブシズに追い詰められていた五番と、クロードに腕の骨を折られたらしい三番が即座に動いた。
まだ意識のあった、残る一人の武官は、その瞬間に武器を捨て、両手を上げる。もう抵抗しないという意思表示。
暫くは、本当にもう潜んでいないか警戒したけれど、戻ってくる様子は無さそうだ。
「二人とも怪我は?」
「特にございません」
「問題無いです」
「ありがとう。背中を気にしなくて良いから、凄く楽だった」
「それはどういたしまして」
「……レイシール様は、剣を扱えないと、兄に伺っていたのですが……驚きました」
剣帯に、鞘ごとの剣を戻す二人。
抜き身の相手にそれができるのだから、クロードが武官もできるって言っていたのは本当だな。人手不足のうちには有難い人物だ。
「剣は扱えない。その通りなんだけどね」
「……ご謙遜を……」
「実際重たすぎてすっぽ抜けるよ」
「……………………」
残った武官が俺を見ている。
俺はその人の前に足を進めた。
ビクリと竦んで、即座に膝をつく武官。無抵抗だという意思表示としての行動。
「大丈夫。貴方をこれ以上どうこうしようとは思ってません。
とりあえず、そちらの二人は軽症だと思うのですが、万が一があるので、医者には見てもらってください。
それから、名を突き止めると言っていたのは脅しではありません。把握だけはさせてもらいます。
次に何かしようものなら、陛下に報告を通すとお伝えください。俺の直属の上司、陛下ですから」
そう言うと、瞳を限界まで見開き、震えだした武官。
大方……防衛大臣傘下の新参とか、どうとでも対処できる相手とか、適当に言われていたのだろうな。
会議に身が入っていれば、俺の直属の上司、普通に会話に出てたんだけど。
ていうか、むしろこんな若造直属にするとはって周り中がご立腹だったんだけど。
この様子では聞いてなかったんだろう。
「今回のことは、ヴァーリンのクロード様に剣を向け、陛下の顔に泥を塗ったことになる。この意味、分かりますよね?
そう、貴方が相手をしていたこの方がクロード様です。以後、行動する前にきちんと相手の身元は確認した方が良いですよ。提示された情報の鵜呑みは禁物です。まぁ、身に染みたと思いますけど。
それから、汲み上げ機をご所望なら、手続きを踏み、きちんと対価を払ってください。
次はもう、有耶無耶にはしませんから、そのつもりで」
王宮内で抜剣して乱闘騒ぎとか、本来なら牢屋に叩き込まれている。まぁ、人目がないのを良いことに喧嘩を買った俺たちも同罪扱いされるので、さっさと退散することにして、お前たちが悪いんだからね。と、釘だけ刺しておいた。
「じゃ、行こうか二人とも」
「はい」
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