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耳飾

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「耳飾、できましたっ!」

 ルーシーが跳ねるようにしつつ、なかばロビンを引きずってやって来たのは、翌日のこと。

「もうっ、最高ですっ。とても麗しいんです!ロビンさんだからこその見事な逸品だと思います!」

 飾りを麗しいと表現するルーシー……。かなり舞い上がっている様子。
 形は内緒にされていたので、いったいどんなものが出来上がったのかと、俺も興味深い。

「見せてくれるか」
「あの、でしたらサヤさん、呼びましょう。どうせだから、着けてもらいたくありませんか⁉︎」
「いや……それはまぁ……だけどさ……」
「一回ちゃんと、他の装飾品との釣り合いも取れているか確認したいですし!
 あ、でも礼服がありませんものね……。まぁでも、髪型くらいはっ。予行演習にもなりますよ⁉︎」

 物凄い、グイグイ来るな、ルーシー……。
 彼女がかなり力を入れていたのは知っている。
 吹雪の日すら長屋に行こうとして、今日は絶対に駄目だと皆で止めたこともあったものな。

 麗しいサヤを見たいのは俺も一緒。
 だけど、着飾ることをサヤがさほど欲していないことも知っているので、なんともお願いしにくい……。
 社交界ではどうしても無理を強いることになるし……何度も飾ってもらうのは悪い気もする……。

「とりあえずものを見せてもらってから考えようか」
「………………はぃ……」

 いったん保留。と、ルーシーに告げると、ちぇっ。みたいな気持ちが返事に滲み出ていて笑った。
 だがそこで、思ってもみなかった相手から……。

「あ、あのっ。試してもらいたい、です。
 その……初めて作る形の装飾品ですし、ちゃんと肌にに沿うよう、微調整も必要かと思うので!」

 ロビンだ。
 普段はどこか引いた感じの印象が強い彼が、必要だと主張する。
 …………そうだな。製作者の彼が言うのだから、これは重要なことなのだろう……。

「分かった。ではサヤを呼んできてくれと……」
「はいっ!    私が行ってきます!」

 使用人に伝えて……と、続ける前にルーシーが飛んで行ってしまった……。
 …………俺たちって使用人使うの下手だよな……なんか全部自分で先にしようとしてしまう……。

「とりあえず、ルーシーが戻るまでに見せてもらえるか」

 ルーシーを呆然と見送ったロビンにそう声をかけると、慌てて俺の前にやってきた。

「こ、これです」

 そう言って、大事そうに抱えていた木箱……思いの外大きなそれを開いたのだが……。

「…………こんな大きいもの、耳に飾れるのか……?」

 美しさよりもまず、それが、重要に思えた。
 だってこれ……明らかにサヤの耳より大きな飾りだぞ…………。

「はい。なので俺も、作っておいてなんなんですが、不安で…………」

 手に持ってみると、耳飾にあるまじき重み……。
 …………耳にこれは…………無理じゃないか⁉︎


 ◆


 ルーシーが、なかなか戻ってこないと思ったら……サヤの髪を整えていた様子だ。
 朝はいつも通りきっちり馬の尾のように纏められていたサヤの髪が、左肩から流れ落ちる緩い三つ編みになっていた。

「はいっ、サヤさんここに座ってくださいな。それからこれ。即席ですけど、衣装の色味だけ合わせておきましょうね」

 短衣の襟だけを短い外套に取り付けたような肩掛けを、サヤに身に付けさせるルーシー。
 用意……。それの用意いつしたんだ……今まで見たことないんですけど⁉︎

「あ、私の職の場合、大抵衣装と装飾品が同時進行で作られていくことになると思うので、雰囲気が分かるものを作った方が良いかと思って!」

 溢れるやる気をこんな細やかなところにも発揮していたらしい……。

 そうしておいてからルーシーは、一緒に持って来ていた大きな木箱を開く。
 前回見せてもらった装飾品だ。それを一つずつサヤに取り付けていく。え……全部付けるのか?    この耳飾だけではなく?

「一応。
 当日、全部使うとも限らないんですけどね。雰囲気は纏めましたけど、全部付けると重厚になりすぎるかもしれませんし……。
 でもいったん全部身につけた状態を確認しておくのが良いと思います」

 真面目な顔でそんな風に言う……。ただサヤを着飾らせてみたいだけじゃなく、きちんと仕事として、必要としていたのだなということは、その真剣さで伝わった。
 いかん。俺はもう少しルーシーの真剣さを理解しなきゃな。つい勢いとかに押されて、軽く考えがちだ……。

 化粧はいつも通りの男装の状態だし、正直どうかと思ったのだが……凛としたサヤが、装飾品を纏うとなんとも華やかになった。
 だがあの大きな耳飾はいったいどうするんだというハラハラばかりが先に立つ。

「な、なぁルーシー……さっきの耳飾は、流石に大きすぎないか?」
「大きな方が良いんです!従来の耳飾との違いをはっきりとお見せする必要があるんですから!」
「いや、だけど…………」

 あれを耳にぶら下げるなんで、耳が痛いどころの話じゃないと思うぞ?

 そうしてとうとう耳飾の登場だ。
 改めて見てもデカすぎる!

「へぇ……豪奢なもんですねぇ。でもこれどうやって付けるんです?」

 様子を見ていたマルが興味津々そう聞いてくる。
 それに対しルーシーは、何故かえへんと胸を張って……。

「これは付けるんじゃなくて、引っ掛けるんです」
「……掛ける?」
「えぇ。耳の付け根にね、引っ掛けるんですよ。後ろ側に。こうです」

 髪をすっきりと纏められ、綺麗に晒されていた右耳。そこにルーシーは、その大きな飾りをあてがう。そうして、耳の付け根に言葉通り、引っ掛けた。

「これは美しい」
「魚のヒレですか?なんでまた……」
「課題が水の乙女だからです!」

 晒された耳を覆うように、大きなヒレがある。
 けれど透かし彫りにされているので、存在感は案外大人しかった。耳で大半が隠れていることもあるだろう。
 部分的に真珠があしらわれているのは水滴を表現しているのだと思う……あと他の装飾との統一性を持たせるためか。
 そしてヒレだけではなく、耳の前に出てくる部分や、耳の下にくる部分に、同じく真珠を使った飾りが模してある。特に耳下から肩に垂れてくる飾りは敢えて細い鎖で吊るされており、動きに合わせて揺れる仕様だ。

「豪華だけど、とても繊細だな……」
「そうですね。盛りすぎかなって思いましたけど、案外大丈夫そう!」

 やっぱり盛りすぎって思ってたんだ……。
 つい苦笑してしまったが、ルーシーは小さな定規を取り出して、更にサヤの耳の周りを測りだす……。

「ロビンさん、下部から二センチミリ辺りから、一ミリ強浮いてます……。
 サヤさん、頭を動かしてもらえますか」
「こうですか?」
「……もう少し、耳の前に出てくる部分、重くした方が良いかしら……」
「いや、そこは後ろを調節したら、多分大丈夫。これ以上の重みは負担が大きすぎるよ……」
「じゃあまず調整してからですね。外しますね」
「あ、はい」

 ルーシーが測ったり付けたりしているのは、サヤを配慮してなのだろう。
 そうして外された耳飾を、ロビンが持参した道具類を広げ、その場で微調整し始める。

「これでどうでしょう」
「サヤさん、もう一度付けますね」
「はい……あ、良い感じです」
「そうですね。頭を動かして……うん。ぐらつきはありませんね。重さは本当に大丈夫?」
「えぇ、私にはさして重いとは感じません。問題無いですよ」

 あ。サヤにとっては重くないのか……。
 力持ちで寝台すら持ち上げられるサヤならではの重量であったらしい。ちょっとホッとした。

「ん……もう若干……って気がしなくもないんですけど……大丈夫です、か?」
「はい。違和感は無いですけど……」
「…………やっぱりもう一回ちょっとだけ良いですか。………うん。これで……痛いですか」
「いえ、痛くないです……?    なんだか軽くなった気が……」
「釣り合いが取れたんですよ。痛くないならこの方が良いと思います。長時間耳に掛けていれば、やはり重いと思うので」

 サヤの耳に触れつつ、真剣にロビンがそう言い……そして慌てて飛び退いた。
 触れてしまっているのを、今更ながら思い出したのだろう。

「も、ももももも申し訳ありませんでしたあああぁぁ!」
「いえ、大丈夫ですよ」
「お仕事仕様の時は触れても平気なんですよね」
「はい。そういう時は大丈夫です」

 サヤとルーシーのやりとりに、冷や汗をかいていたロビンが俺の方を見る。……二人は良くても俺はどうかってことだなこれは……。

「大丈夫だよ。サヤのためにしてくれているのだし」

 苦笑してそう言うと、ホッとしたように肩の力を抜くロビン。
 いや、俺だって誰彼構わず警戒したりしない……というか、俺ってそんなにサヤに執着している感じなんだろうか……。

 若干自分がいけない人みたいな気分になった……。

「レイ様、サヤさん如何ですか?」

 微調整が済んで、満足したのかルーシーがそんな風に問うてくる。
 サヤの艶やかさを取り戻した黒髪には言わずもがな。青い肩掛けにも、真珠はとてもよく映えていた。衣装を纏っていれば尚更だったろう。
 サヤには真珠がよく似合う。ギルは本当に、サヤを際立たせるものをよく分かっているのだろう。金より、銀。そして他のどんな宝石よりも真珠だと……これだと思ったに違いない。
 素晴らしい。とても美しいと思う、本心から。だけど……それを贈ったのがギルであるという部分が……。
 俺以外の者にも、サヤの美しさは理解されているのだと思うと、歯痒い……。

「……独り占めしたい……」

 そう、本当は独り占めしてしまいたい。サヤの美しさは誰もが認めるところである。……というのが、正直本当に辛い……。
 なのに、美しいサヤを、飾り立てた上で、更に人前に晒さなければならない。そう考えると、モヤっとする。
 本当は社交界になど連れて行きたくないし、いちいち人目に触れさせたくない。
 それはサヤ本人が望まないことであるし、それ以上に俺が…………。

「ごもっともですわ!」
「……は?」
「でも大丈夫、レイ様の横に並んでこそ映えるように、ちゃんと考えてますから!
 他の方には手出しができないほどに仲睦まじいところをお見せしちゃいましょう!」
「え⁉︎」

 いったいルーシーが何を言い出したのか、分からなかった……。
 力の篭った「ごもっともですわ!」に、意識を引き戻されてみれば、周りは顔を伏せたり赤くなったり……更にはニヤニヤ笑っていたり……。
 そんな中から、エルランドが苦笑しつつ、皆の反応の理由を教えてくれた。

「思考が溢れてましたよ」
「…………⁉︎    どの部分が⁉︎」

 慌ててそう問うと、周りが一気に吹き出した。

「どの部分⁉︎    どれだけ考えてたんだよサヤのこと!」
「大丈夫。たいした量ではないですよ。『独り占めしたい』の部分だけですからね!」
「他にも沢山あったのでしょうが、かろうじてそれだけですから、ご安心ください」

 サヤは真っ赤になっており、ひたすら縮こまって俯いている。
 ロビンとシザーはオロオロと手を泳がせ。どう反応したものかと困っている様子。
 俺は……羞恥のあまり、とりあえず頭を抱えて机に突っ伏した。
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