上 下
467 / 1,121

狂気 2

しおりを挟む
 越冬前は北から南に売られる家畜の列が長々続くのだと、聞いたことがある。
 そうして得た金で、残す家畜の飼料や野菜や小麦を買い求めて、越冬に備えるのだよな、確か。

「冬は本当に、大変なんですよあそこ。
 家畜は最低限を残して皆売り払います。その最低限すら負担なんですけどね……だけどこれを残しておかないと、翌年仕事になりませんからねぇ。
 それで多めの穀物類と野菜を買います。え?    家畜?    あれは全部売り物です。自分たちで食べるなんて勿体無いことしませんよ。
 僕らが食べるのは、狩猟民の狩ってくる獣の肉です。
 森や山で狩った鹿や猪、熊等、肉や角や毛皮。そういったものを金や穀物類に換えにくる。
 我々はその肉を食み、角や毛皮は加工する。
 彼らはとても優れた猟師でね、最低限の痕跡のみで獣を狩るんです。だから毛皮の状態も最上級。これの加工品が結構な収入になるんですよね。
 また、彼らは犬ではなく、幼き頃から育てた狼を使って猟をするんです。……ま、もうお分かりですよね?」

 狼は、彼ら自身……ということだな。

「獣人が生まれると、我々は赤子のうちに森へ捨てます。悪魔の使徒にならぬよう、狼の餌にするのだと教えられますけどね。
 だけど実際は、その狩猟民に拾われ、育てられ、猟師として生きることになります。
 猟師は流民と同じですよ。定住はせず、死ぬまでずっと猟をして暮らします。
 もっとも、彼らは自らが獣人であることを隠していますけど。
 獣の頭蓋骨と毛皮を使った兜……というか、仮面を皆が被っていましてねぇ、瞳も髪の色も全て、何一つ晒しません。
 そして、我々も彼らが人ではないことを知りつつ、人であるふりを受け入れ、見て見ぬふりをする。
 そうやって、北の生活は成り立っているんです」

 淡々と語られる北の現実。
 けれど語りながらマルは、どこか痛みを堪えるような表情をしていた。
 怒りは相変わらず……だけどそれと共に、罪悪感……そんなものも見え隠れするのだ。

「それが当たり前ですから、誰も何も言いません。そんなものだという感覚です。
 僕だってそうでした。ただ、僕は人よりちょっと、好奇心が強くてね……捨てられた獣が血の一滴も、肉の欠片ひとつすら残さず狼の餌になっているのが不思議でたまらなくて。
 捨てられる赤子に興味を引かれていました。だから、赤子の特徴を、記憶していたんです。あまり意識せずにね」

 そうして「僕がそれを知ることになったのは……僕の狂気が原因でした」と、そう言ってマルは、自嘲気味に少し笑った。

「ちょっと、懺悔ついでに昔話、聞いてもらえます?
 北の仕組みを知ることになったきっかけはね、ある赤子でした」

 そう言ったマルに、ローシェンナは哀れむような、慈しむような視線を向ける。
 それで、あぁ、二人の過去だと、分かった。


 ◆


 マルが五歳のその年も……村からまた獣が出た。その赤子は、首元から顎にかけて目立つ痣があったという。
 色合いと、その痣をなんとなく覚えていたマルは、その二年後……訪れた狩猟民の少女が抱く幼子に興味を引かれた。

「彼らは頭部を獣の頭蓋骨で作った仮面で覆っています。吠狼の仮面みたいにね、鼻から上はほぼ見えません。仮面からは毛皮が背中まで流れていて、髪も瞳も隠されているんです。
 だから、目の色も髪の色も殆ど晒されません。
 昔っからそうなんです。なんでそんな格好なのかって、興味本位に聞いたことがあるんですけどね。その時は、獣の匂いを纏っておけば、獣に人だと悟られない。という回答をもらいました。
 まぁ、だけどそれなら……猟をしない幼子にまで被せておく必要、ないですよねぇ。
 その日、見かけた幼子は、頭蓋骨状の仮面で顔を覆っていたのですけど、首の痣……。殆どは衣服で隠れていましたけど、顎に伸びる部分は隠しきれなかったんですよね。覗いてました。
 それが目について、おや。と、そう思ったんです。
 年の頃も丁度合うし、痣もよく似ている。
 こんな偶然ってあるのかな?    って、そんな感じにねぇ」

 きっかけは、そんな、ちょっとした好奇心。
 そこからマルの遊びが始まった。
 獣を捨てたことのある家はなんとなく分かる。大人の話を聞いていれば、情報の欠片などいくらでも転がっている。
 ささやかな情報をかき集め、つなぎ合わせ、その子供が生きていれば何歳か、髪色は、瞳色は、特徴は……。そんな風にして集めた情報と重なる人物を探す。
 越冬時期、その狩猟民は、特によく村に来るようになる。来る度に、探す。
 該当者は、なかなか現れなかった。けれどマルは、その遊びを止めはしなかった。
 村からの獣を網羅すると、今度は狩猟民らの特徴を収集する。体格、声、ほくろの位置や、骨格、痣や歯並び。
 覚えることが苦にならないマルは、ひたすらそんな風に情報収集をしていき、それが日常の一部になる頃。

 学舎試験を受けるため、近くの街に連れて行かれた。
 その地方を管轄する役人の家に集められた優秀な子ら……まぁ、主に裕福な家庭の子らに混じっていた時、それは突然来た。

「該当者がね、いたんですよ。
 その役人の娘さんでした。
 僕の村に来た、痣を持つ幼子を抱いていた女の子。
 女にしては高めの背丈と、なにより声が、とても似ていた。僕はその娘さんの特徴を頭に叩き込みました。次の機会に、また確認しようと思ってね」

 当然試験は難なく受かった。
 というか、問題の間違いまで指摘したらしい……。
 そうしてマルは、その年の春から、学舎に行くことになった。

「狩猟民も馬鹿ではありません。だから、村出身の獣は、その村にはやって来なかった。
 あの幼子が来たのは……偶然、世話をする少女が、たまたま僕の村管轄だったからです。幼子を置いていけなくて、仕方なくだったんですよ」

 そう言ってマルは、小さく溜息を吐く。

「学舎に行って、はじめの夏の長期休暇は帰れませんでした。お金に余裕が無かったのでねぇ。
 でも冬にはなんとか帰りたかった……だから学舎で情報売買を始めたんですけどね。まぁ思いの外儲かりまして、とりあえず翌年からの資金繰りには困らなくなりました。
 学舎の支払いも僕の稼ぎで賄えましたし、両親は僕が長期休暇の度に帰って来ることをとやかく言わなくなった。
 帰れば多少家にお金も入れていたので、ちょっとあてにされていたんでしょうねぇ。うちは、下の兄弟も多かったですし。
 で、ある年に絶好の機会を得たんです。
 狩猟民は、すごく晴れた日にしか来ません。吹雪の最中じゃ僕ら、家の外に出られませんから。
 僕の村は、越冬時の雪量が半端ないんです。大人の背丈よりも雪が積もる。だから、越冬の時期は二階や三階の窓が出入り口になるんですけどね。
 僕の家が買った獲物を、その少女が僕の家まで運んでくれたんですよ。僕には重すぎたんですよねぇ。
 その道中で、言ってみたんです。君、片割れにそっくりだねって。
 その少女は、びっくりして僕を見ました。
 獣の仮面で遮ってなお、普段視線を合わせてくれない彼らが、初めて僕と視線を合わせてくれたから、瞳の色が見えました。綺麗な菫色……やっぱり役人の娘さんと同じでした」

 それから、二人は奇妙な関係を保つこととなった。
 その少女は、自分にそっくりなもう一人がいることに興味を持ったらしい。
 名を知りたがった。家族構成や、趣味など、なんだって聞きたがった。

 マルは同じ役人の家系で、しかも学舎で主席に座るという秀才ぶりだ。
 帰郷の途中で通るその街では、その役人家族によくもてなされた。期待、されていたのだろう。
 そこで情報収集をして、それを獣の少女と話すネタにしていたそうだ。

「その少女は、自分にそっくりの役人の娘が、自分の片割れだと知っていました。
 おぼろげに記憶があったのだそうです。もう一人の自分の記憶が……。
 ずっと気のせいだと思っていたけれど、あれは気のせいじゃなかったのだって、僕の言葉で確信を持ったんです。
 獣人が人から生まれるのは周知の事実。
 ならその役人が、本来の自分の親なのだと知りました。
 それでその少女は、自分の片割れを、両親を、見たくてたまらなくなったんです」

 本当の、家族。
 もしかしたら、自分がいたかもしれない場所。
 でも獣の彼女は、人の街には入れない……。

「だから僕がね、一緒に歩くよと、誘いました。
 僕はその家によく招かれる。だから、その家の娘さんと一緒にいても、全然おかしくない。
 娘さんのふりをして、僕と街を歩き、片割れと同じ地に、立ってみれば良いって。
 だけどその前に、娘さんのふりをする練習をしないとね……。
 僕は、その子にそう、言ったんです」

 表情を歪めて、苦しそうにマルは言う。

 それから、マルと彼女との関係は、またひとつ、歪なものになった。
 マルはその家の招待を積極的に受け入れるようになり、帰郷の度に手土産を持参した。
 娘さんと話をし、たまには一緒に街を歩くこともした。
 マルは、その娘さんより随分と年下であったから、憧れの女性……という風な演技までこなし、違和感を払拭していく。
 そうやって準備を進めた。

「それと同時に……少女との練習も重ねました。
 少女に町娘の格好をさせて、外套を纏い、人の暮らす街を歩かせる練習です。
 流石にこれは、僕の村や片割れのいる街ではできませんから、長期休暇、帰郷の道中に。
 道具は全部僕が用意して、途中で落ち合って着替えさせて……どこかの街で一日一緒に過ごす。
 役人の娘の所作を教え、口癖を教え、なりきれるように練習させました」

 浅はかだった……そんな提案、してはいけなかったのだ。
 普段のマルなら、そんな馬鹿みたいなこと、きっとしなかった。
 だけど触れ合っていくうちに、マルはどんどん獣人の見識を改めていた。情報収集を進めていた。学舎でも学び、調べていた。
 その情報収集を楽しんでいたマルは、ありとあらゆる知識が、情報が、欲しかった。
 少女から聞き出す獣人の話をもっと貪りたかった。誰がどこの家の者か、突き詰めたかった。集められた獣人が何をしているのか、社会にどのように組み込まれているのか、そもそも獣人は本当に悪魔の使徒なのか、彼らにその自覚はあるのか……ありとあらゆる情報が欲しかった。
 だから、多少の危険は致し方ないと思っていた。
 人の心の機微など、当時のマルにはどうでも良い瑣末ごとだった…………。

「そうやって僕はね、人一人を殺す準備を、整えていったんです」

 人はなかなか、獣人と触れ合う機会を得ることはない。ましてや、話をするなど……。
 けれど、マルは狩猟民が何であるかをもう知ってしまっていたし、知っていることを少女に隠しもしなかった。
 その上で、獣人の少女を忌避することもなく、普通に接してくる、当たり前のように話を振ってくる。
 少女にとってもマルは、特殊な存在だったのだろう。
 何より彼は……彼女の欲する情報を、持っている。
 自分の片割れ。人であるのに、似ていないのに、似ているもう一人。
 はじめは少女にとっても、マルは情報を得るための手段であったのだと思う。……そう、はじめのうちは…………。
 そんな彼女にとって、マルが特別な存在になっていくのも、必然だったのだと思う……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界に引っ越しする予定じゃなかったのに

ブラックベリィ
恋愛
主人公は、高校二年生の女の子 名前は、吉原舞花 よしはら まい 母親の再婚の為に、引っ越しすることになったコトから始まる物語り。

義娘が転生型ヒロインのようですが、立派な淑女に育ててみせます!~鍵を握るのが私の恋愛って本当ですか!?~

咲宮
恋愛
 没落貴族のクロエ・オルコットは、馬車の事故で両親を失ったルルメリアを義娘として引き取ることに。しかし、ルルメリアが突然「あたしひろいんなの‼」と言い出した。  ぎゃくはーれむだの、男をはべらせるだの、とんでもない言葉を並べるルルメリアに頭を抱えるクロエ。このままではまずいと思ったクロエは、ルルメリアを「立派な淑女」にすべく奔走し始める。  育児に励むクロエだが、ある日馬車の前に飛び込もうとした男性を助ける。実はその相手は若き伯爵のようで――?  これは若くして母となったクロエが、義娘と恋愛に翻弄されながらも奮闘する物語。 ※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。 ※毎日更新を予定しております。

「自重知らずの異世界転生者-膨大な魔力を引っさげて異世界デビューしたら、規格外過ぎて自重を求められています-」

mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
 ネットでみつけた『異世界に行ったかもしれないスレ』に書いてあった『異世界に転生する方法』をやってみたら本当に異世界に転生された。  チート能力で豊富な魔力を持っていた俺だったが、目立つのが嫌だったので周囲となんら変わらないよう生活していたが「目立ち過ぎだ!」とか「加減という言葉の意味をもっと勉強して!」と周囲からはなぜか自重を求められた。  なんだよ? それじゃあまるで、俺が自重をどっかに捨ててきたみたいじゃないか!  こうして俺の理不尽で前途多難?な異世界生活が始まりました。  ※注:すべてわかった上で自重してません。

余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~

藤森フクロウ
ファンタジー
 相良真一(サガラシンイチ)は社畜ブラックの企業戦士だった。  悪夢のような連勤を乗り越え、漸く帰れるとバスに乗り込んだらまさかの異世界転移。  そこには土下座する幼女女神がいた。 『ごめんなさあああい!!!』  最初っからギャン泣きクライマックス。  社畜が呼び出した国からサクッと逃げ出し、自由を求めて旅立ちます。  真一からシンに名前を改め、別の国に移り住みスローライフ……と思ったら馬鹿王子の世話をする羽目になったり、狩りや採取に精を出したり、馬鹿王子に暴言を吐いたり、冒険者ランクを上げたり、女神の愚痴を聞いたり、馬鹿王子を躾けたり、社会貢献したり……  そんなまったり異世界生活がはじまる――かも?    ブックマーク30000件突破ありがとうございます!!   第13回ファンタジー小説大賞にて、特別賞を頂き書籍化しております。  ♦お知らせ♦  余りモノ異世界人の自由生活、コミックス3巻が発売しました!  漫画は村松麻由先生が担当してくださっています。  よかったらお手に取っていただければ幸いです。    書籍のイラストは万冬しま先生が担当してくださっています。  7巻は6月17日に発送です。地域によって異なりますが、早ければ当日夕方、遅くても2~3日後に書店にお届けになるかと思います。  今回は夏休み帰郷編、ちょっとバトル入りです。  コミカライズの連載は毎月第二水曜に更新となります。  漫画は村松麻由先生が担当してくださいます。  ※基本予約投稿が多いです。  たまに失敗してトチ狂ったことになっています。  原稿作業中は、不規則になったり更新が遅れる可能性があります。  現在原稿作業と、私生活のいろいろで感想にはお返事しておりません。  

【完結】愛する人にはいつだって捨てられる運命だから

SKYTRICK
BL
凶悪自由人豪商攻め×苦労人猫化貧乏受け ※一言でも感想嬉しいです! 孤児のミカはヒルトマン男爵家のローレンツ子息に拾われ彼の使用人として十年を過ごしていた。ローレンツの愛を受け止め、秘密の恋人関係を結んだミカだが、十八歳の誕生日に彼に告げられる。 ——「ルイーザと腹の子をお前は殺そうとしたのか?」 ローレンツの新しい恋人であるルイーザは妊娠していた上に、彼女を毒殺しようとした罪まで着せられてしまうミカ。愛した男に裏切られ、屋敷からも追い出されてしまうミカだが、行く当てはない。 ただの人間ではなく、弱ったら黒猫に変化する体質のミカは雪の吹き荒れる冬を駆けていく。狩猟区に迷い込んだ黒猫のミカに、突然矢が放たれる。 ——あぁ、ここで死ぬんだ……。 ——『黒猫、死ぬのか?』 安堵にも似た諦念に包まれながら意識を失いかけるミカを抱いたのは、凶悪と名高い豪商のライハルトだった。 ☆3/10J庭で同人誌にしました。通販しています。

もしかしてこの世界美醜逆転?………はっ、勝った!妹よ、そのブサメン第2王子は喜んで差し上げますわ!

結ノ葉
ファンタジー
目が冷めたらめ~っちゃくちゃ美少女!って言うわけではないけど色々ケアしまくってそこそこの美少女になった昨日と同じ顔の私が!(それどころか若返ってる分ほっぺ何て、ぷにっぷにだよぷにっぷに…)  でもちょっと小さい?ってことは…私の唯一自慢のわがままぼでぃーがない! 何てこと‼まぁ…成長を願いましょう…きっときっと大丈夫よ………… ……で何コレ……もしや転生?よっしゃこれテンプレで何回も見た、人生勝ち組!って思ってたら…何で周りの人たち布被ってんの!?宗教?宗教なの?え…親もお兄ちゃまも?この家で布被ってないのが私と妹だけ? え?イケメンは?新聞見ても外に出てもブサメンばっか……イヤ無理無理無理外出たく無い… え?何で俺イケメンだろみたいな顔して外歩いてんの?絶対にケア何もしてない…まじで無理清潔感皆無じゃん…清潔感…com…back… ってん?あれは………うちのバカ(妹)と第2王子? 無理…清潔感皆無×清潔感皆無…うぇ…せめて布してよ、布! って、こっち来ないでよ!マジで来ないで!恥ずかしいとかじゃないから!やだ!匂い移るじゃない! イヤー!!!!!助けてお兄ー様!

【R18・完結】おっとり側女と堅物騎士の後宮性活

野地マルテ
恋愛
皇帝の側女、ジネットは現在二十八歳。二十四歳で側女となった彼女は一度も皇帝の渡りがないまま、後宮解体の日を迎え、外に出ることになった。 この四年間、ジネットをずっと支え続けたのは護衛兼従者の騎士、フィンセントだ。皇帝は、女に性的に攻められないと興奮しないという性癖者だった。主君の性癖を知っていたフィンセントは、いつか訪れるかもしれない渡りに備え、女主人であるジネットに男の悦ばせ方を叩きこんだのだった。結局、一度も皇帝はジネットの元に来なかったものの、彼女はフィンセントに感謝の念を抱いていた。 ほんのり鬼畜な堅物騎士フィンセントと、おっとりお姉さん系側女によるどすけべラブストーリーです。 ◆R18回には※がありますが、設定の都合上、ほぼ全話性描写を含みます。 ◆ヒロインがヒーローを性的に攻めるシーンが多々あります。手や口、胸を使った行為あり。リバあります。

婚約も結婚も計画的に。

cyaru
恋愛
長年の婚約者だったルカシュとの関係が学園に入学してからおかしくなった。 忙しい、時間がないと学園に入って5年間はゆっくりと時間を取ることも出来なくなっていた。 原因はスピカという一人の女学生。 少し早めに貰った誕生日のプレゼントの髪留めのお礼を言おうと思ったのだが…。 「あ、もういい。無理だわ」 ベルルカ伯爵家のエステル17歳は空から落ちてきた鳩の糞に気持ちが切り替わった。 ついでに運命も切り替わった‥‥はずなのだが…。 ルカシュは婚約破棄になると知るや「アレは言葉のあやだ」「心を入れ替える」「愛しているのはエステルだけだ」と言い出し、「会ってくれるまで通い続ける」と屋敷にやって来る。 「こんなに足繁く来られるのにこの5年はなんだったの?!」エステルはルカシュの行動に更にキレる。 もうルカシュには気持ちもなく、どちらかと居言えば気持ち悪いとすら思うようになったエステルは父親に新しい婚約者を選んでくれと急かすがなかなか話が進まない。 そんな中「うちの息子、どうでしょう?」と声がかかった。 ルカシュと早く離れたいエステルはその話に飛びついた。 しかし…学園を退学してまで婚約した男性は隣国でも問題視されている自己肯定感が地を這う引き籠り侯爵子息だった。 ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★8月22日投稿開始、完結は8月25日です。初日2話、2日目以降2時間おき公開(10:10~) ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

処理中です...