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拠点村 18
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俺の言葉に、一同はなんともいえない顔をした。
そうなれば、素晴らしいことだろう。けれど、現実はそう簡単ではない。皆がそれを、理解している。
「そりゃぁ……すげぇ志だと思うけどなぁ……。思うけど……金が掛かるだろう?」
「そうだよな。子供一人育てるのにだって、相当かかるだろ。それを何十人もだろ? この村で、そんなこと、やってられんのか?」
「しかも孤児って、タチ悪いぞ?ちゃんと育つ保証もねぇしよ……」
「世間の規則や常識教えるだけで難儀しそうだよなぁ」
「はじめのうちの大赤字は覚悟しているよ。だけどこれは、それでもやりたいことだから……。
俺がこの村で目指しているのはね、価値観の共有を、許容できる社会なんだ。
秘匿権を放棄するっていう、あの試みも、根幹はここに繋がる。
誰かの幸を妬んだり、不幸を不幸のままにする社会じゃなくて、皆で少しずつ、前に進む社会なんだよ」
そう言うと、皆が一様に、意味不明。と、表情を固めた。
まあ正直、このことを絡めてしまうと、意味不明だよな、ほんと。苦笑が零れたが、ふと、思いついた。
「例え話をしよう。
ここに、ある道具を作れる職人がいる。その道具は『洗濯板』という名だ」
そう言って一同に視線を巡らせた。
「洗濯板というのは、画期的な道具でね。服の汚れが、手で洗うより断然早く、綺麗になるんだ。
それを作れる職人はただ一人。そしてその職人が秘匿権を得て、その洗濯板を売り出した。
するとどうだろう……その洗濯板は評判を呼んで、飛ぶように売れた。
売れたけどね……作れる職人はただ一人だ。求める人すべてに供給できるほど、数をこなせない。すると、何が起こると思う?
洗濯板は、高い金を出してでも良いから欲しい! と思った、金持ちらが我先にと金を出し、得ることになった。
そうなると、もうそれは特別な品だ。少ない数を高く売る方が、職人だって楽に儲かる。
そうやって時は過ぎ……その職人が死に、洗濯板は、世から姿を消すこととなった。
その職人には子がなく、継ぐ者がいなかったから……作れる人が、いなくなってしまったからね」
えー……なくなるのかよ……。と、どこかで声が上がった。
それを俺は、ここぞとばかりに掬い取る。
「そうなんだ。技術を秘匿するということは、そういうことが起こり得る。
というか、俺たちは日々そうやって、色々なものを失くしてきていると思うよ。ただ一人しか作れなかった特殊な道具や、美味な料理を、秘匿権というもので守っているつもりで、どこかに失くしてしまっているんだ。
で、この村で俺がしようとしていることは、その洗濯板を作れる職人が、何十人といればどうなるか……ということなんだよ」
そう言うと、各々が思考を巡らせ、口を開く。
「そりゃぁ……たくさんの人が、使うんじゃねぇかな」
「安く手に入るなら買うよな。作れる奴が多いなら、高値にもならんだろうしな」
「そうだね。だけどそれだけじゃない。その先があるんだよ」
「……その先?」
「その先って、何が先だ?」
ちんぷんかんぷんと言った様子で、顔を見合わせる職人ら。
しばらく色々やり取りしていたが、俺の求める答えは出てこない。
「全員後継がいねぇってことはねぇだろ。次の代も続くよな」
「……そのうち売れなくなる?」
「なんでそう思う?」
「いや、誰でも持ってるだろうし……」
「そりゃねぇだろ。包丁だって持っててもまた買う。壊れたりとか、磨耗したりとかよ」
「じゃあなんだ? 他なんかあるか?」
「あはは、それ、私たち知ってるわ!」
と、急にカーリンの声が飛び込んできた。
賄い作りを終えて、この人だかりを覗きに来たらしい。
ユミルやダニルもニコニコと笑っている。三人には簡単な答えだろう。
「何が起こるんだ?」
「もう降参するから教えてくれよー」
奥の方からのそんな声に、ユミルが俺を見るから、俺は笑って頷く。
「それはねぇ……もっと良いものができんのよ!」
カーリンは、胸を張ってそう答えた。
そして、ユミルとダニルも合いの手を入れる。
「こうした方が良いんじゃないか……こうしてみたらどうだろうか……この方が便利なんじゃないか……みたいな、いろんな人の意見が、もっと良いものを閃く切っ掛けになるんですよね」
「さして遠くない将来に、どんどん改良されて、はじめとは比べもんにならないほど、良いものになるな」
「うん。それが答えなんだ。更に相乗効果があるぞ。
その洗濯板で、洗濯にかかる時間が減る。服の汚れが落ちやすくなる。
そうすると、時間に少しゆとりが出るし、服を買い替える回数が減るな。
空いた時間にその分働いたり、休んだりできるし、余った金を他のことに使える。
そうやって、少しずつ生活が楽になる。家計に余裕が持てるようになれば、病気になった時だって医者にかかれる。子供の将来のために、貯蓄することだってできるだろう。
たかだか一つの秘匿権を放棄し、皆で共有するだけで、それだけ豊かになれたら、凄いと思わないか?」
「そ、そんな夢物語みたいなことって、あんのかなぁ……」
誰かの、疑問。
たったひとつの道具で、そんな都合良く、物事が進むだろうか?と、そう考えている。
そのつぶやきにも、別場所から答えが返った。
「けど、この村……もう一つ、やっちまってるよな……」
「やっちまってるって?」
「水路だよ。水汲みがいらねぇんだぜ?」
シン……と、また、静まった。
水汲みというのは、大体の家において、重労働だ。
井戸から水を汲み上げること、それを家まで運ぶこと、更には何往復も繰り返すこと。
井戸が近場にない場合もある。だけど一度に運べる水の量は、どうやったって両手に持てる手桶分だけなのだ。
「こんな水路の使い方なんて……今まで考えたこと、なかったよな……。
これだってよ、秘匿権行使すりゃ、ここだけのもんになるんだ……。そりゃ、なかなか取り入れられるもんじゃないけど……でも、できなくはない。
セイバーンなら、他にもやれる場所があるかもしれないって思うし、水源が近い地域なら可能性高いぜ」
「俺ら、口止めもなんもされてねぇじゃん……できちまうよ」
「えええぇぇぇぇ、良いのかそれ⁉︎」
「構わないさ。取り入れられるなら、どんどんそうしてもらったら良いよ。
とはいえ、水路の管理を必要とすることだから、形だけでは駄目だ。ちゃんとそこを、現地で徹底してくれよ? それだけ心得てくれれば、どこでだって利用したら良い。
水路があれば、湯屋も設置しやすくなる。風呂も普及するようになれば、更に生活が豊かになるだろう。
そうやって、少しずつのことだって、たくさんが連なれば、大きく変わる。
この技術を、特定の人だけが利用する特別な何かにして守るより、ずっと価値があると思わないか?」
少し、実感が伴ったのだろう。
またザワザワと、周りが少しずつざわめき合う。
「風変わりな村になるんだと思うよ、ここは。
だけど……いつかそれが、当たり前になれば良いと、俺は思うんだよ。
秘匿権は、元はと言えば、貴族の特権確保が発端で、貴重な技術な保護を謳いつつも、結局は権力者が得をする制度になっている。
貴族なら、文句を言ってくる者は限られるから、権利を害される恐れは少ない。だが、庶民ではそうはいかない。似た技術同士が争えば、秘匿権は大抵金持ちや、貴族が得る。弱者は利益を得難い。
また、隣人に妬まれたり、組合のあたりが厳しくなったり、結構色々、問題が発生する」
説明すると、思い当たる節はある様子で、あー……と、皆が、思案顔になる。
「つまりな、案外得している人間は少ない制度なんだ。得していると思っている相手も、生き辛くなっているだけだったりする。
そんなもの、大切にしておくことはないさ。秘匿権なんてものに囚われなくても、人は豊かになれる。俺はそれをここで、証明できたらと、思ってる」
秘匿権の全てが悪いとは言わない。特殊な技術の保護というのも、一面では大切なことだ。
特に権力者が持っておくことで、時代の流れから消えていく可能性は少なくなる。貴族は世襲の意識が、民間より強固だから、養子を取ってでも名を繋げる。そうして家名が続く以上、その技術も引き継がれていくのだ。
本当に特殊で、大切な技術なら、そうやって守っていくことも必要だろうが、今はそれが乱用されすぎている。
「そんなわけだ。
俺がここでしたいと思っていること、なんとなくでも、理解してもらえたなら、嬉しく思う。
ここが良い村になるよう、皆の腕を貸してくれ。よろしく頼む」
秘匿権のこと。そして獣人のこと。社会の形や信仰のこと。
言えることと、言えない思惑。色々があって、混沌とした村になる。
だけどそれは、必ず俺たちの未来に必要なことであるとも思っている。いつかは立ち向かわなければならない問題だと。
だから社会の縮図をここに作る。小さな波紋から、大きな波を作っていく。何年掛けてでも。
いつかやらなければならないなら、俺が、俺の意思でもってそれを始める。
言葉にすることで、その決意を新たにして、俺は皆に頭を下げた。
無理だって、そう思っている者も、少なからずいるだろう。
だけどその無理を、現実にするのが領主一族端くれの、俺の役割。存在意義だ。
そうなれば、素晴らしいことだろう。けれど、現実はそう簡単ではない。皆がそれを、理解している。
「そりゃぁ……すげぇ志だと思うけどなぁ……。思うけど……金が掛かるだろう?」
「そうだよな。子供一人育てるのにだって、相当かかるだろ。それを何十人もだろ? この村で、そんなこと、やってられんのか?」
「しかも孤児って、タチ悪いぞ?ちゃんと育つ保証もねぇしよ……」
「世間の規則や常識教えるだけで難儀しそうだよなぁ」
「はじめのうちの大赤字は覚悟しているよ。だけどこれは、それでもやりたいことだから……。
俺がこの村で目指しているのはね、価値観の共有を、許容できる社会なんだ。
秘匿権を放棄するっていう、あの試みも、根幹はここに繋がる。
誰かの幸を妬んだり、不幸を不幸のままにする社会じゃなくて、皆で少しずつ、前に進む社会なんだよ」
そう言うと、皆が一様に、意味不明。と、表情を固めた。
まあ正直、このことを絡めてしまうと、意味不明だよな、ほんと。苦笑が零れたが、ふと、思いついた。
「例え話をしよう。
ここに、ある道具を作れる職人がいる。その道具は『洗濯板』という名だ」
そう言って一同に視線を巡らせた。
「洗濯板というのは、画期的な道具でね。服の汚れが、手で洗うより断然早く、綺麗になるんだ。
それを作れる職人はただ一人。そしてその職人が秘匿権を得て、その洗濯板を売り出した。
するとどうだろう……その洗濯板は評判を呼んで、飛ぶように売れた。
売れたけどね……作れる職人はただ一人だ。求める人すべてに供給できるほど、数をこなせない。すると、何が起こると思う?
洗濯板は、高い金を出してでも良いから欲しい! と思った、金持ちらが我先にと金を出し、得ることになった。
そうなると、もうそれは特別な品だ。少ない数を高く売る方が、職人だって楽に儲かる。
そうやって時は過ぎ……その職人が死に、洗濯板は、世から姿を消すこととなった。
その職人には子がなく、継ぐ者がいなかったから……作れる人が、いなくなってしまったからね」
えー……なくなるのかよ……。と、どこかで声が上がった。
それを俺は、ここぞとばかりに掬い取る。
「そうなんだ。技術を秘匿するということは、そういうことが起こり得る。
というか、俺たちは日々そうやって、色々なものを失くしてきていると思うよ。ただ一人しか作れなかった特殊な道具や、美味な料理を、秘匿権というもので守っているつもりで、どこかに失くしてしまっているんだ。
で、この村で俺がしようとしていることは、その洗濯板を作れる職人が、何十人といればどうなるか……ということなんだよ」
そう言うと、各々が思考を巡らせ、口を開く。
「そりゃぁ……たくさんの人が、使うんじゃねぇかな」
「安く手に入るなら買うよな。作れる奴が多いなら、高値にもならんだろうしな」
「そうだね。だけどそれだけじゃない。その先があるんだよ」
「……その先?」
「その先って、何が先だ?」
ちんぷんかんぷんと言った様子で、顔を見合わせる職人ら。
しばらく色々やり取りしていたが、俺の求める答えは出てこない。
「全員後継がいねぇってことはねぇだろ。次の代も続くよな」
「……そのうち売れなくなる?」
「なんでそう思う?」
「いや、誰でも持ってるだろうし……」
「そりゃねぇだろ。包丁だって持っててもまた買う。壊れたりとか、磨耗したりとかよ」
「じゃあなんだ? 他なんかあるか?」
「あはは、それ、私たち知ってるわ!」
と、急にカーリンの声が飛び込んできた。
賄い作りを終えて、この人だかりを覗きに来たらしい。
ユミルやダニルもニコニコと笑っている。三人には簡単な答えだろう。
「何が起こるんだ?」
「もう降参するから教えてくれよー」
奥の方からのそんな声に、ユミルが俺を見るから、俺は笑って頷く。
「それはねぇ……もっと良いものができんのよ!」
カーリンは、胸を張ってそう答えた。
そして、ユミルとダニルも合いの手を入れる。
「こうした方が良いんじゃないか……こうしてみたらどうだろうか……この方が便利なんじゃないか……みたいな、いろんな人の意見が、もっと良いものを閃く切っ掛けになるんですよね」
「さして遠くない将来に、どんどん改良されて、はじめとは比べもんにならないほど、良いものになるな」
「うん。それが答えなんだ。更に相乗効果があるぞ。
その洗濯板で、洗濯にかかる時間が減る。服の汚れが落ちやすくなる。
そうすると、時間に少しゆとりが出るし、服を買い替える回数が減るな。
空いた時間にその分働いたり、休んだりできるし、余った金を他のことに使える。
そうやって、少しずつ生活が楽になる。家計に余裕が持てるようになれば、病気になった時だって医者にかかれる。子供の将来のために、貯蓄することだってできるだろう。
たかだか一つの秘匿権を放棄し、皆で共有するだけで、それだけ豊かになれたら、凄いと思わないか?」
「そ、そんな夢物語みたいなことって、あんのかなぁ……」
誰かの、疑問。
たったひとつの道具で、そんな都合良く、物事が進むだろうか?と、そう考えている。
そのつぶやきにも、別場所から答えが返った。
「けど、この村……もう一つ、やっちまってるよな……」
「やっちまってるって?」
「水路だよ。水汲みがいらねぇんだぜ?」
シン……と、また、静まった。
水汲みというのは、大体の家において、重労働だ。
井戸から水を汲み上げること、それを家まで運ぶこと、更には何往復も繰り返すこと。
井戸が近場にない場合もある。だけど一度に運べる水の量は、どうやったって両手に持てる手桶分だけなのだ。
「こんな水路の使い方なんて……今まで考えたこと、なかったよな……。
これだってよ、秘匿権行使すりゃ、ここだけのもんになるんだ……。そりゃ、なかなか取り入れられるもんじゃないけど……でも、できなくはない。
セイバーンなら、他にもやれる場所があるかもしれないって思うし、水源が近い地域なら可能性高いぜ」
「俺ら、口止めもなんもされてねぇじゃん……できちまうよ」
「えええぇぇぇぇ、良いのかそれ⁉︎」
「構わないさ。取り入れられるなら、どんどんそうしてもらったら良いよ。
とはいえ、水路の管理を必要とすることだから、形だけでは駄目だ。ちゃんとそこを、現地で徹底してくれよ? それだけ心得てくれれば、どこでだって利用したら良い。
水路があれば、湯屋も設置しやすくなる。風呂も普及するようになれば、更に生活が豊かになるだろう。
そうやって、少しずつのことだって、たくさんが連なれば、大きく変わる。
この技術を、特定の人だけが利用する特別な何かにして守るより、ずっと価値があると思わないか?」
少し、実感が伴ったのだろう。
またザワザワと、周りが少しずつざわめき合う。
「風変わりな村になるんだと思うよ、ここは。
だけど……いつかそれが、当たり前になれば良いと、俺は思うんだよ。
秘匿権は、元はと言えば、貴族の特権確保が発端で、貴重な技術な保護を謳いつつも、結局は権力者が得をする制度になっている。
貴族なら、文句を言ってくる者は限られるから、権利を害される恐れは少ない。だが、庶民ではそうはいかない。似た技術同士が争えば、秘匿権は大抵金持ちや、貴族が得る。弱者は利益を得難い。
また、隣人に妬まれたり、組合のあたりが厳しくなったり、結構色々、問題が発生する」
説明すると、思い当たる節はある様子で、あー……と、皆が、思案顔になる。
「つまりな、案外得している人間は少ない制度なんだ。得していると思っている相手も、生き辛くなっているだけだったりする。
そんなもの、大切にしておくことはないさ。秘匿権なんてものに囚われなくても、人は豊かになれる。俺はそれをここで、証明できたらと、思ってる」
秘匿権の全てが悪いとは言わない。特殊な技術の保護というのも、一面では大切なことだ。
特に権力者が持っておくことで、時代の流れから消えていく可能性は少なくなる。貴族は世襲の意識が、民間より強固だから、養子を取ってでも名を繋げる。そうして家名が続く以上、その技術も引き継がれていくのだ。
本当に特殊で、大切な技術なら、そうやって守っていくことも必要だろうが、今はそれが乱用されすぎている。
「そんなわけだ。
俺がここでしたいと思っていること、なんとなくでも、理解してもらえたなら、嬉しく思う。
ここが良い村になるよう、皆の腕を貸してくれ。よろしく頼む」
秘匿権のこと。そして獣人のこと。社会の形や信仰のこと。
言えることと、言えない思惑。色々があって、混沌とした村になる。
だけどそれは、必ず俺たちの未来に必要なことであるとも思っている。いつかは立ち向かわなければならない問題だと。
だから社会の縮図をここに作る。小さな波紋から、大きな波を作っていく。何年掛けてでも。
いつかやらなければならないなら、俺が、俺の意思でもってそれを始める。
言葉にすることで、その決意を新たにして、俺は皆に頭を下げた。
無理だって、そう思っている者も、少なからずいるだろう。
だけどその無理を、現実にするのが領主一族端くれの、俺の役割。存在意義だ。
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