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大店会議 5

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 応接室に戻り、程なくして残りの面々も戻ってきた。ウーヴェは呆然とした感じで、会議室に戻ったそうだ。

「私は、何度、立ちくらみを起こしかけたか……なんなんですかあれは‼︎    さっさと処分すれば良いでしょう!    勝手に自滅したのですから、便乗すれば済むことでしょうに‼︎」

 帰った途端ハインにそんな説教を始められてげんなりする……。
 けどなぁ……俺の印象では、ウーヴェは限りなく白に近い気がしたのだ。
 視線を逸らして逃げる俺を、こいつはしつこく追いかけてきて、グダグダと腹黒い言葉を吐き散らかして来るのだが、サヤがハインのその様子にビックリしているからやめてほしい。
 いやぁ……こういう奴なんだよ、前から。今まで結構しっかり猫かぶってたけど……。

「バルチェ商会を取り潰して、その資金を氾濫対策に当てれば、万事解決だったのでは⁉︎
    街から悪人が減り、借金も無くなる。会議で足を引っ張ってくる者も居なくなる。これ以上ない解決策ではないですか!」
「ハイン……それ、悪人の発想だと思うよ……」

 俺の言葉にハインがギラリと目を光らせる。
 怒るなよ……。でもそうだろ?    俺はバルチェ商会が何をしてたかまだ知らない。どうやら何かやらかしてるぞって分かっただけで、処分なんてできる訳ないじゃないか。

「マル、情状酌量の余地無いって、バルチェ商会はどんな悪事を働いたの」
「小狡いものですよぅ。
 上からのお達し額より多くの金額を報告して、寄付ぶんを着服してたんでしょうね。
 十数年、続いてたんじゃないですかね?その辺りから、帳簿の差異が増えてきましたし。
 考えると結構凄いことしてますよ。
 資金の貸し付けができないところには自身が金を貸し、更に利息をせしめてます。
 協力しなければ、上に睨まれると言われれば、仕方ないと従う店も多いですしねぇ。
 あとこれ……多分、役人も絡んでるんじゃないですかね?賄賂を貰って報告を怠った者が居そうです」
「お前……それ、いつから知ってた?」
「やー、数字の差異は前々から知ってましたけど、悪事の概要がはっきりしたのはさっきですかねぇ。処分もやむなしと自暴自棄になるような悪事って、貴族の金に手をつけてるとか、その辺りでしょう?そう考えると大体の部分に辻褄が合うのですよねぇ。
 大体なんで、もうちょっと違う何かも混じってそうですけど。
 もう一回、資料を当たり直せば、その辺の証拠も拾えると思いますよ」
「いや、今はいい……氾濫対策が先だし。それに、ウーヴェから報告してもらえたらと思うし」

 俺の言葉に、またハインの目が吊り上がった。ギルも呆れたような溜息をつく。

「お前さ……優しいにも程があるんじゃねぇの?
 ハイン程過激に行けとは言わねぇけどよ……明らかに着服してんなら、強権振るっても良い筈だろ。もうその疑いがあるってだけでも処罰の対象もんだろ、本来は」

 本来は……ね。
 貴族の常識でいけば、そうなんだよね……。
 利益より不利益の方が多い者は、さっさと処分する方が早い。
 今後の禍根になりそうなものは、早々に捨てておくべし。でもそれを俺は好まない。

「ギルは、疑わしいだけで罰せられて、納得できるの?」
「……そりゃ、できねぇけど……」
「自分がそれで納得できないのに、人にそれを強いるのは、ただの悪政だと思う。
 もしかしたら、バルチェ商会側には、そうせざるを得なかった理由があるのかもしれない」
「悪事は悪事だろ」
「悪事は悪事だよ。だけど……だからって、上から押さえつければ良いとは、思えないよ……」

 刃物を持って暴れた。それは罪だ。だから切って捨てた。
 今回の、サヤが斬られた事件だって、そうなっていれば、何も明るみに出なかった筈だ。
 ウーヴェは、話を聞けと指示を出したのだ。刃物を向けられても、翻さなかった。自分の身すら危険に晒そうとした。サヤが居なければ、刺されていたのはウーヴェだったのだ。
 謝罪なんて、する必要も無かった。無かったこと。それで全てを済ませれば、罪をこちらに気取られることもなかった。いちいちが、引っかかる。ウーヴェは、わざわざ墓穴を掘りに来ている。

「それが、悪人のすること?
 俺は……そうしたウーヴェを、斬って捨てたくないと思ったんだけど……間違ってるかな。
 サヤが傷を負ってしまったのは、正直今も腹立たしい。だけど……なんか、ウーヴェを責められないなって、思ってしまったんだ……。
 さっきだって、サヤに傷の具合を聞いてた……。保身を考えての行動だと思えない。
 あいつは、良い奴なのかなって……。
 ウーヴェがしたと同じぶん、俺も彼に、機会を与えて良いんじゃないかって」
「良い奴なら、悪事を黙認していたことを見逃すというのですか」
「そんなことは言ってない。ただ、自身の口で告げる時間を、与えたかっただけだ」
「放置している間に、証拠隠滅を図るとか、悪足掻きに走るとは思わないのですか⁉︎」

 ハインを見る。
    苛々している。俺がじっと見てると、ギラリと一度すごい視線を向けてから、逸らした。
 これはあれかな…………。

「ハイン、サヤの仇は、ウーヴェじゃないと思う」
「なっ⁉︎」
「お前、俺の時もキレてたし」

 ハインは禁忌の壁というものが薄い。本来なら選ばないような手段も躊躇なく選んでしまう。それが最善だと思えば、自分が泥を被るくらいは平気でやってしまおうとするのだ。
 俺の為だと思えば、自分の命を消耗してでも、俺の危険を排除する方を選ぶ。
 あくまで俺が一番優先されることに変わりは無いのだろうが、サヤも守る対象になったのだろう。
 ハインにとって大切なものが増えた。それは喜ばしいことだけれど……ちょっと不安だ。
 ハインは、自分の手の中にあるものを傷つけられたりすることに過剰だ。
 それはきっと、ハインの生い立ちが関係していて、ハインが人生の中で失ってきたものの大きさを物語っていて……侵入してきたと思う外部からの圧力に、気持ちが暴走してしまうのだと思う。
 冷静なふりや、口調をして、誤魔化しているけれど。

「大丈夫だよ。そこは俺だって、同じくらい怒ってる。
 だけど、ぶつける先を間違ったら、駄目だろ?」
「勝手に、こちらの考えを、でっち上げないでください!    私は……っ」
「ウーヴェに八つ当たりしたら、サヤが悲しむよ」
「っ……だから、勝手に、でっち上げないでくださいと言ってるでしょう‼︎」

 ハインが激怒して、大股で部屋を出て行ってしまった。
 サヤが呆然と見送り、ギルは腹を抱えて笑っている。
 マルも呆れたように肩を竦めた。

「相変わらずだねぇ、ハイン」
「そこをしつこく抉ぐるレイも相当だよな……ああ腹痛ぇ……もう駄目だ……」
「あ、あの……追いかけなくて、良いのですか?    ハインさん、すごく怒って……」
「ないない、怒ってない。言い当てられて焦ってんのな。
 しばらく放置しといてやれよ。顔面取り繕えないと、帰ってこれねぇから」

 扉とこちらを見比べながらオロオロするサヤに、ギルが笑って手を振る。

「あいつさぁ、サヤが怪我したのに責任を感じてんだよ、多分。
 で、ねちこい性格だから、全然まだ怒ってんの。怒りのぶつけ先に叩きつけるまで怒ってる。
 一番頓着してませんって態度取っときながらな。
 だから手っ取り早く、バルチェ商会叩き潰してやるつもりでいたのに、レイが先延ばしにしやがったからイラついてたんだよ」

 ギルの解説にサヤは唖然とし、俺は苦笑する。
 まあ、ぶっちゃけるとそんな感じだ。
 うまい具合に悪事のしっぽがちらついたので、ここぞとばかりに掴んでやろうとしていたのだ。
 なのに俺が勝手に話の筋を変えた。ウーヴェをいたぶってやろうくらいに思ってたのに、それどころか擁護した。今すぐ復讐できるだけの材料も揃っているのに、お預けをくらった。
 それであんな風にイラついて、怒ってたのだ。

「ハインはサヤのこと、すごく大切に思ってるってことだよ。
 だけど、サヤは……ウーヴェは良い人だったって言ってたし、俺も悪い奴だと思えなかったし……暫く我慢してもらうしかないかな。
 あだけ釘を刺しておけば、自重するだろうし」
「あ、あえてされてたんですか⁉︎」
「ハインの性格は弁えてるよ」

 俺はそう言って肩を竦める。殆ど一日中、九年以上一緒に過ごしてるんだから。
 禁忌の壁が薄いハインは、サヤの危険を排除するために多少の反則もやむなしと行動しそうだ。だがそんな方法は選んで欲しく無いし、自分を大切にしてほしい。エゴンが悪人だとして、それを処罰するために、自分が悪事を働いてでも…なんて、本末転倒だ。

「会議を再開するまでには、戻るよ。それまでそっとしておこう。
 さて、問題はここからだよな。感触は良かったように思うけど……どうかなぁ」
「土建の後継は釣れそうだったな。
 若い方が思考が柔軟だし……まあ、視野も狭いし?    釣れやすいと思うが…。
 エゴンと、オレク、カスペル辺りはどうせ反対だろうしな……あいつらつるみがちだし。
 反対意見をどれだけ論破できるかかな…」
「賛成はまあ、ギルだろ?    後は…」
「うちの組合長は賛成すると思いますよぅ。楽しそうだったし。
 革新的なのが好きな方ですからねぇ。そうすると材木組合辺りも釣れますかね」

 それぞれの意見を纏めていくと、反対が濃厚なのはバルチェ商会、麦商のカスペル、酒造組合オレク。
 賛成。もしくはそれが見込めそうなのはバート商会ギルバート、商業組合レブロン、材木組合エイルマー。あと、食いつきの良かった土建組合もかなとなった。
 職人組合も反応してたが、どうだろうな…大工には好印象でも、組合全体の意見をと考えると、分からない。

「前例が無い。は、絶対出てくるよな。前例が役に立たねぇのに前例に習ってどうすんだって話をすりゃ良いか。
 工事の規模と費用は突っ込まれるだろうな。実際、全金額つぎ込むって言ってる状況だ。失敗したらどうするんだってなるよな。農民らの生活する場所が確保できないってのは……やっぱり問題だし……」
「そこは、別館を使うよ。
 万が一の場合は、農民全員、別館に避難できるし、生活できる。それだけの部屋数と設備は整っている」

 俺のその言葉にギルが目を見張り、サヤが唖然とする。
 ちょっと後出しにバツが悪い思いをするが……俺だってやる時はやるよ。

「……れ、レイシール様?」
「良いんだ。
 正念場だから。
 俺だって立場を賭けるくらいのことはするよ。大した価値もない立場だけど…」
「で、でも……!」
「良いんだ。
 領民を護るのは、領主一族の責務。だろ?
 領民に身銭を切れって言って、俺が踏ん反り返ってるのってどうなの?    って、話だろ。
 無理をお願いするのだから、これくらいのことは引き受けなきゃね。
 大丈夫だよ。成功すれば良いんだ。その為にマルも頑張ってくれる。だから、ね?」

 俺がそう言って笑っておくと、ギルは苦虫を数匹口に突っ込まれたような顔をし、サヤは両手を口の前で握り締めていた。マルは相変わらずですねぇと、へらへら笑う。
 大丈夫だよ。そんなに心配しないで。これはね、俺にも必要なことだと思うんだ。
 サヤの痕跡を残すために……。必要なことだと思うんだよ……。

「だからさ、まあ、あまり気にしないで。先のことを心配しても仕方がないよ。
 それよりもまず、対策資金の確保だろ。目の前のことを、一つずつ、こなしていこう?」

 自分の中で変化が起きているのは気付いていた。
 サヤが俺を大切なものの記憶に分類してくれていると知ったから。俺は弱くないと言ってくれたから。
 だからといって、異母様や兄上に対して感じる恐怖や、過去の出来事が振り切れたわけではなかったけれど、それでも、立ち向かえそうな気がしていた。
 サヤの中の俺を、辛い記憶にしたくない……。思い出してもらえる記憶でありたい。そう考えたのだ。
 サヤは捨てないと言った。辛い記憶であっても、きっと大切にしてくれる……けれど、思い出す度辛くなるような記憶でいたくないのだ。いつでも取り出して、眺めておける記憶でありたいと、そう思ったのだ。
 だから頑張る。少しくらい無茶もしよう。
 その為になら、怖くて痛いことくらいは、我慢できそうな気がした。

 ……多分これは、反動なのだと思う。
 引き摺っていた重荷が急に減った気がして、身体を軽く感じているだけだ。
 まあ、それが分かっていても、動けそうだから動きたい。動けるうちに動きたい。
 どうしようもないところまで進むことが出来れば、後は進むしかないのだ。
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