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マルクス 2
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マルとの交渉材料がある程度定まってから、サヤはギルに調理場を借りたいと申し出た。
マルへの交渉道具として、調理をしたいと言うのだ。
新しい料理ですかとハインが食い付き、ギルが俺のぶんも作るならな!と、承知する。
とはいえ、昼食はもう準備されていたので、軽食用にと、人数分を作ることとなった。作り方も、簡単ですからと、ギルの所の料理長に伝えたらしい。その代わり、調理に必要な食材もバート商会の食料庫から出すこととなった。昼食を終え、準備万端に整ってから、ギルがマルを捕獲しに行ってくると、馬車で出かけた。
奇跡的なことに、マルは死にかけていなかった。
それどころか、仕事も片付けて、時間を空けて待っていたらしい。
もっと早く来るかと思ってたのにと文句まで添えられたと、ギルが苦々しげな顔で言った。
そんなマルが、応接室で長椅子に座ったサヤを見つめ、まずはじめに言ったのは「サヤくんのお身内の方?」という、質問で、サヤはそれに対し「本人ですよ」と、にこやかに答えた。
「あれぇ? サヤくんが見当たらなかったのは、性別を勘違いしてたからじゃないよね」
「それはそうでしょう。マルさんは、黒髪をキーワードに私を探してたのでしょう?」
「キーワード! それ何? なんて意味なのかな?」
「えっと、目印? 特徴? そんな意味ですね」
「うんうん。それ。あれからね、レイシール様に会う前の君を、僕は結構真剣に探したんだよ? なのに、全然見当たらない。
セイバーンへ繋がる街道、村道、それ以外も見て、メバックに続く道も虱潰しに情報収集したよ。
なのにねぇ、街道のどこにも君がいない。髪を隠してたのかと思って、子供の情報も集めてたんだけどね、一人でフラフラしてる子供も見当たらない。
女性の情報は集めてなかったから、もしかしたら、何か出て来るのかな……でも、ここまで何も無かったのに、今更見つかる気もしないねぇ」
ニコニコと邪気のない笑顔で、マルは躊躇なく「君は、どこのだれなのかな?」と、サヤに問うた。それに背中をひやりと撫でられた心地の俺は、サヤの横に座り、サヤを見守る。
今、この場には俺とハイン。そして、ギル、サヤ、マルだけだ。各々、好きな場所に陣取っているのだが、ハインはいつもの定位置、俺の後ろで直立し、ギルは1人掛けの椅子に胡座をかいている。
ワドとルーシーは、軽食の準備という名目で席を外している。サヤの素性を、ルーシーに教えるわけにはいかないので、そのための処置だ。
サヤは、穏やかな笑顔のまま、こてりと首を傾げてからマルに応える。
「本当に、知りたいですか?
知ってしまうと、知らなかったことにはできないですよ?」
「それは重々承知しているよ。
でも、知らないままは気持ち悪いんだよね。ここまで痕跡が無いと特に。
人一人の痕跡を消すってね、やろうと思ってできることじゃないよ。どれだけ緻密に計算して行動しても、意識の外っていうのは必ず出来てしまうからね。何かを全く消し去るだなんて、それができるのは……神だけだと思うんだ」
本当に分かってるのかと聞きたくなるほど屈託無く応えるマル。
それに対しサヤは、慌てることもなく穏やかに言葉を返す。
「神……。こちらには、本当にいらっしゃるんですかね」
「こちら?」
「教えましょうかマルさん。私がどこの誰か。でも、それには条件があるんです。
私は私を守らなくてはなりません。
私をたすけてくれると約束して下さるなら、マルさんにもそれ相応の報酬をお渡しすると誓います。
まず、条件を提示しますね。
私がマルさんに求めるものは二つです。
ひとつは、土嚢を使った水害対策の総指揮を取って頂くこと。氾濫を見事に防げた場合は、その先の河川敷を作っていく工事に移行しますので、それも含めてです。
そしてもうひとつは、私の情報操作と、管理です」
サヤの出した条件を、ふんふんと頷いて聞いたマルは、報酬は? と、聞き返した。
さやはそれに、笑顔で答える。
「マルさん次第ですけど、まず水害対策の方の報酬は、土嚢と、その先の、河川敷についての情報です。私が答えれるものは全てお答えします。
それと……水と塩より効率の良い、飲み物の作り方、も教えられますよ。
水分を摂取しないと、人は脱水症状になって頭が痛くなるんです。ですが、ただ水を飲むのでは、逆効果になることもあります。
マルさんには、価値のあるものだと思いますけど、どうでしょう?」
それを聞いたマルは、目を大きく見開く。
暫く彫像のように停止した後、サヤの真似をするように、こてんと首を傾げた。
「水分を摂取しないと、脱水症状になって頭が痛くなる……。水が原因?」
「そうですよ。よく似た状態に、熱中症があります。
従者は夏場、よくなるみたいですね。
炎天下で長時間、水分補給をせずに汗をかくので、体の中の水分と、塩分が足りなくなるんですよ。
汗が何から作られているか知ってますか? 血なんです。汗をかいて、乾くとベタベタするでしょう? それが塩分ですね。
汗をかくと、血の中の水と、塩分が失われます。すると血の濃度が上がり、ドロドロになります。そうなってしまうと血が栄養を運びにくくなり、必要な栄養が必要な場所に届きません。それで、体調を崩します。
一番大切なのは、体調を崩す前に、こまめに水分を摂取することです。けれど、体調を崩した場合は、できるだけ吸収しやすい飲み物を飲むのが、体調の回復を早めます。……水だけ取っても塩を取らないと、血が薄まるだけです。血が必要以上に薄まらないよう、排泄が促され、余計脱水が進みます。
水と、塩は、理に適ってるんですけど、もう一つ加えた方が良いとされるものがあるんですよね。それが何か……知りたくないですか?」
「…………サヤくんって、面白いね。すごく、面白い」
マルが、抑揚のない喋り方に変わっていた。
どうやら、サヤの話を聞きながら、頭の中で資料を探していたらしい。
「今の話だけで、僕の知らないことが沢山あった。
根拠を聞きたいところだけど……結構整合性は取れてるよね……。なら、荒唐無稽なでっち上げを適当に喋っているわけじゃなさそうだ。
サヤくんは、そんなことを、どこで知ったの?」
「それを教えるためには、約束をして頂かないといけません。
私の情報操作と管理。水害対策の総指揮。それをして下さるなら、教えます。
私の手助けをして下さいませんか?私には、どうやら膨大な知識があるみたいです。私にとっては、ごく当たり前の知識なのですけど、ここではかなり、異質なものみたいで……。
私は、私の知識が役に立つなら、差し出すつもりでいます。でも……」
「うん。それを狙ったりされるよね。知識を知識と思わない人は多いから」
サヤの言葉に、マルは抑揚のない喋り方のまま、右手を動かす。
顎に手を当てて、傾いた頭を直す。
「危険だと思うよ。特に、神殿かな。
サヤくんの話は、神域を侵す可能性が高い。
人の成り立ち方に理由を見出すのは良くないと思うなぁ。知ってても言うべきじゃない」
「はい。レイシール様にも、そう言われています。なので、今の話は、ここだけの内緒話でお願いしますね。マルさんは、情報の価値と意味を、よく分かってらっしゃる方だって、レイシール様に伺っています。だから、お話ししました。
私が一体どこから来たのか、気になりませんか?マルさんは、どこからだと思います?」
サヤの言葉に、マルは沈黙した。
頭の中を走り回って、サヤがどこのだれかを突き詰めているのかもしれない。でも、たいした時間を使わずに、その作業は終わったようだ。
「分からない……。サヤくんの国も探してみたんだけどね。やっぱり見つからなかったんだよ。
ねぇ、この前、僕に話した話は、全部君の作り話なのかな」
「結構本当ですよ。ただ、一部……私の国の、二百年以上前の話を混ぜました。
私の国は、きっとここの方々にとっては、あり得ない状態です。そのまま話すのは、難しかったので」
「だろうねぇ。つまり君の国より、僕らの国は二百年程度は文明的に遅れてるってことなんだね。
フェルドナレンより二百年進んだ国……。少なくとも、僕の知る限りそんな国は無い。
でもそう結論を出してしまうと、君の存在自体を疑うしかない。君はどこにもいないはずの人間だって結論にしかならない」
だけど、居るんだよね、僕の目の前に。
そう言うマル。
二百年先の文明を持った国から来たサヤ……。異質さが、より際立ったように感じる。
「君は、ここに何しに来たの? なんでセイバーンで、レイ様に近付いたのかな?
その上で、正体を話そうとしているのは何故? 全く意図が読めないよ。君という存在自体が不可解すぎて、危険だ。不確定要素がありすぎる」
マルが感情の乏しい顔でそう言う。
すぐ横に座る俺には、サヤの手がギュッと、握り締められたのが見える。
サヤが何を思っているのか、それは分からない。分からないけれど……。
「マル、サヤを引き寄せたのは俺だし、側に置くと決めたのも俺だ。
サヤは、何か企みがあってここにいるのじゃないし、意図してセイバーンに来たわけじゃない。
だから、サヤを危険だなんて、言うな」
サヤを否定されるのだけは、許せなかった。
マルは事情を知らないのだから仕方がないのだと思う。思うが、サヤをここに引っ張り込んだのは、やっぱり俺だ。あの時手を引かなければ、サヤはここにいなかった。
あの瞬間に責任を持つべきはサヤではなく、やはり俺なのだ。
マルへの交渉道具として、調理をしたいと言うのだ。
新しい料理ですかとハインが食い付き、ギルが俺のぶんも作るならな!と、承知する。
とはいえ、昼食はもう準備されていたので、軽食用にと、人数分を作ることとなった。作り方も、簡単ですからと、ギルの所の料理長に伝えたらしい。その代わり、調理に必要な食材もバート商会の食料庫から出すこととなった。昼食を終え、準備万端に整ってから、ギルがマルを捕獲しに行ってくると、馬車で出かけた。
奇跡的なことに、マルは死にかけていなかった。
それどころか、仕事も片付けて、時間を空けて待っていたらしい。
もっと早く来るかと思ってたのにと文句まで添えられたと、ギルが苦々しげな顔で言った。
そんなマルが、応接室で長椅子に座ったサヤを見つめ、まずはじめに言ったのは「サヤくんのお身内の方?」という、質問で、サヤはそれに対し「本人ですよ」と、にこやかに答えた。
「あれぇ? サヤくんが見当たらなかったのは、性別を勘違いしてたからじゃないよね」
「それはそうでしょう。マルさんは、黒髪をキーワードに私を探してたのでしょう?」
「キーワード! それ何? なんて意味なのかな?」
「えっと、目印? 特徴? そんな意味ですね」
「うんうん。それ。あれからね、レイシール様に会う前の君を、僕は結構真剣に探したんだよ? なのに、全然見当たらない。
セイバーンへ繋がる街道、村道、それ以外も見て、メバックに続く道も虱潰しに情報収集したよ。
なのにねぇ、街道のどこにも君がいない。髪を隠してたのかと思って、子供の情報も集めてたんだけどね、一人でフラフラしてる子供も見当たらない。
女性の情報は集めてなかったから、もしかしたら、何か出て来るのかな……でも、ここまで何も無かったのに、今更見つかる気もしないねぇ」
ニコニコと邪気のない笑顔で、マルは躊躇なく「君は、どこのだれなのかな?」と、サヤに問うた。それに背中をひやりと撫でられた心地の俺は、サヤの横に座り、サヤを見守る。
今、この場には俺とハイン。そして、ギル、サヤ、マルだけだ。各々、好きな場所に陣取っているのだが、ハインはいつもの定位置、俺の後ろで直立し、ギルは1人掛けの椅子に胡座をかいている。
ワドとルーシーは、軽食の準備という名目で席を外している。サヤの素性を、ルーシーに教えるわけにはいかないので、そのための処置だ。
サヤは、穏やかな笑顔のまま、こてりと首を傾げてからマルに応える。
「本当に、知りたいですか?
知ってしまうと、知らなかったことにはできないですよ?」
「それは重々承知しているよ。
でも、知らないままは気持ち悪いんだよね。ここまで痕跡が無いと特に。
人一人の痕跡を消すってね、やろうと思ってできることじゃないよ。どれだけ緻密に計算して行動しても、意識の外っていうのは必ず出来てしまうからね。何かを全く消し去るだなんて、それができるのは……神だけだと思うんだ」
本当に分かってるのかと聞きたくなるほど屈託無く応えるマル。
それに対しサヤは、慌てることもなく穏やかに言葉を返す。
「神……。こちらには、本当にいらっしゃるんですかね」
「こちら?」
「教えましょうかマルさん。私がどこの誰か。でも、それには条件があるんです。
私は私を守らなくてはなりません。
私をたすけてくれると約束して下さるなら、マルさんにもそれ相応の報酬をお渡しすると誓います。
まず、条件を提示しますね。
私がマルさんに求めるものは二つです。
ひとつは、土嚢を使った水害対策の総指揮を取って頂くこと。氾濫を見事に防げた場合は、その先の河川敷を作っていく工事に移行しますので、それも含めてです。
そしてもうひとつは、私の情報操作と、管理です」
サヤの出した条件を、ふんふんと頷いて聞いたマルは、報酬は? と、聞き返した。
さやはそれに、笑顔で答える。
「マルさん次第ですけど、まず水害対策の方の報酬は、土嚢と、その先の、河川敷についての情報です。私が答えれるものは全てお答えします。
それと……水と塩より効率の良い、飲み物の作り方、も教えられますよ。
水分を摂取しないと、人は脱水症状になって頭が痛くなるんです。ですが、ただ水を飲むのでは、逆効果になることもあります。
マルさんには、価値のあるものだと思いますけど、どうでしょう?」
それを聞いたマルは、目を大きく見開く。
暫く彫像のように停止した後、サヤの真似をするように、こてんと首を傾げた。
「水分を摂取しないと、脱水症状になって頭が痛くなる……。水が原因?」
「そうですよ。よく似た状態に、熱中症があります。
従者は夏場、よくなるみたいですね。
炎天下で長時間、水分補給をせずに汗をかくので、体の中の水分と、塩分が足りなくなるんですよ。
汗が何から作られているか知ってますか? 血なんです。汗をかいて、乾くとベタベタするでしょう? それが塩分ですね。
汗をかくと、血の中の水と、塩分が失われます。すると血の濃度が上がり、ドロドロになります。そうなってしまうと血が栄養を運びにくくなり、必要な栄養が必要な場所に届きません。それで、体調を崩します。
一番大切なのは、体調を崩す前に、こまめに水分を摂取することです。けれど、体調を崩した場合は、できるだけ吸収しやすい飲み物を飲むのが、体調の回復を早めます。……水だけ取っても塩を取らないと、血が薄まるだけです。血が必要以上に薄まらないよう、排泄が促され、余計脱水が進みます。
水と、塩は、理に適ってるんですけど、もう一つ加えた方が良いとされるものがあるんですよね。それが何か……知りたくないですか?」
「…………サヤくんって、面白いね。すごく、面白い」
マルが、抑揚のない喋り方に変わっていた。
どうやら、サヤの話を聞きながら、頭の中で資料を探していたらしい。
「今の話だけで、僕の知らないことが沢山あった。
根拠を聞きたいところだけど……結構整合性は取れてるよね……。なら、荒唐無稽なでっち上げを適当に喋っているわけじゃなさそうだ。
サヤくんは、そんなことを、どこで知ったの?」
「それを教えるためには、約束をして頂かないといけません。
私の情報操作と管理。水害対策の総指揮。それをして下さるなら、教えます。
私の手助けをして下さいませんか?私には、どうやら膨大な知識があるみたいです。私にとっては、ごく当たり前の知識なのですけど、ここではかなり、異質なものみたいで……。
私は、私の知識が役に立つなら、差し出すつもりでいます。でも……」
「うん。それを狙ったりされるよね。知識を知識と思わない人は多いから」
サヤの言葉に、マルは抑揚のない喋り方のまま、右手を動かす。
顎に手を当てて、傾いた頭を直す。
「危険だと思うよ。特に、神殿かな。
サヤくんの話は、神域を侵す可能性が高い。
人の成り立ち方に理由を見出すのは良くないと思うなぁ。知ってても言うべきじゃない」
「はい。レイシール様にも、そう言われています。なので、今の話は、ここだけの内緒話でお願いしますね。マルさんは、情報の価値と意味を、よく分かってらっしゃる方だって、レイシール様に伺っています。だから、お話ししました。
私が一体どこから来たのか、気になりませんか?マルさんは、どこからだと思います?」
サヤの言葉に、マルは沈黙した。
頭の中を走り回って、サヤがどこのだれかを突き詰めているのかもしれない。でも、たいした時間を使わずに、その作業は終わったようだ。
「分からない……。サヤくんの国も探してみたんだけどね。やっぱり見つからなかったんだよ。
ねぇ、この前、僕に話した話は、全部君の作り話なのかな」
「結構本当ですよ。ただ、一部……私の国の、二百年以上前の話を混ぜました。
私の国は、きっとここの方々にとっては、あり得ない状態です。そのまま話すのは、難しかったので」
「だろうねぇ。つまり君の国より、僕らの国は二百年程度は文明的に遅れてるってことなんだね。
フェルドナレンより二百年進んだ国……。少なくとも、僕の知る限りそんな国は無い。
でもそう結論を出してしまうと、君の存在自体を疑うしかない。君はどこにもいないはずの人間だって結論にしかならない」
だけど、居るんだよね、僕の目の前に。
そう言うマル。
二百年先の文明を持った国から来たサヤ……。異質さが、より際立ったように感じる。
「君は、ここに何しに来たの? なんでセイバーンで、レイ様に近付いたのかな?
その上で、正体を話そうとしているのは何故? 全く意図が読めないよ。君という存在自体が不可解すぎて、危険だ。不確定要素がありすぎる」
マルが感情の乏しい顔でそう言う。
すぐ横に座る俺には、サヤの手がギュッと、握り締められたのが見える。
サヤが何を思っているのか、それは分からない。分からないけれど……。
「マル、サヤを引き寄せたのは俺だし、側に置くと決めたのも俺だ。
サヤは、何か企みがあってここにいるのじゃないし、意図してセイバーンに来たわけじゃない。
だから、サヤを危険だなんて、言うな」
サヤを否定されるのだけは、許せなかった。
マルは事情を知らないのだから仕方がないのだと思う。思うが、サヤをここに引っ張り込んだのは、やっぱり俺だ。あの時手を引かなければ、サヤはここにいなかった。
あの瞬間に責任を持つべきはサヤではなく、やはり俺なのだ。
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★8月22日投稿開始、完結は8月25日です。初日2話、2日目以降2時間おき公開(10:10~)
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
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