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発作 4

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 廊下を突っ切って、階段を降りて、先ほど馬車から降りた裏庭を横切り、更に奥へ。
 どうしよう……落ち着け俺。逃げても仕方がない。だけど、あの場にいれるのか?無理だ。サヤが綺麗すぎて……やっぱりサヤは、女性の装いが良い。あれが本来のサヤだ。でもあれは、危険だ。ていうか凶器だ。男が群がる。絶対そうだ。カナくんがサヤを嫌ってるなんてあり得ない。どうやって嫌えって言うんだ?あんな清楚な服装なのに、目のやり場に困るってどういう事だ。やっぱりサヤは綺麗だ……。確認するまでもなかったけど。駄目だ、思考が空回りしてる明らかに!

「っああああぁぁ!   もう‼︎」
「ひぁ⁈」

 自分の混乱ぶりを振り払うつもりで声を荒げたのだが、まさかの悲鳴がすぐ後ろから聞こえた。
 嘘……まさか……っ!

「うわあああぁぁ!サヤ、付いて来てたの⁈」
「ごっ、ごめんなさいっ!だって、ハインさんが、護衛って……一人にしちゃ、駄目だって言うから……っ!」

 俺の驚きぶりにびっくりしたのか、はたまた叱責だと受け取ったのか、サヤが涙目になる。
 ああぁ、ごめん、違う、サヤは何も悪くないんだ!

「に、逃げるくらい、言葉に困りました?大丈夫です。似合わないなって、私も思うから……。
 夏だからって、ルーシーさんが、今年の流行だからって……肩が……これくらいならと思ったけど……やっぱり、やめます、ごめんなさい、びっくりさせてしまって……」
「違う違う違うから!   似合ってるから!   凄く、良いと思う。違う……俺が逃げたのは……サヤのどこ見て良いか困ったからであって、似合わないからじゃないからね⁈」

 言ってしまって恥ずかしさで憤死しそうになった。顔を押さえてしゃがみ込む。最悪だ……ほんと最低……かっこ悪すぎる……。ガン見してたくせに、意識してしまったら綺麗なサヤを見てられなくなって逃げるとか。言い訳すらまともに出来ないとか。

「よく考えたら俺、社交界以外で、女性と口聞いたこともほぼ無いし、学舎は殆ど男だらけだったし、どうして良いかわかんなくなったんだ……。サヤが綺麗なのは知ってる。男装してたって綺麗だと思ってた。でも……面と向かって、女性の格好見たら……本当に、綺麗で……」
「あ、あの?なんか変になってます、レイシール様。良いです。充分です。褒めなくて良いですから……」
「なら分かってもらえた⁈   ちゃんと似合ってるからそのままでいいから!」
「は、はい。分かりましたから……あ、ありがとうございます……」

 なんかもう自分で何言ってるのかも分からなくなって来ていたが、とりあえずサヤが着替えないという言質が取れたのでよしと胸をなでおろす。これでサヤが男装とかに戻ったらギルに殺されるところだった……もしくはルーシーに。

「サヤ……悪いんだけど……ちょっと落ち着くまでここで頭を冷やして良いかな……。
 その……慣れれば見てられると思う……から……」
「は、はい。じゃあ……どうしたら良いですか?   視界に入らないところにいましょうか?」
「ここに。見える場所にいて。……変な主人で本当ごめん」

 俺の言葉に、サヤはいいえと答えてからしばし逡巡し、俺の向かいから、少し横の位置にある木に背中を預けるようにして立った。
 風が吹いて、サヤの袴が少し揺れる。
 しゃがみ込んだままの俺には、サヤの袴部分ばかりが見える。本当に、腰が細い……。武術で鍛えたサヤの身体には無駄な贅肉なんて無縁なんだと思う。
 早朝……サヤが別館の木陰で、武術の型を繰り返しているのを、何度か見かけた。今も毎日、鍛錬をしている。本館の誰かに見られないよう気をつけて、まるで舞うように。そして稀に、ハインと手合わせをする。これは夕刻だったり、湯浴みの前だったり、ハインの手が空く時だ。剣を折らないよう木の棒を使って。外でやると目立つから、玄関広間が使われる。だから俺も、よく見ていた。
 ふと、先ほどの会話を思い出す。サヤを男装させるべきじゃないと、そう言ったギル。
 やはり、潮時なのかもしれない……。これでよく分かった。サヤは女性なのだ。こんな風に、しておくべきなのだ。

「なあサヤ……雨季を無事に過ごせたら、サヤの帰る方法を探そうって、言ったけど……。それは、俺とハインに任せて、サヤはここに、残らないか」
「えっ?」

 サヤは毎日、忙しく過ごしていた。畑の手伝いもし、従者としての仕事もし、食事の準備や掃除や……目の回るような忙しさだと思うのに、いつも笑顔で……帰りたいと泣くこともなく、いつになれば帰り方を探してくれるのかと、文句を言ったりもせず、それどころか、魘される俺を心配して、俺の過去にまで気を配る……。サヤは何一つ、自分のことをしていないのではないか。俺に、振り回されて……男装までし、生活する……。なんて過酷な環境だろうか。サヤは、こんなにも女性らしい子なのに……。こんな風に、綺麗な服を着て、ふんわりと笑っている方が似合うのに……。
 そんな風に考えてしまうと、腹の奥底のもやもやが、また少々、疼いた気がした。

「サヤはその方が良い……。今の、その格好の方が、男装よりずっと似合う。
 ここならギルがいるし、ルーシーがいる。ギルは事情を知ってるし、サヤのことを他言したりはしない。俺たちも月に一度は顔を出して状況を報告するよ。
 ギルがサヤを褒めてた……美的感覚が優れてるって。本気で欲しいって。前回は、断ったけど……サヤは、泥に塗れているより、こっちの方が、ずっと……」
「嫌です」

 珍しく、サヤが俺の言葉を遮った。
 視線を少しだけあげる。歯を食いしばった、サヤの口元が見える。それと一緒に、細くくびれた腰と、豊かな胸の曲線が見える。露出なんてしていなくても、充分魅力的なサヤの肢体。
 長い袖に隠されていたサヤの腕は、力仕事なんて無縁であるかのような細さだ。ふと、腕の一部にうっすらと青みがかった部分を見つけてしまい、俺はさらに後悔を募らせる。痣……。サヤは何も言わない……痛みがあっても、それを悟らせず、ずっと微笑んでいるような子なのだ。
 ジクジク、ジクジクと、疼きが心を蝕みだす。
 やはり、そんなことにすら気付いてやれない俺のそばより、ここにいた方が良い……。

「……現状、泉のそばにいる意味は、無いだろ?   サヤの帰るための方法を、全く探せていない。そして、時間も無い状態だ……。夏は、暑いし……男装も難しいよ。今まで以上に、サヤに無理をさせてしまうのが、目に見えてる」
「嫌です。私は、レイシール様のお手伝いをしたいと、言ったはずです」

 頑なに拒むサヤ。
 サヤの言葉が嬉しくない筈がない。けれど……異母様のこともある。兄上のことだって……。この美しいサヤを見ると、あの環境がサヤにとって良いだなんて……間違っても思えない……。サヤの美しさに、気付かれてしまったらどうなるか……そう思うだけで、身の毛がよだつ。
 それに……一番問題なのは俺だ。
 サヤは女性として見られたくないのだ。なのに、俺は、ギルのようにできない……。忘れよう、捨てようとしているのに、気持ちの整理がきかないのだ。
 それどころか、サヤの存在が、日に日に俺の中で膨らんでいく……。
 悪夢から救い出される度に、サヤの可愛らしい仕草を目にする度に、涙や、苦悩を目にする度に、笑顔を目にする度に、また、気持ちが育ってしまうのだ。

「もう、充分だよ……。後はなんとかする。土嚢も河川敷も、ちゃんと方法を考えてる」
「手伝ってくれたら嬉しいって、言うてたやない!   なんで今更、翻すん?   それに、夢のことかて……雨季は今からやのに」
「っ、自信が、無いんだよ……」

 サヤとちゃんと、適切な距離を保っておける自信が無い。
 異母様や兄上から、守ってやれる自信が無い。

「今はいい……兄上はサヤに気付いていないから……。でも、サヤは……危ないよ。あそこにいるべきじゃない。異母様も、サヤを気にしてるんだ……兄上の目が向くのも、時間の問題だ。だってこんなにも……!」

 サヤは、こんなにも綺麗なのだ。
 夢なんて、些細なことはどうでもいいんだ。サヤが守れない方がずっと怖い。
 俺は未だ、異母様や兄上に抗い切ることができない。声を聞くだけで震えてしまうような人間なのだ。
 そして、結局気持ちを育ててしまっている自分が怖い。
 カナくんという想う人がいると知っているのに、サヤはこの世界の人間ではないと理解しているはずなのに、それでも歯止めが掛からない。この状態が既におかしい。どうにもならないって分かってる。分かってるのになんで気持ちを捨てられないんだ!
 俺は何も持ってはいけないんだ。手に入れることはない。許されていない!
 そもそも、サヤが怪我をしても気付けない。痛みを堪えて笑うサヤを、俺は普通の笑顔だと思っていたのだ。そんな風では、サヤが苦しいのを隠していても、気付けない。帰りたいと心の中で叫んでいても、気付けない。口先で幸せと言い、表面だけで笑っていても気付けないのだ。
 そして結果、川の底に、身を沈めることになってしまう!
 そう思った瞬間、ジクジクした疼きは、急に身体を割くような痛みに変じた。
 不安が一気に膨れ上がってくる。ダメだと思ったけれど、もう気持ちの暴走は止まらなかった。

「自分の身は自分で守れる」
「それは、時と場合によるだろ。サヤは……体調を崩す可能性だって、ある。
   そうなったら、好き勝手されることになるだろ。それが一番、怖い。俺は役立たずなんだ。剣も握れない。異母様や兄上に……刃向える立場にもない。何か起こってしまってからでは遅いんだよ!」

 目に見えるようだ。ただ声を効くだけで、動けなくなってしまう自分の姿が。
 過去にすら抗えない、役立たずの俺。

「バレんように、する。頑張る。この前、勝手にしたから、怒ってはるん?   もうしいひん。ちゃんと言う事を聞くて、約束する」
「違う!…………なんで、そんなに拘るんだ……俺が信用ならないの?   帰る方法を見つけると約束するから……ちゃんと、約束を守るから……ここに居てくれよ……笑って、恙無く過ごしててほしい……安全な場所で」
「笑えへんもん!   レイが心配になるに決まってるやろ!   毎月報告に来る?   そないなんで、納得できるわけあらへん!」

 そうか……そうだよな……信用なんてできないよな……。だって俺はこんなにも不甲斐ない……。

「やっぱり、信用できないか……」
「そんなんと違う!   レイが、頑張りすぎるからやろ⁉︎」

 ぺたんと、サヤが座り込んだ。俺の視界に、顔が飛び込んで来る。
 その顔が、ひたすら俺を心配する顔で、ただ一心にこちらを……瞳の奥を覗き込まれるようで俺は視線を逸らした。見透かされそうな気がしたのだ。

「レイは、自分が思うてるより、危ういんやで?   いっつもなんか、ピリピリしとる。毎日綱渡りみたいに、しとる……。せやのに、周りにばかり気ぃ使うて、無理して笑う。頑張ってるのに気ぃ付いてへん感じが、ほんまに、心配なん……。
   どうせ自分では分かってへんのやろ……そういうお人やもんね……。擦り切れるまで自分を削るお人やもんね……。周りにバレとらんなら、無かったことにするんが上手やもんね。けど……私は、もう知ってる。せやから……」

 サヤの視線を感じる。俺が視線を逸らしても、サヤは逸らさなかった。

「レイは何を隠してるん?   なんで綱渡りに戻ろうとするん?
 手伝いたいって思って何があかんの。私はレイの役に、たてへんのん?」

 懇願するような声音に身が震えた。駄目だ……そんな風に言われたら、また……!

「居なくなるのに……!
 居ることを当たり前にしちゃ駄目なんだ……。
 もう既に、サヤがいないといけないように、歯車が噛み合ってきてしまってる。
 そのうち縛られる……帰れなくなってしまう……。捕まってしまうんだ!
 そもそも始めが間違ってた。サヤをここで生きていけるようになんて、してはいけなかった。未練を作るような手段を選ぶべきじゃ……」
「私は!   人形やあらへん‼︎   自分のことは自分で面倒見るて、決めたんは私や!   そこをレイに、とやかく言われとうない‼︎」

 やってしまったと思った。けどもう、零してしまった言葉は戻らない……。さっきからずっと、口が止まらない。不安が膨れ上がってくるんだ。サヤを壊してしまう。きっと表面を笑顔で固めて、心を壊していくんだ。

「……レイ……どないしたん?……なんか、変や……」
「何も変じゃないよ。俺は、サヤをセイバーンには、連れて帰らないよ。ここにいるべきだ。ギルにはそのように言っておく」
「レイ!」
「聞き分けろよ!   なんで分かんないかな⁈」

 不安のあまり大声で、怒鳴るように言ってしまった。
 そしてより一層後悔する。サヤが……びっくりした顔のサヤが、傷付いたように、顔を歪めたのだ。
 せっかく綺麗なのに、笑ってて欲しいのに、なんでこんな風にしかできない……やっぱり駄目なのだ。俺では何もかもが足りない。そしてサヤにとって害でしかない。駄目だ、怖い、いつかサヤを壊すのは俺だ‼︎

「戻る……。俺は、部屋にいるから……頭、冷やすから……。
 怒鳴って悪かった……でも、どうか、聞き分けて欲しい」

 返事を待たず、俺は立ち上がり、踵を返した。
 早足で歩くと、ついてくる足音がある。サヤなのだろう……律儀に部屋まで護衛するのだ。来なくて良いのにと思う。なのに胸が妙に浮つく。嬉しいのだ。そんなチグハグな自分にまた幻滅する。
 一度も振り返らず、前回泊まった俺の部屋まで一直線に進み、中に閉じこもる。
 扉を背に座り込んで、震える唇で大きく息を吐いた。
 怖い。
 おかしいな。最近調子が良かったのに……。
 気のせいだ。怖いものなんて何もない。やることが沢山あるんだから、気持ちを乱してる場合じゃない。
 俺は間違ってない。サヤはここにいた方が絶対良いんだ。だってルーシーという友達がいる。そして、ギルはサヤの怪我を見過ごしたりしない、サヤを女性として見るなと言い含めてあるし、そこも気をつけてくれるはずだ。それに、ワドもいるし……。彼がいれば万事恙無い。ここには、サヤの害になるものはない。あるとすれば俺だ。けど、それも月に一度きりだ。今までより断然良い。サヤが慣れれば……顔を出す回数を、減らして……いけばいい……。
 大丈夫だ……悲しいと思うのは今だけだ。サヤも少し不安になってるんだ、環境が変わることが不安なだけだ。すぐに笑うようになる。優しく微笑むようになれる。きっとすぐ、これで良かったと、思うように……。

 考えれば考えるほど、背中を恐怖が這い上がってきた。
 俺は這うようにして寝台に向かう。なんとか長靴を脱ぎ捨てて、中に潜り込む。
 怖いものなんて何もない。
 サヤがいないことに恐怖を感じているなら、慣れることだ。サヤは居なくなるのだ。故郷に帰るのだ。それが今か、未来かの差でしかない。

 目を瞑る。寝よう。落ち着かなきゃ。今のままでは駄目だ、みんなの前に出れない。
 寝て起きれば、きっと大丈夫、気分も落ち着いているはずだ……ここはギルの家だから、きっと夢も、這い出して来ない……。
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