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自己紹介 3

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 先ほども降りた階段をもう一度通って、玄関前に到着すると、ハインがくるりとこちらに向き直った。

「では、説明いたします。
 我々は、領主の館を本館。ここを別館と便宜上言い分けておりますので、ここからは別館の説明となります」

 玄関を入ってすぐ右側に扉がある。つまり俺の部屋の下なのだが、ここは領内の仕事を一貫して行う、言わば仕事部屋だ。とりあえず執務室と呼んでいる。
 ガチャリと扉を開けると、壁一面が書棚。そして執務机が幾つか。それだけの殺風景な部屋だ。
 一応来客用の応接室が隣接しており、来客用の食器棚があったりもしているが、使った試しは無い。普段はもっぱら、自分たちがお茶を飲むのに使ってる自分用の器しか出番がない状態だ。

 次は反対側。玄関から左側になる扉だ。ここは先ほど朝食を食べた食堂。そして調理場と繋がった扉がある。 正直二人で食事をするには広すぎるのだが、調理場と繋がる部屋はここしかないので、ここで食事をするしかない。

「調理場は先ほど入りましたからね、説明は省きます。
 奥に扉が三つありますが、右は勝手口。外には井戸と不浄場がございます」

 不浄場……簡潔に言うなら厠です。貴族はその辺遠回しです。
 出さなきゃ生きていけないんだから、汚いとか思わず受け入れればいいのにっていつも思うのだが。何故か拘るんだよな。

「中央の扉。こちらは貯蔵庫です。
 貯蔵庫より倉庫としての利用の方が多い気がしますが」

 二人分の食料を詰め込むにしては大きすぎる。だが元々大人数が住む場所だったのだから仕方がない。
 今は、食料より、大人数対応の鍋や、食器などがここに片付けられ、食料より幅を利かせている。
 これも同じく、二人の食事には使わない。俺やハインが煮込めそうな大きさなのだ。
 そして、一番左の扉は屋敷の廊下に繋がっている。そのまま進むと、玄関広間に出る。食堂を迂回しつつ、調理場に行くための廊下だ。

「一階で利用しているのはこのくらいですね。来客時のために、一部屋は片付けてありますが、使ったことはありません。サヤの部屋が今日中に準備できなければ利用しましょうか」

 あったのか、来客用の部屋!
 まさかそんな部屋が用意されていたとは……。
 俺までビックリしたような顔をしたからだろう。ハインがため息をつきつつ「念の為です」と言う。

「では、次は二階ですね。その前に質問は?    ……無いのですね。では二階に向かいましょう。
 といっても、先程のレイシール様の部屋と、その向かいの私の部屋くらいしか利用がありません。紹介するまでもありませんね」
「そうだなぁ。俺の部屋の、すぐ目の前の扉がハインの部屋だよ。
 後は適当に部屋を巡って、サヤが自分の部屋にしたいなと思う所を決めたらいいんじゃないか?」

 そう言いつつ二階に上がる。
 まさしく、つい先ほど出て来たばかりの俺の部屋と、その向かいの扉がハインの部屋だ。ハインの部屋の隣を物置として使っているが、それくらい。
 まずは俺のすぐ隣の部屋を開く。俺の部屋に比べると小ぶりだが、大きな部屋一つに、小ぶりな部屋が二つ付いた間取りは変わりない。この建物の二階は、奥に向かうにつれ、部屋のサイズが小さくなり、設備も少しずつ落ちていく。使用人の地位によって部屋が選びやすくなっているのだろうか……。そして一階は、入り口付近の食堂や執務室以外はほぼ二階と変わらない。やはり空き部屋が続く。使用人やその家族が暮らすのだとしても、かなり大規模な建物だった。

「とはいえ、サヤは女性だもんな……俺たちの部屋に隣接するのも嫌か」
「そうですね。では、階段の反対側にしますか?
 隣には変わりありませんが、音などは伝わらないでしょうし」

 ハインがそう言って、玄関上の渡り廊下の向こう側にある扉を指差す。
 玄関広間の上部は吹き抜けになっていて、壁に渡り廊下があるだけだ。
 ほどほど近く、だが離れている。出来るなら生活圏から離れすぎない方が不自由しないだろう。
 渡り廊下を進み、俺の対岸となる部屋の扉を開く。
 先程の部屋より大きく、俺の部屋よりは小さい。だが暖炉を据付けるための石畳があり、日当たりも悪くなさそうだ。大窓があり、露台も備えてある。
 確かここは、部屋が三つ付いてたんだっけな。そう思いつつ中を確認すると、扉が三つ、壁に並んでいる。ほぼ一年半ぶりに見たが、記憶違いでは無かったようだ。
 それまで黙って付いて来ていたサヤを中に促し、部屋を確認するように言うと、恐る恐るというように、中に入ってくる。
 ぐるりと部屋を見渡して、窓側の扉を開き、中を確認する。
 そして、次は真ん中の扉だ。

「あれ……この扉の部屋、小部屋同士でも繋がってるみたいです」

 明らかに隣の部屋がある場所に、もう一つ扉が付いているようだ。

「多分衣装部屋だと思いますよ。
 女中頭の部屋だったのかもしれませんね。……ほら」


 扉の中を確認したハインが、当たりでしたと場所を譲ったので、俺も中を確認する。
 とても小さな小部屋だった。
 そして、小部屋から扉を開けたサヤも顔を覗かせる。
 この小部屋には何故か壁から壁に向けて鉄の棒が数本刺さっている。

「すごい、ハンガーラックが据え付けてあるんですね」

 ハンガーラック……?この鉄の棒のことだろうか……。

「衣装掛けですね。サヤのところではそう言うのですか」
「はい、こんな作りの部屋を、ウォークスルークローゼットって言いますね。
 他の部屋と繋がってない場合はウォークインクローゼットです」
「なんでそんな長い名前なんだ……言いにくいな」

 サヤの世界と共通の言葉を使うのに、随分と内容に違いがあるようだ。何故そうなのか不思議でならない。
 とりあえず謎は解消されたので、先程サヤが見ていた窓側の小部屋も確認する。
 こちらは窓の付いた、普通の小部屋だった。なんの変哲も無いなと思い、すぐに出る。
 するとサヤが、なんだかワクワクしたような…キラキラした顔で部屋を見渡しているのが目についた。
 衣装部屋で気分が上がるのか?……女の子ってみんなそうなのかな……。
 それとも、この壁紙?俺の部屋のは味気ない生成色に淡い緑の蔦柄だったけれど、ここは生成に水色で縦に線が引いてあるだけの壁紙だ。まあ、色合いが可愛いといえなくも無い……かな。

「ここにする?
 それとも、他の部屋も見てからにする?」

 俺がそう聞くと、サヤはハッとした顔になり、若干申し訳なさそうにしつつこう言った。

「あの……本当に……こんな部屋を使って良いんですか?」

 そう聞くのだが、顔は完全に期待する顔だ。

「ここを使ってくれるなら有難いですね。
 掃除する廊下が短くて済みます」

 現実的なハインは、サヤが廊下のずっと先の、離れた部屋を選ぶのではと懸念していたようだ。
 まあそうなったら……確かに、掃除する廊下は長くなる……長くなるが……問題点はそこだけなのか?
 まあハインらしいといえばらしいかな。
 苦笑しつつ、俺もサヤに言う。

「うん。誰も使ってないんだから文句も出ないよ。
 少なくとも、俺やハインではあの衣装部屋は使わないでいたろうから、使ってやったほうが部屋も嬉しいんじゃないかな?」

 俺がここに移り住んだとき、一応部屋を確認して見て回ったのに、全く衣裳部屋を意識してなかったしなぁ。
 俺の返事で、サヤの気持ちも固まったらしい。
 もう一回部屋を見渡してから、俺に向き直り……。

「ここが、いいです」

 と、嬉しそうに紅潮した顔で言った。
 その表情にドキッとしてしまう。
 泣いたり、困り顔が殆どだったサヤの表情が、今日一番、輝いていたのだ。
 うっすらとした微笑みではなく、ああ、嬉しいんだと、ちゃんと分かる笑顔なのだ。
 純粋に可愛いなぁと思い、俺に向けられた笑顔だと意識すると途端に恥ずかしくなってしまった。
 いかん。なんか、男を相手にするのと勝手が違うな……。
 学舎ではこんな風では無かったんだけどな……。

「じゃあ部屋は決まりましたね。
 家具の入っていない部屋で良かった。掃除が早く済みそうです。
 それでは、掃除道具を持ってきますから、ここから全員で掃除をしますよ」
「えっ?……全員……レイシール様もですか?」
「今日中に寝台くらいは入れないといけないし、急がなきゃ。
 俺、掃除はまあ得意だよ」
「通常貴族の方はなさいませんが、レイシール様はこういったことが苦ではありません。
 使えるなら使います。ここは人手が足りないので」
「そういうこと」

 たった二人しかいないのだ。全部の掃除をハインにさせていたのでは間に合わない。
 それに、学舎では掃除のやり方も習うし、ハインという従者を持つまでは、寮の部屋も自分で掃除していたのだ。その後も、二人で分担していた。
 学舎でも、掃除を面倒臭がる者が確かにいたが、俺は苦にならない。

「まず掃き掃除。そして床磨きですね。ひと段落したら客間のベッドを運び込みましょう。
 サヤのものは買い出しに行った時に注文することとなりますから」
「客間があって良かったなぁ。こんな時のための準備なんだな」
「用途としては随分違うと思うのですが……」

 軽口を叩き合いながらせっせと手は動かす。
 まず上部の壁や梁から埃をざっと払い落とし、床を端から掃いていく。
 板張りの床は艶があり、痛んでいたり腐っていたりする部分も無い。
 当時の領主だった人は、使用人の建物にとてもしっかりした材料を使ったようだ。築年数は長いのに、傷んだ部分はほとんど無い。会ったこともなければ名前も知らないのだが、なんだか好感が持てる人だなぁと思う。
 庶民として生活していた時期があるからか、俺の思考はどうしてもそっち寄りで、貴族によって領民の価値が全く違うことを知ってからは、思うことが色々あるのだ。
 一番多いのは、異母様のような方……領民は税を納め、貴族はそれを管理すると考えている。
 まるで領民という家畜を飼う牧場主のように。同じ人間だ、意思があるのだと思いもよらないと言った風に。
 位の高い貴族になるにつれ、そんな傾向が強いように感じる。
 けれど、この別館を建てた方は、きっと違う考えの方だ。
 使用人の為に、値の張る木材を使用し、歪みがあるとはいえ、硝子まで使っているのだ。
 全ての部屋では無いが、暖炉を置く場所まであったりする。それは、使用人の生活を考えた上で作られた建物だと、きちんと感じる造りなのだ。

「あっ……」

 サヤの慌てた声で、俺の思考は中断された。
 雑巾を絞っていたサヤが、何故か絞ったまま捻り千切ってしまったようだ。
 ありえないという風に愕然としている。

「サヤ、箒と交代しよう」

 俺がそう声をかけると、情けない顔で「違うんです、いつもはこんなんじゃ無いんです……」と手の中の雑巾を見比べる。
 だから俺は笑って「大丈夫。力加減に慣れてないだけだよ。そのうち出来るようになる」と言って、サヤに箒を手渡した。
 この千切れた雑巾は使用不可だ。予備の雑巾を手に取る。

 雑巾絞ったりとか、当たり前のことができない貴族は多いのに、サヤはその感覚がある。
 サヤの通っていた学校というのは、学舎のように貴族にも生活の一通りを教える場なのかな。
 料理もできて、掃除もできるって言っていたサヤ。きっとそれは本当だ。ただ、この世界では力加減が難しいみたいだ。

「サヤの世界より、ここの世界のものの方が脆いのかもしれない。
 サヤは、普段と違う感覚がするのかい?」
「ん……よく、分かりません……。
 歩いたり、話したり……ごく普通にできるのに、力を入れると思いもよらない結果が出るというか……。リミッターが外れているみたいに……。
 私のところでは、人間は本来出せる力の半分以下しか使えないようになっているって習ったことがあります。
 全力の力を出すと、身体が負荷に耐えられないのだって。
 だから、本当にピンチの時なんかは、リミッターが外れて力が出たりする。火事場の馬鹿力って言われるものはそれだって。
 ……私、ピンチだって思ってるんでしょうか…。…だから、普段より力が出るのかな……」

 力を入れすぎないように意識しながらなのか、羽を扱うようにそっと箒を握ってサヤが言う。
 眉間にシワを寄せて、ハインみたいになってしまっている。
 若干わからない単語が含まれた会話だったが、なんとなく伝わる。危険を感じているから、力のタガが外れているみたいな感じか?
 サヤはとても不安そうにしている。けど、そんな深刻そうに悩むことかな?人より力があるってだけだと思うのに。
 それにしても……うーん……なんかよく分からないが、サヤって物凄い博識だったりするのか?難しそうな事を当たり前のように話す……。命の危機には思いもよらない力が出るってのは、確かによく聞く話だ。
 妙な知識といい、勇者ばりの武術の腕といい、若干十六歳の少女にはあるまじき経験を積んでいるようだ。……一年が三百六十日ではないのかな?五百日くらいあるとか?

「まあ、そうだとしても、そうじゃないとしても……サヤはそんな、心配そうにしなくて良い。
 人よりちょっと力が強いってだけの話を、なんでそんな気にするんだ?」
「だ、だって……やっぱり気持ち悪く、ないですか?」
「全然気持ち悪くない。おお、凄い。くらいは思うけど。
 まあもし不安なら、後で自分にどんな力があるのか、一通り試してみたら良いんじゃないかな?
 全貌が見えないから不安なんだよ。
 きちんと把握すれば、怖くなんてなくなると思うよ」

 手の包帯が取れた時、動かない薬指にびっくりした。
 今まで当たり前にしていたことができなかったり、握れたはずの剣がきちんと握れず、手からすっぽ抜けたり……。初めはとても不安だった。自分はどうなってしまったのかと、恐怖に駆られた。
 けれど、やれることを一通り確認して、納得できれば、そんな不安でもなくなったんだよな。
 人よりちょっと不便になったけれど、できないことばかりじゃない。少しずつ訓練して、多少は使えるようにもなった。
 今は不自由も感じていない。そのぶん、ハインが手を貸してくれる。有難いことだ。
 だから、自分をきちんと理解すれば、きっと怖くなくなると思う。
 だけど……不安そうなサヤに、俺はちょっと、自分の弱みをチラつかせることにした。
 人は、頼られると嬉しい。俺が頼りにしてると思えば、サヤの不安も少しは救われるのじゃないかと思ったのだ。

「俺、右手が少し不自由なんだよ。
 生活に困るほどじゃないけど、重いものはあまり持てない。
 だから、サヤが力持ちだととても助かるけどな」

 女の子に頼るのもどうかと思うんだけども。
 そう言って茶化すと、サヤは少し笑った。
 その向こうで、話を聞いていたハインの顔が険しくなるけど、そこは仕方がない。
 ハインは俺の不便になってしまった右手の責任が、自分にあると思っているのだ。
 そんなことはないと、ずっと言ってるんだけど、自分で納得できない。だから、俺に自分の全部を捧げようとするのだ。
 指一本で全身捧げられてもなぁと、思うのだが、ハインはいたって真剣だ。
 言葉遣い一つ身に付いていない孤児の身から、数ヶ月で人並みの従者になり、あっという間になくてはならない存在になった。俺みたいな平凡な人間に、こんな優秀な従者がいて良いのかと思うほどに。

「そうだ。客間の寝台を運び込む時はお願いするよ。
 俺じゃ引きずっちゃうと思うんだ。
 さすがにあの大きさを、ハイン一人じゃ厳しいから」
「はい。私、頑張りますっ」

 少しやる気が出てきたサヤを頼もしく見守って、俺は雑巾掛けを終了させる。
 ハインのところに行き、「気にしてないって、分かってるだろ?」と、声をかけるが、ブスッとした顔だ。本当なのに信用無いなぁ。

「よしっ、掃除はこれでひと段落かな。サヤ、寝台を運ぼう」
「はいっ」
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