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しおりを挟む図らずも先日苦戦した『所ら』のまさに連綿の箇所が、今回はそのまま生かされる形になった。2文字目から3文字目への連綿がそれにあたる。ほぼリズムが一緒だった。
ぐっと横に力強く張り出したあと、リズムに乗ってストンと下に落とす。そんな感じだ。
ところで、今回は意図的にルビをつけなかったのだが、もしかしたらなんとなく読めたなんて方もいらっしゃるのではないかと思っている。
1文字目は変体がなの佐。
2文字目は平がなとしてもお馴染みのく。
字源は久。
3文字目は平がなとしてもお馴染みのら。
字源は良。
つなげて、佐くら。
佐なんて読めないと思われた方も、くらは案外読めたんじゃないだろうか。むしろ読めないのがふつうだけれども。
◇補足
さくらの美しさを知る人にわるい人はいないとは、私の持論である。
🌸
気まぐれ更新ということで、少し唐突な形になってしまいますが、今回のエピソードをもって完結とさせていただきます。
当初はもう少し続けるつもりだったんですが、なんだか色々重なりああ時間、時間が……といったところへ、単語もやっと思い浮かんだのがさくらだったということで、ここいらでスパッと終わらせてみてもいいかなと思った次第です。
最後に。
実は今回の組み合わせはガッツリかな文字要素が入っていて、画像を違和感なく見れたという人はすでにかな書道の世界に慣れてきているのではないかな、といった仕掛けでした。
らなど重心がかなり右に寄っていますが、連綿に違和感はなかったですか?
料紙風の背景に合わせて墨もかなり淡くし、なるべく平面的に見せて、文字単体だけではなく画面全体が広く目にはいるように、という思惑は透けて見えたでしょうか?
佐は一見線こそ繋がっていませんが、気持ちとしてはちゃんと2文字目へ繋がっているつもりで書いています。筆脈を想像して辿るともしかしたら繋がって見えるかもしれません。
そんな変体がなの自由で楽しい世界を少しでも身近に感じていただけたなら幸いです。
最後までご愛読いただきまして、誠にありがとうございました🌸
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