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於多万とをん
しおりを挟む於多万とをん
明和電気よきかな♪
(注・歴史的仮名遣いは定かではありません)
要所要所でしっかり筆を止めたあと、筆の跳ね返りや弾力を利用して書けるようになると、ずるずるした線からもう少し凛とした感じになるというのか、細い線の中にも緩急が出るように思いました。
隣合う文字をいかにくどくならず自然に配置するかというのは仮名に限らず書道におけるテーマみたいなもので、大体は一文字目が墨が一番多くなるので、二行目の頭は反対にカスレが多くなるように少し前で墨継ぎしたり、墨継ぎせずに苦しい所を一続きで書いたり、文字を少し小さめにして寄せたり、などなど。人によって様々です。
◇補足
仮名書道の作品を初めて見たときの素直な感想としては「なんか薄いし曲がってる?」だったのですが、そもそもまっすぐ書かなければいけないというのは現代人(昭和生まれですけども)の感覚なのかもしれません🤔
仮名書道的には墨は薄く、自然な連綿は基本右に流れるというのが通例で(風に揺れる藤の花や、舞い散る紅葉などをイメージするとわかりやすいかもしれません)、まっすぐ見えるものは感覚的にはかなり左に寄せて書いているように思います。
墨が真っ黒ベタ塗りだったり、あるいは文字がまっすぐに直立していても、途端に風情がなくなるといった感じです。
そもそも風情とはなんぞやと長らく悩むことになるのですが。笑
個人的には、文字を立体的に見せるというより少し平面的にしたほうが、雅な料紙に書いた時など画面全体に余韻が出るように思います。
空間に馴染むというのか、文字単体としての存在感を少しマイルドにしたほうが、背景も含めて画面全体として捉えられる、奥行きが出るような気がします。
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