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【最終話】久条蒼司は雅ちゃんと結婚したいではなく、した
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「どうぞごゆっくり」
中居さんに案内されて入った部屋は、広い和室、その先に露天風呂が付いている。
寝室は他にあって、ベッドだった。
「わあ~、静かで良いですね。部屋も素敵」
「急だったけど空いてて良かった」
雅は真剣な顔になり、蒼司に向き合うと
「ちゃんとお話ししようと思いまして」
「はい」
蒼司もピンと背筋を伸ばして言った。
和室の座卓を挟んで向かい合って座った。
「まずは話しておきたいことがあって・・・」
言い淀む雅は珍しい。声に葛藤を感じた。
「あの、実は私・・・時々・・・」
「雅ちゃん、言いたく無いことは」
「幽霊を見ちゃうんです」
「は?」
「見えちゃうんですよ、時々」
こちらを伺うように雅は見ている。
蒼司はキョトンとした。
二人は首を傾げたまま、見つめ合う。
「あれ?あまり驚かない?」
「うん。最近異世界とか行ってるからかな」
そうだった、悠里は異世界の魔術師と婚約し、蒼司も行ったり来たりしてるんだった。
あっちは魔術なんかもあるのだ。余程非日常体験者だ。
「変な人とか思わない?」
「全然。俺なんか魔力特大だよ。それと、話したいことが俺にもあって」
今度は蒼司が言い淀む。
「実は真実を聞き分ける耳、っていうのを持ってて、言葉を発する人の心理状態がわかるんだ」
「?」
「つまり、嘘ついてるか、本当の事言ってるか、好意のある無しとかわかってしまうんだ」
気持ち悪いって思わない?と蒼司は心配そうに雅を伺う。
つまり、嘘はついても無駄な訳だ。
「じゃあ、嘘ついたりしなきゃ良いわけね」
あっさりと雅が言う。
蒼司は呆気に取られた。でも、雅はそういう人だったと思い直した。
二人はプッと吹き出した。
「改めまして、雅ちゃん。俺と結婚を前提にというより、嫌だと言っても絶対に結婚するけど、まずは付き合って」
その意気込みに思わず笑ってしまう。
「はい。よろしくお願いします」
蒼司が卓を飛び越えて雅を抱きしめた。
いきなりでびっくりしたが、雅も抱きついた。
ギューッと抱きしめてから見つめ合って、唇を重ね
た。
これまでの思いをぶつけるかのように。
***
はっ!と起きる。ベッドに蒼司はいない。
夕飯の時間になったら、部屋に準備しに来る。
慌ててその辺に置いてあった浴衣を着て和室に行くと、蒼司がニコニコしながら、座卓に座っていた。
「夕飯さっき来たよ。一緒に食べよう」
「私、寝ちゃってた?」
「うん、疲れちゃったよね。朝早かったし」
風呂に入ったらしい蒼司は浴衣を着ていた。
初めて見たが、色っぽい。
ちょっとドキドキする。
どうぞと蒼司に言われて、正面に座る。
「ビールで良い?」
「はい。ありがとうございます」
「もう、恋人同士だから敬語は禁止ね」
「え?そ、そうで・・だね。わかった」
何となくまだぎこちない。
くすくすと笑いながら、ゆっくりで良いから、と蒼司がビールを注いでくれた。
乾杯して、食事を堪能する。
蒼司おすすめの宿だけあって、食事も最高だった。
「雅ちゃんはうちの家族のことよく知ってるけど、ちゃんと俺の恋人って事で紹介するね」
「しょっちゅう遊びに行ってたし、昔から知ってるから、逆に恥ずかしいね」
まさか、蒼司と恋人関係になるとは思いもしなかった。
何しろ、悠里が向こうに行く前も泊まりに行ったのだ。
顔が熱くなる。
確かに、異世界に行ってからグイグイ来ていたけど、その前はそうでも無かった。
むしろ、自分には興味が無いと思っていた。
いつからなんだろう、ふと気になって聞いてみた。
「あの、蒼さんはいつから私のこと?」
蒼司はちょっと考える。
「それがね、ちょっと前に気が付いたんだよ。蓮司に言われて」
「蓮司さんに?」
「うん。雅ちゃんはどこにいてもすぐわかるって。結構前から。雅ちゃんだけがよく目についた。それを蓮司に言ったら、好きだからじゃ無いかって指摘されて」
「なるほど」
「自分でも昔から知ってるからまさかって思ったんだけど、もし、雅ちゃんが仕事忙しく無くなって、誰かと付き合うこと考えたら、凄く嫌だなって思ったんだよね。それで初めて自覚した」
「なるほど」
気恥ずかしくて、それしか言えない雅。
「後、影響受けたと言えばクリストファーかな。あいつ、本当遠慮とか無くて。俺と蓮司の前でもイチャイチャイチャイチャ、それ見てたら何だか遠慮するの馬鹿らしくなってさ」
その時を思い出したのか、ちょっと苦笑した。
クリストファーさん・・・悠里の話を聞いている雅は、嫌でも想像できた。
まあ、結果、蒼司とこうしてお泊まりする事になったのだが・・・。
「あいつのお陰だよね。自分の気持ちに気がついて、雅ちゃんと恋人になれたし。結婚してね、じゃなくてする」
顔はにこやかだが、その目は逃がさない、と真剣だった。
ははは、完全にロックオンされている。
もう逃げられないというわけだ。逃げるつもりは無いが。
ご飯食べたら露天一緒に入ろうね、と世にも妖しく美しく笑いかけて来たので、思わず見惚れて頷いてしまった。
***
それからその後は順調に交際を重ね、お互いの親にも紹介した。
上条家は飛び上がらんばかりに喜んでくれた。主に母麻里子が。
蘭も雅も母はお気に入りだったからだ。
どちらか又はどちらでも、お兄ちゃんと結婚してくれないかしら、と密かに思っていたからだ。
雅の両親も蒼司のことは悠里の兄という事は知っていたものの、それ程親交があったわけでは無かったが、蒼司と会い、祝福してくれた。
蘭と悠里にも途中経過は話していたものの、結婚が決まった事を報告すると、今度会ってお祝いしようと言ってくれた。
式は一年後辺りを目処に身内のみで行う予定だ。
新婚旅行は海外と称して異世界に行く予定である。
蒼司はこれからも異世界でもせっせと仕事をこなす予定だ。
一年後、結婚した二人は都内にマンションを借りて住み、時々異世界を行き来しつつ、蒼司の仕事が異世界で評判になり、そちらが忙しくなったので、結婚して一年後には異世界に居を移して住む事になる。
雅も商品企画の腕を買われ、またもや蘭同様リタにスカウトされ、蘭や悠里と共に仕事ができる環境を喜んだ。
結婚して2年後には男女の双子が生まれ、二人とも蒼司の能力を引き継ぐ。
久条蒼司は雅ちゃんと結婚したいではなく、する、と宣言してから、本当に有言実行、やる時はやる男であった。
【完】
————————————————————————-
皆さま、ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
特に濃い人もクセ強な人もいないままだったので、中々進展させるのが難しかったです。
もうちょっと捻りたかったけど、結婚までするのって、やっぱりあんまりゴタゴタしないというか、すんなり行くもんじゃ無いかなかなぁと、私自身思うところもあり、そのまま素直に結婚まで至りました。
良かったね、蒼司。
霊感設定ですが、あれ、私の実話です(笑)
母の実家も含めて。
最近は無くなりましたが、4、5年くらい前まではたまに見えてました。昼でも夜でも関係なく(汗)
車乗ってる時がややこしいのよ。これが。
運転しないから良いけど。
見ようと思っても出来ないし、完全受信型。
私自身は取り憑かれるとかそういうのは無いです。
何てったって、ご先祖供養は各36回忌までするので(笑)
何だかんだで、一番の守りはご先祖様よ。皆さんお墓参りはちゃんと行った方が良いよ。大事。
脱線しましたが、この後はビルの話を書きたいと思ってます。
こっちは異世界だし、またクセ強で進めていけたらな、と思ってます。
良かったら読んでみて下さい。
いかくもハル
中居さんに案内されて入った部屋は、広い和室、その先に露天風呂が付いている。
寝室は他にあって、ベッドだった。
「わあ~、静かで良いですね。部屋も素敵」
「急だったけど空いてて良かった」
雅は真剣な顔になり、蒼司に向き合うと
「ちゃんとお話ししようと思いまして」
「はい」
蒼司もピンと背筋を伸ばして言った。
和室の座卓を挟んで向かい合って座った。
「まずは話しておきたいことがあって・・・」
言い淀む雅は珍しい。声に葛藤を感じた。
「あの、実は私・・・時々・・・」
「雅ちゃん、言いたく無いことは」
「幽霊を見ちゃうんです」
「は?」
「見えちゃうんですよ、時々」
こちらを伺うように雅は見ている。
蒼司はキョトンとした。
二人は首を傾げたまま、見つめ合う。
「あれ?あまり驚かない?」
「うん。最近異世界とか行ってるからかな」
そうだった、悠里は異世界の魔術師と婚約し、蒼司も行ったり来たりしてるんだった。
あっちは魔術なんかもあるのだ。余程非日常体験者だ。
「変な人とか思わない?」
「全然。俺なんか魔力特大だよ。それと、話したいことが俺にもあって」
今度は蒼司が言い淀む。
「実は真実を聞き分ける耳、っていうのを持ってて、言葉を発する人の心理状態がわかるんだ」
「?」
「つまり、嘘ついてるか、本当の事言ってるか、好意のある無しとかわかってしまうんだ」
気持ち悪いって思わない?と蒼司は心配そうに雅を伺う。
つまり、嘘はついても無駄な訳だ。
「じゃあ、嘘ついたりしなきゃ良いわけね」
あっさりと雅が言う。
蒼司は呆気に取られた。でも、雅はそういう人だったと思い直した。
二人はプッと吹き出した。
「改めまして、雅ちゃん。俺と結婚を前提にというより、嫌だと言っても絶対に結婚するけど、まずは付き合って」
その意気込みに思わず笑ってしまう。
「はい。よろしくお願いします」
蒼司が卓を飛び越えて雅を抱きしめた。
いきなりでびっくりしたが、雅も抱きついた。
ギューッと抱きしめてから見つめ合って、唇を重ね
た。
これまでの思いをぶつけるかのように。
***
はっ!と起きる。ベッドに蒼司はいない。
夕飯の時間になったら、部屋に準備しに来る。
慌ててその辺に置いてあった浴衣を着て和室に行くと、蒼司がニコニコしながら、座卓に座っていた。
「夕飯さっき来たよ。一緒に食べよう」
「私、寝ちゃってた?」
「うん、疲れちゃったよね。朝早かったし」
風呂に入ったらしい蒼司は浴衣を着ていた。
初めて見たが、色っぽい。
ちょっとドキドキする。
どうぞと蒼司に言われて、正面に座る。
「ビールで良い?」
「はい。ありがとうございます」
「もう、恋人同士だから敬語は禁止ね」
「え?そ、そうで・・だね。わかった」
何となくまだぎこちない。
くすくすと笑いながら、ゆっくりで良いから、と蒼司がビールを注いでくれた。
乾杯して、食事を堪能する。
蒼司おすすめの宿だけあって、食事も最高だった。
「雅ちゃんはうちの家族のことよく知ってるけど、ちゃんと俺の恋人って事で紹介するね」
「しょっちゅう遊びに行ってたし、昔から知ってるから、逆に恥ずかしいね」
まさか、蒼司と恋人関係になるとは思いもしなかった。
何しろ、悠里が向こうに行く前も泊まりに行ったのだ。
顔が熱くなる。
確かに、異世界に行ってからグイグイ来ていたけど、その前はそうでも無かった。
むしろ、自分には興味が無いと思っていた。
いつからなんだろう、ふと気になって聞いてみた。
「あの、蒼さんはいつから私のこと?」
蒼司はちょっと考える。
「それがね、ちょっと前に気が付いたんだよ。蓮司に言われて」
「蓮司さんに?」
「うん。雅ちゃんはどこにいてもすぐわかるって。結構前から。雅ちゃんだけがよく目についた。それを蓮司に言ったら、好きだからじゃ無いかって指摘されて」
「なるほど」
「自分でも昔から知ってるからまさかって思ったんだけど、もし、雅ちゃんが仕事忙しく無くなって、誰かと付き合うこと考えたら、凄く嫌だなって思ったんだよね。それで初めて自覚した」
「なるほど」
気恥ずかしくて、それしか言えない雅。
「後、影響受けたと言えばクリストファーかな。あいつ、本当遠慮とか無くて。俺と蓮司の前でもイチャイチャイチャイチャ、それ見てたら何だか遠慮するの馬鹿らしくなってさ」
その時を思い出したのか、ちょっと苦笑した。
クリストファーさん・・・悠里の話を聞いている雅は、嫌でも想像できた。
まあ、結果、蒼司とこうしてお泊まりする事になったのだが・・・。
「あいつのお陰だよね。自分の気持ちに気がついて、雅ちゃんと恋人になれたし。結婚してね、じゃなくてする」
顔はにこやかだが、その目は逃がさない、と真剣だった。
ははは、完全にロックオンされている。
もう逃げられないというわけだ。逃げるつもりは無いが。
ご飯食べたら露天一緒に入ろうね、と世にも妖しく美しく笑いかけて来たので、思わず見惚れて頷いてしまった。
***
それからその後は順調に交際を重ね、お互いの親にも紹介した。
上条家は飛び上がらんばかりに喜んでくれた。主に母麻里子が。
蘭も雅も母はお気に入りだったからだ。
どちらか又はどちらでも、お兄ちゃんと結婚してくれないかしら、と密かに思っていたからだ。
雅の両親も蒼司のことは悠里の兄という事は知っていたものの、それ程親交があったわけでは無かったが、蒼司と会い、祝福してくれた。
蘭と悠里にも途中経過は話していたものの、結婚が決まった事を報告すると、今度会ってお祝いしようと言ってくれた。
式は一年後辺りを目処に身内のみで行う予定だ。
新婚旅行は海外と称して異世界に行く予定である。
蒼司はこれからも異世界でもせっせと仕事をこなす予定だ。
一年後、結婚した二人は都内にマンションを借りて住み、時々異世界を行き来しつつ、蒼司の仕事が異世界で評判になり、そちらが忙しくなったので、結婚して一年後には異世界に居を移して住む事になる。
雅も商品企画の腕を買われ、またもや蘭同様リタにスカウトされ、蘭や悠里と共に仕事ができる環境を喜んだ。
結婚して2年後には男女の双子が生まれ、二人とも蒼司の能力を引き継ぐ。
久条蒼司は雅ちゃんと結婚したいではなく、する、と宣言してから、本当に有言実行、やる時はやる男であった。
【完】
————————————————————————-
皆さま、ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
特に濃い人もクセ強な人もいないままだったので、中々進展させるのが難しかったです。
もうちょっと捻りたかったけど、結婚までするのって、やっぱりあんまりゴタゴタしないというか、すんなり行くもんじゃ無いかなかなぁと、私自身思うところもあり、そのまま素直に結婚まで至りました。
良かったね、蒼司。
霊感設定ですが、あれ、私の実話です(笑)
母の実家も含めて。
最近は無くなりましたが、4、5年くらい前まではたまに見えてました。昼でも夜でも関係なく(汗)
車乗ってる時がややこしいのよ。これが。
運転しないから良いけど。
見ようと思っても出来ないし、完全受信型。
私自身は取り憑かれるとかそういうのは無いです。
何てったって、ご先祖供養は各36回忌までするので(笑)
何だかんだで、一番の守りはご先祖様よ。皆さんお墓参りはちゃんと行った方が良いよ。大事。
脱線しましたが、この後はビルの話を書きたいと思ってます。
こっちは異世界だし、またクセ強で進めていけたらな、と思ってます。
良かったら読んでみて下さい。
いかくもハル
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