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第2章・モフモフで可愛いケモノっ子
049:花よりブタマン
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俺たちはカエデちゃんの両親を救い出す為に、バラドンカンパニーの本社がある首都《カシーダ》に到着した。
「ここにバラドンカンパニーの本社があるのか………しかし首都っていう割には閑散としてないか?」
「そもそもルクマリネ王国は、そこまで大きな国じゃないんだわん!!」
「だから、そこまで賑わっているわけじゃないのか」
俺は首都だと聞いてやって来ているので、もっと賑わっているかと思われたが、そこまで普通の街と変わらない様に見える。
まぁそれでも他の都市よりは色々な店や獣人が集まっているから、栄えていないわけではない。
「さてと、ここから本社を探すのは骨が折れそうだな………まさか普通にバラドンカンパニーって看板を出してるわけ無いだろうからね」
「ミナト様の周囲探知を使って調べるのは、どうでしょうか?」
「そういえば、そうだったね。それじゃあ俺とエッタさん、それとカエデちゃん・シュナちゃん・イローナちゃんグループに分かれて捜索しよう」
『了解っ!!!!』
俺は周囲探知の事を忘れており、エッタさんに指摘されて手を叩き思い出したのである。
そこで俺とエッタさんグループと、カエデちゃん・シュナちゃん・イローナちゃんに分かれて首都を捜索する事にした。
「人が多すぎて探知しづらいな……」
「大丈夫ですか?」
「探知するには、大まかな場所でも分からないと無理だな」
俺は周囲探知を使ったが人が多すぎる為に、情報が渋滞して分からない状態になってしまう。
その為にある程度の目ぼしい場所を見つけなければ、周囲探知は使えないと分かったのである。
「とにかく街の中を隈なく探して行こうか」
「そうですね」
俺たちは足を使って調べる事にした。
寂れていると思ったが中心街に行けば、人族や獣人が多く行き来しており、さすがはルクマリネ王国だと感じる。
「ここまで獣人と人が共存してるのは、世界的にも珍しいんだよね?」
「そうですね。亜人種を受け入れる事じたい嫌がる人もいるので、本当に珍しい事だと思います」
ここまで亜人種を認めて受けてれている国は珍しく、上手く共存で来ているのだなと率直に思った。
「おいっ!! そこのエルフの女を連れてる男っ!!」
「ん? 俺の事か?」
「そうだっ!! 何処かで見た顔だと思ったら、バイソン部長が言っていたガキだな!!」
俺とエッタさんが道を歩いていると、スーツを決め込んだ緑髪のイケメンが声をかけて来た。
こんなイケメンが何の用かと思ったら、そのイケメンの口からバイソン部長の名前が出て来て鴨がネギ背負って来たと思った。
「もしかしてバラドンカンパニーの人間か? ちょうど良いところに来たもんだな」
「こっちこそテメェを探してたんだよ!! 良くも、うちの幹部に喧嘩を売ってくれたもんだな!!」
「じゃあ謝りに行くから、バラドンカンパニーの本社まで連れてってもらえるか?」
「仕方ねぇな……ってなるかよ!! テメェの首を、ここで取って社長のところにもってくんだよ!!」
俺がノリで連れてってくれと聞いたところ、中々のノリツッコミをしてくれて話ができるのではと感じた。
しかし我を思い出して俺の首を取ると、堂々たる宣言をして来て戦闘は避けられ無いと分かった。
「戦うのは良いが、ここら辺でやったら警備兵が来るんじゃねぇのか? そしたら邪魔になるぞ?」
「邪魔になんてなりやしないさ。ルクマリネ王国の国王は、バラドンカンパニーに頭が上がらねぇんだよ」
「国家ぐるみってわけかよ………ふんっ。それなら暴れても問題は無さそうだな!!」
こんな街中で戦闘騒ぎなんて起こせば問題になりそうだが、バラドンカンパニーと国王が繋がっている為に、騒ぎを起こしても揉み消されると男は話す。
それならばと俺も戦闘になるのはやぶさかでは無い。
「エッタさんは手を出さなくて良いよ。周りの人に被害を出さない事だけに集中しておいて!!」
「はいっ!!」
「女の子の前で、格好をつけるのは良いが………そんなんじゃ、このフラワー課長には勝てないぞ!!」
――バラドンカンパニー・課長:フラワー――
「お前たちの名前は雑技団かよ………まぁ良いさ。手応えがあるってんなら面白そうだ」
この男は課長らしく名前を《フラワー》というらしい。
こんなふざけた名前の連中に負けられないと、俺は右腕を回して準備運動を行う。
* * *
俺たちとは別行動になったカエデちゃんたちは、カエデちゃんが両親の匂いを辿って捜索をしている。
「色々な人の匂いが混ざり合って、良く分からないけど……この街には居ると思うわん」
「それなら助けられるにゃ」
「よかったですね……」
こっちにはイローナちゃんも行っているが、バラドンカンパニーの雑魚をボコボコにしていたのを見ているので、2人について行かせても問題ないだろうと判断する。
そんなこんなで3人は街の中を捜索していると、俺たち同様に3人に声をかける人間が現れた。
「お嬢ちゃんたちは、何処から来たのかなぁ? あのガキの男は一緒じゃないのかなぁ?」
「お おじさんは誰だわん!?」
「おじさんはねぇ……バラドンカンパニーの《ブタマン課》長だよぉ」
3人の前に現れたのは丸々と太った男で、その男もバラドンカンパニーの《ブタマン課長》というらしい。
とてもいやらしい目で3人の事を見ており、ロリコンだと見るだけで感じ取れる目をしている。
「あのガキは、何処にいるか知ってるかなぁ? 教えてくれれば君たちには悪い事はしないよぉ~」
「教えなかったら?」
「無理にでも聞いちゃう!!」
「私たちは何も話さないにゃ………」
俺の事を聞き出したいみたいだが、3人は頑なに話さないのでブタマンは力ずくに移行した。
3人に向かって殴りかかったが、避けられて地面に拳が触れるとタイミングが合わない感じで、地面にヒビが入ったのである。
「僕のオリジナルスキルが火を吹くぜ!!」
「こ このパンチ力は侮れないわん………」
「3人で協力したら問題ないにゃ」
ブタマンのオリジナルスキルらしく、名前は《2段撃》というらしく、パンチやキックを繰り出した後に2撃目を自動で与えるみたいだ。
だから当たってしまったら自動的に、2撃目の攻撃が自分に入ってしまうという原理らしい。
「攻撃は当たっちゃダメわん!! でも、私が前衛をやるからシュナと、イローナちゃんは援護をよろしくわん!!」
「了解したにゃ!!」
「分かった……」
スリーマンセルを直ぐに組むと、カエデちゃんが意外にもリーダーで取り仕切った。
そのままブタマンとの戦闘がスタートする。
「このこの!! おデブのおじさん!!」
「デブは余計だっ!! 僕の体型は理想系……君たちを抱きしめるのに最適なんだい!!」
「そんな気持ち悪い事させないにゃ」
・氷魔法Level2《アイスフィールド》
またもブタマンが気持ち悪い発言をした事で、シュナちゃんが本気で嫌がり地面を凍らせて動きを制限させる。
するとカエデちゃんがジャンプをして、ブタマンに蹴りかかるが足を掴まれて抱きしめられる。
「可愛い子ちゃ~~ん!!!!」
「ぎゃあああああ!!!!!」
ブタマンに抱き締められたカエデちゃんは、悲鳴を上げ涙目でジタバタしているのである。
「ここにバラドンカンパニーの本社があるのか………しかし首都っていう割には閑散としてないか?」
「そもそもルクマリネ王国は、そこまで大きな国じゃないんだわん!!」
「だから、そこまで賑わっているわけじゃないのか」
俺は首都だと聞いてやって来ているので、もっと賑わっているかと思われたが、そこまで普通の街と変わらない様に見える。
まぁそれでも他の都市よりは色々な店や獣人が集まっているから、栄えていないわけではない。
「さてと、ここから本社を探すのは骨が折れそうだな………まさか普通にバラドンカンパニーって看板を出してるわけ無いだろうからね」
「ミナト様の周囲探知を使って調べるのは、どうでしょうか?」
「そういえば、そうだったね。それじゃあ俺とエッタさん、それとカエデちゃん・シュナちゃん・イローナちゃんグループに分かれて捜索しよう」
『了解っ!!!!』
俺は周囲探知の事を忘れており、エッタさんに指摘されて手を叩き思い出したのである。
そこで俺とエッタさんグループと、カエデちゃん・シュナちゃん・イローナちゃんに分かれて首都を捜索する事にした。
「人が多すぎて探知しづらいな……」
「大丈夫ですか?」
「探知するには、大まかな場所でも分からないと無理だな」
俺は周囲探知を使ったが人が多すぎる為に、情報が渋滞して分からない状態になってしまう。
その為にある程度の目ぼしい場所を見つけなければ、周囲探知は使えないと分かったのである。
「とにかく街の中を隈なく探して行こうか」
「そうですね」
俺たちは足を使って調べる事にした。
寂れていると思ったが中心街に行けば、人族や獣人が多く行き来しており、さすがはルクマリネ王国だと感じる。
「ここまで獣人と人が共存してるのは、世界的にも珍しいんだよね?」
「そうですね。亜人種を受け入れる事じたい嫌がる人もいるので、本当に珍しい事だと思います」
ここまで亜人種を認めて受けてれている国は珍しく、上手く共存で来ているのだなと率直に思った。
「おいっ!! そこのエルフの女を連れてる男っ!!」
「ん? 俺の事か?」
「そうだっ!! 何処かで見た顔だと思ったら、バイソン部長が言っていたガキだな!!」
俺とエッタさんが道を歩いていると、スーツを決め込んだ緑髪のイケメンが声をかけて来た。
こんなイケメンが何の用かと思ったら、そのイケメンの口からバイソン部長の名前が出て来て鴨がネギ背負って来たと思った。
「もしかしてバラドンカンパニーの人間か? ちょうど良いところに来たもんだな」
「こっちこそテメェを探してたんだよ!! 良くも、うちの幹部に喧嘩を売ってくれたもんだな!!」
「じゃあ謝りに行くから、バラドンカンパニーの本社まで連れてってもらえるか?」
「仕方ねぇな……ってなるかよ!! テメェの首を、ここで取って社長のところにもってくんだよ!!」
俺がノリで連れてってくれと聞いたところ、中々のノリツッコミをしてくれて話ができるのではと感じた。
しかし我を思い出して俺の首を取ると、堂々たる宣言をして来て戦闘は避けられ無いと分かった。
「戦うのは良いが、ここら辺でやったら警備兵が来るんじゃねぇのか? そしたら邪魔になるぞ?」
「邪魔になんてなりやしないさ。ルクマリネ王国の国王は、バラドンカンパニーに頭が上がらねぇんだよ」
「国家ぐるみってわけかよ………ふんっ。それなら暴れても問題は無さそうだな!!」
こんな街中で戦闘騒ぎなんて起こせば問題になりそうだが、バラドンカンパニーと国王が繋がっている為に、騒ぎを起こしても揉み消されると男は話す。
それならばと俺も戦闘になるのはやぶさかでは無い。
「エッタさんは手を出さなくて良いよ。周りの人に被害を出さない事だけに集中しておいて!!」
「はいっ!!」
「女の子の前で、格好をつけるのは良いが………そんなんじゃ、このフラワー課長には勝てないぞ!!」
――バラドンカンパニー・課長:フラワー――
「お前たちの名前は雑技団かよ………まぁ良いさ。手応えがあるってんなら面白そうだ」
この男は課長らしく名前を《フラワー》というらしい。
こんなふざけた名前の連中に負けられないと、俺は右腕を回して準備運動を行う。
* * *
俺たちとは別行動になったカエデちゃんたちは、カエデちゃんが両親の匂いを辿って捜索をしている。
「色々な人の匂いが混ざり合って、良く分からないけど……この街には居ると思うわん」
「それなら助けられるにゃ」
「よかったですね……」
こっちにはイローナちゃんも行っているが、バラドンカンパニーの雑魚をボコボコにしていたのを見ているので、2人について行かせても問題ないだろうと判断する。
そんなこんなで3人は街の中を捜索していると、俺たち同様に3人に声をかける人間が現れた。
「お嬢ちゃんたちは、何処から来たのかなぁ? あのガキの男は一緒じゃないのかなぁ?」
「お おじさんは誰だわん!?」
「おじさんはねぇ……バラドンカンパニーの《ブタマン課》長だよぉ」
3人の前に現れたのは丸々と太った男で、その男もバラドンカンパニーの《ブタマン課長》というらしい。
とてもいやらしい目で3人の事を見ており、ロリコンだと見るだけで感じ取れる目をしている。
「あのガキは、何処にいるか知ってるかなぁ? 教えてくれれば君たちには悪い事はしないよぉ~」
「教えなかったら?」
「無理にでも聞いちゃう!!」
「私たちは何も話さないにゃ………」
俺の事を聞き出したいみたいだが、3人は頑なに話さないのでブタマンは力ずくに移行した。
3人に向かって殴りかかったが、避けられて地面に拳が触れるとタイミングが合わない感じで、地面にヒビが入ったのである。
「僕のオリジナルスキルが火を吹くぜ!!」
「こ このパンチ力は侮れないわん………」
「3人で協力したら問題ないにゃ」
ブタマンのオリジナルスキルらしく、名前は《2段撃》というらしく、パンチやキックを繰り出した後に2撃目を自動で与えるみたいだ。
だから当たってしまったら自動的に、2撃目の攻撃が自分に入ってしまうという原理らしい。
「攻撃は当たっちゃダメわん!! でも、私が前衛をやるからシュナと、イローナちゃんは援護をよろしくわん!!」
「了解したにゃ!!」
「分かった……」
スリーマンセルを直ぐに組むと、カエデちゃんが意外にもリーダーで取り仕切った。
そのままブタマンとの戦闘がスタートする。
「このこの!! おデブのおじさん!!」
「デブは余計だっ!! 僕の体型は理想系……君たちを抱きしめるのに最適なんだい!!」
「そんな気持ち悪い事させないにゃ」
・氷魔法Level2《アイスフィールド》
またもブタマンが気持ち悪い発言をした事で、シュナちゃんが本気で嫌がり地面を凍らせて動きを制限させる。
するとカエデちゃんがジャンプをして、ブタマンに蹴りかかるが足を掴まれて抱きしめられる。
「可愛い子ちゃ~~ん!!!!」
「ぎゃあああああ!!!!!」
ブタマンに抱き締められたカエデちゃんは、悲鳴を上げ涙目でジタバタしているのである。
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