41 / 201
第2章・モフモフで可愛いケモノっ子
040:立ち上がる理由
しおりを挟む
オレとクロエが生きる希望を失ってから4年が経ち、12歳になった年に世界的な事件が起きた。
それは現在〈解放王〉と呼ばれている五賢王の1人《ルーティン=アーサー=キング》によって奴隷解放が行われた。
「クロエっ!! 早く逃げるんだ!!」
「う うん!!」
解放された中にミア&クロエたちも含まれており、解放されたら急いで逃げ、その先で出会ったジャックに拾われる。
そのままミア&クロエは命の恩人であるジャックの船に乗り、海賊になる事を決めたのである。
* * *
ミアはクロエがやられた事で、エッタさんたちへのフラストレーションが最大限になるのである。
「人生が何かもしらねぇ様なガキがっ!! オレたちの邪魔をするんじゃねぇよ!!」
「この世界で辛いのは、アンタらだけじゃない………でも、アンタらの境遇は可哀想だとも思う」
「そんなのはいらねぇ!! 憐れみなんてのは、オレたちには不要だ………オレたちは命を助けてくれた、ジャック船長の偉大なる計画を遂行するだけだ!!」
ミアは完全に怒りでハイになっており、エッタさんが同情しても突き放して怒りを露わにしている。
エッタさんはミアにとってクロエという存在は、生きて来た中で親友以上の存在なんだと分かる。
しかしミアたちを野放しにすれば、ここにいる人間たち以上の世界の人たちが苦しむ事になってしまう。
「アンタが自分の人生に絶望し、世界に対しても怒っているのも大いに分かった………だけど、その感情のまま関係の無い人たちも巻き込もうとしているのなら、私は全力で止める!!」
「私は全力で止める? 正義のヒーローを気取ってるの? そんなの気持ち悪い………この世界は弱肉強食だっ!! そんな生ぬるい考えをしているから不幸になるんだぞ!!」
「綺麗事なのかもしれない。多くの人を助けられなくて、少しの人しか救えないかもしれない………綺麗事でも、なんでも動かないよりかはマシよ!!」
エッタさんはミアの心に寄り添いながらも、関係の無い人たちも巻き込むのだけは違うと否定した。
既に聞く耳を持っていないミアは、エッタさんの言っている事が怒りの燃料への変わる。
そんなミアに正義を語るのは綺麗事だと言われるが、自分の様に不幸な人間をできる限り減らしたいと覚悟を現した。
「そう……お前たちとは話にならないみたいだ。それなら死んで間違ってた事を覚えろ!!」
・炎魔法Level1《ファイヤーボール》
・斬撃魔法Level3《スラッシャー》
――――飛ぶ炎の剣――――
ミアは怒りに任せて3人を葬る事にした。
剣に炎をエンチャントさせて、そのまま飛ぶ炎の斬撃として3人に向かって飛ばしたのである。
「シュナちゃん、カエデちゃん。ちょっと力を貸して………」
「了解わん!!」
「分かったにゃ」
エッタさんはシュナちゃんとカエデちゃんに、力を貸して欲しいと頼むと2人は即答でイエスと答えた。
「私が、あの斬撃を止めるにゃ」
・オリジナルスキル『氷の女王』
「何っ!? オレの斬撃を凍らせただと!?」
シュナちゃんが2人の前に出ると、オリジナルスキルを使って飛んできた斬撃を凍らせた。
それにミアが驚いている隙に、カエデちゃんが飛び出して筋力増強魔法を使用して殴りかかる。
「殴り飛ばすわん!!」
「そうはいかねぇよ!!」
「なんちゃってわん………体勢だけでも崩れれば良いわん」
「ま まさか!? その策を、まだ実行するの!?」
カエデちゃんのパンチに着地したてのミアは、防ぎきれずにパンチされた方向に体が流れてしまう。
ミアは体が流れながらカエデちゃんの後ろで、自分を狙い撃ちしようとしているエッタさんが見える。
「アンタは、人の痛みを知っているのに人を苦しめようとした。とても同じ苦しみを持つ人間として残念………貴方を、ここで止めさせてもらいます!!」
・風魔法Level6《ハリケーン・スピアー》
・木魔法Level3《ウッド・スピアー》
――――精霊の槍――――
「クソがぁああああああ!!!!!!」
エッタさんの渾身の攻撃は、ミアにクリーンヒットし3人は女海賊にリベンジ成功した。
前回からの流れがありエッタさんは疲れたと、地面にペタンッとへたり込み、シュナちゃんとカエデちゃんが駆け寄る。
「怪我したのかわん?」
「大丈夫にゃ?」
「大丈夫だよ。少し疲れただけで………それよりもミナト様の方は大丈夫かしら?」
「あの人なら問題ないわん」
エッタさんは自分たちの方は、何とか勝利する事ができたが俺の方を心配してくれているのである。
* * *
前世の事を思い返せば、子供の頃から酷いものだった。
始まりは俺が6歳の時だった。
昔から父親は無職でギャンブルやら酒やらに溺れる様な人間であり、生活費を稼いでいたのは母さんの方だった。
「ごめんね……お腹いっぱい、ご飯を食べさせてあげたいんだけど………」
「全然気にしてないよ? お母ちゃんの方こそ、仕事大変そうだけど大丈夫?」
母さんは毎日の様に俺に謝っていた。
そんな母さんを見て、俺は1度も怒ったり不幸だなんて思った事は無かった。
いつからか、俺の夢は母さんに腹一杯のご飯を食べさせてあげるという事になっていた。
しかし……。
そんなある日に、父親は酒に酔った勢いで母さんと喧嘩して母さんの事を殴り殺した。
「今日から、私たちが家族よ。わがまま言って良いんだからね」
「う うん……」
父親は捕まり俺は祖母たちの家で暮らす事になった。
あの日に俺は実感したのである。
人というのは殴り続ければ死ぬし、死んでしまったら何1つ残ってはいないのだと。
この事を俺は齢6歳にして知ってしまった、世界の理の現実である。
「ゆうちゃん? そんなに無理して働かなくても良いんじゃないのかい?」
「ダメなんだよ。僕が行かないと、他の人たちに皺寄せがいっちゃうからね………それに僕には夢があるんだ」
ブラックな会社に就職してからも俺は祖母たちと一緒に暮らしており、みるみるうちに酷くなった顔を見て心配してくれる。
しかし俺には夢があるんだ、その為にも仕事を辞めるわけにはいかない………あれ? 俺の夢って何だっけ。
「そうだ。母さんに腹一杯の飯を食わしてやる事だ………」
俺の意識は前世の記憶から戻ってきた。
全身痛みで体が動くのか、それどころか死ぬのではないかと感じる程のダメージを受けている。
あぁこのまま目を瞑れば気持ち良くなれるんじゃないか?
それなら、こんなに頑張らなくなって他の人たちが倒してくれるよな………んな訳ねぇだろ。
「俺が諦めたら、俺の様な子供が世界中に増える………それだけは絶対にダメだ!! 人ってのは死んだら、何も残らない。死んだら終わりなんだ!!」
俺はゆっくりではあるが全身に力を込めて、フラフラになりながらも俺の様な子供を増やしたくない気持ちで立ち上がる。
凄まじい猫背で無いと立っていられないくらいに、痛みと疲労で目が回りそうだが、根性と正義感でギリギリのところを保っているのである。
そのまま俺は瓦礫を退かして、俺の方なんて見ずにテントの方へ行こうとするジャックに声をかける。
「おいっ!! 何を勝った気になってんだよ!!」
「何っ!? 嘘だろ……完璧に喰らったはずだろ。アレを喰らって立ってられるわけがねぇ」
俺が立ち上がった事にジャックは素直に驚いて、何で立ち上がれるのかと歯をグッと噛み締める。
それは現在〈解放王〉と呼ばれている五賢王の1人《ルーティン=アーサー=キング》によって奴隷解放が行われた。
「クロエっ!! 早く逃げるんだ!!」
「う うん!!」
解放された中にミア&クロエたちも含まれており、解放されたら急いで逃げ、その先で出会ったジャックに拾われる。
そのままミア&クロエは命の恩人であるジャックの船に乗り、海賊になる事を決めたのである。
* * *
ミアはクロエがやられた事で、エッタさんたちへのフラストレーションが最大限になるのである。
「人生が何かもしらねぇ様なガキがっ!! オレたちの邪魔をするんじゃねぇよ!!」
「この世界で辛いのは、アンタらだけじゃない………でも、アンタらの境遇は可哀想だとも思う」
「そんなのはいらねぇ!! 憐れみなんてのは、オレたちには不要だ………オレたちは命を助けてくれた、ジャック船長の偉大なる計画を遂行するだけだ!!」
ミアは完全に怒りでハイになっており、エッタさんが同情しても突き放して怒りを露わにしている。
エッタさんはミアにとってクロエという存在は、生きて来た中で親友以上の存在なんだと分かる。
しかしミアたちを野放しにすれば、ここにいる人間たち以上の世界の人たちが苦しむ事になってしまう。
「アンタが自分の人生に絶望し、世界に対しても怒っているのも大いに分かった………だけど、その感情のまま関係の無い人たちも巻き込もうとしているのなら、私は全力で止める!!」
「私は全力で止める? 正義のヒーローを気取ってるの? そんなの気持ち悪い………この世界は弱肉強食だっ!! そんな生ぬるい考えをしているから不幸になるんだぞ!!」
「綺麗事なのかもしれない。多くの人を助けられなくて、少しの人しか救えないかもしれない………綺麗事でも、なんでも動かないよりかはマシよ!!」
エッタさんはミアの心に寄り添いながらも、関係の無い人たちも巻き込むのだけは違うと否定した。
既に聞く耳を持っていないミアは、エッタさんの言っている事が怒りの燃料への変わる。
そんなミアに正義を語るのは綺麗事だと言われるが、自分の様に不幸な人間をできる限り減らしたいと覚悟を現した。
「そう……お前たちとは話にならないみたいだ。それなら死んで間違ってた事を覚えろ!!」
・炎魔法Level1《ファイヤーボール》
・斬撃魔法Level3《スラッシャー》
――――飛ぶ炎の剣――――
ミアは怒りに任せて3人を葬る事にした。
剣に炎をエンチャントさせて、そのまま飛ぶ炎の斬撃として3人に向かって飛ばしたのである。
「シュナちゃん、カエデちゃん。ちょっと力を貸して………」
「了解わん!!」
「分かったにゃ」
エッタさんはシュナちゃんとカエデちゃんに、力を貸して欲しいと頼むと2人は即答でイエスと答えた。
「私が、あの斬撃を止めるにゃ」
・オリジナルスキル『氷の女王』
「何っ!? オレの斬撃を凍らせただと!?」
シュナちゃんが2人の前に出ると、オリジナルスキルを使って飛んできた斬撃を凍らせた。
それにミアが驚いている隙に、カエデちゃんが飛び出して筋力増強魔法を使用して殴りかかる。
「殴り飛ばすわん!!」
「そうはいかねぇよ!!」
「なんちゃってわん………体勢だけでも崩れれば良いわん」
「ま まさか!? その策を、まだ実行するの!?」
カエデちゃんのパンチに着地したてのミアは、防ぎきれずにパンチされた方向に体が流れてしまう。
ミアは体が流れながらカエデちゃんの後ろで、自分を狙い撃ちしようとしているエッタさんが見える。
「アンタは、人の痛みを知っているのに人を苦しめようとした。とても同じ苦しみを持つ人間として残念………貴方を、ここで止めさせてもらいます!!」
・風魔法Level6《ハリケーン・スピアー》
・木魔法Level3《ウッド・スピアー》
――――精霊の槍――――
「クソがぁああああああ!!!!!!」
エッタさんの渾身の攻撃は、ミアにクリーンヒットし3人は女海賊にリベンジ成功した。
前回からの流れがありエッタさんは疲れたと、地面にペタンッとへたり込み、シュナちゃんとカエデちゃんが駆け寄る。
「怪我したのかわん?」
「大丈夫にゃ?」
「大丈夫だよ。少し疲れただけで………それよりもミナト様の方は大丈夫かしら?」
「あの人なら問題ないわん」
エッタさんは自分たちの方は、何とか勝利する事ができたが俺の方を心配してくれているのである。
* * *
前世の事を思い返せば、子供の頃から酷いものだった。
始まりは俺が6歳の時だった。
昔から父親は無職でギャンブルやら酒やらに溺れる様な人間であり、生活費を稼いでいたのは母さんの方だった。
「ごめんね……お腹いっぱい、ご飯を食べさせてあげたいんだけど………」
「全然気にしてないよ? お母ちゃんの方こそ、仕事大変そうだけど大丈夫?」
母さんは毎日の様に俺に謝っていた。
そんな母さんを見て、俺は1度も怒ったり不幸だなんて思った事は無かった。
いつからか、俺の夢は母さんに腹一杯のご飯を食べさせてあげるという事になっていた。
しかし……。
そんなある日に、父親は酒に酔った勢いで母さんと喧嘩して母さんの事を殴り殺した。
「今日から、私たちが家族よ。わがまま言って良いんだからね」
「う うん……」
父親は捕まり俺は祖母たちの家で暮らす事になった。
あの日に俺は実感したのである。
人というのは殴り続ければ死ぬし、死んでしまったら何1つ残ってはいないのだと。
この事を俺は齢6歳にして知ってしまった、世界の理の現実である。
「ゆうちゃん? そんなに無理して働かなくても良いんじゃないのかい?」
「ダメなんだよ。僕が行かないと、他の人たちに皺寄せがいっちゃうからね………それに僕には夢があるんだ」
ブラックな会社に就職してからも俺は祖母たちと一緒に暮らしており、みるみるうちに酷くなった顔を見て心配してくれる。
しかし俺には夢があるんだ、その為にも仕事を辞めるわけにはいかない………あれ? 俺の夢って何だっけ。
「そうだ。母さんに腹一杯の飯を食わしてやる事だ………」
俺の意識は前世の記憶から戻ってきた。
全身痛みで体が動くのか、それどころか死ぬのではないかと感じる程のダメージを受けている。
あぁこのまま目を瞑れば気持ち良くなれるんじゃないか?
それなら、こんなに頑張らなくなって他の人たちが倒してくれるよな………んな訳ねぇだろ。
「俺が諦めたら、俺の様な子供が世界中に増える………それだけは絶対にダメだ!! 人ってのは死んだら、何も残らない。死んだら終わりなんだ!!」
俺はゆっくりではあるが全身に力を込めて、フラフラになりながらも俺の様な子供を増やしたくない気持ちで立ち上がる。
凄まじい猫背で無いと立っていられないくらいに、痛みと疲労で目が回りそうだが、根性と正義感でギリギリのところを保っているのである。
そのまま俺は瓦礫を退かして、俺の方なんて見ずにテントの方へ行こうとするジャックに声をかける。
「おいっ!! 何を勝った気になってんだよ!!」
「何っ!? 嘘だろ……完璧に喰らったはずだろ。アレを喰らって立ってられるわけがねぇ」
俺が立ち上がった事にジャックは素直に驚いて、何で立ち上がれるのかと歯をグッと噛み締める。
0
お気に入りに追加
206
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
チートを極めた空間魔術師 ~空間魔法でチートライフ~
てばくん
ファンタジー
ひょんなことから神様の部屋へと呼び出された新海 勇人(しんかい はやと)。
そこで空間魔法のロマンに惹かれて雑魚職の空間魔術師となる。
転生間際に盗んだ神の本と、神からの経験値チートで魔力オバケになる。
そんな冴えない主人公のお話。
-お気に入り登録、感想お願いします!!全てモチベーションになります-
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる