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イケブクロ本営(千晶との再会)

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 イケブクロのターミナルへ転送。
 ターミナル前にいる妖鬼オニの台詞に変化は無かった。
 マントラ軍本営に行ってみると、閉ざされていた門を
 開けることができた。
 中に入ってみると、NPC悪魔や思念体の姿が全く無い。
 敵悪魔以外の存在に会う事無く、最上階まで上がった。
 ゴズテンノウの間の扉の前に到着。
 扉の先から強い妖気を感じる。
 隼人は扉を開けて中に入ると、奥に千晶が座っていた。


「女よ…
 何故この地を訪れたるや。
 その身の怒りはいかなる故ぞ。」

千晶
「わたしが感じていた力は、あなたなの?
 そう、滅びてはいなかったのね…
 あなたが呼んでいたのかしら?
 ゴズテンノウ…」

ゴズテンノウ
「ニヒロの計略に落ちて後…
 我が身は虚空を浪々とするのみ。
 だが、一時たりとも
 この身の怒りを忘れたことは無い。」

千晶
「…私は力を求めた。
 けれど、それは手に入らずじまい。
 どんな試練を受けようとも、
 どんな傷を負おうとも…
 私のコトワリは変わらないわ。
 でも、このままでは私が戴くのは
 力も無く、意味を成さないコトワリ…」

ゴズテンノウ
「女よ。
 その身に、我が精を得よ。
 かつて我は、世界を静寂の輩から守らんとしていた。
 だが、我らが真に成すべきは
 力の国を興すことであった。
 とはいえ、いかに力持つとも
 偶像たる身に出来るはずもなかった。
 しかし、我が人の身であったなら…
 コトワリの持てる身であったなら、
 答えは違っておったであろう。」

 この声に応えるように、千晶がゆっくり立ち上がる。

千晶
「あなたの力で、私が強くなれるなら…
 世界が創れるなら…」

ゴズテンノウ
「おまえの説くコトワリも
 我らが力の国の一つの姿。
 我が最後の力、おまえに託そう!!
 女よ、我が精を得よ!
 悪魔を導く力、魔丞たれ!!」

 千晶が黒い霧に包まれたかと思うや、光だし、
 右腕が異形の姿へと変貌する。

千晶
「熱い…
 手が燃えるよう…」

 ゴズテンノウの偶像が崩壊し、
 髪型、鼻から首下、右腕の姿を変えた
 千晶が現れた。

千晶
「見て、隼人。
 美しいでしょう?
 力有る者は美しいわ。
 私は自分の道を切り拓く力を得た…
 ああっ、見えるわ!
 ヨスガを求める強き悪魔たちが
 この地へ集い来るのが!
 この手なら、つかめるはずよ。
 理想の国が…
 私の理想とする世界が…!!
 ウフフ…
 アハハハハハ!」

 笑い声の直後、一方的に外に出された。
 扉は固く閉ざされ、再び入ることは出来ない。

 止む無くターミナルへ戻ろうと、
 外に出て長い階段を下りる途中に戦闘。
 しかしいつもの魔獣バイブ・カハではなく、
 出現したのは天使ドミニオン。
 千晶が言ってた、集いし悪魔なのだろう。
 エレベーター前には天使プリンシパリティ。

悪魔(天使プリンシパリティ)
「強いものだけが生きる世界、
 ヨスガの世界…
 …素晴らしい。
 そして、なんて甘美な響きだ!」

 女/若者の誘惑よりも甘美なのか、
 聞いてみたいところだ。
 ニヒロに夜魔や妖魔、堕天使などがいたように、
 ここには天使たちが集まるのだろう。
 それを象徴するかのように、エレベーターで
 下りた先では天使ヴァーチャーと戦闘。
 仲魔集めで天使が欲しくなったら、
 ここに来ればよさそうだ。
 決闘場には天使アークエンジェル。

悪魔(天使アークエンジェル)
「千晶とかいう小娘に、
 創世などという大業を成せるのか。
 …しかし、ヨスガの思想には賛同できる。
 彼女の守護を担いましょう。」

 まあ、ゴズテンノウみたいなオッサン悪魔より
 よっぽど良いだろう。
 1階に戻ると、Sターミナル付近に天使パワー。

悪魔(天使パワー)
「ヨスガの宮殿へ、ようこそ…」

 ようこそと言われたが、
 今そこのSターミナルで戻るとこだよ。
 天使が欲しくなったら、お邪魔するね。

 戻ったら、傍にいる妖鬼オニの台詞を再確認。

悪魔(妖鬼オニ)
「新しい親分は千晶!
 あのゴズテンノウの力を受け継いでるんだ、
 間違いねえ。
 …もうひと暴れするか!」

 威勢が戻ったようだ。
 鬼神トールも戻ってくるのだろうか。

 とりあえず一通りのイベントは落ち着いた。
 あとは…
 以前、地霊コダマに言われていた情報収集、
 シブヤのディスコに行ってみよう。
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