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闇に潜む弾丸
闇に潜む弾丸-04
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一面に墨を流したかのような漆黒の夜。太陽の加護なき夢魔の領域。
廃材を組み合わせたバリケードとかがり火に人々はか細い祈りを託して眠りにつく。どうせ食うなら隣の奴にしてくれ、と。
怯えて眠る貧民窟から少し離れて、闇のなかで闇よりも濃い黒の戦車が1輛、エンジンをかけたまま停まっていた。
「暇ねぇ……」
「ああ、そうだな」
何度目になるかわからぬほど繰り返してきたやり取り。ディアスとカーディルが深夜の張り込みを始めてから今夜で一週間。異常なし、としか表現できぬ夜が続いていた。一度、まったく別のところにミュータントが現れたこともあった。
「博士の立てた予測、本当に正しいわけ?」
「予測は、あくまで予測さ。そう焦るな、待つのもハンターの仕事だ」
獲物が来るのをじっと待つ。あるいは脅威が去るのを耐えて待つ。それはハンターにとってよくあることであり、忍耐は必須スキルである。
しかし、いつまでも空振りが続けば焦れてくるのも仕方の無いことではある。
たとえ戦闘が起こらなくとも警備に付いた分はマルコから日当が支払われるが、ミュータントを討伐したときの額とは比べ物にならない。
「待つのもハンターの仕事、それは正しいわ。待つのがハンターの仕事ではないけどね」
率直なカーディルに対して不平不満を口にはしないものの、この状況に飽きているのはディアスも同様であった。
緊張感を持って一晩中警戒し徒労に終わって帰って寝るだけ。こんなことが続けばいい加減、嫌になる。無駄や徒労が与えるストレスは大きい。
「明日にでも博士を訪ねてみようか。このままでは埒が明かないと」
「そうね、対策を立て直すか、予測の精度をあげてもらわないと……」
やるべきことが決まって少し安心したのか、カーディルはそれ以上の文句は言わなかった。
「あいつを倒さないと、また犠牲者が増えちゃうからね……」
カーディルが、どこか複雑な表情で呟く。
「……知っていたのか」
「私、臆病だから。周囲の物音とか、話し声とか全部気になっちゃうのよね。馬鹿話しながらだって聞こえるわ」
今でこそ随分と明るくなったが5年前の事件の恐怖は拭いきれず、彼女の本質は臆病なままである。電気をつけたままでなければ眠れないし、ディアスが一緒でなければやはり眠れない。
ただ、あの頃とは違う成長した部分も確かにあった。
少し前までディアス以外の人間に興味など示さなかったカーディルである。今は美しい義肢を得て自信を取り戻したのか、他人の心配をする余裕もできたのだろうか。誰かがミュータントに食われるというのであれば、できれば助けてやりたかった。
カーディルが精神的にも強くなったこと、それはディアスにとって頼もしいような、寂しいような複雑な気分であった。
(凄惨な光景から遠ざけようというのは余計な真似だったかな……)
と、己を恥じるばかりである。
今夜もまた空振りだろうか。眠気覚ましだけを目的とした泥のようなコーヒーの入った魔法瓶に手を伸ばしたところで、突如カーディルが叫び出した。
「銃声、3時方向に5㎞!」
言い終わらぬうちに戦車は急発進した。
あちこちに体をぶつけ、壁に手をついてなんとかバランスを取り戻した後、ディアスは端末を操作して照明弾の発射にとりかかった。
唸りをあげて上部装甲の一部が開き、3門並んだの簡易迫撃砲が起き上がる。斜め前へと傾き、1門から炸裂音を置いてきぼりにするような高速の流星が飛び出し闇夜を切り裂いた。
光輝く落下傘が照らし出す異形の化け物。マグネシウムと硝酸ナトリウムの混合剤、科学が暴き出したファンタジックなモンスター。
赤い眼をした巨大な馬だ。足の付け根から伸びるものは、人間の手足。
馬の足元、いや手元に男が一人倒れていた。隆々とした筋肉、そばに転がる大砲と見紛うばかりの大型ライフル。彼もミュータント討伐に来たハンターだったのだろう。踏み潰されたのか、右腕が奇妙な方向にねじ曲がり、自らの血だまりに沈んでいる。
(手足の無い戦車女と、人の手足をもった馬の化け物。対決の絵面としては悪趣味すぎね……)
さらに加速して、ミュータントに迫る。
この距離ならば走りながらの狙撃、いわゆる行進間射撃でもディアスの腕ならば当てられるはずだ。しかし、彼は動かない。
「ディアス、どうしたの!?」
「ダメだ、奴の後ろに民家がある!」
外れれば当然、粗末なテントを中の住人ごと粉砕してしまうだろう。ミュータントに当たってもそれが貫通すれば同じことだ。側に倒れている男にだってどういった影響があるかわかったものではない。
ハンターの役目はミュータントを倒すこと。ここで撃ったとしても罪には問われないし誰も咎めはしない。だが彼は言うだろう、俺は嫌だと。
「え、ちょっ、どうしよう?」
「ぬぅ……」
ふたりに戦車に乗ったままの市街戦の経験などない。予想外の展開にしばし固まってしまった。倒れた男はまだ息があるかもしれない。照明弾はいつか地に落ちる。時間制限という思考の鎖に雁字搦めにされ、急ぐべき場面に動けない。
ディアスは視線が後頭部に突き刺さるのを感じた。カーディルが不安げな目で見ているのだろうか。
(こんなときこそ、俺がなんとかしなければ……)
ふと、壁に掛けた愛用のライフルが視界に入った。戦車で狩りをするようになってから使用する機会はずっと減ったものだが、訓練は欠かしていないので腕は錆び付いていないはずだ。
(なんだ、こういう場面は一度経験があるじゃないか)
力強くライフルを掴む。その眼に、もう迷いはない。
「奴の100メートル先で止まってくれ! それといつでも逃げ出せるよう準備を!」
「え? 逃げるの、戦うの?」
「両方だ!」
ハッチを開けて上半身を出し、ライフルを構える。スコープのなかに今にも食事を始めようとするミュータントの姿を捉えた。
ライフルを構えた瞬間、ディアスの表情からあらゆる感情が抜け落ちた。冷たい視線が獲物を射貫く。
ミュータント特有の血の色に輝く瞳に向けて引き金を引いた。僅か100メートル。ディアスにとっては手を伸ばして物を掴むも同然の距離だ。眼を潰せればよし、そうでなくとも頭には当たるだろう。
必殺の弾丸がミュータント馬の頭部にめり込む、はずだった。突如として馬の姿が掻き消え、弾丸は虚しく闇夜に吸い込まれた。
「馬鹿な、避けられた!?」
衝撃を受け思わずスコープから目を離すディアス。これで倒せるとは思っていなかった。だが、それなりのダメージは与えられるはずだった。
馬は消えたのではない。手足を折り曲げてその場に身を沈め、四つん這いになっているのだ。
殺気に燃える目でディアスたちの戦車を睨み付ける。1メートルはあろうかという長い舌を左右に降りながら這い進む。
どう見ても馬の歩き方ではない。蜘蛛を連想させる不気味な動きであった。あまりにも醜悪な姿にその口臭が届いて来そうな錯覚に囚われた。
狙いをつけてもう一発。これは横っ飛びで避けられた。その一撃を合図に、馬は四つん這いのまま凄まじいスピードで突撃してきた。
これでいい。もっと遠くから狙撃することも可能であったが、視認させ追いかけさせるための100メートルという距離だ。
ディアスは素早く車内に身を滑り込ませた。
「出してくれ、広い所まで引き離すぞ!」
「せめて馬らしくしてよ、もぉ!」
蜘蛛嫌いのカーディルは背に這い回る悪寒に耐えながら、意地でも捕まってたまるものかと戦車を旋回させ脱兎のごとく逃げ出した。
廃材を組み合わせたバリケードとかがり火に人々はか細い祈りを託して眠りにつく。どうせ食うなら隣の奴にしてくれ、と。
怯えて眠る貧民窟から少し離れて、闇のなかで闇よりも濃い黒の戦車が1輛、エンジンをかけたまま停まっていた。
「暇ねぇ……」
「ああ、そうだな」
何度目になるかわからぬほど繰り返してきたやり取り。ディアスとカーディルが深夜の張り込みを始めてから今夜で一週間。異常なし、としか表現できぬ夜が続いていた。一度、まったく別のところにミュータントが現れたこともあった。
「博士の立てた予測、本当に正しいわけ?」
「予測は、あくまで予測さ。そう焦るな、待つのもハンターの仕事だ」
獲物が来るのをじっと待つ。あるいは脅威が去るのを耐えて待つ。それはハンターにとってよくあることであり、忍耐は必須スキルである。
しかし、いつまでも空振りが続けば焦れてくるのも仕方の無いことではある。
たとえ戦闘が起こらなくとも警備に付いた分はマルコから日当が支払われるが、ミュータントを討伐したときの額とは比べ物にならない。
「待つのもハンターの仕事、それは正しいわ。待つのがハンターの仕事ではないけどね」
率直なカーディルに対して不平不満を口にはしないものの、この状況に飽きているのはディアスも同様であった。
緊張感を持って一晩中警戒し徒労に終わって帰って寝るだけ。こんなことが続けばいい加減、嫌になる。無駄や徒労が与えるストレスは大きい。
「明日にでも博士を訪ねてみようか。このままでは埒が明かないと」
「そうね、対策を立て直すか、予測の精度をあげてもらわないと……」
やるべきことが決まって少し安心したのか、カーディルはそれ以上の文句は言わなかった。
「あいつを倒さないと、また犠牲者が増えちゃうからね……」
カーディルが、どこか複雑な表情で呟く。
「……知っていたのか」
「私、臆病だから。周囲の物音とか、話し声とか全部気になっちゃうのよね。馬鹿話しながらだって聞こえるわ」
今でこそ随分と明るくなったが5年前の事件の恐怖は拭いきれず、彼女の本質は臆病なままである。電気をつけたままでなければ眠れないし、ディアスが一緒でなければやはり眠れない。
ただ、あの頃とは違う成長した部分も確かにあった。
少し前までディアス以外の人間に興味など示さなかったカーディルである。今は美しい義肢を得て自信を取り戻したのか、他人の心配をする余裕もできたのだろうか。誰かがミュータントに食われるというのであれば、できれば助けてやりたかった。
カーディルが精神的にも強くなったこと、それはディアスにとって頼もしいような、寂しいような複雑な気分であった。
(凄惨な光景から遠ざけようというのは余計な真似だったかな……)
と、己を恥じるばかりである。
今夜もまた空振りだろうか。眠気覚ましだけを目的とした泥のようなコーヒーの入った魔法瓶に手を伸ばしたところで、突如カーディルが叫び出した。
「銃声、3時方向に5㎞!」
言い終わらぬうちに戦車は急発進した。
あちこちに体をぶつけ、壁に手をついてなんとかバランスを取り戻した後、ディアスは端末を操作して照明弾の発射にとりかかった。
唸りをあげて上部装甲の一部が開き、3門並んだの簡易迫撃砲が起き上がる。斜め前へと傾き、1門から炸裂音を置いてきぼりにするような高速の流星が飛び出し闇夜を切り裂いた。
光輝く落下傘が照らし出す異形の化け物。マグネシウムと硝酸ナトリウムの混合剤、科学が暴き出したファンタジックなモンスター。
赤い眼をした巨大な馬だ。足の付け根から伸びるものは、人間の手足。
馬の足元、いや手元に男が一人倒れていた。隆々とした筋肉、そばに転がる大砲と見紛うばかりの大型ライフル。彼もミュータント討伐に来たハンターだったのだろう。踏み潰されたのか、右腕が奇妙な方向にねじ曲がり、自らの血だまりに沈んでいる。
(手足の無い戦車女と、人の手足をもった馬の化け物。対決の絵面としては悪趣味すぎね……)
さらに加速して、ミュータントに迫る。
この距離ならば走りながらの狙撃、いわゆる行進間射撃でもディアスの腕ならば当てられるはずだ。しかし、彼は動かない。
「ディアス、どうしたの!?」
「ダメだ、奴の後ろに民家がある!」
外れれば当然、粗末なテントを中の住人ごと粉砕してしまうだろう。ミュータントに当たってもそれが貫通すれば同じことだ。側に倒れている男にだってどういった影響があるかわかったものではない。
ハンターの役目はミュータントを倒すこと。ここで撃ったとしても罪には問われないし誰も咎めはしない。だが彼は言うだろう、俺は嫌だと。
「え、ちょっ、どうしよう?」
「ぬぅ……」
ふたりに戦車に乗ったままの市街戦の経験などない。予想外の展開にしばし固まってしまった。倒れた男はまだ息があるかもしれない。照明弾はいつか地に落ちる。時間制限という思考の鎖に雁字搦めにされ、急ぐべき場面に動けない。
ディアスは視線が後頭部に突き刺さるのを感じた。カーディルが不安げな目で見ているのだろうか。
(こんなときこそ、俺がなんとかしなければ……)
ふと、壁に掛けた愛用のライフルが視界に入った。戦車で狩りをするようになってから使用する機会はずっと減ったものだが、訓練は欠かしていないので腕は錆び付いていないはずだ。
(なんだ、こういう場面は一度経験があるじゃないか)
力強くライフルを掴む。その眼に、もう迷いはない。
「奴の100メートル先で止まってくれ! それといつでも逃げ出せるよう準備を!」
「え? 逃げるの、戦うの?」
「両方だ!」
ハッチを開けて上半身を出し、ライフルを構える。スコープのなかに今にも食事を始めようとするミュータントの姿を捉えた。
ライフルを構えた瞬間、ディアスの表情からあらゆる感情が抜け落ちた。冷たい視線が獲物を射貫く。
ミュータント特有の血の色に輝く瞳に向けて引き金を引いた。僅か100メートル。ディアスにとっては手を伸ばして物を掴むも同然の距離だ。眼を潰せればよし、そうでなくとも頭には当たるだろう。
必殺の弾丸がミュータント馬の頭部にめり込む、はずだった。突如として馬の姿が掻き消え、弾丸は虚しく闇夜に吸い込まれた。
「馬鹿な、避けられた!?」
衝撃を受け思わずスコープから目を離すディアス。これで倒せるとは思っていなかった。だが、それなりのダメージは与えられるはずだった。
馬は消えたのではない。手足を折り曲げてその場に身を沈め、四つん這いになっているのだ。
殺気に燃える目でディアスたちの戦車を睨み付ける。1メートルはあろうかという長い舌を左右に降りながら這い進む。
どう見ても馬の歩き方ではない。蜘蛛を連想させる不気味な動きであった。あまりにも醜悪な姿にその口臭が届いて来そうな錯覚に囚われた。
狙いをつけてもう一発。これは横っ飛びで避けられた。その一撃を合図に、馬は四つん這いのまま凄まじいスピードで突撃してきた。
これでいい。もっと遠くから狙撃することも可能であったが、視認させ追いかけさせるための100メートルという距離だ。
ディアスは素早く車内に身を滑り込ませた。
「出してくれ、広い所まで引き離すぞ!」
「せめて馬らしくしてよ、もぉ!」
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