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第3章ロンダール南東地区の日常

ミスリルドラゴンが王都に

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 リール達6人は、洞窟を出ると王都へ帰る。

 ミルスに乗せてもらおうと思ったが、ミスリルドラゴンが王都に向かって行っては一大事なので止めた。
 リールが風魔法を使い来たときと同じように帰っていく。ロンダール南東地区についてや、貨幣価値などなど常識的な事を教えていく。

 王都に着くと、ゴードンとザードンは自分の工房へ帰って行った。依頼料金は後で渡すみたいだ。


 時刻午後6時。


 リール達4人は、リールの家に帰り話始める。

「それよりもミルスは、どこに住むんだ?」
 リールは、ミルスに聞いてみる。

「俺か?貨幣もないし、人間としての常識も正直怪しいから一人にされると困る。」
 ミルスは悩みながら答える。

 大都にミスリルドラゴンを一人で放置するのはリールも不安だ。自分で不安と言えるだけ常識を持っているからありがたい。

「ここで生きて行くならお金が必要なのはわかるな?」

 ミルスはうなずく。

「ずっと俺らが着いているのも無理だから、ミルス自身で生きる術を身につけてくれ。稼ぐ協力はするから。」

「分かった。一番簡単なのは護衛隊に入れば給金がもらえるんだったな。」
 ミルスの戦闘力があれば護衛隊なら、素手でも圧倒できるだろう。

「リールの店で雇ってもらうのも捨てがたいな。」
 リール妹が店長の店、ザンバード王都店。ミルスがいれば安全性が跳ね上がるので、安心できるだろう。

「俺としてはザンバード王都店で働いて貰えたらありがたいが、一番のオススメは、魔物園だな。」

 魔物園、トルトがやりたいと言って作って見たが、いまだに魔物が集まっていない。トルトが従えているプラチナバードだけしかいないのだ。

「魔物園か。面白そうだが俺が居てもいいのだろうか?」

「大丈夫だろう。絶対的強者がいれば反抗する奴もいないし、希少な魔物を持ち出す奴なんて、居なくなるだろうさ。」
 ミスリルドラゴンが守る場所を襲う奴は、いないだろう。給金は、分からないが。

「そうだな。魔物園は、面白そうだから良いな。妻と娘も安全なら呼ぶよ。」

「家族がいるのか!」
 リール達3人は驚く。

「ん?いるぞ。ここから結構離れた山に住んでいるが、最近魔族どもが活発に動いていて、新しい棲みかを探していたんだ。ここまで魔族は、来てないから安心しな。」
 ミスリルドラゴンは、素材としても有効な魔物なので、魔族から狙われてしまうらしい。

「なら早めに連れてきた方が良いな。夕食がてらのんびり街を見てまわるか。」

 リール達は、ロンダール南東地区の食事処を目指し出ていく。
 夕食は、鍋料理の店で食べる。肉も野菜も出汁の効いた鍋だ。
 ミルスは、おそるおそる食べていたが、一口食べると美味しさに納得したいた様子だ。猫舌なのか、冷ましながら食べていたのが面白い。

 夕食も終わり、服屋を見てまわる。人化の魔法では全裸の為、ミルスの服と、妻と娘の服も買っておくのだ。サイズが分からないため、複数のサイズを購入しておく。

「妻も娘も入り浸る様子が浮かぶ。」
 とミルスが嬉しそうに話ながら選んでいた。パパは頑張って稼がないとな。


 楽しそうにミルスは、街を見てまわり時刻午後10時を過ぎた頃、リールは、家に帰ってきた。ユキは一人実家ココラーンに帰って行った。
 家に帰ってきたミルスは、興奮した様子で街の様子を話している。
「こんなに賑やかな街はめったにいない!争いや汚い人間が全く見ないのは凄い!」などと興奮している。

 リール達の努力のおかげで、ロンダール南東地区は、他の地区より生活レベルが高いのだ。
 もちろん犯罪を犯す奴もいるが、護衛隊が即確保し、二度とロンダール南東地区に入る事が出来ないようになっている。そのため、他の地区の治安が一気に悪化したのは必然だろう。今では犯罪者は、ロンダール南東地区に入る馬鹿な事は絶対しないのだ。それなら、王城近くの貴族街の方が警備が薄く実入りも多いのだ。


 ミルスは家族を呼ぶ事を決めた。


 気に入ってもらって良かった。ミルスの話を切り上げリール達は就寝する。


 ミルスは興奮してなかなか眠りにつけなそうだ。




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