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ネオンライト編

目的地ネオンライト①

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 7月になりだんだんと暑い日々をおくっている。
 キャンディスイーツではケーキの販売が開始されている。
 ローズさんとジェーンさんがケーキを綺麗な形で完成させたので、フルーツケーキが販売されている。
 値段は一切れ800エルだ。他の商品と比べれば高いがロイヤルスイーツ商会では2000エル程なので、かなり安いと思う。

 店員も増え、とてもにぎやかな店になっている。

 俺はオークションに行くために、在庫を大量に用意したので、一月程出かける予定だ。

 教会でステータスを鑑定したら、今までの努力が実感できた。

 ―――――――――――――――――――――
 キャンディ 12歳【ヒスライトの加護】
 ユニークスキル パティシエ
 攻撃 C
 守備 D
 魔力 A
 俊敏 C
 器用さ A
 幸運 SS

 スキル
 火魔法Lv3 水魔法Lv3 土魔法Lv1 雷魔法Lv1
 風魔法Lv2 氷魔法Lv2 回復魔法Lv3
  解毒魔法Lv1 清潔魔法Lv3 空間収納Lv6
 肉体強化魔法Lv3 剣術Lv2  槍術Lv1 盾術Lv1

 ユニークスキル【パティシエ】Lv4
 効果・スイーツ作りに神補正がかかる。
 魔法
 スイーツ空間収納(ユニーク魔法)Lv10
 効果・作成したスイーツを無限に収納出来る。時間経過なく劣化しない。
 スイーツ作成魔力減少Lv10
 効果・スイーツ作成に必要な魔力消費をゼロにする。
 スイーツ腐敗抑制Lv10
 効果・魔力を込めて作成したスイーツは腐ることはない。

 ―――――――――――――――――――――

 パティシエのレベルが4に上がり魔力減少と腐敗抑制を覚えていた。腐敗抑制はとてもありがたい。どれだけ作っても腐る事がないなら、フルーツジュースでも在庫を保管出来るのだ。

 ステータスは、攻撃と防御は低いが魔力が高くなっている。幸運はヒスライト様のおかげでSSまで上昇したらしい。

『感謝しなさい!』と偉そうに言ってくるが、素直に感謝した。
 教会でのステータス鑑定なので、今回はギルドカードへの更新は出来なかった。自分だけが知っていれば大丈夫だろう。


 お店も自分自身の準備もバッチリなので、後は馬車と護衛依頼だけだ。
 ネオンライトへは、10日の旅らしいので、トルマの仕事人には頼めない。

 冒険者ギルドに行って確認してみるか。


 受付でキキョウさんに聞いてみる。

「それなら疾風の火炎に頼んでみたら?」

 疾風の火炎は、俺が最初の依頼で荷物持ちをしたパーティーだ。

 話していると、リーダーのジェットさんが笑顔でやってきた。

「おうキャンディ!元気そうだな!」

「はい。お久しぶりです。」

「ジェットさん。今後の依頼は決まってますか?今のところ何も依頼を受けてませんが。」
 キキョウさんが聞いている。

「そうだな。これと言って特にないな。良い依頼があるのか?」

「ありますよ。未来の大商人の護衛です。」 

「ほう?そいつは面白いな。金は最低限でいい。ぜひ受けさせてくれ。」

「だってよ。良かったね。お金はいらないみたいだから、好きに使ってやんな。」
 キキョウさんが笑顔で言うが、お金はいらないとは言ってないだろう。

「やっぱりキャンディの護衛か。お前も知らぬ間に貴族の家に売れる程の商人になりやがって。他ならぬキャンディの頼みだ受けてやるよ。」

「ありがとうございます。ネオンライトまでの護衛です。馬車は用意しているので、お願いできますか?」

 ジェットさんが険しい顔になる。何か不安があるのかな。

「ネオンライトか。護衛は大丈夫だ。だが確実じゃないな。オーククラスのCランクの魔物が複数で来たら、正直危ない。」

 オークか。俺は勝てないかもな。アリスは余裕でしょと言ってるが、ちょっと静かにしてて。

「他の冒険者にも頼もうか?」

「実力者がいれば問題ありませんか?」

「そうだな。肉弾戦が出来るやつなら問題ない。」

 いるじゃないか。肉弾戦をやれる人が。

「ダンバルさんなら大丈夫ですか?」

「ダンバルさんか。あの人は強いからな。でも人見知りで護衛依頼が出来なかった、いやそうか!キャンディの店で働いていたな。店の護衛にしては過剰だとおもったが店員だからな。ダンバルさんなら大丈夫だ。問題はない。」

 ダンバルさんをさん付けで呼ぶのか。ダンバルさんよりも年上なはずだが、実力で呼び捨てに出来ないのかな。

「ダンバルさんに指名依頼します。これなら大丈夫ですね。」

「はい。御者はどうします?」

「うちのジルが出来るから大丈夫だ。俺も少しは出来るから、交代でいくさ。」

「依頼料金はどうします?」

「10日の予定なので、100万エルで良いですか?」

「100万エルも出すのか!こりゃ流石大商人だ。もちろん良いぜ。ネオンライトで遊ぶために行くと考えりゃ楽しい依頼になりそうだぜ。」

「それでは依頼書に記入お願いします。」


 ダンバルさんに指名依頼を渡すと、店を心配しながらも、了承してくれた。初の護衛依頼のため少し緊張しているが、俺と一緒なので大丈夫だろう。


 依頼も受理され、馬車と馬を引き取り準備をしていく。食料は多めに用意しておいた。馬用の野菜等もダンジョン産なので、喜んで食べてくれている。

 宿屋のトルマダンジョンは、少しの間入口を閉鎖している。宿から離れるので、どうしようもない。


 準備も終わりだ。
 楽しい旅が始まる。
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