殺人鬼との恋

しましまのしっぽ

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私が悪いんだけど、家にいれてしまった…

やっぱり自分のことなのに何を考えてるのかわからない。

いつもの自分だったらこんなに怪しい男を家に上げたりなんかしない。



「…お邪魔します。」
思っているより礼儀正しい人のようだ。
なんとなくイメージだけど、人を殺す様な人はもっとガサガサして乱暴そうな人だと思っていた。勿論挨拶なんてすると思わなかった。

「どうぞ。親もいないのでゆっくりしていってください。」

親もいない。そう言うことはこの男と二人っきり。

あっ!そうか!そう言うことか。

普通家族のいる家に見知らぬ男なんて呼ばないよね。なのに誘ったってことは家族の居ない状態で、男のひとを連れてきても問題ないと…

誘った時にもう家族が居ないことは向こうは分かってたのか。

と言うことは…あんなことやこんなことをするために誘ったように思われたと。

なるほど!そう言うことか。
だから、来ないだろうと思ってた人殺しさんが来たわけか!

男の真相に気づき結局男って言うのはそんな奴等なのだろうと一人で納得していた。

そんな風に思われていると分かっても、不思議と怖い、嫌だとは思わなかった。
もちろん、経験はない。


そんなことを考えていると



男が靴を脱いで家に入ろうとした瞬間だった。
「あっ!ちょっと待ってください!」

男はキョトンとこっちを見た。

「あ、あの。雨でびしょびしょなので家に入るの待ってほしくて…」

「タオル持ってきます!少し待ってください!」
走って取りに行こうと思ったが思い出す。寒そうだったことを

だから
「お風呂入ります?」
そう聞いた。


「入って良いの?」

「今から沸かさないといけないんですけど、それでよかったら」

「じゃあ、入らせて貰う。」

「わかりました!今入れてきます!」

走ってタオルの置いているお風呂場まで走る。

引き出しに入っているバスタオルを手に取る。

そして近くにあるスイッチを押してお風呂を沸かす。

急いで玄関に戻る。

「お待たせしました!」
はい。といってタオルを渡す。


男は頭から順に拭いていく。

その姿に私は見とれていた。
男は改めて見るととても美形だった。俗に言うイケメンってやつだ。身長が高くてスタイルもいい。

そのせいか、体を拭いているだけなのについつい見たくなるような雰囲気になっている。



そんなことを考えているとお風呂が沸いた音がなった。

ハッとして男の方を見るともう拭き終わっていた。

長い間おとこに見惚れていたようだ。
恥ずかしい…

「ごめんなさい!お風呂沸いたみたいです。どうぞ入ってください」

「ありがとう」
にこやかな顔で言われる。

お風呂場まで案内する。
案内するといっても大きな家ではないのですぐそこだ。

「脱いだ服はその篭に入れておいてください。着替えは… 着れそうなもの探してきます。先に入っておいてください。」

「わかった。」

お風呂場のドアを閉めた。
服を脱ぐ音が聞こえたので風呂場から離れた。



問題はあの人の着れる服だ。





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