だから僕は自殺した

僕らの正しい日常

僕の地獄

あれから１ヶ月。僕の生活は変わらずにいた。
「こんなこともできないの！？あれだけ家に迷惑をかけておいて！？」
家、家、家。最近のかあさんは口を開けばそればっかりだ。ほぼただの八つ当たりに近いだろう。父さんも、最近は帰ってこなくなった。今までは週に一回は帰ってきてたのに。重い気持ちのまま学校へと向かう。行きたくも、思い出したくもないが仕方ない。これ以上母さんを怒らせるのは得策じゃない。

無言のまま教室に入る。前なら誰かが声をかけてきてくれたけれど、今ではちらっと見て笑われる。うっとおしいあいつらといること。それが幸せなことだったのだと気づいた時には、もう遅いのだ。大切なものは、いつも僕らの手をすり抜けてしまってから気づくものなのかもしれない。
「おはようございます。」
「「おはようございます。」」
心なしか、いつもより先生に返す挨拶の声が小さく聴こえた。
その時。朝の光が漏れ出しているカーテンを見て思ったんだ。麗子に、会いに行こうかな？